ラブライブ!~蓮ノ空との新たなる日常2~   作:薮椿

596 / 703
混戦ナイトプール!(前編)

「というわけでプールに行くよ。今から」

「「「「「「今から!?」」」」」」

 

 

 転入生活15日目、放課後。さやかをスクールアイドル病から救った翌日のこと。

 俺たちは秋葉の召集命令により部室に集まっていた。表向きは花帆たちにスクールアイドルとしてとある依頼を、裏向きはスクールアイドル病の治療として、その原因となっている女の子の身体のどこかに刻まれている傷の位置を確かめる作戦のためだ。

 

 スクールアイドル病はコイツら6人の中の1人が患っている症状かと勝手に思い込んでいたのだが、秋葉曰く人数に制限はないとのこと。そりゃ病気にそんな制約があるわけないので、無理矢理ガキの姿にされて女子高に転入させられた苛立ちから都合のいいように解釈してしまっていただけだ。

 

 そうと分かれば他の奴らの身体にも(くだん)の傷があるかを早急に調べる必要がある。ただその傷は異性に晒すのは恥ずかしいとされる位置にあるため、そう簡単に見つけ出すことはできない。さやかの時は熱にうなされて緊急事態だったってこともあってか吊り橋効果で肌を見せてくれたが、何もない素の状態で裸を晒すなんて行為は流石にやってくれないだろう。

 

 そんな中で秋葉が立てた作戦はみんなでプールに行くこと。水着であれば制服に比べて圧倒的に肌の露出も多いし、太ももや脇に傷があればすぐに気付ける。もちろん全裸を確認しないことには傷があるかないか判断はできないが、このままただ交流を続けて好感度稼ぎするよりかは遥かに調査が進展するだろう。

 

 

「秋葉先生。今からと言いましても、もう放課後で日も落ちそうになっていますけど……」

「明日は祝日でしょ? だったら大丈夫」

「あたしは全然OKですよ! あっ、でもこの季節にプールって寒くないですか?」

「1年中楽しめる屋内のプールだから安心して。さっきも言ったけど、その施設が今度リニューアルオープンするんだよ。ただ事前に評価を聞きたいらしくて、抽選で選ばれた人を集めてプールを体験してもらうおうって策略らしいんだ。んで、その抽選をパスして君たちの参加をねじ込んであげたから行ってこいって話」

「秋葉先生すげー。前の侑ちゃんコーチの時もそうだけど、裏で手を回し過ぎ……」

 

 

 ま、実際に人脈の広さは俺も把握できねぇくらいだからな。とは言っても本当に人脈を形成しているのかは怪しく、コイツならそこら辺の会社くらいすぐ掌握できる。だから穏便な話し合いでコイツらの参加をねじ込んだ、と素直に言えないのが事実だ。今度はどんな汚い手を使ったんだか……。

 

 

「いいじゃんいいじゃんナイトプール! 夜にプールなんて行ったことないけど、ネットとかで雰囲気見てる感じ結構映えそうで楽しそう!」

「さやはどうする?」

「わたしは……」

 

 

 さやかが俺の方を横目で見る。それに気付いて見つめ返すと慌ててそっぽを向いた。

 水着となると当然肌の露出は多くなるが、コイツは昨日俺に上半身を晒したばかりだ。そのことを思い返して恥ずかしくなったのだろうか。

 

 

「い、行きます。ほら水泳は全身運動なので、体力作りにはピッタリなんですよ」

「そうなんだ。さやが行くならボクも行こうかな」

「決定だね。じゃあ持っていくものを準備して、30分後に校門前に集合で」

 

 

 そんな感じで半ば強制的にプールに連行されることになった俺たち。

 これで1人でも傷の位置を特定できればいいんだけど、そんな簡単に済む話なのかねぇ。

 

 

 

 

~※~

 

 

 

 

 移動に時間がかかって気付けば夜。

 プールは屋内だが天井がガラス張りなので綺麗な夜空が良く見える。

 

 ちなみにナイトプールとはその語感通り、夜に営業するプール系施設のことだ。ガチで泳ぐ場所ではなく水辺を楽しむための場所である。間接証明としてライトボールを浮かべたり、プールサイドでアルコールや軽食を供したりすることも多い。

 通常のプールと違うのは日焼けを気にせず水着になれる、幻想的で写真映えする、体型をごまかしやすい、と女性人気は非常に高い。そのせいかパリピやウェイ系のイメージが付きやすく、まさにリア充要素の象徴的な施設だろう。

 

 そんな場所にやって来たわけだが――――

 

 

「男、俺しかいねぇ……」

 

 

 先に着替えを終えてプールサイドで待っているのだが、他の客がみんな女性なのは絶対に秋葉による意図的なものだろう。このプールを先行体験できる人は抽選で選ばれた人と言っていたが、どうやらアイツによって全て根回しされていたようだ。

 しかも女性と言っても年齢は小学生から大学生くらいの一桁~20代の若い子で美女美少女が多い。30代くらいに見える人でも美人ばかりと、明らかに顔で選らばれてるのは間違いない。毎度毎度よく見つけてくるよなこれだけレベルの高い女性……。

 

 なお、男が俺しかいない現象は周りの女性からしたら何の問題もないようで、むしろ何故か声をかけてくる。俺の姿が小学生並だから男として認識されてないのか、それともショタコンが多いのか。なんにせよこの中で大人の姿だと余計に目立つし、ガキの姿にされて初めてこの姿で良かったと思うよ。

 

 

「おーいっ、零クーン!」

 

 

 そうやって現場の雰囲気を解説していると後ろから花帆の声が聞こえてきた。着替えを終えたみんながこちらにやって来ようだ。

 後ろを振り向くと、他の女性客に負けないくらい華やかで魅惑的な光景が目に飛び込んできた。

 

 花帆は髪型をいつもの触覚ベースから二つ結びにしていた。水着は胸元が花柄の上下イエローのビキニであり、コイツの明るい雰囲気にピッタリだ。

 目を見張ってしまったのはそのスタイル。着痩せするタイプだと思っていたのだが、その身体付きは高校1年生にしては抜群に良く胸も大きい。昔は寝たきりガールだったらしいが、どうやってこんな健康的な身体に育ったのだろうか。正直その身体を見た時に少し心が揺れ動いた。

 

 さやかは髪を後頭部辺りで一本にまとめたポニーテールとなっている。水着は青をベースとした、ぶっちゃけ旧スクール水着と何ら変わらない形状のモノ。どうやら遊ぶ目的より水泳で運動する目的で来ているらしいので、その水着をチョイスするのは納得だけど色気はない。

 スタイルは昨日見たが凹凸は少なくスレンダー。だが日々のトレーニングを欠かしてないだけあって引き締まっており、抱きかかえやすいタイプだなとは思う。

 

 瑠璃乃は髪をいつものツーサイドアップではなく上に団子を作り、あとは後ろに流している。水着は上はオレンジベースのシンプルなビキニ、下は藍色のデニムのショートパンツ。花帆とさやかとは違い水に浸かる目的と言うより、プールサイドで遊ぶ目的に作られたイマドキ感のあるデザイン重視に見える。

 意外だったのが案外胸が大きく、ロリ巨乳とはまではいかないもののスタイルは貧相とは言えないくらい整っている。普段のガキっぽさとは裏腹に、水着のチョイスも相まって初めてコイツに艶やかさを感じた。

 

 梢は髪を完全に降ろしており、そのせいで大人魅力がまた一回り増している。水着は紺色のビキニに下半身に水色のパレオを巻いている。普段の制服とは違うアダルティな感じにまた目を奪われる。

 身体付きも幼い頃からの運動により肉付きも引き締まりも良く、胸も大きく文句のつけようがない。意外にもビキニの生地が小さく巻いているパレオから脚もチラチラ見え隠れしているが、自分の身体に自信があるから晒してるのだろうか。流石にそれはないか。

 

 綴理は普段から短髪なので髪型はいつもと変わらずだが、水着が独特だ。まさかの長袖に短パンスタイル。グレーを基調とした競泳水着のようで、普段手袋やタイツをして肌を晒したくない性格が水着にも表われている。

 スタイルは言わずもがなさやかよりも凹凸が少ない。ただ本人の背が高いためスレンダーでも絵になっており、これで肌を晒せばもっと魅力が上がるのにって思うけど、恐らく本人は恰好の良さを自分を良く見せる方法とは思ってないのだろう。パフォーマンス全振りだしなコイツ。

 

 慈は髪を2つのおさげにしており、よりぶりっ子感が増したような気がする。水着は自分のイメージカラーでもあるホワイトのレース柄のビキニだ。流石は元芸能人、自分の魅せ方を熟知しているのだろう。

 そしてその身体の凹凸はメンバーでトップクラス。もとから巨乳なのは知っていたが、脱ぐとワガママボディとも言えるその身体が極まって見える。これも幼い頃から自分を魅せる研究を怠らなかった賜物か。もし共学でこんなのが隣にいたら思春期男子が枯れ果てちまうぞ。

 

 

「おーおーどうしたそんなに見つめちゃって。もしかしなくてもめぐちゃんたちの水着姿にドキっとしたか~?」

「あぁ。みんないつもとは別の魅力で可愛く見えるし、綺麗だよ」

「えっ、珍しく素直じゃん……」

「女性に対する評価だけは素直だよ。いつでもな」

 

 

 慈の奴、煽ったら俺が取り乱すとでも思ったのだろう。でもこっちが冷静に打ち返したせいで逆に頬を染めて戸惑っている。それは他の奴らも同じようで、やはり安直であっても異性に褒められるってのは嬉しいのかもな。

 

 

「それにしても、ナイトプールって初めて来たけど雰囲気最高! 屋台もたくさんあってプールに入れるお祭り会場みたい!」

「あまり気を緩めないようにね。蓮ノ空のスクールアイドルとして招待されているということは、個人ではなくグループとして見られているということだから」

「そうですね。学校に迷惑はかけられません」

「それで、ボクたち何をすればいいの?」

「はいはい! ルリまず何か食べたいです! 授業終わってからノンストップでここまで来たから、もうお腹ペコペコで」

「じゃあ先に屋台に行こっか。せっかくなら動画を回してVlog撮影もしちゃおう!」

 

 

 最初は半ば強制的な連行で仕方ないみたいな雰囲気もあったのだが、いざ水着姿になって解放的な雰囲気にあてられると期待も上がったようだ。まぁある程度はしゃいでくれて隙を見せてくれないと傷の位置を探る調査もやりにくいし、俺としてもいい流れだな。

 

 

「ほら、零クンも行くよ!」

「えっ? 俺は別に腹減ってねぇよ」

「女の子だけで買いに行かせるつもり? 私たちがナンパされたら誰が守ってくれるの?」

「いや周り女しかいねぇし……」

「ほらほら零くんゴーゴー!」

 

 

 花帆に手を引っ張られ強制的に起立させられると、背中を瑠璃乃に押されて無理矢理歩かされた。身体が小さいせいで力負けしているのがなんとも歯がゆい。梢たちも微笑ましそうにこちらを見つめてるし、やっぱりまだガキっぽく扱われてる説はあるのかもな……。

 

 

 

 

~※~

 

 

 

 

 屋台エリアもそれなりの人で賑わっていた。晩飯の時間なので当然と言えば当然だが、その賑わいパーセンテージの中でも一部を占めてるのが――――

 

 

「見て見てこのジュース。七色の虹色が何層にもなってるよ! 味気になるぅ~」

「どんなジュースだよ。こえぇよ」

「上海風カレーあんかけ焼きそばを買ってきた。美味しそう」

「属性多すぎだろ。狙ってると思われて逆に人気でねぇパターンじゃねぇか」

 

 

 花帆と綴理が買ってきたのは明らかに『映え』を狙ったものたち。ナイトプールは若い子やパリピが集まる傾向があるから、そういった無難からかけ離れたものがあれば話題になる可能性は高い。だからこそこの施設の宣伝材料として利用しているのだろう。瑠璃乃や慈も面白がっているものの、梢とさやかは微妙そうな顔をしているので、内心は俺と同じく無難なものにしてくれてと切に思っているに違いない。

 

 

「せっかく来たんだし、零も一緒に写真撮ろうよ! ほらこっち!」

「じゃあ隣はあたしが!」

「お、おいっ!」

「はいチーズ!」

 

 

 適当にから揚げを食ってたら慈と花帆に挟まれて強制的にシャッターを切られた。

 胸が大きい2人。しかも水着姿で肌の露出も多い。そんな2人に密着して挟まれたら胸が当たらないわけがなく……って、コイツらなにも気にしてねぇのか??

 

 

「ずるい、ボクも取りたい」

「それじゃあ綴理先輩、ルリと零くんで一緒に取りませんか?」

「うん、撮ろう撮ろう」

「お前ら……!!」

 

 

 今度は瑠璃乃と綴理にも挟まれて写真を勝手に撮られる。

 なんでこんなに積極的なのか分からない。ナイトプールの陽気な雰囲気のせいで頭のネジがぶっ飛んだのか、それとも元々こういうことに躊躇がない奴らなのか。まあ今となっては距離を置くような関係性ではないのだが、肌の密着を気にしないくらいまで関係が進んでるとは思わなかった。俺の想像を超えて意外と好感度が上がっているのか……?

 

 

「梢センパイとさやかちゃんも、今なら零クンと写真を撮るチャンス!」

「俺は夢の国のネズミかよ……。つうかコイツらはそんなことをするタマじゃ――――」

「そ、そうね、思い出作りは必要よね」

「えっ?」

「わたしも……そ、その、昨日は一緒にお出かけしたのにあまり楽しむ時間がなかったですし、写真くらいは……」

「へ……?」

 

 

 常識人の2人が男とくっついて写真を撮ることを良しとしてる?? さやかは昨日肌を見せてくれた出来事があったものの、あれも相当な羞恥心に襲われた中での決断だったはず。現に俺に肌を見せてる間はずっと目を瞑ったままだったし、恥じらいは捨ててなかったはずだ。梢に至っては異性と密着するなんて下劣なことは避けるような性格だと思っていた。

 

 だけど嬉しくはある。そりゃ可愛い女の子に引っ付かれて不快に思う男はいないだろう。しかもその相手が最高級の美少女揃い。役得と言えばそうなのだが、やたらと解放的になっているのはスクールアイドル病のせいで熱があるとか……? 体調不良には見えないからそれはなさそうか。だったら一体なにがあった? 単に好感度が高いだけならそれでいいけど……。

 

 そんなこんなしている間に梢とさやかに挟まれ、3回目のシャッターが切られた。他の奴らとは違って俺と密着するのは恐る恐るだったが、最終的には花帆たちと変わらずくっついてきたので覚悟を隔てていた羞恥心さえ乗り越えれば積極的にはなれるらしい。ここまであからさまに熱い気持ちを向けられるのは初めてだから、やっぱりナイトプールで解放感に溢れた影響か。

 

 熱い気持ちと言えば、コイツらだけじゃなくて周りの女性客たちからも何やら熱い視線を浴びせられているような気がする。

 花帆たちを待っている間にもそこそこ話しかけられたし、いくら男客が俺だけだからって見知らぬ人に声をかけるか普通? プールでナンパするのはなくはない話だが、こんな小学生体型のガキに色目を使ってどうすんだよって話だ。マジで全員ショタコンだったり……? だったらそれはそれで怖いな。

 

 

 

 

「あれ、どこかで見たことがあると思ったら――――蓮ノ空女学院のスクールアイドル?」

 

「「「「「「えっ?」」」」」」

 

「え゛っ!?」

 

 

 声がした方を見てみると、覚えがあり過ぎる顔が目に飛び込んできた。

 この声の通りがいいオレンジ髪は―――――!!

 

 

「かのん……!?」

「えっ!?」

「えっ、いや、どこかで見たことある顔だと思っただけだ……」

「わぁっ、確かに! 結ヶ丘のスクールアイドルの 澁谷かのん さんですか!?」

「う、うん。知ってるんだ、私のこと」

「はいっ! 歌の練習の時に動画を観て、参考にさせてもらったことがあります!」

 

 

 おいおい、どうしてかのんがここにいるんだよ!? いきなり過ぎて思わず名前言っちまったじゃねぇか。この姿で気付かれたらマズイってのに……。

 まさかこれも秋葉の策略か?? 傷の調査のためにプールに呼びつけたんじゃねぇのかよ。だったら調査だけに集中させてくれよどうして余計な遊びを入れるんだよったく……。

 

 澁谷かのん。元スクールアイドルでLiellaというグループで活動をしていた。かつて俺が顧問をしていたこともあり関係性は深い。

 今は大学3年生となりスクールアイドルはやっていないものの、作曲のアドバイザーとしてバイトをしており今でもスクールアイドルと関わりは持っている。

 

 花帆たちは思いがけない出会いに驚きつつも、かつて『ラブライブ!』を優勝したスクールアイドルを前に目を輝かせていた。

 

 

「『Liella』の澁谷かのんさん。まさかこんなところで出会えるなんて……」

「歌姫って紹介されていた人だよね」

「こんなところでレジェンドスクールアイドルと会えるなんて、レアエンカウントだ!」

「動画で観た時も綺麗な人だなって思ったけど、実際に会ってみるとより美人見える……。めぐちゃんの観察眼が唸っちゃうよ」

「そ、そんな大層な人じゃないって!」

「さっきの言葉からすると、(わたくし)たちのことをご存じのようでしたが……?」

「うん。最近注目のスクールアイドルの記事を読んでたらあなたたちの名前があってね、それからずっと気になってたんだ」

 

 

 いきなりの再会。でもこの姿になっていることは誰にも秘密であり、もしバレたらガキになってる薬の副作用で皮膚が溶けて身体の形が保てなくなってしまうらしい。だから何としても秘密は死守する必要があるのだが、何故よりによって俺との関係性が深い奴がまた現れるんだよ。先週末にも侑にバレそうになって命からがら誤魔化したっつうのに……。

 

 そもそもコイツがナイトプールなんて騒がしいところにいる理由はなんだ? 秋葉にでも呼ばれたか? 本人の性格からしてあまりこういったウェイ系のところに好んで来るとは思えない。来るとしても1人ではなく誰かと――――ってことは、他にも誰かいる??

 

 

 

 

「ま~たスクールアイドルか。ここにセンセーがいたらこの子たちも毒牙にかかっちゃうかもねぇ。ね、澁谷ちゃん?」

 

「な゛っ!?」

 

「七海ちゃん……。それ、出会い頭の子たちに言うこと?」

 

 

 七草七海!? コイツも一緒に来ていたのか!?

 コイツは――――ヤバい!!

 

 

「えぇっと、Liellaの人……じゃないですよね?」

「そんなおままごとな集団と一緒にしないで欲しいね。アタシは七草七海。この子の大親友」

「大親友って……」

 

 

 七草七海。一応かのんたちLiellaメンバーの親友……なのか?

 コイツはスクールアイドルではないが、俺とかのんたちをくっつけようとしてくれた功労者でもある。だがそれは全て自分のためであり、自分が俺と恋愛をするために秋葉から課された条件でもあった。

 そう、コイツは秋葉によって育てられたいわゆる『虹ヶ先チルドレン』と呼ばれる奴らの1人だ。しかも歩夢たちと違うのはコイツは生まれた時からアイツの英才教育を施されており、そのせいであらゆる能力が軒並み高い。勉強や運動と言った基礎能力から、芸術や頭の回転と言ったセンスと言われるスキル(歌以外)も抜群だ。まあその能力をさっきみたいに、誰かを小馬鹿にして愉しむことに使ってるのが玉に瑕だけど。

 

 侑は純粋で少しおバカなところがあるから誤魔化しやすくて良かったものの、察しのいいこの2人を相手に自分の正体を隠し続けるのはかなり難しい。

 花帆たちが余計なことを口走る前にここから離れた方が良さそうだ。ったく、傷の位置の調査に来たのにどうして毎回ハードルを用意してんだよ……。

 

 なんにせよ、早くここから消えねぇとな。正体に気付かれる前に。

 

 

「ちょっとトイレ行ってくる」

「トイレならあっちだよ――――れい」

 

「「れい……?」」

 

 

 やべっ!? 綴理のやつ余計なことを!?

 

 

 突然の再会。

 スクールアイドル病の元凶である傷の位置の調査。花帆たちがやたらと積極的だった謎。そしてかのんと七海の襲来。一度にあらゆる事件が起きて混戦が巻き起こる予感がする……。

 

 いやどうすんだよマジで……。

 

 

 

 

To Be Continued……

 




 ということで、Liella編からかのんと七海がゲスト出演です。
 ただでさえ自分の正体を隠すのに精一杯な零君ですが、裏で不穏なことが起きてそうで二重苦。相変わらず彼の苦労は止まらなさそうで(笑)


 ハーメルンのサーバー落ちで投稿日が翌日にズレましたが、次回はいつも通りの日時で投稿予定です。





【キャラ設定集】
零から蓮ノ空キャラへの呼称
・日野下花帆 → 花帆
・村野さやか → さやか
・乙宗梢   → 梢
・夕霧綴理  → 綴理
・大沢瑠璃乃 → 瑠璃乃
・藤島慈   → 慈

蓮ノ空キャラから零への呼称(零への好感度 0~100で50が普通)
・日野下花帆 → 零クン  (95)※今回変化なし
・村野さやか → 零さん  (93)※今回変化なし
・乙宗梢   → 零君   (75)※今回変化なし
・夕霧綴理  → れい   (81)※今回変化なし
・大沢瑠璃乃 → 零くん  (85)※今回変化なし
・藤島慈   → 零    (76)※今回変化なし

スクールアイドル病を治療済
・村野さやか
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。