ラブライブ!~蓮ノ空との新たなる日常~   作:薮椿

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 今回はにこ回です!
 本来はR-17.9を計画していたのですが、書いている間に面白そうなネタになったので路線変更。エロ要素というよりかは、零君を想い続ける乙女なにこを中心に見てもらえればと思います。


モヤモヤにこちゃん

 

 大好きな彼から愛されたい。

 

 

 だけどどのように愛されたいのかは、人によって千差万別。好きな彼とデートをするだけでもいいという人もいれば、愛しの彼とキスをしたい人もいる。愛して止まない彼と、カラダとカラダで交わりたい――――――そんな人も。程度の違いはあるけれど、彼への想いは変わらない。だって女の子だもん。女の子なら、誰しもが持ち得る感情なの。

 

 

 もちろんこの私、矢澤にこも愛しの彼を一途に想い続ける乙女の1人。一途と言っても、もう結ばれてるんだけどね。

 まさか宇宙No1アイドルのこのにこちゃんが、アイドルにとって御法度である恋愛に心を奪われてしまうなんて、1年前は思いもよらなかったわ。『お前ら9人と同時に付き合う!!』とか言っちゃって、本当に9股しちゃうんだもの。まあその潔さににこたちは惚れた部分もあるけどね♪

 

 

 でもそのせいで、最近よくぼぉ~としてしまうことがある。

 

 それもこれもアイツのせい。アイツがにこの乙女心を誑かしたからいけないのよ!!毎日毎日アイツの顔が頭に浮かんで、消えることはない。

 

 大学の講義中もダンスレッスン中も登下校の最中も、ずぅ~っとアイツのことばかり考えてる!!全く、本当に……迷惑しちゃうわ♪

 

 早くアイツの顔が見たい!!笑っている顔、ふざけている顔、真剣な顔、そして頬を赤くした、ちょっぴりエッチな顔……アイツの表情を思い浮かべるだけでも心臓の高鳴りは止まらない。

 

 早くアイツに会いたい!!会って早くお喋りしたい!!この前会ってから今日会うまでに起きた出来事を全部話したい!!それくらいアンタとずぅ~っとお話していたいの!!

 

 

 

 

 はぁ、はぁ……取り乱したわ。にこがこうなってしまったのも、全部ことりのせいよ。ことりがあんな電話を寄越してくるから、にこがこんな気持ちに……。

 

 

 

 にことことりは零の私物を取引するために、誰にも知られないよう裏でパイプを繋いでいる。このことを知っている人は、にこたちを除けば穂乃果くらい。あの子もにこたちの集団の一員だからね。

 それで先日、ことりと電話で話をしていた時に彼女の口から衝撃の真実が語られた。

 

 

 どうやら、零の部屋で2人きりのらぶらぶエッチをしたらしい。

 

 

 

 

 うっ、うぅ、う、ううっ…………

 

 

 

 

 羨ましぃいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!

 

 

 

 

 なによなによ!!ただでさえにこは夏休みの予定が零の予定とあまり会わなくてムシャクシャしてたっていうのに、そんな追い討ちを掛ける必要ある!?!?しかも電話口で『はぁ♡』とか『あぁ♡』とか、電話口で発情してんのよ!!いくらμ'sのみんなが仲がいいと言っても、同性の喘ぎ声に興奮するような変態じゃないわよ!!

 

 にこだって、にこだって……零とらぶらぶしたい!!もう一線くらい超える準備はとっくの昔にできているから!!やり場のないこの性欲を、最近全然発散できずにモヤモヤしてたらことりからのこの仕打ち。にこってば可哀想……!!

 

 

 

 

 ハッ!!また暴走してしまった、落ち着くのよ。ことりがらぶらぶエッチをしたというのなら、にこはそれ以上に濃厚なプレイをすればいいだけの話じゃない!!焦る必要なんて全くないわ!!

 

 だって明日、当の本人がにこの部屋に来るんだから!!カレンダーにも日数が見えなくなるくらい赤い丸を書いたから、絶対に間違いはない。明日……明日零が来るのよね!?明日はこころたちもいないし、完全に2人きり!!ママ、おばあちゃんになるかもしれないから覚悟しておいてね♪

 

 

 

 

~※~

 

 

 

 

 当日。

 

 長い旅路だったわ。夏休みに入って零とマトモに会えたのが、日々の練習と温泉旅行の時だけだったもの。だから毎晩にこは零の私物を使って夜のにこニーをするしかなかったのよ。あの頃のにこは惨めだったわ……。

 

 でももうそんな生活をもこれでおさらば!!今日はた~ぷりと零に構ってもらうんだから♪

 

 

 そして――――――

 

 

「き、来た!?」

 

 

 家のチャイムが鳴る。約束の時間ほぼ丁度。零はデートの時でも集合時間ギリギリに来るクセ(本人曰く、『集合時間を守ってんだからいいだろ』らしい)があるから、ほぼ丁度ということは来客は零の可能性が高い。

 

 

 もう少し……もう少しでにこの溜めに溜め込んだ欲求が解放されるのね!!

 

 

 にこは全速力で、ドタドタと音を立てながら玄関へと走る。もう隣の部屋に音が響くとか、そんなもの一切どうだっていいわ!!むしろ隣の部屋の人に、にこと零のらぶらぶエッチの音を耳に穴が空くほど聞かせてやるわ!!

 

 

「は~い♪」

 

 

 さぁて見せて頂戴。あなたのカッコよくてキラキラしているその顔を!!

 

 

 

 

 

 

『お届けものでーーす!!』

 

 

 

 

 

……………………

 

 

……………………

 

 

……………………

 

 

……………………は?

 

 

 

 

 『お届けものでーーす!!』

 

 

 

 

 はぁあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!?!?

 ドアの向こうから聞こえてきたのは、愛しの彼の声じゃない!?どうして零じゃないのよ!?なんでこんな配達員如きに、にこの甘い"は~い♪"を聞かせなきゃならないの!?本当だったらお金を払ってもらわないと出さない声なのに!!営業スマイルならぬ営業ボイスってやつね。

 

 

『お届けものでーーす!!』

「はいはい今出ます!!今出ますよ!!」

『は、はぁ……』

 

 

 にこは戸棚から印鑑を引っ張り出して握り締め、今度はわざとドタドタと音を立てながら玄関へと向かう。

 誰よ誰よ!!こんな真昼間に時間を指定してまで通販で買ったのは!?もしかしてママ!?最近ダイエット器具のチラシばかり見てたから?それかここあかこころ!?ママにおねだりしてゲーム買ってもらっていたり!?

 

 もうっ、どうしてわざわざこの時間に届くようにしたのよ~~!!ママも妹たちもにこの大切な家族だけど、今だけはもの凄い憤りを感じるわ……。

 

 

 そしてやる気もテンションもダダ下がりのまま、部屋のドアを開ける。

 配達員の人はにこの顔を確認するなり、配達業者内でこう言えと定められていると思われる定型文を言い出した。

 

 

「矢澤にこさんの宛に荷物が届いています。ここにサインをお願いできますか?」

「に、にこ宛に……?あっ、そう言えば」

 

 

 そういや数日前、ファンであるアイドルの新作CDが出たから、ネットで注文してたんだった。いやぁ~忘れてた忘れてた♪だって今日は零に会える日なんだもん!!例え好きなアイドルだろうと零の前では霞んじゃうわ。

 

 でもママとここあたち、さっき罵倒してゴメンなさい……。

 

 

 

 

「ありがとうございましたーー!!」

 

 

 

 サインを印鑑で済ませ、やっとイライラの元である配達員を追い払った。ま、まぁ自分のせいなんだけどね……でもにこの欲求開放を邪魔したのは事実だから!!いくらお昼だからって、零が来る時間帯ピッタリに合わせなくてもいいでしょうが!!

 

 

 お、落ち着きなさい……こんなところで爆発してしまったら、いざ零が来た時に甘えられなくなるわ。それに怒りで爆発しちゃったら、溜めに溜め込んだ性欲まで解き放たれそうだし。ここまで来て1人で自分磨きをするなんて、あってはならないことだわ……。

 

 

 ここはどんなことをしてでも耐えるのよ!!

 

 

 

 

~※~

 

 

 

 

「どうして来ないのよ……もう2分5秒252の遅刻なんだけど」

 

 

 結局配達員が襲撃して来てから零は何の音沙汰もなく、到着予定の時間はとっくに過ぎ去っていた。たかが2分と思うかもしれないけど、零は時間にルーズに見えて割と期日や集合時間などはキッチリとしている。集合時間ギリギリに集合場所へ着くけど決して遅刻したりはしない。遅刻をするにしても、絶対に事前に連絡を入れてくれるからね。

 

 でも今日に限って遅刻しているのにも関わらず、向こうからの連絡は一切ない。にこからも30秒間隔で何度か連絡をしているんだけど、ぜんっぜん音沙汰が無いわ。一体今どこで何をしているのよ!?

 

 

「はぁ~……折角にこが愛情たっぷりの文章で連絡しているっていうのに……」

 

 

 スマートフォンを握り締め、緑色をした連絡用のアプリを起動しながら零からの連絡を待つ。

 ちなみににこが零に送った文章はというと――――――

 

 

 

 

一通目

『ちょっと30秒も遅刻してるんだけど、今どこにいるの?』

 

 

二通目

『アンタが1分も遅刻するなんて珍しいわね。そろそろ待ちきれないんだけど』

 

 

三通目

『ねぇ、遅くない?このにこを1分30秒も待たせるなんて……これはオシオキとして、アンタのアレを枯れ果てるまでにこにーしてあげるわ』

 

 

四通目

『2分の遅刻よ。遅い……今何をしてるの、ねぇ?ねぇってば!?!?』

 

 

 

 

 ざっとこんなものね。にこの零への愛情がたっぷり感じられるでしょう♪

 だからとっとと来なさいよ。溜まりに溜まった自分の性欲を抑えるのって大変なんだからね!!

 

 

 そして遂に2分30秒の遅刻となり、にこは五通目の連絡を出す。

 あ゛ぁああああああああああああああああああああもうっ!!どうして来ないのよ!?もしかして焦らしプレイって奴なの!?焦らすことによってにこの性欲を極限まで高め、性欲が最高潮に達した時ににこをカラダごと頂いちゃう、みたいな!!まぁそれはそれでいいけどね♪プレイの内容に関しては、なるべく零の要望には応えていきたいし。

 

 

 ここで、にこは今日零とどんなことをするのか、彼からどんなヒドイ(えっちな)ことをされてしまうのかを想像してしまった。

 

 

 

 

 性欲が……たぎる!!

 

 

 

 

 や、やってしまった!?零が来るまで抑えておかなければならなかったのに、もう妄想をオカズに自分で処理してしまいそうになる。

 

 それだけは絶対にダメ!!何のために今まで我慢してきたんだか!!零の手によって発散してらもらうためでしょ!?もう理想の純粋なアイドル像なんてどうでもいいわ!!例え性欲に塗れたアイドルであろうとも、零が愛してくれるのならそれで!!

 

 

 

 

 そこで遅刻から3分が経過し、また零へ連絡を送ろうと思っていたその時だった。

 

 

「な、鳴ってる……携帯が鳴ってる!?来たのね……遂に零からの連絡が!!」

 

 

 にこは嬉しさのあまり平静を保つことができず、通話相手が誰なのかを確認もしないで携帯の画面の『応答』ボタンをタッチする。

 もうこの際声だけでもいいわ!!でももしかしたら待ち遠しすぎて、声を聞いただけでイっちゃう、なぁ~んてこともあるかも……。

 

 

 そして携帯を耳に当てる。

 早く聞かせて!!あなたの――――――

 

 

 

 

『こんにちはにこ。突然で申し訳ないんだけど、大学のレポートの件で――――』

「え、絵里……?」

『えっ、そ、そうだけど……携帯に名前出てるでしょう?』

 

 

 一旦携帯を耳から外し、冷静に画面に映し出されている名前を確認する。

 そこには『神崎零』の文字とは程遠い『絢瀬絵里』と表記されていた。目の錯覚かと思い、一度目を擦ってから再び画面の文字を見たけれど、『絢瀬絵里』の名前が『神崎零』に変わっていることはなかった。

 

 

 

 

 はっ、ははっ、ははは……はははははははははははははははは…………………………

 

 

 

 

 あ゛ぁああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!どいつもコイツもどこまでにこの邪魔をすれば気が済むのよぉおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!

 

 

 

 

「こんのぉ~~紛らわしいのよ!!!!」

『えぇ!?な、何が!?』

「アンタねぇ~、これだから世間からはポンコツポンコツって馬鹿にされるのよ!!はっ、KKEとは随分と大層なあだ名を貰ったものね!!もうアンタのあだ名は、賢いの部分をポンコツに変えたPKEがお似合いよ!!」

『ちょ、ちょっとどうしていきなり怒られなきゃいけないのよ!?』

「うるさぁあああああああい!!自分の胸に手を当てて考えてみなさい!!でもそれで『自分の胸はにこの胸より何倍も大きわ♪』とか思っちゃうんでしょうね!!はいはいどうせにこの胸はちっぱいですよぉ~~だ!!」

『にこが壊れてる……』

 

 

 にこは既に携帯を耳から離し、口元に持ってきて絵里を怒鳴りつけていた。

 こんなもの、怒鳴らないとやってられないわよ!!絵里如きに心を弄ばれて、にこにとって人生最大の屈辱だわ……この恨み、どう晴らすべきか。性欲を身に纏ったにこの恐ろしさを思い知らせてやるわ。絵里を徹底的に弄ってやる!!

 

 

「ふんっ、絵里だって零におっぱいやお尻を洗われて、かなり発情してたって話じゃない」

『え゛っ!?その話どこから……?』

「希から全部聞いたわ」

『希ぃ~~!!なんでそんな恥ずかしいことを喋っちゃうのかしら……』

「おっぱいの間やお尻の間も丹念に洗われたそうね」

『そ、それは零がスポンジになっていることなんて知らなかったからよ!!』

「そ~お?希もそうだけど、アンタたち2人なら零がスポンジになっていると分かっても使いそうだけどね♪だってアンタたち2人、表には出さないけど零に依存してるの丸分かりよ」

『そ、そそそそそそそんなことないわよ!!』

 

 

 この焦りよう……にこの言ったことはやっぱり事実だったのね。にこは零への愛を表に出すことが多いんだけど、絵里と希は裏でひた隠し、もし零と2人きりになったらその欲求が爆発することが多い。結局2人も零のことが大好き過ぎるのよ。その証拠として、零が絵里と希にセクハラをしても、2人は怒らないでしょ?つまりはそういうことよ。

 

 

『に、にこ!?聞いてる!?だからあれはね――――』

「はいはいもう分かったわよ!!これ以上零とのイチャラブ劇を話してみなさい、アンタに明日はないわよ……」

『急に低い声になった……どうしたのよ一体』

「とにかく要件があるなら明日以降で!!今日は忙しいから!!」

『え、えぇ分かったわ……』

「全く、零からの電話かと思ったのに……」

『零?零ならさっき会ったわよ』

 

 

 はい……?誰と誰が会っていたって……?零と絵里が会ってた……?今日は……にこと会う約束をしていたはずよね?にこの部屋に来て、一緒にお昼ご飯を食べて一緒にお話をして一緒にお昼寝をして一緒にえっちをする約束だったはず。

 

 

 なのに……別の女と遊んでいた?

 

 

 例えμ'sのメンバーでも……それだけは許さないわよ!!!!

 

 

「絵里……まさか零と密会してたとか?」

『違うわよ!!人聞きが悪いわね!!』

「じゃあ零は今どこに!?」

『それは分からないけど。少し前に別れたから、今だったらにこの住んでいるマンションの近く辺りじゃないかしら?』

「え……?」

 

 

 その言葉を聞いた途端、にこは部屋の窓を開けて外を見下ろした。

 だけど残念ながら、零の姿は見当たらない。でも絵里の言っていることが本当なら、零はもうこの近くまで来ているんじゃあ……それかもうこのマンション内に――――

 

 

 また玄関のチャイムがなった。

 この気配……感じる。き、来たんだ……。

 

 

「切るわよ絵里!!」

『え、えぇ。それじゃあまた明日電話するわね』

「じゃあね!!」

 

 

 絵里との通話を切り、携帯をソファへと放り投げる。窓を開けっ放しにしながら、テーブルを華麗に避け全速力で玄関へと向かう。

 

 この気配、この匂い、そしてこの心臓の鼓動。このドキドキは、まさしく零が近くにいる証拠。

 

 

 いる……このドアを開けたら、彼が!!ずっとずっと待ち焦がれていた彼が!!もうこのドア1枚を隔てた向こうにいる!!

 

 

 早く会いたい……早く、彼の顔が見たい!!

 

 

 

 

 焦りすぎて足がもつれながらも、何とか壁に手を付き身体のバランスを保つ。もちろん玄関へ向く足は止めない。恋焦がれた彼の笑顔を見るため、にこは必死になってドアノブを掴んだ。これほどまでにドアノブが重いと思ったことはない。でもこの壁を乗り越えれば彼に会える!!

 

 

 ドアノブを勢いよく下げ、ドアを根元から取れてしまいそうなくらい全力で引く。

 

 

 そして、にこの部屋の目の前にいたのは――――――

 

 

 

 

「よ、よぉ、待たせて悪かったな……」

 

 

 

 

「…………」

「えぇ~と……にこ、さん?」

「……そい」

「え……?」

 

 

 

 

「遅いって言ってんのよ!!!!」

 

 

 同時に、にこは零の懐に飛び込んでギュッと抱きついた。

 ここが玄関先だとか、そんなことは一切考慮に入っていない。大好きな彼とこうして1つになって抱きつく、それしか頭の中になかった。

 

 

「うおっ!?に、にこ!?」

「ずっと……ずっとこうしたかった!!」

「にこ…………ゴメン」

「もういいわよ。ちゃんとこうして会いに来てくれたんだし。今回だけは許してあげる♪今回だけよ」

「ハハ……それはどうもありがとうございます」

 

 

 本当は思いっきり怒ってやろうと思ったけど、零の顔を見たら全て吹っ切れちゃった♪

 それにしても零……疲れてる?汗の匂いも凄いし、服も少しベトベト……これはこれでありかもね♪今の間に、零の匂いをにこの洋服に染み込ませておこうかな?

 

 

「悪いな、携帯の充電が切れちまってて、全然連絡できなかった」

「その以前に家をもっと早く出ればよかったんじゃないの?」

「それは……まあ詳しいことは中で話すよ」

「いつまでも汗塗れじゃあ気分悪いもんね。じゃあウチのシャワー使いなさいよ」

「そうか、ありがとな」

 

 

 お風呂……そう言えば、絵里と希は零と一緒にお風呂に入ったのよね?

 

 

 だったら――――!!

 

 

「ねぇ、零」

「ん?どうした?」

「にこも一緒に、お風呂に入っていい?」

「!!」

 

 

 零は一瞬目を見開いて驚いた。

 

 でも、すぐ笑顔になって――――

 

 

「入ろうか、一緒に」

「零……うん♪じゃあ早速お昼のバスタイムと行くわよ!!」

「お、おい!!引っ張るなって!!」

 

 

 

 

 フフフ♪にこをあれだけ待たせたんだもの、今日はたっぷりとにこに付き合ってもらうからね♪

 




 お風呂シーンはカットで!!(絶望)


 そんな訳で今回はにこ回でした。大好きな彼氏に全然会えずにもやもや~っとしていたにこちゃん。そういった意味では今回エロいというより可愛い要素が多めだったかもしれません。1シーンでもいいので『にこちゃん可愛かったな』と思ってもらえると嬉しいです。

 そして今回零君が具体的に何をしていたのかは語られませんでしたが、実は次回の話を今回の話の零君視点にしようと考えています。何故にこの部屋に来るのが遅れたのか、あれほど汗まみれで疲れていたのか、予定の変更がなければ次回明らかになります。


 更にその後の展開ですが、まさかの秋葉さん回も計画中です。そのあと穂乃果回、海未回も構想中です。


Twitter始めてみた。
 https://twitter.com/CamelliaDahlia

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