修行を初めて10日後
遂にレーディングゲームの日がやってきた
今は深夜十一時四十分、場所はいつもの部室
リアスさんが聞いたところ、特別にOKが出たが流石に悪魔の方々と一緒はまずいので特別に僕用の個室を準備してくれるだとか
祐斗くんは装備のチェック、小猫ちゃんは読書、リアスさんと朱乃さんは紅茶を飲みながらとそれぞれ時間が来るまで待っていた
「あの、部長」
「何かしら?」
アーシアさんと一緒に座っていたイッセーくんがリアスさんに話かけた
「部長にはもう一人『僧侶』がいますよね?その人は?」
「・・・残念だけどもう一名の『僧侶』は参加できないの。その事についてはいずれ話すわ」
「・・・」
イッセーくんの質問にアーシアさん以外のみんなが反応を見せた
リアスさんの言葉からして訳ありのようだから何も言わなかった、僕は部活に入っているが眷属じゃないし、言い方を変えたら部外者だからね
そして開始時間10分前になった時、部室に魔法陣が現れグレイフィアさんがやってきた、そろそろ始まるようだ
ついでにこの試合、リアスさんとライザーさんの家の人たちと魔王さまも見るらしい
何でも、リアスさんのお兄さんが魔王ルシファーの名を継いだとか、名前はサーゼクス・ルシファー
少し名前がゼクスさんと似てるなと思った
話も終わりイッセーくんたちは魔法陣の中に入って行った
「みんな、頑張ってね。応援してるよ」
「おう!行ってくるぜ七志」
「ありがとう。行ってくるわ」
「頑張りますわ」
「行ってきますね、七志さん」
「応援ありがとう。頑張るよ」
「・・・ありがとうございます」
それぞれの言葉を後に、魔法陣から消えたみんな
「では、七志さんは私と一緒にこの魔法陣で。人間の方でも転移出来る仕様になっていますのでご安心を」
「はい」
グレイフィアさんと一緒に魔法陣の中に入り転移した
着いたのは綺麗な部屋の中、そして一つのテレビみたいなものからレーディングゲームの映像が流れる
とりあえず椅子に座って観戦することにした
一緒にいたグレイフィアさんは審判役があるために部屋を出た
だがら、今この部屋にいるのは僕だけだ
【おい七志、いいか?】
「どうしたのイグドラ?」
【正直言って、このゲーム。どっちが勝つと思う?】
「・・・分からないよ。このゲームを見るのはこれが初めてだし」
【俺はどっちが勝とうが興味など無いが・・・このゲーム、グレモリー側に勝機は無いな】
「負けちゃうってこと?」
【まず、グレモリーとフェニックスでは経験に差がある。確かに勝負の中で何が起こるかは分からない。奇跡的に逆転することだってある】
「ライザー・フェニックス様の『兵士』三名『戦車』一名、戦闘不能」
グレイフィアさんの声が映像から聞こえた
どうやら体育館ごと破壊して眷属四名を倒したようだ
【グレモリー側の敗因一つ目、戦いの経験が無いもの又は浅い者で起こしやすいミスがある】
「リアス・グレモリー様の『戦車』一名、戦闘不能」
「っ!小猫ちゃんが!?」
【一時の勝利による油断。敵を倒せた時に感じる安心感と達成感は油断を生みやすい、フェニックスの『女王』はよくわかってるな。しかもグレモリー側はただでさえ眷属が少ない、一人の脱落も致命的だ】
「・・・」
【そしてもう一つは準備不足だな】
「え?」
【お前を通してレーディングゲームのルールが書かれた書物を一通り見てみたが、このレーディングゲームにはフェニックスの涙っていう回復アイテムを二つだけ所持することが出来るみたいだ。フェニックスの涙ってのはどんな傷をも癒してしまう・・・まぁ、元シスターの神器の消費アイテム版だ、そう考えとけ】
「アッ、ハイ」
【そんな貴重なアイテムを持っているとすればまず考えられるのは『女王』、あと1個は『王』が持っているかだな。だとすればグレモリーの『女王』とフェニックスの『女王』はほぼ互角、いや実力で言えばグレモリー側の方が1枚上手だ。だが、もしフェニックス側に涙を持たしていたらグレモリーの『女王』は負ける・・・そうなれば、ほぼツミだな】
イグドラの不安を湧きたてさせる言葉は的中してしまい、朱乃さんと祐斗くんがやられてしまう
これでリアスさん以外に残っているのはイッセーくんとアーシアさんだけだ
結局、リアスさんとアーシアさんの下にたどり着いたイッセーくんは神器の力に耐えきれず吐血してしまう
それでも金髪の男性、たぶんライザーさんに向かって行くも返り討ちにあいボロボロだ
最終的にリアスさんの投了(リザイン)で勝負はライザーさんの勝ちで終わった
【まぁ、分かっていた結果だったがこうも簡単に予想が当たるとはつまらんな】
「・・・イグドラ」
【なんだ?】
「ちょっとイタズラしに逝こうか」
【はっ?】
右手に神器をだし、能力を使う
(僕は来てくれるって信じてるよ。イッセーくん)
イッセーSIDE
【そんなんじゃお前はいつまでたっても強くなれない】
「ん?・・・ッ!」
声が聞こえ、起き上がるとそこは真っ暗な空間だ
ここには一度だけみた覚えがある、大きなドラゴンが現れたあの場所だ
【お前はドラゴンを身に宿した異常なる存在。無様な姿を見せるなよ、「白い奴」に笑われるぜ?】
「その声、あの夢に出てきたドラゴンか?例のパワーアップもお前の仕業か?」
レーディングゲームで見せた神器の新しい力『赤龍帝からの贈り物(ブーステッド・ギア・ギフト)』
俺の倍加した力を他人に譲渡出来る力だ
【ああ、お前が望み俺も望み、「白い奴」も望んだ。だから新しい段階に入ったのさ】
「望む?何を言ってやがる・・・つーか「白い奴」って誰だよ!」
【いずれ奴はお前の前に現れる。俺とあいつは戦う運命にあるからな・・・そしていずれ「白い奴」との決着をつけた後は「蒼い奴」を見つけ戦う宿命だ】
「蒼い奴?そいつは何だよ?さっきの白い奴と関係あるのか?」
【・・・フゥ】
聞いた瞬間、このドラゴンから凄まじい殺気を感じた
立っているのもやっとの程だ
【「蒼い奴」は「白い奴」と俺、どちらでもいい、必ず一度この手で殺さなければならない。第三の天龍、イグドラ!】
「!!」
【ふう・・・改めて言うぞ、俺は赤い龍の帝王ドライグ。兵藤一誠、お前の左腕にいるものだ。負けるのもいい、死ななければ敗北も力の糧になる。だが、それは次に勝ってこそ意味がある。負けて勝って、そして勝ち続けろ、そうすれば奴とお前は出会う】
「俺と奴がどうなるって言うんだ・・・」
【そのうちわかるさ。その日のために強くなれ、俺はいつでもお前に力を分け与える。だが、それは大きな犠牲を払うと頭に入れておくといい。なに、犠牲を払うだけの価値をお前に与えてやるさ。あざ笑った連中に見せてやれ、ドラゴンって存在をな】
それを最後に俺は目を覚ました
起きると俺が寝ていた横にグレイフィアさんがいた
どうやらレーディングゲームに負けちまったようだ、ライザーのやろうに負けたんだ
今、冥界で部長とライザーの婚約パーティーが行われており、朱乃さん、木場、小猫ちゃんがパーティー会場に行っておりアーシアは行っていないようだ
俺は認めきれない。たとえ部長が家の決まりに従ったとしてもあのヤローに部長を渡したくねぇ!
そう言ったらグレイフィアさんが笑って面白い方と言われた
この人が笑う表情を初めて見た
その後、魔王のサーゼクスさま、部長のお兄さんから伝言があると行って部長の婚約パーティーへの魔法陣の紙を差し出したグレイフィアさん
内容は「妹を助けたいなら会場へ潜り込んできなさい」だった
俺は迷わず、紙を貰い準備をする。待っていてください部長
俺は必ず部長を助けて見せます