ハイスクールD×D〈第三の天龍〉   作:BATTU

39 / 41
またせたな(待たせすぎた)


第三十四話

ラッキースケベ事件後

 

 

「・・・」

 

「・・・///」

 

「キュ」モキュモキュ

 

 

あの後交代でお風呂にも入り終えて居間でゆっくりしている

リフはたまにあげるお気に入りのビスケット菓子を頬張っていた

 

やばい。すごく落ち着かない!

 

あの事故からイリナはずっと赤面したまま黙りこんでしまっている。いや、黙りというか多少の返事は返すだけでそれ以外は全然喋らなくなってしまった。一応リフを洗ってくれた後ちゃんと謝ったんだけど

 

あの活発なイリナの女の子らしい1面を見れるのはきっと貴重な事何だろうけどこの空気だけでも何とかしたい!

 

 

Pipipi!Pipipi!

 

 

そんな時だ。僕のケータイから着信音が鳴り出し誰からだろうと見てみるとイッセー君からだった

 

 

「ごめん、イッセー君からだ。ちょっとでるね」

 

「う、うん!お構いなく!///」

 

 

不意に声をかけられ未だに赤面のまま慌てるイリナ

なにこの可愛い生物

 

居間から出で台所で電話に出ることに

 

 

「もしもし、イッセー君?」

 

『おお!七志か!今どこにいんだ?!』

 

「え?今自宅にいるけど。イリナも一緒だよ」

 

『そうか、なら聞いてくれ。俺と部長たちは今駒王学園にいるんだ、そこで今回の黒幕と戦うんだ』

 

「ッ!話は分かった、なら僕も」

 

『いや、部長は七志にはそのまま家に居てくれだそうだ』

 

「どうして?皆は戦いに行くのに僕だけ待ってろだなんて」

 

『それは・・・って部長?!ちょっと!』

 

『ごめんなさいイッセー。もしもし?七志くん聞こえてる?』

 

「リアスさん?」

 

『あなたとイッセーがあのエクソシストの2人と手を組んで聖剣を破壊しようとした話はもう聞いているわ。祐斗の為に協力してくれた事には感謝してる、だけど今回の件に関わっている堕天使コカビエルは前回のレイナーレたちとは訳が違う。三大勢力が戦争していた時代から長く魔王と聖書の神と戦い続けたいわば本物の実力者・・・本音を言えば私たちでも勝てるか分からない』

 

「だ、だったら戦える人は多い方が!」

 

『でも安心して今回の件を朱乃がお兄様・・・魔王様に話して1時間後には援軍として来て下さるそうなの。つまりあくまで私たちのやることは時間稼ぎなの』

 

「・・・」

 

『あなたは前になにかに困ったら私たちの力を借りて、もし私たちが困っていることがあれば力を貸すと言ってくれたわね。あなたには前に私とライザーとの婚約騒動でイッセーと一緒に私の事を助けに来てくれたばかり、そしてこれから起きているのはもう身内の問題とかでは済まない事件なの。私はグレモリー次期当主としてこの町を管理してる者としもあなたやイッセーが住んでいるこの駒王町を守る義務がある』

 

『イッセーは既に私の眷属、私たちと一緒に悪魔としてこの件を解決しなければならないの。幼馴染のあなたにとっては複雑でしょうけど、安心して誰一人欠けずにまた学校で会えるように覚悟を持って挑むわ。あの子たちの王としてね・・・ごめんなさい、そろそろ時間だわ。いい?絶対にこちらに来てはダメよ』

 

 

Pi・・・ツー、ツー、ツー・・・・・・・

 

 

電子音がした後、通話が切れてしまった

 

 

「リアスさん・・・それでも僕は」

 

 

僕は歯を食いしばりながら通話を切られたケータイを握りしめる

 

相手は神様や魔王と戦って生き延びてきた堕天使

いくらリアスさんたちでも勝つのは困難という、だからこそ神器はあれどそれ以外はただの人間でしかない僕の事を考えて言ってくれた

 

 

「・・・イグドラ、起きてるんだろ?」

 

【あー、まぁ別に寝てるわけでもないがな。何だったらずっと起きてたが?】

 

「前にイッセー君の神器、ドライグに身体の1部分を代償に力を獲た方法。あれを仮にやったとしてコカビエル相手にどれだけ払えばいい?」

 

【・・・難しい質問だな俺にとっちゃどうでもいい鴉だが仮にその方法をとったとして全身を支払わないと互角にやりあうのは不可能だ。それに今のお前の身体のスペックじゃあ長くは維持できん】

 

「くそ、やっぱりか・・・」

 

【だが、今回は蝙蝠の親玉も出張るのだろう?せいぜい片腕1本払えばあいつらと協力して1時間耐えるのは簡単だ】

 

「最悪の場合はそれで行くか」

 

 

昔の僕だったらそうした方がいいんだろう

 

でも、今の僕には力がある。力があるのになにもしないなんてできない

 

 

「七志くん・・・」

 

「イリナ」

 

「いくの?」

 

 

さっきの電話を聞いていたのか名前は呼び、それ以外はなにも聞いては来ない

 

 

「うん。行かないと」

 

「そっか・・・私も聖剣さえあればいいんだけどあの時七志くんが投げちゃったから一緒に行けないね」

 

「うぐ、そう言えば大切な物だったもんね。な、失くした責任はちゃんと取り返して返すから」

 

「うん・・・気をつけてね七志くん」

 

「あぁ、行ってくる」

 

「キュ」

 

「リフ、イリナと一緒に待ってて」

 

「キュ!」

 

 

イリナとリフに背を向けて僕は家をあとにした

 

あの電話のあとから随分経ってしまった急がないと

 

 

「蒼龍王の牙(デッド・ペイルタスク)」

 

 

神器を取り出し早足で駒王学園に向かった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

七志宅

 

 

「・・・」

 

 

七志くんが出てから私はリフちゃんと一緒に二階の和室で座っていた

 

出来たら七志くんと一緒に行かなければならない。相手は主の敵である堕天使、しかも幹部クラスであるコカビエルだ

主の敵の居場所は分かっているのに・・・でも、今の私じゃあ完全に足でまといだ。聖剣もなければ足の傷も癒えていないこの状況じゃあ満足に戦えない

 

勝てないと分かってても主の為に戦って死ねるなら私たちエクソシストにとっては本望

あの時だってそう。コカビエルと相対していた時だって殺されると分かっていてもゼノヴィアや彼、木場祐斗を逃がしたあとも私は逃げずに戦った

 

「でも・・・」

 

 

それでも心の片隅に恐怖という概念が確かにあった

死ねば父さんと母さんとも、イッセー君やそのご両親にも、七志くんにももう会えなくなる

 

だからこそ恐怖はなかったなんて決してない

そんな私の前に現れ、助けてくれた七志くんの姿を見た時私は安堵した。助かるかも分からないあの状況の中で私はただただ安堵していた

 

 

「・・・主よ。どうかお願いです」

 

 

私は両手を合わせ主に祈った

 

 

「ドラゴンは悪しき存在。ですが、どうか、主の為に命をかけた天使たちを二天龍より救った蒼き龍を宿した彼に主の御加護を」

 

 

蒼き龍

 

二天龍と同じ第三の天龍イグドラ

 

天使のみならず悪魔にも堕天使にも二天龍より救いし蒼龍

今思えばなんという奇縁なんだろう私たちって

 

 

私は教会のエクソシスト

 

イッセー君は悪魔で二天龍の赤を宿した赤龍帝

 

七志君は二天龍の敵、蒼き龍を宿した人間

 

 

ほんとだったら私たちはきっと敵同士のはずなのに

 

 

 

 

「・・・おじさまおばさま。無事に帰ってくるようにどうか七志くんを見守りください」

 

 

七志くんのご両親が写った遺影の前に座り両手を合わせただただ祈り続けた




イリナのヒロイン度がさらに高まっている
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。