虹ヶ咲はサブキャラも可愛い子が多くて小説に出したくなっちゃいます!
今回は以前投稿した『ハーレム王はデートも多難』回を先に読んでおくとより楽しめます!
この世にはたくさんのスクールアイドルが存在する。μ'sやA-RISEが席捲していた頃はその数も割と控えめだったが、ソイツらの引退後は爆発的に数が増えた。その理由は間違いなくその2グループが影響しており、Aqoursや虹ヶ咲もアイツらの影響を受けたグループの1つだ。今ではどんなグループが存在するのか把握するのも面倒になるくらいのスクールアイドル戦国時代となっている。
だからこそスクールアイドルのイベントは各地で頻繁に行われている。黎明期ではライブをやるためには何事も自分たちで用意する必要があったが、今はスクールアイドル人気を受けてかライブやそれに伴う費用は企業が負担してくれるところも多い。そのおかげで様々なスクールアイドルが数の多さに埋もれずに活動ができるわけだ。作曲やダンスをプロに指導してもらうくらい本気のところもあり、この業界が今いかに熱いか分かってもらえるだろう。
スクールアイドル同士の交流も盛んに行われているようで、虹ヶ咲も俺の知らないところでいくつかのグループと合同ライブを開催したことがあるらしい。本人たち曰くそのイベントは大成功だったそうで、ファンの好評を受けて既に第2回を計画しているそうだ。
まあそれはアイツらが勝手にやってくれればいいのだが――――
「どうして俺まで合同ライブの打ち合わせに参加しなきゃいけねぇんだよ。これはお前らの仕事だろ?」
「いいじゃないですか。お兄さんどうせ暇なんですよね? だったら付き合ってくださいよ」
「お前さ、俺がこの前お化け退治に付き合ってやったことで味を占めてないか? 練習がないのにあるって嘘をついてまで呼び出しやがって……」
「今回は騙さずにしっかりと目的を伝えましたよ?」
「打ち合わせをするとだけ聞いたら内部のことだと思うだろ。誰が他のグループとの打ち合わせを想像するんだよ……」
そう、今回も半ば騙される形で侑に連れ出されてしまった。『活動の方針で相談事があるから打ち合わせをして欲しい』って言われたら誰でも虹ヶ咲のことだと思うだろう。もう俺を騙すことに何の躊躇いもないよなコイツ……。
「それにお兄さんがいたら打ち合わせがスムーズに進むと思って。すなわち必要な存在なんですよ」
「はぁ? どうして?」
「女性に対して無敵のお兄さんであれば、相手を惚れ堕とすことで意見を我が物にできるじゃないですか。打ち合わせの主導を握ったも同然です」
「つまり俺を使って合同フェスを自分の意のままに操りたいわけか。意外と陰険なんだなお前……」
「冗談ですよ♪ 本当の理由は……」
「理由は?」
「一緒に……い、いえ、なんでもありません!」
侑は照れた時の真姫のように髪をくるくると掻き回しながらそっぽを向く。耳まで赤くなってるけど何が恥ずかしいのやら。もしかして俺と一緒に居たいから呼び出したとか? いやコイツは俺のことを嫌ってるはず……だよな? 前回のお化け退治でそれなりに株を取り戻したものの、最近はコイツからの粛清を受けるくらいの醜態を連発してたからな……。
連れ出した理由が何であれ、ここまで来たからには打ち合わせとやらに参加してやろう。どうやら最近人気のあるスクールアイドルと会うらしいので、女性関係に目が肥えた俺が直々にソイツらを見定めてやろうってわけだ。俺の周りには容姿レベルが抜群に高い女の子しかいないから、神崎零先生の採点はかなり厳しいぞ。
そんな感じで侑と会話をしながらとある喫茶店で待っていると、明らかに容姿レベルの高い2人の女の子がやって来たことに気が付いた。
ていうかコイツ――――
「遥?」
「零さん!? こ、こんにちは! ご無沙汰しております!」
やって来た女の子の1人は彼方の妹である近江遥だった。以前彼女の男性恐怖症を治すために俺が手ずから特訓してやったのだが、その結果あまりにも俺に惚れ込み過ぎてしまったという経緯がある。そのせいか遥は俺の顔を見た瞬間に嬉しそうな笑みを浮かべていた。相変わらず笑顔が無邪気で可愛く、いつか妹の1人として迎え入れたい欲求が生まれてくる。これだけいい笑顔ができるのも流石は人気のスクールアイドルと言ったところか。
そして、何故か俺を冷ややかな目で見る女の子が1人。遥と一緒に入って来たこの子もスクールアイドルだろうか。艶やかな長い黒髪に大和撫子が似合う気品ある佇まい。そんな清らかそうな子に睨まれることなんてしていないような――――ん? コイツどこかで見たことあるような……?
「あっ、お前まさか……例の喫茶店の店員か!? あの地獄のようなカップルキャンペーンを勧めてきたあの!!」
「えぇ、その件はどうも……」
笑顔が怖い。傍から見たら大和撫子の女の子が笑顔を振りまく心地良いシーンにしか見えないが、俺からはコイツの額に青筋が見え明らかにそんなお気楽ムードではない。カップルキャンペーンなのに俺が別日に3人の女の子と例の喫茶店に訪れたためか、コイツは俺を浮気野郎と思い込んでいるらしい。そして果林と訪れた時はコイツに怒りが目に見えて分かるくらいの接客を受け、久々に女の子の恐怖を身に染みて感じてしまった。見た目だけでは清楚に全振りした女の子なのにここまで怒りを面に出せるとか、やっぱりスクールアイドルの演技力ってすげぇな……。
「ん? お兄さんと綾小路さんって知り合いなんですか?」
「あぁ、ちょっと色々あって……。ていうかお前もスクールアイドルだったなんてな……」
「えぇっ、お兄さん知らないんですか!? 綾小路さんはあの藤黄学園のスクールアイドルで、公式グッズも作られるくらい人気なんですよ!?」
「別に俺はスクールアイドルに特段興味があるわけじゃねぇから知らねぇよ……」
「あれだけスクールアイドルの人たちと付き合ってるのに??」
「俺の周りに集まってくる奴らがたまたまスクールアイドルなだけだ。ていうかコイツらの前で付き合ってるとか言うな!」
だが時すでに遅し。綾小路の顔は笑顔を保ちつつも『鬼』となっているのが雰囲気で分かる。隣に座っている遥もその邪気を感じ取っているようで、身を縮こまらせて萎縮し怯えていた。
そんな感じで最悪な再会をしつつ、俺と侑の対面に遥と綾小路が座る。初っ端から険悪なムードだけどこれで打ち合わせが進むのか……? つうか俺がいない方が良かったじゃねぇか……。
「取り乱して申し訳ございません。改めて自己紹介をしましょうか」
「そうですね。お兄さんもいることですし」
「ますは私から。
綾小路は深々と頭を下げ、育ちの良さを存分にアピールする。こうして激昂していなければお淑やかな子なのに……。まぁ海未もそうだったけどこういう奴ほど怒ると怖いな。見れば胸の大きさも海未と変わらない。やはり着物を着る習慣がある子は日常的に胸元が抑えつけられるから胸が薄いのか? そういや華道を習っている栞子もそれほど大きくないし、この考えは意外と合っているのかもしれない。
「えぇっと、近江遥です。東雲学院の1年生で、スクールアイドル部の代表として来ました。今日はよろしくお願いします!」
「高咲侑です! 虹ヶ咲のスクールアイドル同好会のお手伝いをしています! ほら次、お兄さん」
「神崎零だ。日々コイツに騙されている可哀想な男だよ」
「なんですかその自己紹介……」
「だったらお前が代わりに俺の紹介をしてくれ」
「この方は神崎零さん。傲慢で自意識過剰。唯我独尊で高飛車。自己顕示欲の塊で自分が世界で一番偉いと思っているナルシスト、そして超ド変態」
「やはりあなたは……!!」
「おいっ!? また綾小路に睨まれてんだけどちょっとは自重しろ!?」
「私は事実を言っただけでーす」
知ってはいたけどコイツ本当にいい性格してるよな。いつの間にか憎まれ口を叩けるくらいには俺に信頼を寄せてくれている。相手のことが嫌いだったら俺をこの場に誘ったりはしないだろうし、悪口を言ってもネタにできると思っているのもその証拠だ。信頼関係がなかったら笑いながら悪口も言えねぇしな。だからと言ってこの場で俺の本性をバラすのは違うと思うぞ……。
「神崎零さん……。あっ、どこかで聞いたことがあると思ったら、まさかの
「な、なんだよそれ!? 誰だ? そんな厨二病の異名を付けたのは??」
「スクールアイドル界隈では有名な話ですよ。スクールアイドルの人たちを狙って純潔を食い散らかす暴漢がいるという噂ですが、まさか本当に実在していたとは……」
「待て待て待て!! 普通に犯罪者の噂じゃねぇかそれ! 根も葉もなさ過ぎるだろ!!」
「えっ、違うのですか?」
「違うに決まってんだろ。なぁ侑?」
「え゛っ!?」
「なにその意外な質問が来たみたいな反応は!? いつも一緒にいるから分かるだろ!」
「えぇ……」
「お前ちょっと笑ってるのバレバレだからな……」
スクールアイドルキラーとかいう俺に合ってなさそうで合っているニックネームがこの世に出回っているらしい。さっきも言ったけどスクールアイドルの連中が勝手に集まってくるだけで、別に特定の奴らを狙ったりはしていない。それに手を出しているのもただの欲望ではなく、向こうから求めてきたからそれに応えてやっているだけだ。なんて説明しても綾小路には伝わらねぇんだろうな……。
そして俺の素行を知っているにも関わらず、何故か俺をスクールアイドルキラーに仕立て上げようとする侑。コイツ、この前お化け退治に同行してやった恩を忘れてんのか? 恩を仇で返されたとは思ってないが、このままだとかすみと並ぶくらいのナマイキ後輩になっちまうぞ……。まぁ後輩キャラでからかってくる侑も可愛いと言えば可愛いが、生憎俺は罵倒で悦ぶドMじゃないんでね。
2人の女の子にイジメられる中、遥だけは俺たちの様子を窺いながら何か言いたげにそわそわしていた。
「あ、あのぉ……零さんはそういった噂もありますけど、とても親切で優しい方ですよ……?」
「遥お前……てかどうして疑問形?」
「ち、違います! 別に他意はないです!! 零さんのおかげで男性恐怖症も治りましたし、手取り足取り指導してくださって嬉しかったです。なのでよろしければまたご指導いただければと思いまして……」
「なるほど、遥さんまでも手中に収めているということですか。そしてゆくゆくは東雲学院をも支配し、合同ライブで縁のある我が藤黄学園まで浸食を始めようという魂胆ですね」
「妄想力豊かだなお前。お前の中の俺のイメージどうなってんだよ」
「スクールアイドルを自分のモノとして堕とし、いずれこの界隈を牛耳る王となる野望を抱いている方だと」
「俺いつの間にRPGの魔王に仕立て上げられたわけ……?」
別に王になろうとは思っていないが、スクールアイドルの伝説とも言われるμ'sを手に入れてA-RISEとのコネクションもあるからそれなりの地位にはいると思う。トップ2のグループに対してここまでの関係を築いている男は俺くらいだろう。最近そこそこ知名度を上げてきたAqoursや虹ヶ咲に対しても同じ男の影がチラついているってことで、そう言った意味では何も知らない奴から警戒されるのも仕方ないのかもしれない。それでもあらぬ噂が独り歩きし過ぎな気もするが……。
「目を覚ましましょう皆さん! この殿方はケダモノです!」
「う~ん、確かにお兄さんは変態さんですけど、いつも私が見張っているので大丈夫ですって」
「いつも……? 高咲さんはいつもこの方とご一緒なのですか?」
「ふぇっ!? ま、まあ歩夢たちを補佐する立場として同じポジションと言いますか、ほ、ほら、利害の一致ってやつですよ!」
「侑さん、顔赤くなってますけど……」
「え゛ッ……!? な、何を言ってるの遥ちゃん……。お兄さんはスクールアイドルのマネージャーとして大先輩で、近くで色々学んでるだけだよ!!」
「そもそもそのお兄さんって、随分と親しみを込めた呼び方で呼んでいるのですね」
「そ、それは電車内で痴漢された時にそれをダシにしてからかおうと思って……」
「ほぅ、痴漢……ですか」
侑の奴また余計なことを……!! 綾小路がまたしても冷たい目線で俺を睨んできやがった。まあ痴漢を仕掛けたのは俺の方だから何も言い返すことはできないのだが、何もここで言わなくてもいいだろう。それだけ侑の思考は切羽詰まっていたのか。最近コイツと一緒にいることが多いけど、こういった女の子の表情をすることが多くなってきた。もしかして惚れてる……は流石にねぇよな。
それよりも早く俺の誤解を解かないと綾小路にずっと不審がられたままになってしまう。そしてこのまま解散するとスクールアイドル界隈に本格的に俺の悪評が垂れ流されてしまうだろう。俺本人から何を言ってもコイツは信用しないと思うので、侑と遥かに頑張って欲しいが無理そうだよなぁ……。
「もしかして遥さんもこの殿方にお身体を触られたとか、そういったご経験がおありだったり……?」
「そ、それはたくさん……」
「たくさん?」
「い、いや変な意味ではないんです!! 男性恐怖症の治療のため零さんと手を繋いだり、ちょっと触れ合ったりしただけですから!!」
「本当は?」
「抱きしめ合ったりキスしそうに――――って、あっ……!?」
「治療なのに随分と濃厚なことをやってらしたんですねぇ神崎さん?」
「ぐっ……」
綾小路の誘導尋問にまんまと引っかかった遥の口から治療内容が暴露され、またしても窮地に立たされる俺。そしてその様子を見て黙ったままペコペコと頭を下げて謝る遥。もう侑と遥が口を開くたびに俺がどんどん危険な状況に追いやられている気がするぞ。それだけ綾小路の仕掛けたトラップが巧妙だってことだ。澄ました顔をしてるくせに恐ろしい奴だよ……。
「俺は遥に必要なことをしてやっただけだ。現にこうして男性恐怖症が治ってるわけだし、そもそもこっちの事情だからお前には関係のないことだろ」
「それはそうですが……。しかし、スクールアイドルとして公序良俗に反することはやはり認められません」
「公序良俗ねぇ……」
「私、何かおかしなことを言いましたか?」
「いや、お前が正しいよ。そうだよな、スクールアイドルは清楚であるべきだよな……」
「……?」
スクールアイドルに対して公序良俗なんて片腹痛いと思ってしまうのは、恐らくμ'sの一部連中のせいだろう。ソイツらの印象が強すぎるせいでどうもスクールアイドルに清純なイメージを持てなくなっている。俺と関わってしまったってのも要因の一つなんだろうが、自分から堕ちていく奴は大抵淫猥なことに対して素質があるってことだからな。だから俺のせいだけじゃないんだよ、いやホントに。
「お兄さん、どうして綾小路さんにここまで嫌われているんですか? まさか初対面の時に手を出したとか? お兄さんらしいと言えばお兄さんらしいですけど」
「勝手に結論付けんな! この前しずくたちと行った喫茶店の店員がコイツだったんだよ」
「はい、あそこではスクールアイドルとして接客や態度、表情作りといった基礎を学ぶためにアルバイトをしています。握手会などファンの方との交流もありますから、その練習としてお客様をお相手に勉強をしているのです。でもまさかカップルキャンペーンを3回、しかも毎回別の女性と訪れる男性がいるとは……」
「あぁ……デートの行き先が被っちゃった感じですよねそれ……」
「それにあろうことかあの果林さんまでこの殿方の毒牙に……!! フフフ、フフフフフフフフフ……!!」
「おいどうした!? 今にも人を殺めそうなオーラが出てるぞ!?」
「綾小路さんは果林さんの大ファンなんですよ……」
「なるほど、だから果林と行った時だけあんなに接客が荒っぽかったのか。ていうか公序良俗云々言っておきながらちゃっかり私欲混じってんじゃねぇか……」
あの時はてっきり俺が浮気をしているものと思い込んで怒っているのかと思ったが、まさか果林大好きっ子だったとは……。反応を見るに綾小路は果林のファンでもかなり熱狂的なようで、そう考えるとアイツと一緒にいる男が浮気野郎と信じ込んで怒るのも無理はない。実際には浮気ではなく公認の仲なんだけど、まぁ部外者はそんなこと知る由もないか。複数の女の子に対し1人の男って構図なんて稀だしな……。
「とにかく、俺は果林や他のみんなを騙しているわけじゃない。至極普通の健全な付き合いだから心配すんな」
「色んな女の子とデートをしているのを健全かどうかは分かりませんが、綾小路さんが危惧するほどお兄さんは危険じゃないですよ」
「私もそう思います。初対面で私が悩みを打ち明けた時も真摯に対応してくださりましたし、心にしっかりと寄り添ってくれて嬉しかったです。男性恐怖症が治ったのも零さんのおかげで、こうしてスクールアイドルを続けていられるのも零さんのおかげなんですよ」
「遥さん……」
いいぞ遥。持ち前の純粋さを遺憾なく発揮して綾小路のお堅い心を溶かしてやってくれ。本人である俺はもちろん、いつも一緒にいる侑も身内の発言として無視され兼ねなかったから、俺たちから一歩離れた立場にいる遥の言葉はより強くコイツに響くはずだ。現に綾小路は俺の顔をチラチラと見て困惑しているようで、どうやら自分の想像と周りの評価が違うことを受け入れるか受け入れまいか迷っているようだ。
「分かりました、神崎さんへの非礼をお詫びします」
「そうそう、全部誤解だったんだよ。分かってくれればそれでいいさ」
「お二人の熱い信頼が故です。それにしてもお二人共、神崎さんのことをとても慕っているのですね。それはもう見ているこっちが火傷しそうなくらいお熱くて……」
「し、慕ってるとかそんなのじゃありませんから!! ただお兄さんがスクールアイドル界隈から追放されたら歩夢たちが悲しむと思って……」
「まぁ! それは俗に言う"つんでれ"と呼ばれるものでしょうか?」
「は、はぁ!? ち・が・い・ま・すぅ~!! ねぇ遥ちゃん!?」
「わ、私はそのぉ……信頼していますよ、零さんのこと……♪」
「遥ちゃん……?」
遥は恥ずかしそうにしながらも小さくはにかむ。そして仲間を作れなかったことで1人ツンデレを発揮しているだけとなった侑はあたふたと慌てだす。これほどまでに純粋に好意を伝えらえる子とツンデレ不器用な子を一度に見られる場面はそうないぞ。これも綾小路の誘導尋問の賜物か。心を見透かされて侑も遥も頬を染めて黙ってしまった。
ていうかコイツ、例の喫茶店でカップルキャンペーンを主導して推進していたからか、こうして人の心を引き出すの上手いよな。あの時もしずくや璃奈はすぐコイツの口車に乗せられたし、心理戦で最も相手をしたくない奴だ。
「つうか打ち合わせはいいのかよ? もう何のために集まったのか分からねぇぞ」
「そうですね。誤解も解けたことですし、そろそろ始めましょう」
「一番誤解してたのはお前だけどな……。今にも俺を潰しそうな形相してたし、普通にしてりゃ可愛いんだからもっとポーカーフェイスを鍛えたらいいと思うぞ」
「か、かわっ!? 可愛いって、そんなことないですよ……」
「そんなことあるだろ。普通に好みだぞ、お前のこと」
「な゛っ!? 御冗談を……。で、でも嬉しいです。ありがとうございます……」
初めて見た綾小路姫乃の女の子っぽい表情。さっきまでツンツンしていたからこそこうして照れているところがより新鮮に見えて可愛く感じる。この反応を見るに異性から好意を伝えられたことがなく慣れていないウブっ子に違いない。いいじゃん、誰の手にも穢されてない女の子って。自分の色に染めてやりたくなってくる。
照れたまま黙ってしまった綾小路とは対照的に、俺をじっと見つめる2つの視線あり。侑は呆れたように、遥は苦笑して何か言いたげにしていた。
「そういうところですよ、お兄さん」
「あはは、零さんらしいと言えば零さんらしいですね……」
「なにがだよ……?」
「遥ちゃん、前に話したけどこういうことだよ」
「なるほど、納得です」
「なにが!?」
そうやってケチを付けられ、納得がいかない流れのまま打ち合わせに突入した。
綾小路の誤解も解けて俺への態度が軟化したのは良かったが、どうしてケチを塗られたのかは教えてもらえず結局最後まで不明のままであった。異世界転生モノのテンプレ主人公になったつもりはないけど、俺なにかやっちゃった……のか?
侑と遥の言う通り、そういうところがスクールアイドルキラーなんですよね零君。スクールアイドルがいる限り彼の魔の手は無自覚に伸び続けそうです(笑)
小説を面白いと思った方は是非とも感想・評価をください!
今後の執筆活動の糧となります!
【宣伝】
2/7(日)より作家陣が集まって虹ヶ咲の企画小説が毎日投稿されます。
既に8話投稿されているので、よろしければ閲覧をよろしくお願いします!
ちなみに最新話は私の小説が投稿されていますので、是非ご覧ください。
『ラブライブ!~虹ヶ咲学園合同企画集~』
https://syosetu.org/novel/249753/