ラブライブ!~蓮ノ空との新たなる日常2~   作:薮椿

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小三角のギリギリチャレンジ(前編)

 再転入生活11日目。

 蓮ノ空に舞い戻ってきてから既に二桁日数が経過しており、当初の目的であるスクールアイドル病の調査にあまり進展がないことに焦り出す時期だ。別に怠けていたのではなく余計な事件に巻き込まれているせいで進捗に遅れが生じている。結果的に面倒事を通じて一年生の奴らと絆を固められているから結果オーライではあるんだけど、そんな苦労をせずとも普通の日常生活で仲くらい深められる。なんでこうも毎回横槍に邪魔されるかねぇ。

 

 

「今日は先輩方が用事で夜まで帰宅されないので、しばらくは師匠と徒町たち4人だけですね!」

「とは言っても最近は練習と蓮華祭の準備続きだったから、今みたいにまとまった時間があったら休めって先輩たちに言われてるよね~」

「でも何もしないって言うのも落ち着かないかな。先輩、私たちにお願いしたいことってありますか?」

「だったら貰ったお菓子を一緒に食ってくれ。皆さんでどうぞって言ってたし、渡してきた奴らも俺だけで食い切れるとは思ってなさそうだしな」

「相変わらずお貢ぎ物がたくさんありますね! おやつでお小遣いが減らないの羨ましいです!」

 

 

 羨望するところそこかよ。

 教師をやっていた頃もよく生徒から手作りお菓子を貰ってたけど、子供の姿になってこの学校に来てからはその頻度がかなり増えた気がする。まあ見た目は完全なガキだから甘やかしたくなる気持ちも分かる。ただ俺に向けてだけではなくスクールアイドルクラブ全員向けに渡してくることもあるため、そう言った意味ではお菓子好きの花帆や慈は喜んでるけどな。なんか自分が客寄せパンダみたいで釈然としないけど……。

 

 

「それじゃあ帰ったらティーパーティーと洒落込みますか~。最近コーヒーの淹れ方を学んだので、せんぱいに披露しちゃいますね~」

「そ、それだったら私だって! 梢先輩に教えてもらって零先輩好みのコーヒーを淹れられるようになってるもん!」

「どっちのも飲んでやるよ。この量だから一杯じゃ足りねぇだろうしな」

「流石は師匠! これぞ従者を使役するご主人様!」

「お前だって他人事じゃねぇんだよ。茶くらい淹れらるようになれ」

「しょ、精進します……!!」

 

 

 一緒に住み始めてそれなりに日数が経過したからか、コイツらも段々と俺がいる生活に慣れてきたようだ。亭主関白っぽいから慣れない方がいいとは思うが、別に誰も苦だと感じていないのであればこれがベストな空気感なのだろう。コイツらも別に先輩相手だから世話しようとしているのではなく、俺こそ自分が従うべき相手だと見定めている。でなきゃ自分から進んで俺好みのコーヒーの淹れ方なんて学ばないだろうしな。

 

 そんな話をしながらシェアハウスへの道のりを歩く。

 やがて家の外観が見えてきた頃、妙にきな臭い雰囲気が漂っていることに気が付いた。

 

 

「師匠? 急に立ち止まってどうかしたんですか?」

「お前らは何も感じないのか? この重苦しい、また何か厄介なことが始まりそうな予感を……」

「え、そんなの全然……。まさかまた変な世界に連行されるんですか!? あれから4日しか経ってないのに!?」

「これがれいくんせんぱいの巻き込まれ体質ですか~。こんな短いスパンで次の試練が訪れるとは寝耳に水ですよ~」

「俺だって知るか」

 

 

 なんだよさっきのはフラグ発言なのか?? 大きな事件も片付けてようやくスクールアイドル病の調査に本腰を入れるってときにこれかよ。もう吊り橋効果でコイツらの好感度が上がるフェーズは終わったからこれ以上の横槍はいらねぇって。

 

 俺の神妙な面持ちにコイツらの足取りも重くなる。以前は練習部屋から一歩外に出ただけでファンタジー世界に巻き込まれたから、もはや指一本動かすだけでまたもや別世界に転移するほどのイベントが発生するのではと疑心暗鬼になっているのだろう。そんなことが念頭に浮かぶだなんて、コイツらの日常も段々と一般人離れしてきてるな。俺と一緒にいるせいか、これ……。

 

 家に近づくたびに邪気のようなものが強くなる。この三人は何も感じていないようだが俺には分かる。

 コイツらを避難させるべきか? 今度はどんな厄介事が待ち受けてるのかは知らないが、昨日の今日と言ってもいいくらいのスパンでコイツらを危険に晒すわけにはいかないからな。

 

 

「お前らは学校に戻れ。明らかに家の方からイヤな予感がする。学校にいりゃ大丈夫だろ、多分な」

「それはできません! 徒町たちは既に一蓮托生です! どんな世界であろうと地獄であろうとついていきますよ!」

「既に大きな困難を一緒に乗り越えた仲ですからね~。今更アタシたちだけを遠ざけようだなんて水臭いですよ~」

「それに私たちも先輩を一人で行かせるわけにはいかないって、次もあったら絶対に一緒に行くって決めてますから!」

「お前ら……」

 

 

 コイツら、いつの間にか頼もしくなったな。前の事件のときは浮き沈みを繰り返すほど精神も不安定だったのに、今ではヤバいことが起こる前兆を感じてるにも関わらず怯まない。そりゃあれだけ常識外れの出来事を経験すれば勝手に成長もするか。むしろあの一回の経験だけで勇気がブレなくなっているだけでも凄いのか。なんにせよ覚悟の持ち方が前とは段違いだ。

 

 

「それにれいくんせんぱいならどんなアクシデントがあっても颯爽と解決してくれますから、アタシたちも安心して同行できるってものですよ~」

「更に徒町たちがピンチになっても、師匠が勇ましく助けてくれるので期待してます!」

「零先輩と一緒にいると何でもできちゃうって自信を持てます。普段の自分以上のポテンシャルを発揮できると言いますか、とにかく今回は絶対に折れたりしません」

「そう考えると、れいくんせんぱいってチート級のバッファーみたいですよね~。ほら、バッファーってどのゲームでも重要ポジションですからせんぱいにピッタリですよ~」

「結局俺頼みかよ。まあいいや、足だけは引っ張るなよ」

「「「はい!」」」

 

 

 やたら元気だなコイツら。ただ自信満々の源は自身の成長以上に俺の存在が大きいらしい。一大事が起きたときは俺だって毎回神経をすり減らされるけど、その結果もたらされる効果も凄まじい。コイツらみたいにまだ出会って2週間も経ってないのに俺に絶大なる信頼を置いてくれる。こうなってしまえばここから更に絆を深めるのは簡単だから、むしろこっちから接触しなくてもコイツらからコンタクトを取ってくるだろう。そうなればスクールアイドル病の調査もしやすくなるってもんだ。

 

 やる気MAXの三人を引き連れ、遂に家の前へと到着する。

 やはりと言うべきか妙な気配の発信源はここだった。己の巻き込まれ体質に備え付けられている不幸センサーがビンビン反応している。

 

 だが近づいて分かったのだが、前のように深刻な騒動の前触れって感じではない。なんというか霊力のような邪気、しかも息苦しさではなくどちらかと言えば甘さ成分が含まれている。色で例えると……ピンク?

 

 

「あっ、もしかして……!!」

「えっ、先輩!?」

 

 

 もう何もかもが分かった。事件と言えば事件だが悲観するような異変ではない。だけど面倒だから巻き込まれたくない感情はみるみる高まっていく。

 

 家の玄関を開け放ち、そのままリビングへと直行する。花帆たち6人は用事で外出中なのでもちろん誰もいないはずだが、恐らく()()()がいるのはここではない。

 考えられるのは――――俺の部屋!

 

 足早に自分の部屋の前に着くと、敢えて音を立てずに息を殺して中の様子を窺ってみる。

 すると予想通り聞こえる聞こえる、澄み切った心を持つ天使がたくさんいる天国在住とは思えない、色欲に塗れた嬌声が。男の部屋から決して匂ってはいけない性欲に満ちた女の淫乱臭ってやつが。

 

 このまま好きにさせておくわけにはいかない。吟子たちが追い付いてきたのと同時に俺は自分の部屋のドアを破れる勢いで開ける。

 

 そこには――――

 

 

「やっべこれ! どうして今までベッドに潜り込むなんてメジャーな方法を思いつかなかったんだろ! 枕に染み込む汗の香り、敷布団に付着する皮脂汚れ、掛布団に残り続ける暖かい体温! 全てが私を包み込む~~~~っ!! あぁ~来て良かった! このままイっちゃ――――はダメか、淫水で布団が汚れちゃう! そうなったら女の匂いソムリエのあの人にバレちゃう!! くそっ、今日はそれ目的で来たのに意味ないじゃん!!」

 

「おい」

 

「うひゃぁっ!!?」

 

 

 俺のベッドに潜り込んでいるのは、白の三角巾と白装束を纏った典型的な幽霊の格好をした女の子だ。格好と言ってもマジモノである。歳や背丈は思春期女子の平均くらいだが、下半身はこれもザ・幽霊って感じで一反木綿のようなひらひらとなっている。

 ソイツが俺のベッドの上で今にも自慰行為に励みそうになっていた。女の子の幽霊が男の部屋のベッドに入り込んでるなんてイレギュラーすぎる光景だが、コイツのキャラを考えれば納得しかないのでもはや驚きはなかった。まあドアの開ける音が聞こえないほど自分の世界に没頭していたようなので、脳内のピンク濃度の高さには驚いたけど……。

 

 

「れ、れれれれ零さん!? おかえりなさい! えぇっと、食事で『あ~ん』にします? お風呂で混浴にします? それとも私!?」

「全部お前じゃねぇか。てかなにしてんだよ人の部屋で」

 

 

 本城(ほんじょう)愛莉(あいり)

 さっき容姿を紹介した通り紛れもない幽霊の女の子だ。

 俺がAqoursのいる浦の星女学院に教育実習へ行っている時に幽霊騒動があり、そこでコイツと出会った。昔に色々あって事故で死亡し、その時に抱いていた後悔から現世に留まり続けていたらしい。そして紆余曲折あり何とか成仏させることに成功。それで騒動は一先ず収まったのだが、天国と現世であるこの世界とは割と簡単に行き来ができるらしく、今のようにこうしてちょくちょく俺の前に現れる。

 

 その色々あっての部分がコイツのキャラを端的に表す。実は成仏できなかった理由が男と一度も性行為ができなかったことであり、なんと自分が気に入る男と交わってリビドーを感じたいというあまりに唖然とする内容。それで相手役として目を付けたのが俺である。しかし人間と幽霊では性行為ができないため、女の子の誰かに憑依をすることで疑似的に成り立たせて興奮の感じようとする暴挙に出る始末。あの時は最初から最後までコイツに振り回されっぱなしだったな。

 

 そしてそんな奴が俺の部屋に現れた。しかも青少年漫画でも流せないような怖気が走る淫語を連発しやがる。もうこの公然猥褻幽霊、そこらの事件より何倍も厄介だろ。

 

 

「こ、これはですねぇ、たまには零さん分を補給しないと私特有の発情期を乗り越えられないと言いますか……。とにかく! 生きていくうえで必要な事なんです!」

「既に死んでるだろお前。てか開き直んじゃねぇよ」

「いやそろそろ性欲を発散しないと仕事も身が入らないですよ~! おっと、後ろにいい女たちがいるじゃないですか! 初々しくて女としての適齢期はもう少し先に見えますが、まあこの際この子たちでいいですよ! こっちも生きるのに必死なので!」

「なんでお前が妥協する立場なんだよ。それにまた勝手に憑依しようとしやがって……」

 

 

 今回はいつも以上に性に荒れてるなコイツ。発情期とか言ってたけどネタじゃなくてマジでそうなのか? そうでなくともこの時点で迷惑極まりないから早々に天国に送り返したいところだが……。

 

 

「あの~れいくんせんぱい、さっきから誰とお話しているんですか~?」

「あん? あぁそっか、お前らは見えてないのか。当然のことだけど忘れてた」

「見えてないって、まさか幽霊とかでしょうか!?」

「そうだよ。女の幽霊が俺のベッドを占拠して絶頂してやがる」

「ちょっと待ってください! 今サラッととんでもないこと言いませんでした!? 私の聞き間違い!?」

「ここで頭がバグってたらこの先ついていけないぞ。おい愛莉、お前認識されてないってよ」

「仕方ないですねぇ~」

 

 

 幽霊だから人間の肉眼には映らないのは当然。だが俺にだけは見えるらしい。特に霊感が強いわけでもないのだが、例え幽霊だとしても可愛い女の子であればこの眼に映してしまうのか。まあコイツも顔だけは一級品だからな。

 

 俺には何が変わったのかは分からないが、三人が驚愕の表情を浮かべたことで愛莉を認識したんだと察する。流石に異世界を冒険した経験があってもガチの幽霊と対面するのは驚くか。

 

 

「え、え、本当に幽霊さん!? 凄く可愛い幽霊さんが徒町たちの目の前に!? しかも足がない絵でよく見る幽霊さんだ!!」

「はぇ~れいくんせんぱいと一緒にいると奇想天外なことばかり起こるとは聞いてましたけど、まさか本当の幽霊と出会うことになるとは~」

「…………」

「ん? 吟子、どうした?」

「あ、あぁ……」

「お前大丈夫か? 顔青ざめすぎだろ」

「そうだ! 吟子ちゃんは怖い話とかお化けとか苦手なんですよ!」

「吟子ちゃん戻ってきて~! 吟子ちゃ~んっ!」

 

 

 

 

~※~

 

 

 

 

 吟子が立ったまま気絶そうになっていたが、小鈴と姫芽によってなんとか正気を失うことは避けられた。

 そして一先ず落ち着いた後にお互いに自己紹介をし、幽霊との初対面という衝撃の展開でどよめいていた空気もある程度緩和された。とは言いつつも本物の幽霊を前に緊張を解いていないのも事実。まあお化けとか霊の類ってプラスイメージを持たれづらいから仕方ないか。コイツはどちらかといえば善良な霊だと思うけど……って、さっきの言動を鑑みるに善悪関係なくただ恥辱塗れの異物なだけのような気がしてきた。つまりただの邪魔者だ。

 

 

「それにしても流石ですねぇ零さん! 再会するたびに毎回違う女の子を引っかけて手籠めにしちゃってるなんて!」

「手籠めって、そんなことされとらんし!」

「手籠めってなに?」

「子供は知らなくてもいいんだよ~」

「同い歳なんだけど!!」

 

 

 自分の姿を明かして早速容赦ない卑猥な言葉で三人を襲撃する。何年たっても幽霊は歳を取らないせいかずっと脳内は思春期真っ盛りのようだ。

 ちなみにコイツはガキの俺の正体を知っている。最初はもちろん疑われていたが、小さくなる薬のデメリットが『人間の誰かにバレたら身体が溶け落ちる』なので人間じゃないコイツにバレても問題なかったんだ。それに正体をバラした理由は一年前に花帆たちと幽霊騒動に巻き込まれたときで、事件解決にコイツの力が必要だったからやむを得ずだった。

 

 

「それで愛莉ちゃんはどうしてれいくんせんぱいの部屋にいたの~?」

「そんなの発情期でムラムラしてたからに決まってるじゃないですか! いつもは零さんの写真で自分を慰めていますが、数年に一回起こる発情期にはそんな平面二次元では発散できるはずないですから!」

「ちょっと待って! 話が吹っ飛び過ぎて理解が追い付かないんだけど!? つまり愛莉さんはその、零先輩とそういうことをする目的でわざわざ天国から来たってこと……?」

「だからそうだって言ってるじゃないですか。だからこうして零さんの匂いを辿って蓮ノ空に舞い戻って来たってわけです。するとまあなんということでしょう! まさか9人のメスと同棲生活をしてるではありませんか! そんな性交適齢期の女子高生に囲まれてたら零さんのオスのフェロモンが日常的に大量に噴出するのは当然。だからもうこの家に近づくだけでイキ狂いましたよ! つまりベッドに飛び込んじゃったのは私のせいではなく、零さんが女を屈服させるフェロモンを充満させてるせいです!」

「そんなので絶頂するのはお前くらいだろうが」

「ぽわぁ……」

「小鈴ちゃんが口を開けてぽかーんとしてる~! これ絶対に理解しきれてないやつですよ~!」

 

 

 コイツとのコミュニケーションを初回で理解できる奴の方がおかしいけどな。つまり理解に苦しみながらも話を飲み込んでいる吟子と姫芽は……それなりにそっちの系の知識はあるのだろう。小鈴の反応も予想通りだ。子供だから知らなくてもいいってセリフの意図も何となく察せるな。なんか小鈴にそういった知識を埋め込むのって背徳感半端ねぇし……。

 

 だが目の前の淫乱幽霊と出会ってしまった以上、対峙する三人は否が応でも無駄知識を植え付けられてしまうだろう。

 

 

「で? この中で零さんとヤったことのある人は? 無差別に女性に憑依して零さんとヤるのは禁止されてますが、既にヤった人ならいいですよね?」

「ルールの穴をつくような狡い手使ってんじゃねぇよ」

「でもこうしないと性欲が発散できず私が消えちゃうんですよ!? それでもいいんですか!?」

「だからそもそも先輩とそんなことやってないから!」

「アタシもまだピッカピカに綺麗なままかな~なんて」

「えぇっと、ヤって何をやるの……?」

「じれったいですねぇあなた。セックスですよセックス!!」

「「「!?!?」」」

 

 

 一応ここまで全員が空気を読んで言葉を濁していた。でも小鈴があまりにもその手に疎いせいか愛莉が業を煮やしてしまう。そして誰にでも理解できるストレートワードが遂に叩きつけられてしまった。

 吟子も姫芽もギョッとするが、小鈴も小鈴でようやく意味が理解できたらしく顔を真っ赤にしていた。

 

 

「せ、セック……!? そ、そんな徒町が師匠とだなんて恐れ多いです!!」

「なぁ~んだ、これだけ女を侍らせておいて一人も相手にしてないとか、やっぱり子供になってるから短小になっちゃってるんですかねぇ~」

「子供に、なってる?」

「おい」

「ひっ!? その女を無理矢理従わせる威圧的な眼光、久々ですねぇ……」

 

 

 コイツ、マジでふざけんなよ。危うく俺の正体を怪しまれそうだったじゃねぇか。余計なことを言ったら即成仏させられるように念仏の勉強しておいた方が良かったか……。

 

 

「コイツらと出会ってまだ二週間も経ってねぇよ。それにどんな事情があるにせよ誰かに憑依してヤるのは禁止だ」

「そんな!!」

「でもどうにかしないと愛莉ちゃん、消えちゃうんだよね? 徒町たちがお手伝いできることと言ったら……」

「であっても憑依させて先輩とそんなことをするのはなし! 絶対なし!!」

「いやはや、前の事件とは別ベクトルで大変なことになってきましたな~」

 

 

 全くだよ。こちらの命の危険がないだけまだマシだが、一応愛莉の消滅の危機が迫っているのか。どうにかしてやりたいのは山々だけど、吟子の言う通りこのタイミングでコイツらと性行為なんてできるわけがない。そういった関係になるのはお互いに気持ちを示し合った後だ。てかコイツも俺の信念を理解しているはずなのにまた憑依して疑似性行を求めるなんて……。逆にそれくらい発情期を切り抜けることに切羽詰まっているのかもしれない。

 

 てかそもそも幽霊に発情期ってなんだよ。元は人間だからそういうのねぇだろ。ただ単にコイツが淫乱思考なだけな気がしてきたぞ……。

 

 

「本番行為はダメだ。それだけはお前の危機であっても許せない」

「ま、そう来ると思ってましたよ。だったら私に見せつけてください! あなたたちがラブラブしている様子を! 本番行為とはまでは行かなくてもその手前くらいまでなら行けますよね? 私の欲求を満たして救ってくれるんですよね? ね??」

「か、徒町たちが……」

「れいくんせんぱいと……」

「本番手前まで……?」

 

 

 突如として襲来した美少女淫乱幽霊・愛莉。発情期を満足に乗り越えられなければ消えてしまうという危機を救うために俺たちに課された難題。

 戸惑う吟子、小鈴、姫芽。俺たちは無事にこの困ったミッションを乗り越えられるのか……?

 

 

 

 

To Be Continued……

 




 愛莉もキャラが濃いので描いてみると筆が進むため私は久しぶり感がないのですが、前回の登場が1年半前なのでかなり久々なんですよね。その久々がこんな話になっているので問題児すぎますが……(笑)
 ただ私としては無理な設定もなくこういったR指定に近いネタを描けるので、本当はもっと登場させたいキャラではあります。ただ完全なオリキャラは作品の雰囲気作りのため
出しにくい側面と皆さんが見たいのはメインキャラだろうと思っている側面があるので……。
 だからこそ登場した時ははっちゃけさせちゃいますね(笑)


 愛莉の過去の活躍は以下からどうぞ!

《Aqours編》
Aqours vs 淫乱幽霊ちゃん(前編)
Aqours vs 淫乱幽霊ちゃん(後編)

《スクフェス編》
淫乱幽霊再降臨!

《Liella編》
性なる夜と性なる幽霊(前編)
性なる夜と性なる幽霊(後編)

《蓮ノ空編》※シリアス長編なので真面目に活躍してます!
スクールアイドルたちの夜想曲(序曲)
スクールアイドルたちの夜想曲(前奏曲)
スクールアイドルたちの夜想曲(間奏曲)
スクールアイドルたちの夜想曲(後奏曲)
スクールアイドルたちの夜想曲(終曲)


【キャラ設定集】
零から蓮ノ空キャラへの呼称
・日野下花帆 → 花帆
・村野さやか → さやか
・乙宗梢   → 梢
・夕霧綴理  → 綴理
・大沢瑠璃乃 → 瑠璃乃
・藤島慈   → 慈
・百生吟子  → 吟子
・徒町小鈴  → 小鈴
・安養寺姫芽 → 姫芽

蓮ノ空キャラから零への呼称(零への好感度 0~100 ※限界突破アリ)
・日野下花帆 → 零クン   (120)
・村野さやか → 零さん   (120)
・乙宗梢   → 零君    (120)
・夕霧綴理  → れい    (120)
・大沢瑠璃乃 → 零くん   (120)
・藤島慈   → 零     (120)
・百生吟子  → 零先輩   (81)
・徒町小鈴  → 零師匠   (88)
・安養寺姫芽 → れいくんせんぱい(85)

スクールアイドル病の治療状況
・日野下花帆 → 治療済
・村野さやか → 治療済
・乙宗梢   → 治療済
・夕霧綴理  → 治療済
・大沢瑠璃乃 → 治療済
・藤島慈   → 治療済
・百生吟子  → 傷の位置調査中
・徒町小鈴  → 傷の位置調査中
・安養寺姫芽 → 傷の位置調査中
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