東方堅軟録   作:こたつ@ミカン

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四月になって十二度で雨とか鬼畜すぎるよ。

司「帰り道のスマホ持つ手とか震えてたもんな。」

もう少しで落とすところだったよ……

司「じゃあ、歩きスマホすんなよ。」

それでは本編へどうぞ。

司「逃げたな。」


神社に宿る光と影

「見えてきました。あそこです。」

 

長い階段を上り僕達はようやく境内に辿りづいた。僕は帰宅部の実力を発揮し息切れを起こしているが早苗さんは平気そうな顔をしている。風祝って言ったかな?強いんだなぁ。僕は口で息をしながら境内にある本殿を見た。

 

「綺麗で立派なところだなぁ……」

 

と声を漏らした。するとその声を聞いていた早苗さんは目を輝かせて

 

「そうでしょう!そうでしょう!それでは是非ともウチの神社の信仰をおねがいします!」

 

と言って早苗さんは鼻と鼻が触れ合う寸前まで近づいてきた。近い近い近い近い!!

 

「分かった!分かったから!取り敢えず一回離れてくれ!近いから!」

 

と言うと早苗さんは急に顔を赤くして俯いた。

 

「すみません!少し興奮してしまって……」

 

と言うと本殿の襖が開いて、小さい金髪の子が出てきて言った。

 

「いや〜早苗にも春が来たのかなぁ。」

 

すると、開いた襖の奥から大きな円状の縄を持った女性が姿を現し、こう続けた。

 

「あの早苗にもそんな異性が出来たのかい?」

 

それを聞くと早苗さんは顔を赤くして

 

「ちっ、違います!諏訪子様も加奈子様もからかわないでください!」

 

と大きな声で答えた。諏訪子様と加奈子様?あぁ、この神社の二代柱様でいらっしゃいますか。さっき早苗さんが言ってたね。取り敢えず挨拶をしようと思って僕は地面に片足を着き、

 

「お初お目にかかります守矢の神であられる加奈子様、諏訪子様。私は現風祝であられる東風谷早苗さんの友人としてこの地に参上した神楽真司と申します。どうかお見知りおきを……」

 

と僕は自分の出来る最大限度の敬意を称した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「起っきろぉぉぉぉぉぉ!!朝だぞぉぉぉぉぉ!!」

 

と言う騒がしい声と、少女のボディプレスとともに朝を迎えた。

 

「ん〜何だもう朝か。」

 

とすればさっき見ていたのは夢か、どうやらそうみたいだな。随分と奇妙な夢だったな……

 

「早く!早く!朝ご飯作ってよ!もうお腹ペコペコなんだよ!」

 

「だったら自分でつk………」

 

とはしゃいでいる諏訪子をみて僕はそう言おうとしたが、諏訪子に笑顔で睨まれたため言葉を続けるのを辞めた。永琳から学んだけど女の笑顔は怖いね。

 

「そういや諏訪子。お前んとこの神社って神様は一人か?」

 

夢で気になったことを聞いてみた。

 

「そうだねーここの国には私しか神はいないかな。そんなことより早く!」

 

と言い、僕は諏訪子に連れられるまま台所に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

と言うかまだ六時にもなってねぇじゃんかよ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

僕が朝ご飯を作り終わった頃ぐらいに恵さんは起きてきた。まだ七時にもなって無いのに早いねみんな。食べ始めると二人から質問をされた。

 

「はぐはぐ、それにしても司の料理は美味しいねぇ。ねぇなんでこんなに美味しいの?」

 

「諏訪子様!食べながら喋らないでください!それもそうですが、何故食事中に仮面をつけているのですか?」

 

嫌なとこついてくるね。僕は当たり障りの無い答えをした。

 

「まぁ、長いこと一人で生きてるし、料理は嫌と言うほどやるからね。仮面については大切な人からの贈り物だから肌身離さずつけていたいんだ。」

 

すると二人は納得したようで食事を続けた。少し経ってから諏訪子はこんな事を言ってきた。

 

「あのさ、司。アンタに頼みがあるんだけど……」

 

僕はたくわんを噛み締めながら

 

「ん?何?」

 

と答えた。すると諏訪子は

 

「私に強くなるための稽古をつけてくれないか?」

 

と頭を下げてきた。

 

「何故?」

 

と僕は素っ気なく返した。特に断る理由も無かったけどはっきり言ってめんどくさかったからだった。

 

「私達はまだ弱い。得体の知れないアンタにも軽々と負けちゃったしね……」

 

諏訪子は凄く悔しそうだった。

 

「私はその時思ったのさ。負けてもしょうがないし、害もなさそうだから安全だってね……」

 

彼女は一度言葉を切って、卓袱台に箸を叩きつけて立ち上がった。

 

「でも私は神様なんだ!負けちゃいけないんだ!負けることに慣れちゃいけないんだ!一晩寝て朝、アンタを見てたらそう思った。

 

 

 

私は強くなりたい!強くなって国を守りたい!だから……私を稽古につけてください!」

 

そして彼女は神としての威厳をものともせずに僕に頭を下げてきた。すると、恵さんも頭を下げて

 

「私も……私もお願いします!諏訪子様に守られるだけは嫌なんです。だから……だから!」

 

と懇願してきた。はぁ、面倒くさい……

 

 

 

 

 

 

まぁたまにはそういうのもいいかな……

 

 

そんな二人を見てるとやってやってもいいと思った。

 

「二ヶ月だけ此処に住み込みで教えてやる。その二ヶ月だけで基礎を体に叩き込むから。」

 

二人はガバッと顔を上げた後、再び勢いよく頭を下げた。

 

「「ありがとう!(ございます!)」」

 

司は二人の様子を見て僅かながら口元を緩ませながら肩を回した。

 

 

 

 

かくしてこの日から諏訪子と恵の修行が始まった。

 

 

 

 

 

 

 

瞑想、動体視力などの感覚神経、危機を感知、悟られないようにすることなどの気配を扱う練習をメインで行い、武術、神力を扱うなどの練習もしていった。二人とも才能やセンスがあったせいか、はたまた神の加護をもっているからか司の予定よりも早く訓練内容が発展的になっていった。

 

 

そんなある日

 

 

 

「よし、今日は此処まで、明日は自分の能力の修行するから。」

 

「やっ、やっとかぁ〜」

 

「こ、ここまで長かったですね。」

 

二人とも仰向けで倒れている。訓練開始して一ヶ月と半月過ぎ、諏訪子と恵が正直ここまでやれるなんて思っていなかった。

 

「はっきりいって、僕は能力について教えるつもりは無かったんだけどな……二人とも予想以上だよ。」

 

「へっ、へへーん。どんなもんだい。」

 

「私だってやればぁ、できるんですよぉ。」

 

と二人は言ったが、僕は頑張りすぎだと思った。

 

「今日はお前らの好きな兎の煮込みでも、作ってやるから。」

 

「わぁーい!やったね!恵!」

 

「そうですね!諏訪子様!」

 

それでいいのかと思ったが、今の二人にはそれでいいのだろう。さぁて、兎を捕まえに行くか。僕は明日の練習メニューを考えながら、山へ向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃ある国では…………

 

 

 

 

 

「それで洩矢の国に使者を送るのは何時なのです?」

 

「それについては三日後を予定しています。」

 

「分かりました。この件についてはあなたに全面的に任せるので、宜しくお願いしますよ。」

 

「分かっております。天照様。必ずや洩矢の国にを手に入れてみせます。」

 

「期待しておりますわよ。建御名方神。」

 

司達が諏訪大戦というものが起きることを知るのはそう遠い未来では無かった。

 

 

 

 

 




因みに初日の夜ご飯の時は料理が美味し過ぎて質問どころではなかったので次の日の朝に二人が質問しました。後、恵を稽古につけたのを期に司は彼女を呼び捨てで呼ぶようになりました。今回はこんなところでしょう。最後まで見てくれた方々ありがとうございました。
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