夜
「まだ痛むな。結構めり込んだか?」
放課後の不幸なハプニングにあってから数分後に目が覚め、居たのは保健室のベットの上だ
あのあと、気絶した僕を保健室へイッセーくんが運んでくれたそうだ
あと、三年のグレモリー先輩が一緒だったのは少し驚いた。心配なのでイッセーくんと一緒に来たらしい
とりあえず、先輩とイッセーくんに礼を言ったら何故かイッセーくんから逆に礼を言われ「今度、学食奢るぜ」と言ってきた
分からない。何故逆に礼を言われる立場になっているんだ?奢ってもらう様な事、何かしたか?
とりあえず、気が向いたらと伝えて帰宅した
「全く、イッセーくんのあの性格が治れば少しは巻き込まれずに済むのだろうか」
イッセーくんは僕が小さい頃に一緒に遊んでいた幼馴染み。イッセーと僕、もう一人の幼馴染みイリナと一緒によくヒーローごっこをして遊んでいた
イッセーとイリナが正義のヒーロー、僕は悪の秘密結社のボスの配役でだ
何故僕は悪役なのか聞いた所、「「あくにんっぽいから」」と言われた事は今でも覚えてる
・・・泣きたくなってきたな。確かに子供の頃は少し目つき悪かったけど
そう心の中で愚痴っていたらようやく家に着いた
家は二階建ての普通の家だ。特徴があるとすれば屋根裏部屋があるくらいか
玄関の鍵を開けて中に入った
「ただいま~・・・まぁ、誰もいな「おかえりー」・・・」
僕は開いた口が塞がらず、目の前に現れた者に絶句していた
「今日も学業お疲れ様。ご飯にするかい?お風呂にするかい?それとも私の胸に抱きついて甘え、(ガチャ!)
「・・・今日はコンビニで飯買ってイッセーくんの家に避難しようかな」
現実逃避をしていたら玄関が開きさっきの男性が出てきた
「ふざけ過ぎました。謝るから無視しないで」
赤髪の男性がエプロンを外し、深々と頭を下げてきた
「何やってんですかゼクスさん?ていうか、どうやって家の中に?」
「合鍵くらい持っているさ。義理とはいえ親なんだからね」
「はぁ・・・」
溜め息をつきながら渋々家の中に入り、鞄をソファーの上に置く
「で、何のようで来たんですか?お仕事は大丈夫なんですか?」
「仕事の方は少しだけ片付いてね、時間も出来たから君の様子を見にきたのさ。親として子を心配するのは当然だろう?」
この人はゼクスさん
赤い長髪に整った美形の男性で義理の親・・・保護者と言ったほうだろう
この人に出会ったのは中学を卒業し、駒王学園に入学する前だ
両親は俺が中学を卒業する日に他界してしまった
卒業式の日に車で学校に向かっていた途中で信号無視の車と衝突し、死んでしまった
めでたいはずの卒業式のこの日が僕にとっては最悪な日になった
両親が亡くなってから数日、突然現れたのがこのゼクスさんだ
両親とは昔の知り合いで多大な恩があると言う事で両親の変わりをしてくれると言ったのだ
まだ、ただの子供だった僕にはどうしていいかも分からず任せるしかなかった
家のローンや電気代、水道代等も全てゼクスさんが負担してくれると言った時はあまりにも申し訳なかったと思った。それだけでなくお金の支援もして僕の口座に通常学生が持つとは思えない金額が入っていた
当然お返ししました。色々負担してくれているのにあんなゼロが沢山つくほどの額は貰えない、金銭感覚が絶対狂う
「とりあえず特に何不自由なく暮らせてますよ。まぁ、放課後にちょっとありましたけど」
その後は雑談をしながら晩飯(作ったのは七志)を食べた
ゼクスさんは明日も仕事があるのでと言ってしばらくしてから帰ってしまった
今日は色々話したからかいつもより気分がいい、風呂に入ってもう寝よう。今日はいい夢が見られ
ガッ!
「・・・ッ~~~~~~~」
タンスの角に足の小指が衝突した
歯をくいしばって痛みを我慢する
空気もよんでくれない不幸体質・・・早く寝よう
___________
?? SIDE
今日は様子を見に来たが特に生活内で変わった事は無いようだ。冥界での仕事も多忙なので様子を見に行く事もかなり少ない
あの戦いから数十年、いや数百年かな?三大勢力の戦争は三体の天龍を封じてからほとんど起きなくなった
神器に封印された赤と白は宿された人間と共に今でも争い続けている。だが、そんな中で蒼の彼は未だに見つかる事は無かった
争いにも興味が無い彼の事だ。大きな事に巻き込まれない限りは姿を見せないだろう
そんな時、妹が管理する事になったこの駒王町でやっと彼を宿した人間を見つけた。リアスにバレては厄介なので私はゼクスと偽名を名乗って彼に近づいた
運が良いか悪いか、秋上くんの両親は早くに亡くなってしまい彼に近づける機会が出来、接触するのも簡単だった
・・・運が良い等とは決してない。彼にとっては最悪なものだろう
自己満足でも構わない。蒼には同族殺しの汚名を背をわせ、人間の彼には両親を亡くし心を痛めている。私が出来る範囲で彼と蒼の平穏を支えよう
もし、彼らが巻き込まれる様な事があれば我々が守らねばならない。これは私の、私たちの罪滅しなのだ
帰った後、妻のグレイフィアに怒られてしまったが久しぶりにミリキャスとも一緒に過ごせた
グレイフィアもそんなに怒ってこなかったので調子に乗ってミリキャスの弟か妹をつくろうか、と言ったら赤面して叩かれた
良いものが見れた。今日は運が良いな
ちなみにグレイフィアとミリキャスには秋上くんの事は何も話してはいない・・・ミリキャスに大きな弟を用意できるかな
?? SIDE END
幸運は人外にも効きます