ラブライブ!~蓮ノ空との新たなる日常2~   作:薮椿

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全員孕ませるまで出られない村!?(前編)

 編入生活リトライ17日目。

 蓮華祭の開催も間近に迫る中、遂に下級生たちも平日の授業は全て午前中のみとなった。準備も大詰めのため午後を解放して残りを一気に終わらせる学校の算段があるのだろう。文化祭クラスのイベントが年に三回もあるってことは、この忙しなさもそのたびに訪れるってことか。大変だなこの学校の連中は。

 そんな俺はこの学校にいる目的がスクールアイドル病の調査のためなので準備には不参加――――なんてできるはずもなく、一応周りに不信感を募らせないようにそれなりに主体性を持って参加している。それに己の有用性を見せつければ何かと動きやすくなるし、有事の際に手を貸してくれる奴も増える。そのおかげで夢見る楽譜事件も解決できたし、コツコツ自分への信頼を積み重ねていくことが誰かの笑顔を守ることになるのはどこへ行っても変わらないようだ。

 

 そうやって二度目の学校生活を謳歌している。それが意外にも楽しく、自分が元は大人だったことを忘れる瞬間も多くなってきた。自我が失われそうでちょっと怖くはあるのだが、このガキの姿で絆を紡いできた新しい仲間との日常はそれはそれで充実している。強制的にガキにさせられてここに転入させられたときは早く元の生活に戻ることだけを優先していたが、今ではこの姿も悪くないと思ってしまう。これが人間の環境適応能力か、よくできてる。

 

 学校生活に満足感を抱いている最たる理由はやっぱり身近な仲間のおかげかもしれない。純粋にお互いに慕い慕われる関係で、日常会話で馬鹿を言い合える存在は肩肘を張らなくてもよいため楽でいい。ここまで充足感を得ていたら本当にガキの姿であることに違和感なんてなくなりそうだな。

 

 んなことを考えてる間に午前の授業が終わり飯の時間になる。各々準備の追い込みのために士気高揚。

 ただ、そんな中で俺の席の周りをうろつく輩が一人。

 

 

「う~ん、う~ん。どうしましょうかぁ。私の悩みを颯爽と解決してくれるヒーローさんがどこかにいないものですかねぇ~。そんな都合のいい人は流石にいないですかねぇ~」

「美堂……。じゃあ俺行くから」

「困っている女の子を無視するなんて、ハーレム主人公の風上にも置けませんよぉ」

「俺だって手助けする奴くらい選ぶさ」

「およよ~。私はあなたのヒロイン候補ですらないってことですねえ」

 

 

 メンドくせぇなコイツ。これみよがしに面倒事をチラつかせてる奴に関わりたい奴なんていねぇだろ。みんなからお人好しってよく言われるけど、こっちだってできれば他人の事情に首なんて突っ込みたくねぇんだよ。そういうときって決まって厄介な事件に発展するからな――――ってあまり言わない方がいいか。いつも即フラグ回収して現実のものになるから。

 

 美堂(びどう) 美和子(びわこ)。花帆たちの親友で俺のクラスメイトでもある奴の一人。ABCトリオと呼ばれる(本人たちは認めていない)中の『B』担当だ。

 おっとりゆったりふわふわな和風お嬢様。どうやら梢に負けないくらい格式のある家系の令嬢らしいのだが実態はよく分からない。ただ近寄りがたいとかは全然なく、むしろ本人は俗世に塗れることが好きなので意外とサブカル方面でも話が合う。世間知らずの箱入りお嬢様ではないってことだ。

 

 

「おっ、零ってばまたヒーロー業? 蓮華祭の準備も大詰めの時期だってのに、他の人の個人的な悩みまで解決してあげるなんて精が出るね!」

「英川……。その芝居がかった登場セリフ、まさかグルかお前ら」

「さぁて、どうだろうね」

 

 

 英川(えいかわ) 英奈(えな)。ABCトリオの『A』担当。

 ノリが良くてテンションも高い少し派手なイマドキ女子って感じだが、分厚い化粧やピアス、ネイルなどの着飾りは蓮ノ空の校則に従って一切していないので見た目ほどヤンキーってほどではない。ていうか素の自分のままで十分にイケ女子だから下手に自分を取り繕うこともない、根っからの純粋なパリピ系だ。

 

 

「それで? 美和子の悩み、聞いてあげないの?」

「不要な前振りをするから余計に聞きたくなくなったっつうの。普通に話しかけてくれば抵抗感なんてなかったのに……。じゃ、俺は行くから」

「おっとそうきましたかあ。じゃあ力業を駆使するしかないですねぇ」

「何をする気だ……。まさかガキ相手をいいことに無理矢理拘束するとか強行手段に出る気じゃねぇだろうな……」

「そんな品位に欠けることはしませんよお。英奈ちゃん」

「オーケー! おーいっ、花帆ちゃんたち! ちょ~っと相談したいことがあるんだけど、零と一緒に聞いてくれる?」

「お前らやりやがったな……」

 

 

 コイツら、俺の周りを固めて退路を断つ気だ。お人好しな性格は花帆たちも俺と同じだが、俺とは違って相談相手を選ばない。しかも親友からの悩み相談となれば確実に脇を固められてしまう。自分の手を汚さずに強制的に俺を巻き込もうとするその手腕。花帆たちより一緒に過ごした時間は短いと言えども流石はクラスメイトってところか。それでもそんな汚い手を思い付くのは悪辣すぎる気もするけど。

 

 英川が呼んですぐに花帆、さやか、瑠璃乃が俺の席までやって来た。そして物理的にも自席を女の子に囲まれる形となって逃げられなくなる。俺を退避させないようにする方法に無駄がなさ過ぎるだろ……。

 

 

「なになに? 美和子ちゃんが相談だなんて珍しいね」

「蓮華祭の準備で何か不手際がありましたか? 段取りを作ったのはわたしなので何なりとお申し付けください」

「今のルリはヒーロー見習いとして勉強中だから、みんなと一緒に問題解決して経験値稼がせてもらいやす!」

「零クンもいるから、全員で力を合わせればどんな悩みも問題も事件も光の速さで解決しちゃうよね!」

「やっぱりこうなったか。勝手に巻き込むなよな……」

「でも零さんはなんだかんだ囲ってしまえば断らないので、そういうところが面倒ですが頼りにされているんだと思いますよ」

「うん! やっぱり持つべきものは親友だね! あんたの作戦上手く行ったよ――――椎菜!」

「なに……?」

 

 

 少し離れた席でこちらの様子を窺っていた椎葉がこちらに来る。どうやら俺に手を貸してもらうための小細工を企てた黒幕はコイツらしい。まあこの中で狡賢い手を思い付くのはコイツくらいか。

 

 椎葉(しいば)椎菜(しいな)。ABCトリオの『C』担当で現生徒会の会長。大賀美が認める後任だ。

 理路整然とした話術と毅然とした態度は上級生ですら萎縮し、相手の話に針一本が通れるほどの綻びがあるだけでそこを的確に突いて論破する姿はまさに冷徹。誰に対しても表情を崩さず物怖じもしないため、なんと教師ですらコイツ相手の場合は言葉を慎重に選ぶことが多い。だが恐れられつつも学校を統治するマネジメント力は大賀美と肩を並べるくらいであり、それ故に教師生徒からの信頼も厚い。だから決して嫌われ者ではなく、むしろ先輩後輩問わず多方面から尊敬される存在だ。

 

 俺の逃げ場を封じる形で仲良し二年生組が揃った。またなんかイヤ~な雰囲気がする。昨日ようやく姫芽がスクールアイドル病に罹っていることが判明したから動き出そうと思ってたのに、また厄介なことが起きそうな予感がするぞ……。

 

 

「この人を上手く引き込めたのなら私の役目はこれで終わりですね。それでは生徒会があるのでこれで」

「ちょいちょいちょいちょい! 親友が困ってんだからそれはないっしょ!」

「この人がいれば問題ないのでは?」

「信頼が厚いのか俺に押し付けようとしてんのかどっちだよ……」

「どちらもですよ。相談の内容を聞けば分かります」

「えっ、美和子ちゃんの悩みってそんな深刻なの……? あたしたちで解決できる?」

「あまりないタイプの内容ですかねえ。電話の音声ガイダンスだと、その他の場合なので『9』を押す内容かも」

「ちょっと想像しづらいけど、とりあえずルリたちに聞かせてくれる?」

 

 

 どうやらもう逃れることはできないらしい。花帆たちは当然話を聞く気が満々だから俺も腹を括るしかないか。分かるんだよななんとなく、これから何か起きそうだって予兆は。以前瑞河に拉致連行されたネガティブエネルギー事件も同じ予感を感じたから……。

 

 

「まず前提として、私がそれなりに家系の息女であることは皆さんご存じですよね? それで相談内容をダイレクトにお伝えしますと――――皆さん、私の実家のある村へ来ていただきたいです」

「村? お前意外と田舎出身だったのか」

「零君にはお話ししていませんでしたね。ただ田舎と言っても村自体の規模は大きく、毎年蓮ノ空へ多額の出資も行っているんですよお」

「でもわたしたちに来てほしいとはどういうことでしょうか? スクールアイドルで村おこし……は零さんを巻き込む必要がないので違いますね。となると事態はそれなりに深刻なのでしょうか?」

「ありていに言えばそうですねえ。村の伝統と言いますか、形骸化しそうでギリギリ残っている風習とでも言いましょうか。とにかくそれを切り抜けるために皆さんの力を貸してほしい、ということです」

 

 

 俺は生まれからずっと都会育ちだから実態は分からないが、やっぱ田舎の村ってそういった古典的な伝統をずっと守ってたりするんだな。それがいい風習なのか悪い風習なのかは場所によると思うけど、なんにせよそれが美堂の生活になんらか影響があるのは確からしい。

 

 

「驚かないでください。実は私の村には――――ハーレムの風習があるのです」

「は、はーれむって、男の子がたくさんの女の子を侍らせてるあれ!? 慈センパイがよく零クンを茶化すネタにしているアレ!?」

「そうです。まさに零君が置かれている状況そのものですねえ」

「いや驚かないでって方が無理あるっしょ! 大昔じゃあるまいし、まさか現代でハーレムを作ってる地域があるなんて……」

「ウチらも聞かされたときはビックリしたよ~。そんなアニメや漫画の世界が現実に存在してたなんて。椎菜はいつも通りドライな反応だったけどね」

「目の前の彼がいるので多少の現実味はありましたから。さて、話を続けてください」

「はい。毎年一人そのハーレムに見合う立派な男性を神様のご神体の像の前に連れてきて、祈祷を行って村の繁栄と平和を願うのが風習です。つまり零君をその男性役として抜擢しようと思っているんですよお」

 

 

 その話を聞いて花帆たち三人から声が上がる。想いの人がそりゃいきなり村の訳も分からない風習に巻き込まれようとしてるんだから当然だ。

 つうか想像以上に常軌を逸した相談だった。てっきり個人的な悩みで花帆たちのような思春期相応のアイデンティティのひび割れ程度だと思ってたのに、どうやらとんでもなくデカい世界の亀裂をくぐることになりそうだ。

 

 

「一応お訊きしますが、零さんをその村に定住させる気ではない……ですよね?」

「安心してください。風習とは言いましたが形骸化しそうになっているとも言いました。つまり村の人たちも恒例行事だからやっているだけで、本気でハーレムを作ろうだなんて考える人はいません」

「だったらどうしてやめねぇんだ? 恒例行事であろうとも面倒だったらやらなかったらいいだろ」

「それがですねえ、一度やめたときに作物の収穫量が激減したことがありまして……」

「えっ、それってまさかその神様が本当にいるってこと!? なんだかスケールが大きい話になってきたね」

「まあでもルリたちは女の子のお化けとか夢を見る楽譜とか知ってるから、本当に神様がいたとしても疑問には思わないかな」

 

 

 それで納得できるのか。そりゃあれだけ現実離れした出来事ばかり起きてたら受け入れも早いわな。

 それにしても、話を聞く限りだとその村のご神体へ行って祈りを捧げるだけのミッションだから楽に終わりそうだ。さっきさやかが言及したようにてっきり村にハーレムの主として幽閉されるのかと目玉が飛び出そうだったからな。

 

 

「でもどうして零クンなの? 村には男の人がいない、ってことはないと思うんだけど……」

「最初は村の男性と女性で形式的に祈祷を捧げていたのですが、例年同じ人が祈った場合でも作物の収穫量が乏しい時期がありまして、それからは村の人たちが持ち回りで担当をすることになったのです。ただ当然いつかは担当の候補がいなくなります。村も少子化ですから……。それで外部の信頼できる人を頼ろうと、その使命を帯びているのが私です」

「マジ? 美和子ちゃんそのために蓮ノ空に来たの?」

「いや蓮ノ空は村の伝統で入学したので、あくまで使命を担わされたのは私が外部に常駐しているからですねえ」

「大変ですね美和子さんも……」

 

 

 つうか女子高に通ってる奴にハーレムに相応しい男を見つけてこいだなんて無茶すぎるだろ。だからこそたまたま俺が転入してきて助かったってことか。空文化に振り回されるコイツも面倒を背負ってるんだな。

 

 

「ウチらが事前に聞いてるのはここまで。それで美和子がなんとしても零を連れていきたいって言うから、ウチらで結託して逃げ道を塞ごうってなったワケ。ゴメンね!」

「彼こそハーレムの主人役に相応しい人はいないでしょう。なんなら定住させてその地に縛り付けておけば、祈りを捧げるなんて無用なことを今後しなくてもよいのでは?」

「それはダメだよ! 零クンの帰る場所は今住んでるあの家ってもう決まってるんだから!」

「もちろん略奪なんてしませんよお。村に来てくださるだけで大助かりですから」

 

 

 俺の祈りが上手くいって今年の作物の収穫量が増加したら、村の人たちからずっとここにいてくれとか言われそうな気もする。話を聞く限りだと村も結構苦労してそうだし、行くだけでいいならちょっくら助けてやるか。

 

 

「それでは全員で早速行きましょう。零君と彼を慕う女性が6人もいれば、ハーレム好きの神様も満足してくださるはずです」

「きたねぇ欲を持った神だな……。てか今から行くのかよ」

「善は急げ、ですよお」

「じゃあ先輩たちとか後輩ちゃんたちには連絡しておいた方がいいね。ルリたち、親友を救ってきますって。その言い訳でいいのかは分かんないけど」

「スクールアイドルクラブも出し物の準備が佳境ですが、同じクラスの仲間が困っているとあれば皆さんきっと分かってくれますよ」

「すみません、無理を言ってしまって……」

「気にしないで! よーしっ、二年生部隊で事件解決だーっ!」

 

 

 事件なのかこれは。

 そんなこんなでまだ頷いてもないのに勝手に美堂の村へ行くことが決定した。本当に行って祈りを捧げるだけなのか。そこが気になるところだが、逃げられそうにもないので仕方ないから付き合ってやる。

 

 

 

 

~※~

 

 

 

 

 そこそこ時間をかけて村に到着した俺たち。村の人や美堂の家族に挨拶をした後、神様のご神体の像がある山に登る。

 登山と言っても年に一度は登るルートなので道はしっかり整備されているため苦ではない。だが若干だが空気の薄さを感じる。これも神が満足していない影響だろうって美堂は言ってたけど、まさか言い伝えとかじゃなくてマジで神がいるってことなのかよ。オカルトなんて信じざるを得ない人生を送ってきてるが、ここにきてまだ未知の存在に邂逅しそうになるなんてな。面倒なことにならなきゃいいけど。

 

 しばらく進むと例のご神体の像が見えてきた。荘厳な社の中に綺麗な状態で祭られている。年に一度しか謁見しないとしても神の像だから手入れはこまめにされているのだろう。

 

 

「わぁ~キレイな神様だね! あれ、でも耳と尻尾がついてる……」

「そうですね。もしかして人間モチーフではないのでしょうか?」

「その名を稲荷火(いなりび)様。見ての通り狐の姿をした神様です」

「こずパイセンやつづパイセンみたいに背が高くて、めぐちゃんみたいに出てるところが出てる。先輩たちの身体のいいところを融合した、まさにオトナの女性って感じだね」

「でも神様の像なのに着物が崩れた姿って、なんかソシャゲによくある女性の偉人みたいだね~。ほら、ああいうキャラって得てしてエロい格好をさせられてるじゃん」

「神の前でそんなことを言ったら罰が当たりますよ。そもそも伝説上の生き物が存在しているのかは分かりませんが」

 

 

 海外の彫刻でありがちな艶めかしい女体の像。狐耳と尻尾があるためより現代ファンタジーの世界の代物っぽい。こんなエロい神がこの村の伝統って、子供の性癖が壊れるだろ。

 

 

「で? この像の前で祈ればいいのか? それで終わりならすぐ帰れそうだけど」

「そうですねえ。祈祷のしきたりがありますので、それさえ準じてくだされば滞りなく終わるかと」

「その稲荷火様も満足してくれるといいですね。これでこの人ではハーレムの主として力不足なんて結果になったら骨折り損ですから」

「絶対に大丈夫だよ椎菜ちゃん! なんたって零クンはあたしたちスクールアイドル9人と一緒に生活してるんだから!」

「それはそれで倫理観に問題がありそうな気もしますが……」

「わたしたちも秋葉さんに寮の部屋を勝手に引き払われて、ほぼ強制されてるようなものなので……」

「でも楽しいっしょ? 零との同棲生活」

「ルリは楽しいよ! なんだか家族みたいで!」

「同棲しているのに女の子に楽しいと言わせるくらい抵抗感を抱かせないなんて、やっぱり零君を抜擢してよかったですう」

 

 

 椎葉みたいに一つ屋根の下で同棲することを疑問視する奴もいれば、逆に花帆たちが順風満帆な生活をしているのを見て連鎖的に俺のことを信頼する奴もいる。美堂の言った通り、花帆たちが楽しそうにしている姿を見ると俺との生活が窮屈じゃないって証明になるからな。

 なるほど、そう言った意味でもハーレム野郎って思われてるのか。俺はその言葉はあまり好きじゃないんだけどな。なんか俺の取り巻く環境を言い表すのに安っぽい感じがして。

 

 美堂に祈祷の所作を教わる。正直ハーレムを構成する男と女たちが祈りを捧げて何になるのか分からない。結局村の歴史を色々教えてもらったけどどうしてハーレム文化が根付いてるのかよく分かってねぇしな。昔は一夫多妻制の村だったらしいが今では違うみたいだし、やはり祈るべきことは何もなくただ形式的な行事か。それで稲荷火様は満足してるのかねぇ。満足してないから俺たちが呼ばれてるのか。でも高校生のガキだぞ俺たち……。

 

 そして準備が整い祈祷に入ろうとする。

 そのときだった。突然像の様子が変化する。

 

 

「こ、これは……!!」

「えっ、いきなり光り出したんだけど!?」

「まぶしっ! 美和子ちゃんこれ何が起こってるの!?」

「分かりません! こんなの聞いたことが……!!」

「まぶし~っ! 目が開けらんないですケド!」

「皆さん、とりあえずここから離れましょう!」

 

 

 突如として像が俺たちの視力を奪わんとする光を放つ。

 ひとまずここから離れようと思ったその矢先、その光は呆気なく収まった。何が起こったのか呆然とする俺たちの前に、更に仰天の出来事が起こる。いや既に起こっているというべきか。

 

 なんと狐耳と尻尾がある和服の幼女が目の前に現れた。

 その子は呆然とする俺たちの顔を順番に見つめると、俺の顔を見るなり目を輝かせてこちらに駆け寄って来た。

 

 

「遂に来たのじゃ……」

「えっ?」

「遂に来たのじゃ! ハーレムを囲う女たちを一人残さず孕ませる超鬼畜シチュエーションを実行できる雄の力を持った男が!!」

「は……?」

 

 

 いきなり淫語を放ち更に俺たちに衝撃を与えた謎の狐幼女。

 そして俺の中で嫌な予感がまた的中した。どうやら今回もただのお悩み解決だけでは終わらなさそうだと。

 

 

 

 

To Be Continued……

 




 新年一発目からこんなネタで申し訳ございません……!!
 実は私も話の中でハーレムの単語を扱うのがあまり好きではなくて意図的に避けていたのですが、勝手に封印していたのを勝手に解禁したネタにしてみました。自分が大人になるにつれ段々と下ネタ系のネタを精神的に扱いづらくなっていたのですが、たまにはこういうのも……ありかなと。


 というわけで新年もよろしくお願いします!
 目標はとりあえず蓮ノ空編の104期編を無事に完結させることですかね。
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