ラブライブ!~蓮ノ空との新たなる日常2~   作:薮椿

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絆の結び方

 転入生活13日目、夜。

 今日は梢の弱点を発見したり、綴理の色欲が増したこと以外は割と平穏な日々だった。平日は自分でも対処に困るような厄介事が起きることが多いから、休日くらいはゆっくりしたいと思っていた願いがようやく叶ったのだろう。ガキの姿になってまでスクールアイドル病を治療するために女子高に潜入しており、ただでさえ非日常なんだ。たまの休みくらいは許して欲しい。

 

 そして夕食には少し遅れた時間となり、部室にスクールアイドルクラブの面々が集まっていた。

 その理由は――――

 

 

「なんと、なんと今回の動画――――梢センパイが編集してくれましたーーーっ!!」

「ふふん」

「あの機械に触れるだけで蕁麻疹が出る梢が!? マジ!?」

「こずこずパイセン、本当に本人なんですよね……?」

「こず、もしかしてドッペルゲンガー?」

「皆さん失礼ですよ……。確かに驚きではありますけど……」

 

 

 笑顔で先輩の功績を称える花帆と得意気な顔をする梢に対し、他の4人は目を見開いてい驚いていた。

 そりゃそうだ。『機械さん』なんて言って無機物とコミュニケーションを取ろうとする痛い奴が、まさか動画編集を完遂したなんて聞かされたら誰でも驚くだろう。俺も驚いている。

 

 ただコイツが編集したとは言ったが、午前中にパソコンの電源の付け方すらも怪しかった奴が編集作業を午後だけで終われるとは思ってない。何か裏がありそうだが……。

 

 

「ちなみに編集した動画は? 俺がやろうとしてたやつを自分でやるって息巻いてたけど、それを編集したのか?」

「そ、それはまぁ、とにかく動画編集したんだよ! あの梢センパイが!」

「そ、そうよ! 何も疑う余地はないわ!」

「あれだけ無様に弱点バレして、まだ何か隠し通そうってか? 諦めろ、恥を上塗りしたくないならな」

「うっ……こ、梢センパイ……」

「仕方がない、わね……」

 

 

 生き恥を晒す前に観念したのか、編集した動画をパソコン上で流す。

 その動画は花帆と慈がダンスをする動画であり、字幕や効果音もしっかり入っているが――――すぐに終わった。

 

 

「これショート動画じゃねぇか! しかも30秒! これに午後丸々かけたのかよ!?」

「いや梢センパイ頑張ったんだよ! だって人差し指だけでキーボードを打ってたの知ってるよね!? 初心者にしては凄い進歩だよこれは!! 結局人差し指で打つのは変わらなかったけど!!」

「花帆さんが編集の仕方をレクチャーしてくれたのよ。だからそれに時間を割いていただけで、作業に午後丸々使ったわけじゃないわ。確か、最初の20秒はレクチャーで編集してくれたわ」

「じゃあお前がやったの最後の10秒だけかよ!? ったく、期待させんな」

 

 

 別に怒ってはないが、変な見得を張るものだからそちらに対してツッコミを入れざるを得なくなっている。まあ機械オンチ中のオンチのコイツが編集をしたって事実だけでも凄いことなのかもしれないがな。

 

 

「よちよち梢ちゃんよくできまちたねー。めぐちゃん先生が花丸あげちゃうよ!」

「そうですよ! こず先輩痺れる憧れるぅ!」

「こず、えらいえらい」

「皆さんそれだと馬鹿にしてるように聞こえますよ!」

「いや馬鹿にしてる……コホン、なんでもないですわ! オホホ!」

「慈先輩……」

 

 

 みんなもたった10秒だけかよと思って期待外れを実感したようだ。ただ慈に至ってはここぞとばかりに煽っているので、梢がこれだけ弱点を曝け出すのは相当珍しいのだろう。俺もこの2週間で初めて見たので、これまでは何でも要領よくこなす大和撫子のイメージしかなかった。ま、今まで出会ってきた真面目そうな女の子たちも何かしらポンコツな部分はあったし、完璧超人なんてのはいないんだろうな。

 

 ただ、そういった弱点を知ることでその子のことももっと理解することができる。俺とコイツらの関係は他のスクールアイドルの奴らの時とは異なる状況で、同年代で同じ立場+出会った頃を知らないというダブルが重なっているため距離の詰め方を今までと変える必要がある。どのスクールアイドルでも恒例となっている、悩んでいる女の子の心に土足で踏み込んで問題解決するパターンの場合、なし崩しでその子と仲良くなるためコミュニケーションが取りやすいからな。

 しかし、今回はそうではない。Aqoursや虹ヶ先の初期メンバーと同じパターンだが、あの時は教育実習やコーチという立場から常に上から目線で好き勝手振舞えたので、何も懸念する必要がなかったってのが大きい。今回も同じ態度だと思われるかもしれないが、自分の正体バレを避けたり、あくまで同じ生徒の立場だってことは意外と行動の足枷となっている。傍若無人になれるって貴重だったんだなと実感するよ。

 

 

「こずも変わったよね。昔は機械に触れようともしてなかったから」

「そうかしら……?」

「そうそう。1年前は頭がパンクしてスマホすらまともに操作できなかったじゃん。しかも覚えようとせずに諦めてたから、無理にでも頑張ってる今を見るとなおさら驚きだよ」

「それはまぁ、1年生のみんなに情けない姿を見せるわけにはいかないもの。零君にも後ろから蹴られてしまった、というのもあるわね」

「蹴った!? 零クンやっぱりDV彼氏!?」

「えっ、零さん梢センパイに暴力を!?」

「うぉおおおっ!? 零くん破天荒すぎる!!」

「んなわけねーだろ。コイツが勝手に誇張してるだけだ」

 

 

 花帆の奴、余計なこと言いやがって。変なあだ名が広まっちまうだろうが。だけどどこか納得した感じを醸し出しているあたり、コイツらは大なり小なり俺のことを暴力的な性格だと思っていたらしい。まあ正体バレを気にしなければ基本同年代という立場から容赦はしてねぇからな。実際の年齢は同年代でもないんだけど……。

 

 

「でも、そんな性格でもれいと一緒にいるのは楽しいよ」

「そりゃどうも。『そんな』は余計だけど……」

「零クンの周りって人が集まりがちだよね。DV彼氏なのに」

「『DV彼氏』で一単語じゃねぇからな。彼女なんていねぇから普通にDVでいいんだよ。いや違うけどさ。まあ人が集まりやすいってのは昔からそうだ」

「普段の何気ない言動や、あの幽霊騒動を思い返すとその理由も分かる気がするわね」

 

 

 波風を立てたくないと思って毎日を生きているが、なんだかんだ首を突っ込んでしまうのが悲しい性だ。スクールアイドルに限らず、どうして悩みや問題を抱えてる奴らばかり俺の周りに集まるかねぇ。そんなの見て見ぬフリできるわけねぇだろ。誰かのためってより、そんな奴が周りにいると雰囲気が悪くなるから仕方なく手助けしてやってるだけだ。自分が気持ちよく生きるため、自分のためにな。

 

 

「普段は何事も面倒臭さそうにしていますが、何かあるといつの間にか前線に出ていますよね」

「あんたクール系を装ってるけどすぐに熱くなるもんね」

「なんだかんだルリたちの中心になってるから、それで他の人も気になって集まって来るんじゃないかな」

「なにお前ら如きが俺を分析してんだよ」

「零クン、もしかして照れてる!?」

「あん?」

「ひゃっ!? そうやってすぐ攻撃的になるからやっぱりDVだ!?」

「お前それ言いたいだけだろ……」

 

 

 出会って2週間とは思えないくらい俺のことを知られている。

 だがその2週間がとてつもなく濃密で、教室では1年生たちと同じだし、それ以外でもコイツらと一緒にいることが多かった。スクールアイドル病の調査のためコイツらの近くにいる必要があるって事情もあるが、それでもなお同じ時間を共有しまくっていることに変わりはない。そりゃここまで知られるのも無理ねぇか。

 

 

「れいと一緒にいるようになってから、ボクは学校生活がまた一回り楽しくなったよ。みんなといるのも心地いいけど、れいは誰とも違う暖かさがある。その人特有の居心地の良さがあるの、ボクは好きだ」

「綴理……」

「綴理センパイ、告白みたい……」

「先輩は最初からずっと零さんに興味を持っていましたから。でもここまでとは思いませんでした……」

「本来ここまで素直に感情を吐露することのない綴理が……。珍しいわね」

「一回自分の中で色々考えてから喋るタイプだもんね」

 

 

 綴理の奴、昼間もそうだけどやたらとド直球に想いを伝えてくる。本人が不思議ちゃんなせいかこの中でもトップクラスに本心が読みにくいと思っていたため、ここまでストレートに気持ちをぶつけられるとどう返答したらいいのか困ってしまう。恋愛意識があるのかも分からないし、今この瞬間も特に表情の変化もないので心情が読み取りづらい。今までたくさんの女の子と交流してきたけど、コイツのことを隅々まで理解するのは過去の連中と比べても高難易度だ。

 

 

「俺と仲良くなったのもそうだけど、俺からしたらお前らの方が他にはない強い信頼で結ばれてるように思うよ。このメンバーでスクールアイドルを始めてから半年ちょっとしか経ってないわけで、俺が来る前に色々あったんだろうな」

「う~ん、先輩たちやさやかちゃん、瑠璃乃ちゃんともみんな最初から親密だった気がするけどなぁ」

「いやいや、最初バスの中で会った時のわたしの反応忘れたんですか!? あの時の花帆さんちょっと狂気でしたよ! あれだけ拒絶してたのに笑顔でずっと喋り続けて……」

「俗に言う無敵の人ってやつか。確かにいつも笑顔でずっと俺の周りをうろちょろしてるから、そこは怖いな」

「えぇ~っ!? 2人共ヒドくない!?」

「でもルリが転校してきた時は花帆ちゃんのグイグイ系のおかげで初日から気を遣わずに済んだし、まさに心の救世主だったよ!」

「る、瑠璃乃ちゃ~んっ!!」

「おぉ~心の友よ!」

 

 

 花帆と瑠璃乃は抱き合って友情を確かめ合う。なにこの茶番……。

 花帆は入学当初から性格も何も変わらずのようで、初手からさやかを困らせていたらしい。とは言えこうして一緒にスクールアイドルをやる仲になっているため、お互いの相性は良かったのだろう。ボケ役とツッコミ役で両立できてるしな。

 そして瑠璃乃は夏に海外から転校してきたと言っていたが、本人が周りの雰囲気に気を遣う性格なのもあってか、周りを巻き込んで笑顔にする花帆の存在は彼女にとって精神安定の面で大助かりだっただろう。転校直後ってのは周りが既にコミュニティを築いており、自分1人が部外者みたいな扱いなので居心地は悪い。そう言った意味では事情関係なく無自覚に自分を巻き込む存在って重要なんだなって思うよ。

 

 

「さやかちゃんの雰囲気って、初対面はナイフみたいに鋭かったよね。『高校で人と親しくするつもりはない』ってキメ顔で断言してくらいだもん」

「さらっと最後捏造淹れないでください! そんな顔してません!」

「なにそれ初耳なんだが。さやかちゃん、そんなトゲトゲしてたの??」

「今のさやからは考えられない……」

「ち、違います! あの時はフィギュアスケートのこととか、過去の確執が色々残っていた頃なので周りを見てる余裕がなかったと言いますか……」

「でも今でもたまーにジャックナイフモードになることあるよね」

「やめてください慈先輩!」

(わたくし)も知らなかったわ。さやかさんの意外な一面ね」

 

 

 時折配慮が欠けた発言をするのはその痛い頃の名残だったわけか。入学前にどんな問題を背負っていたのかは知らないが、花帆に絡まれたのはある意味で救いだったのかもな。でないと入学初日から近寄りがたい雰囲気でぼっちになっていただろう。ていうか中学時代に友達はいたのだろうか……。

 

 

「どう零クン? これがあたしたちの絆の強さだよ!」

「別に絆要素はなかった気がするけど。そんな自慢するエピソードでもなかったし」

 

 

 だがいい機会だ、コイツらの過去を一端を聞き出してもいいかもしれない。さっきも言ったが既に完成されたコミュニティの中に俺が割り込んだから、この世代がグループを結成した時のことは何も分からない。ここまでの軌跡を知ればコイツらをより理解することにも繋がるしな。

 

 

「で? お前らは出会いはどうなんだよ? スクールアイドルは去年からやってたんだろ? 大賀美と一緒だったか」

(わたくし)たちの場合は結構込み合った事情があってね、最初は綴理や慈とも良好な関係とは言えなかったわ。特に慈なんて、当初はスクールアイドルをナメていて一緒にやる気なんて起きなかったもの」

「梢こそ、あの時は沙知先輩の練習メニューに文句たらたらだったじゃん。向上心が1人よがり過ぎて周りと合わせる気なかったくせに」

「2人共とてもやんちゃだった。世話が焼ける」

「「綴理が言わないで!」」

「綴理先輩は昔からあまり変わってなさそうですね……」

 

 

 確かに2年生たちは1年生たちと違って仲良しこよしするような奴らではない。お互いに持ってる価値観がねじれの法則かのように違うので、それで信念や目標にズレがあって仲が良くなかったのだろう。

 

 

「それでも沙知先輩が私たちを繋いでくれて、いつの間にか一緒にいることが多くなったのよね」

「先輩に欲しい人材としてはトップクラスだろうしな、大賀美の奴。お前らを変えてくれた人ってわけだ」

「そうだよ。しばらく4人で楽しくやってたけど、それも長くはなかった。私がステージで脚をケガしちゃってね、それでスクールアイドルを辞めざるを得なくなったんだ。割とすぐ治って復帰しようとは思ったけど、結局その時の恐怖が残っていて躍ることはできなくなったんだよね。その件でルリちゃんと組む時も一悶着あったなぁそういや」

「めぐちゃん……」

 

 

 そういやそんな話を薄っすら聞いた気がする。ケガが不可抗力なのか不注意なのかは知らないが、それなりに波乱万丈なスクールアイドル生活を送っていたらしい。

 

 

「そのあと、さちが生徒会長になってスクールアイドルを抜けちゃったんだよね……」

「なんで抜ける必要があったんだ?」

「この学校の規則で、生徒会役員と部活動は両立できないのよ」

「ふぅん……」

「それで私と綴理の2人だけになってしまったけれど、そこでまた問題が起きた。綴理が他校に引き抜かれてクラブが廃部になる可能性が出てきたの。焦った私は北陸大会でライブ演出を無断で変更した。そんなことで当然ライブが上手く行くことはなく、綴理の不信感が最大に達しただけだったわ」

「めぐもさちもいなくなって、大切な人が立て続けにいなくなったからボクの心は不安定だった。だからこずが勝手に演出を変えた時、また1人ボクの隣からいなくなったんだって思ったんだ」

「それから綴理とも折り合いが少し悪くなったわね。結果的に部は辞めなかったけれど、一緒にステージに立つことはしばらくなかったわ」

 

 

 よくありがちなお互いの不和か。梢も綴理もその時は未熟で、自分に折り合いをつけるのが苦手な性格だったのだろう。お互いを思いやる気持ちが先走ってすれ違う。俺がスクールアイドルを相手にしてきて何度も見てきた光景だ。珍しいことじゃない。

 

 

「そんな過去があったけど、今はこうしてフルメンバーで一緒に活動で来ている。不和も感じない。今年に入ってから(わだかま)りが消えたってことは、それは花帆たちのおかげか?」

「相変わらず察しがいいね、れい」

「そうね、花帆さんとさやかさんがいたから綴理との関係が修復できたもの」

「るりちゃんのおかげで私も復帰できたしね!」

 

 

 去年までは自分たちが一番年下で精神も幼かったから、周りの目を気にせず好き勝手物事を言えた。それが不和の原因だったのかもしれない。

 だけど今年は新しく3人が入ってきて、後輩ができたから自分のことを下から客観的に見る目が増えた。そのおかげで自分を見直せたのかもしれない。大賀美も不和が起きる前にいなくなったらしいから、自分を見つめ直す機会はその時が初めてだったのだろう。

 

 

「昔話をするとちょっと苦しくなるけど、そのおかげで今があると思えるから最終的には晴れやかな気分になれるよ」

「ふふ、そうね」

「零クン、これが我ら蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブだよ! 他にはないほどの困難を乗り越えたんだから!」

「なんで誇らしげなんだよ。言っとくけど、そんな情けねぇ問題ならどこのグループも抱えてる。そんなことを誇られても俺には響かない」

「そ、そんな……」

「誇るのなら問題を乗り越えたことじゃなくて、一緒に問題を乗り越えられるほどの仲間ができたことを誇れ。それが絆っつうものだろ」

 

 

 思春期だからちょっとした考えの違いで関係が縺れるくらい、スクールアイドルでなくともコミュニティを形成しているところならどこにでもある。コミュニティに属する以上それを乗り越えて進むのは当然だ。だから誇るならそこではなく、共に障害を乗り越えた仲間がいたことを誇るべきだ。問題なんて元を辿ればどれも似たり寄ったりだけど、自分の仲間は唯一無二だからな。それにみんながみんなコイツらみたいに大団円で終われるわけじゃない。だから仲間と一緒に後腐れなく問題を乗り越えたことを自慢すべきだ。

 

 そんなことを考えていると、みんなの目線がこちらに向いていることに気が付く。いつもの流れだ。

 黙ったまま見つめ、俺から目を離さない。もうこの光景も見慣れてきたな……。

 

 

「なんだよ。文句があるなら素直に言え。ないなら飯に行くぞ」

 

 

 部室から出ようとしたその時、花帆に手を握られた。振り向くと、いつもの太陽の笑顔をこちらに向けていた。

 

 

「だったらだったら! 零クンと出会ったことも誇っていいってことだよね!」

「はぁ?」

「そうですね。問題を乗り越える仲間ができたことを誇れと、さっき言ってましたよ」

「じゃあもう零くんはルリたちの誇れる仲間だよ!」

「2週間しか経ってねぇのにか?」

「それだけ濃密な日々を過ごしてきた、ではダメかしら?」

「それにれいが言ってた『誇りのある仲間』の条件に、『出会ってからの時間』は入ってなかったよ」

「もう十分に私たちスクールアイドルクラブの一員なんだよ、零」

 

 

 なんか自分の言葉を逆手に取られて自爆しちゃった気がするけど、コイツらが好意的であるのなら何も問題ない。

 にしても無神経に俺のことを信用するから危なっかしい奴らだと思うが、そんなお人好しだからこそ不和が起きても誰も決裂せずにみんなでここまで来られたのかもしれない。絆の強さは既に俺がこれまでに関わってきたスクールアイドルたちと何ら変わりないみたいだ。俺の夢はそういう人の繋がりの強さを見ることだから、スクールアイドル病の話を抜きにしてもここに来られたのは良かったかな。

 

 

「じゃあ晩御飯を食べに行こーーっ! あっ、なんなら零クンの分はあたしが作ってあげるよ!」

「なんで俺だけ!? 俺だってまともなの食いてぇよ!」

「それあたしが料理下手だと思ってない!?」

「よし、ボクも作るよ」

「零さん、2人共わたしのお手伝いとして働かせますから安心してください!」

「じゃあめぐちゃんは特性TKGをご馳走してしんぜよう!」

「めぐちゃんそれ料理じゃない! ぶっかけただけ!」

「ふふっ、零君が来てより一層賑やかになったわね」

 

 

 過去の話を聞き探ろうと思ってたらいつの間にか絆レベルが上がっていた件。

 俺自身もコイツらに少し愛着がでてきたような気がする。最初はスクールアイドル病を治療したらとっととこの学校から去るつもりだったけど、もうちょっとくらいいてやってもいいかな。

 

 




 本来は零君に花帆たちの過去話を知ってもらうための回でしたが、なんか最後の方がいい感じで終わってしまいました(笑) ただ彼にみんなのことをもっと知ってもらわないと話が進めずらいですから、いい機会だったと思います。

 ちなみに私はこういった絆を確かめ合う系のお話は好きで、ソシャゲのストーリーだとそういうのがありがちで毎回楽しんでいたりします!

 次回は多分みらぱ回です。ていうか13日目なげぇ……。



【キャラ設定集】
零から蓮ノ空キャラへの呼称
・日野下花帆 → 花帆
・村野さやか → さやか
・乙宗梢   → 梢
・夕霧綴理  → 綴理
・大沢瑠璃乃 → 瑠璃乃
・藤島慈   → 慈

蓮ノ空キャラから零への呼称(零への好感度 0~100で50が普通)
・日野下花帆 → 零クン  (95)※今回変化なし
・村野さやか → 零さん  (80)※今回変化なし
・乙宗梢   → 零君   (75)※今回変化なし
・夕霧綴理  → れい   (81)※今回変化なし
・大沢瑠璃乃 → 零くん  (83)※今回変化なし
・藤島慈   → 零    (74)※今回変化なし
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