ラブライブ!~蓮ノ空との新たなる日常2~   作:薮椿

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 今回は海未個人回です。
 一応ほのぼのとした日常デート回なので、個人回だからといって変に警戒している方は肩の力をお抜きください(笑)


海未と海へ行く

 

「海未?海未は私ですが?」

「ネタはいいんだよ……」

 

 

 まさか1年前のネタをまた聞けるとは……。

 

 現在、俺と海未は笹原先生に押し付けられた授業の資料を職員室から教室に運んでいるところだ。あの傍若無人な先生には困ったものだが、海未と2人きりで会話するいい機会に巡り合えた。たまには役に立つな、笹原先生。

 

 

「俺と一緒に海へ行かないかって言ってんだよ」

「零と一緒にですか……?穂乃果たちと一緒ではないく私と……?」

「あぁ。別に特別な記念日がある訳じゃねぇけど、一度お前と2人きりで行ってみたくてな。まぁただの俺の我が儘だよ」

「零と2人きり……デート……」

 

 

 海未は俯きながらブツブツと同じ言葉を連呼している。

 やはり海未にとって2人きりデートってのは難易度が高いのかな?よくよく考えてみたら、海未と2人きりになったことなんて数えるくらいしかなかった。学院では大体穂乃果とことりが一緒にいるから仕方ないと言えば仕方ないのだが、それを含めたとしてもみんなより明らかにコイツと2人きりでいることは少ない。

 

 

「たまにはさ、海でパーッと気持ちを落ち着かせるのもいいんじゃねぇの。練習の指導だけじゃなく作詞も担ってる。その上あのぐぅたらな生徒会長よりも生徒会の仕事をしていて、弓道の練習も欠かさない。だから次の休みの日、1日だけでいいから俺に預けて欲しいんだ」

 

 

 いらぬおせっかいだとか、余計なお世話だとか、無理な気遣いだとか、色々と思い浮かぶ懸念はあるが、結局俺が一番言いたいのは海未と2人きりになりたいということだ。最悪海未の苦労を心配しているのは誘うための口実だと思ってくれてもいい。もちろん海未の身体を心配していない訳じゃないぞ。

 

 

「いいですね、海。行きましょう」

「そうか、ありがとな」

 

 

 断られはしないと思いながらも、実際に彼女の口から同意の言葉が出るとホッとする。やはり自分からデートに誘うのは少しばかり緊張してしまう。穂乃果やことりだったら俺が誘いに言葉を言い終わる前に飛びついてくるんだけどな。

 

 

「それじゃあ日程だけど、次の土日どっちが空いてる?」

「その2日だったら土曜日ですね」

「よし、決まりだな」

「え?持ち物などはないのですか?」

「あぁ。別に泳ぎに行くわけじゃないから水着も何もいらねぇよ」

「驚きました。てっきり私の水着目的かと……」

「それはそれで見たいけど、みんなと一緒に出掛ける時でもいいだろ」

 

 

 今回は遊泳目的でも水着鑑賞目的でもない。ただ日頃のストレスを解消しに行くだけだ。俺だからと言っていつも邪な心を持っている訳じゃないからね……。

 

 

「じゃあ詳しい時間はまた連絡するよ」

「はい、お願いします」

 

 

 こうして俺は海未との海デートの約束へと漕ぎ着けた。

 

 

 

 

~※~

 

 

 

 

 園田海未です。

 

 先日零から海へ行こうと誘われ、本日がそのデート当日。

 誘われた時もかなり緊張していましたが、当日ともなればその緊張はさらに跳ね上がります。服もどんな服を着ていけばいいのでしょうか……?ことりのようにファッションにそれほど精通していないので、こんな時はどのような服を着ていけばいいのか迷ってしまいます。

 

 

 とりあえず見た目も涼しげで爽やかそうに見える紺色のワンピースを着て、自分の家の外へ出ます。零からの連絡ではこの時間に迎えに来てくれるという話なのですが、今思えば電車で行くのなら駅前で待ち合わせでもよかったのでは?わざわざ私の家まで来ていたら二度手間じゃあ――――

 

 

 そんなことを考えてきた時、遠くからバイクの音が聞こえてきました。私は無意識に一歩後ろへ下がったのですが、そのバイクが私の目の前で止まってようやく先ほどの疑問が解消されたのです。

 

 

「えっ!?」

「よう。集合時間ギリギリになって悪かった」

 

 

 バイクに乗っていたのは、なんと零でした。

 彼がバイクを持っていることは知っていましたが、実際にこうしてバイクに乗っている姿を見るのはこれが初めてだったりします。

 

 

 ――――――か、カッコいいですね……

 

 

「どうした?もしかしてバイクに乗るのが怖いか?」

「い、いえそういうことではないのですが、バイクに乗って海へ行くのがちょっと意外で……」

「確かに電車でも行けるけど、バイクでならなきゃいけない理由があるんだよ」

「理由……ですか?」

「それはあとのお楽しみだ。とりあえず後ろに乗れよ」

 

 

 零はヘルメットを放り投げ、私はそれを落としそうになりながらも何とかキャッチします。

 意外と軽いのですね……。

 

 

 そしてさらに私は零から渡されたレディースのバイクウェア一式に着替え、バイクの後ろに乗り込みます。

 

 

「しっかり俺に掴まってろよ。なぁに、怖いのは最初だけだ」

「驚かさないでくださいよ!!これでも緊張しているんです!!」

「それは俺とデートをすることに緊張しているのか、それともバイク処女だから緊張してるのか」

「ど、どっちもですよ……」

「ははは!!」

「なぜ笑うのです!?」

「いやぁ、やっぱりお前はウブなところが可愛いなって思ってさ」

「か、かわっ!?」

 

 

 ただ『可愛い』と言われるだけでも未だ焦ってしまう自分がいます。特に零から言われた時は心臓がドキッと跳ね上がってしまうんですよね……。もちろん嬉しいのですが、彼はいついかなる時でもそんな恥ずかしいことを言ってくるので油断なりません!!

 

 

「どこを掴めばいいのですか?」

「腰辺りに抱きついてろ」

「だ、抱きつく!?」

「そんなことでいちいち反応するなよ!!別に恋人同士なんだから問題ないだろ?」

「そ、そうですが……」

 

 

 ただでさえ零とここまで密着してドキドキしているというのに、海に着くまでずっと抱きついたままなんて恥ずかしくて耐えられません!!でももう選択肢は1つしかないですし、ここは覚悟を決めなければなりませんね。これほど穂乃果やことりのような神経の図太さが羨ましいと思う時はないですよ。

 

 

「よし、じゃあ出発するか!!準備はいいか?」

「は、はい!!いつでも!!」

 

 

 零は再びバイクのエンジンを掛けます。その際レバーなどをカチャカチャと弄っているのですが、バイク初挑戦の私にはもちろん何をやっているのかは分かりません。ただ零が1つ弄り終わる度に、もう少しで出発するというワクワクと緊張が私を駆り立てます。

 

 覚悟を決め、私は彼の腰にギュッと掴まります。

 零の背中から伝わってくる温もりと微かな匂いに若干クラっときたと言ったら、彼から馬鹿にされそうですね♪

 

 

「俺と海未の愛の逃避行、レッツゴー!!」

「な、なんですかそれぇえええええええええええええええええええええええええええ!!」

 

 

 零の意味不明な掛け声にツッコんでいるのと同時にバイクが発車し、私の声が辺りに大きく響き渡りました。

 こ、これ家族にも聞かれているのでは!?は、恥ずかしい!!

 

 

 と、とにかく!!ようやく私と零のデートが幕を開けたのです。

 

 

 

 

~※~

 

 

 

 

 バイクに初めて乗ってまず感じたこと。それは乗り心地が思っていたよりはよかったということですね。

 零がしっかり掴まっていないと振り落とされるなどの脅しをしてくるものですから、てっきり油断をしていたら座席から飛び落ちてしまうものだと勝手に思い込んでいましたよ……。もちろん実際にはそこまで必死にならなくてもよかったみたいです。

 

 そしてなにより身体を切る風がとても心地よく、夏なのにも関わらず秋終わりのような涼しさが感じられます。

 既に私は乗車前の緊張感などは忘れ、ただ大好きな彼と一緒にバイクに乗っているという幸福感に浸っていました。後部座席から見える彼の格好良い後ろ姿に、ちょっと見惚れてしまいます。

 

 

「どうだ海未、バイク処女を突き破られた気分は?」

「非常に心地よくて気持ちいいのですが、あなたのその言葉ですべて台無しです……」

「お前の緊張を解してやろうと思ったんだよ。でもその調子だったら問題なさそうだな」

「えぇ、思っていたよりも快適でしたから。だからバイクに乗っていようが、セクハラ発言は厳しく取り締まりますね♪」

「おいおい、後ろから嬉しそうに脅すなよ……」

「さっきのお返しですよ」

 

 

 こうやって冗談が言えるくらいにバイクの乗り心地は快適だってことなのです。これも零のドライビングテクニックが上手いおかげなのでしょう。でも度重なるセクハラ発言で、周りをしっかりと見ているのか心配になります。

 

 

「でもこうして見てみると、いつもの道もまた違って見えますね」

「そうだろそうだろ。バイクに乗っていると、いつも見ている景色が全く違う景色に変わるんだよ。まるで初めて通る道のようにな」

 

 

 いつも登校で歩いている道も、歩きながら見る景色とバイクに乗りながら見る景色では景色の移り変わりや目線の位置によって全く別の街に来ているかような、ちょっとした旅行気分が味わえます。同じ車道を走る車に乗っている時は、そこまで外の景色を注視していないので気付きませんでした。

 

 

 私たちを乗せたバイクは信号にも捕まることなく海へ向けてスイスイと進みます。周りの景色は街中とは打って変わり、木々に囲まれた緑豊かな景色となっていました。街中以上の風の心地よさと澄んだ空気は、それだけで私の気持ちを落ち着かせます。これだと海へ着く前にリフレッシュできちゃいそうですね。

 

 

 そしてバイクはトンネルに差し掛かりました。中へ入るとオレンジ色のライトが私たちを照りつけます。

 

 

「このトンネルを抜けたあとの景色は絶景だぞ。しかも今日は天気がいい、ラッキーだったな」

「まさかあなたがそこまで言うとは……普段感動すらしないあなたが……」

「オイ、まるで俺に心がないみたいな言い方だな。俺だって心が奪われる時だってあるっての」

「へぇ~」

「お前喧嘩売ってる!?」

「いえいえ♪」

 

 

 零は修学旅行で沖縄の海を見た時も、あれだけ綺麗だったのに表情1つ変えずいつものぼけぇ~っとした顔のままでしたから。思い返してみれば、彼が景色で感動しているところはあまり見たことがありません。感情豊かな彼の珍しい部分ですね。

 

 

 気が付けば外の光が見えてきました。あそこを超えた時、零の言っていた素晴らしい景色が見られるそうなので楽しみですね。あの彼がハードルを上げるということは、それだけ期待をしていいということなのでしょう。

 

 

 そして、遂にバイクがトンネルから出ようとします。外に光に目が少し眩みながらも、零の言葉に耳を傾けました。

 

 

「左を見てみろ」

「――――――!!!!」

 

 

 

 

 私は、言葉を失いました。

 

 広がっていたのは一面の海。

 "綺麗"の一言で表すことが物足りないくらい、太陽の光によって照りつけられる海が輝かしく見えたのです。

 

 たった今地上に誕生したかのように瑞々(みずみず)しく(きら)びやかに躍動する海。青い海と空を背景に構成された景色が、息をのむほどに明るく美しく、飛沫(しぶき)の目に沁みる純白が、(まばゆ)い海の濃いブルーとこよない対照をなしています。

 

 

 

 

「どうだ?すげぇだろ?」

「はい……一瞬海に心を奪われていました。こんなことは生まれて初めてです……」

「俺も初めてバイクでここを通った時は感動したもんだ。これをお前に見せたかったんだよ」

「こんな素晴らしいものを……感動し過ぎて涙が出そうです……」

「そこまで!?でも気に入ってもらえてよかったよ」

 

 

 バイクに乗っているだけでも気分転換にはなったのですが、この海の光景を見たことで、日頃の気付かぬ内に溜まっていたストレスやあやゆる疲労が海の波のように綺麗に流されてしまいました。

 

 

「折角だし、もっと近くまで行ってみるか」

「そうですね。人は全然いないですが」

「だってここ、遊泳禁止だし」

「なるほど、どうりで……」

「でも、景色を見てるだけでも満足できるから問題ないさ」

 

 

 零はバイクを駐車場とは言い難い海岸付近の開けたスペースに止めます。そして私たちはバイクウェアを脱いで、誰もいない白い砂浜へと向かいました。

 

 

 

 

~※~

 

 

 

 

「風が気持ちいいです」

「そうだな。夏なのに涼しいくらいだ」

 

 

 近くまで来ると、潮騒が海の健康な寝息のように規則正しく寧らかに聞こえるてきました。耳元で、しきりに風が鳴っています。冷たくはないのですがたっぷりと潮を含んでいるため、頬へ手をやると微かに粘つく感触が指先に残るのです。砂浜は細かい白い砂で、乾いているのにも関わらずねっとりと足の裏にまとわりつくような柔らかさがあります。

 

 

 たまにはこうして何も考えず、頭をカラッポにしてみるのもいいものですね。最近煮詰め過ぎていましたから……。

 

 

「な゛っ!?!?」

 

 

 すると突然、後ろから誰かにガバッと抱きつかれました。もちろんこんな状況で私にこんな破廉恥な行為をするのは、この世でただ1人……。

 

 

「れ、零!?一体何を!?」

「砂浜に立つお前があまりにも綺麗過ぎて、自分でも無意識の内に抱きしめてた。欲望が抑えきれなくなったんだ」

「そ、そうですか……」

「意外だな、振り払われると思った」

「好きな人に抱きしめられるのは、私も嬉しいですから」

 

 

 潮風の影響で少し身体が冷えていたのか、彼に抱きつかれるといつも以上の暖かな温もりが私の身体を駆け巡ります。流石に学院で抱きつかれるのは破廉恥極まりないですが、今は綺麗な海に2人きり、これほどロマンチックなムードはありません。私だってこういった恋人らしいことをやってみたくない訳ではないのです。

 

 できれば私から抱きつきたいくらいには――――って!!

 

 

「きゃあっ!!」

「悪い、変なところ触っちまったか?」

「確実に確信犯でしょう!!ただ抱きついているだけなのに、どうして胸やスカートに手が伸びるのですか!?」

「抑えきれなくなった」

「そういうことは抑えてください」

「それは無理」

「はぁ~……」

 

 

 いついかなる時であってもブレない零の精神に呆れながらも、私はそのことに関して彼に聞いてみたい質問があったことを思い出しました。聞くのなら2人きりの今しかありません。

 

 

「零」

「なんだ?」

「あなたは私たちにこういうことをしたくて、私たちへ告白したのですか?」

「…………」

「私たちのカラダが目的で、私たちならあまり抵抗はされないだろうと、そんな邪な考えがあったのだとしたら……」

 

 

 何て意地の悪い質問なのだろうと自分でも思います。彼が私たちへ向ける愛は本物だと知っているはずなのに、このような現場を見るたびに彼に問いたくなるのです。自分の欲望を満たすために私たちへ近付いて来たのではないかといういらぬ妄想を抱いてしまう時がある……。

 

 

 

 

「あるよ。そういう考え」

「え……?」

 

 

 後ろから、彼の小さくも真剣な声が聞こえました。

 彼の答えに、私は目を見開いて耳を疑っていまいます。そんな気持ちが……あった?

 

 

「しょうがないだろ男なんだから、俺だってそんな欲望を多少なりとも持ってる。それに男ってのは、自分の彼女のカラダを気にしちまうものなんだよ。色んなところを触ってみたいと思うし、もっと先のことをしたいとも思ってる。でも勘違いするな。決してカラダでお前たちを選んだ訳じゃない。お前たちのカラダだから触ってみたくなったんだ。他の女の子だったら絶対にこうはならない、絶対だ。これだけは信じてくれ」

 

 

「…………」

 

 

「う、海未……?」

 

 

「プッ……!!」

「なっ!?お前笑ってんじゃねぇよ!!これでも真剣に想いを伝えたんだぞ!?」

「すみません!!でも面白くって……フフッ♪」

「お前なぁ……」

 

 

 まさかここまで自分の欲望に忠実な人がいるとは。しかもそれを恥ずかしがらず、正々堂々と自分の恋人に公言する。もうさっきまで自分があれこれと頭を悩ませていたのが馬鹿みたいですよ。これには笑いも抑えられません♪

 

 

 でもこうして何事も恐れず前へ突き進む彼のことを、私は好きになったのでしょう。そうでなければ9股なんて愚行、許すはずがありません。

 

 

「零を見ていると、自分が抱えているストレスなんて全部吹き飛んでしまいますよ♪」

「それは俺が遠まわしにストレスを抱えない、短絡的な奴だと思われているってことか……?そこはかとなく馬鹿にされてる!?」

「あなたと一緒にいると、ストレスも何もかも払拭できるってことですよ。誇っていいところです!!」

「素直に喜べねぇ……でも、日頃からお前の役に立てているみたいで嬉しいよ」

「あなたにはお世話になりっぱなしですから、いつか必ずお礼をしようと思っているのですよ」

「それはありがたいけど、俺はもうお前らから一生を掛けても返すことのできないものを貰ってるよ。だから俺がお前たちの隣に一生いてやるのが、俺なり恩返しだ。まあ隣にいることは当たり前のことだけどな。俺はそんな当たり前のことを一生懸命頑張るよ」

 

 

 そして零は私の身体をさらにギュッと抱きしめてきました。私も零の腕に手を当て、彼と1つになっている暖かな愛を堪能します。自分の心臓が激しく鼓動しているのが分かりますが、むしろこのドキドキをずっと味わっていたかったり。

 

 

 私もずっと、あなたの隣にいます。この手と同じく、決して離すことのないように……。

 

 

 

 

 爽やかな潮風と静かな波の音に包まれながら、私たちはしばらく黙ったまま、お互いの温もりに浸っていました。

 

 




 この回で頑張ったのは"海未"の描写ではなくて"海"の描写なのです!!


 海未の個人回ということで、地の文のほとんどが彼女視点の文章だったのですが。零君と違って言葉遣いが丁寧なので、読み返す時にとても読み返しやすかったです(笑)
そう言った意味でも海未視点は好きなんですよね。

 そして今回で遂に70話を達成しました!目標としている100話も徐々に見えてきたので俄然モチベーションが上がっています!100話記念も現在考え中です。


 次回のタイトルは『雪穂と亜里沙と赤ちゃんになった零』。以下あらすじ。

 雪穂と亜里沙は、秋葉の実験失敗によって赤ちゃんにされてしまった零の面倒を見ることになる。精神状態も赤ちゃんと同じになってしまった零はかなりやんちゃだが、雪穂たちは弟ができたみたいと楽しみながら世話を続ける。
 だがお腹を空かせた赤ん坊の零がこう言い放つ。

 『おっぱい』

 ここから雪穂と亜里沙の育児は別の方向へとエスカレートする。


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