にわか意味 突然、病気の急変、一時的、かりそめなどでした。取り敢えずにわかを回避?出来たのでホッとしています。
司「そう言って油断すると、足元掬われるぞ。」
漢字あってる?
司「……さぁ?」
おいおい、それでは本編の方へどうぞ。
「すいませーん!何方かいませんか?」
僕が釣り竿の手入れをしている最中に女性の声がした。
「はーい。ただいま!」
そう言って引き戸を開けるとそこには
ナズーリンと呼ばれていた子を送った時に襲われた女性の一人だった。
僕は彼女を見るとすぐに扉を閉めて
カチャリ
と音を立てて鍵を締めた。すると扉を閉めると直ぐにドンドンドン!と扉を叩く音が聞こえてきた。
「ちょ!ちょっと!?お願いします!家の中に……いえ、話だけでも聞いて下さい!私、貴方を寺にお連れしないとナズーに帰ってきちゃダメって言われてしまって……ここ一週間ほど寺に帰っていないんですぅ。」
暫くすると扉を叩く音は無くなり、外から彼女の悲痛が聞こえてきた。
「ご飯もロクに食べれていないしぃ。お願いですからぁ、せめて……せめてご飯だけでも……うぅ……。」
彼は泣き崩れ、地面に指で絵をかいている彼女を部屋に招いた。
「ムグッ!こ、こんな美味しいご飯なって!ムグッ初めてです!。」
司は彼女に備蓄しておいた食糧を調理して与えた。すると彼女は目の色を変えて、卓袱台に置いた料理を一気に平らげていった。十分もすると全ての皿にはもう料理が彼女の胃袋に消えていた。
「ふぁ〜。何だか眠くなってきてしまいました。」
「まぁ、大変だったみたいだからね。取り敢えず奥の部屋に布団敷いといたから、そこで寝ていいよ。」
「いいんですか?それではお言葉に甘えて。」
そう言うと彼女はすぐ様立ち上がって隣の部屋に行き、何秒もせずに寝息をたてていた。
「これは明日まで起きないかな…………。」
彼は溜息を吐き、釣り竿の手入れを再開した。
次の日の同時刻頃。再び司の屋敷を訪ねる者がいた。
「おーい。誰かいるかい?」
「ちょっと用事があってきたんだけどいないの?」
しかし、今度は一人ではなく二人だった。
「はーい。ただいま!」
扉を開けるとあの時の鼠の妖怪と蛇だった少女が立っていた。彼は彼女達を見てすべてを理解して
「あぁー。はいはい。しばしお待ちを。」
と言い、部屋に戻り、彼女を布団から引きずり出して、鼠の妖怪に渡した。
「はい、探し物。」
その様子を見て彼女は叫んだ。
「え?ちょっとご主人?一体なにをしているんですか!」
ご主人と呼ばれた女性はまだ熟睡中だったので彼が代弁した。
「昨日腹を空かせた状態で僕の家に来てね、なんかご飯も食べなてないで可哀想だったから家でご飯食べさせたら寝ちゃったんだよね。」
それを聞くと鼠の妖怪は頭を下げてきた。
「ごめんね。なんかまた迷惑をかけちゃったみたいだね……。」
「別に気にすることはないさ。実害があった訳でも面倒なことが起きたわけじゃないからさ。」
「やっぱり君は優しいんだね。」
「さぁ?どうだかね。」
「そんなことよりお腹空いちゃったからまたなんか作ってよ。」
「鵺!そんなことのためにここに来たんじゃ……」
「何ご飯?食べる食べる!」
鵺の言葉に反応して寝ていたことも構わずに毘沙門天の神の代理は返事をした。
「ご、ご主人?」
「まぁどっかの誰かが食糧を食べ尽くしちゃったから無理かな……」
そう言って彼が左を向くと、目線の先の女性は苦笑をした。
「取り敢えず、前に話したように寺に来て欲しいんですが…………。」
鼠の妖怪がおずおずとこう切り出してきた。彼がそれを聞くと溜息をついた。
「分かったよ……でも今日は帰るんだ。明日一人でそっちに向かうことにするよ。そこの方も行方不明だったみたいだしね。」
「うん、分かった。それじゃあよろしく頼むよ。」
「あぁ。それでお願いなんだけどさ……」
「?」
「一々謝ってくるのも面倒だから誰かが代表して一回で済ませてくれないか?」
「そうかい?じゃあそう言う事で話はつけとくから。」
「よろしく頼むよ。」
「あぁ。それじゃあ。また明日来てくれ。ご主人早く帰らないと聖にあることないこといいつけるよ。」
「ちょっと待ってよ!あ、えーっと。ご飯美味しかったです。ありがとうございました。」
「んー?話は終わり?じゃあまたねー。」
「気をつけなよー。」
と言うと彼は出かける支度をするために家に戻った。
「嫌な予感しかしないんだけど……」
彼の予感は危険な時にしか働かない事を彼は知っていた。
次の日の朝から司は家から出て寺へ向かった。足取りが何となく重かったため、いつもより遅くついた感じがした。そんな気分で歩き続けると彼女たちが住む寺命蓮寺についた。鼠の妖怪と会って帰ってからあそこの寺のことを彼は調べていた。まぁ色々と不思議だと感じたからであるが。
司は寺に着くと手を口元に当てて叫んだ。
「すみませーん。誰かいますかー?」
すると、奥の方から声がした。
「はーい。少々お待ちください。」
しばらくして、髪にはウェーブがかかり、金色の瞳をした女性が入ってきた。
「貴方が星やナズーリンが言っていた方ですね。私はこの寺の僧である聖白蓮と申します。皆の自己紹介と用件を共に話させていただくのでどうぞお入り下さい。」
「失礼します。」
彼は彼女に連れられて寺の本殿へ入っていった。
寺の大広間らしき所にはみんな集まって座っていた。
「それでは私達の仲間達を紹介します。」
彼が座ると聖は説明を始めた。
「私の左隣が毘沙門天の代理である寅丸星。続いてその隣は彼女の使用人ナズーリン。その隣は聖輦船の船長である村紗水蜜。その隣が封獣ぬえ。私の右隣が雲居一輪で、最後に私。先程も説明した通り聖白蓮です。」
その後言葉を切って命蓮寺の皆は頭を下げた。
「貴方に対する無礼の数々をお許しください……誠に申し訳ございません。」
言われた本人は苦笑いをしながら手を横に振った。
「別に大した怪我もせずに大事にならなかったので何も貴方方が悔やむことではありません。」
すると聖は驚いたような顔したあとにクスリと笑みを浮かべた。
「貴方は本当にお優しいんですね。」
「ハハハ、そうでしょうか?」
「そこで貴方にお聞きしたいことがあるのですが、宜しいでしょうか?」
「私に出来ることなんて限られていますが、なんなりと。」
それでは失礼してと彼女は一呼吸置いてから彼にこう言い放った。
「貴方はこの寺に妖怪達と人間が共に生活している事についてどう思われますか?」
それを聞くと彼女以外の命蓮寺の仲間達は表情を歪めた。彼も同様に顔を歪めた。
「どうって言われましても………特に感想はありませんね。」
すると彼女達は彼の言葉を聞いた後、明確に驚いた顔を示した。
「か、感想が無いと言うのはどういう意味でしょうか?」
聖は続けて問いかけた。
「いや?別にそのままの意味です。僕の知らないところで僕の関係の無い方々が僕の迷惑をかけないで生きているので、いい印象も悪い印象もありません。」
ただ、話を聞かないのはどうかと思いますけどね……と彼は付け足した。
「成程。そんな独特な考えの持ち主の貴方に更にもう一つ聞きたいことがありまして。」
「独特ですかね?」
「そんな考えを持つ奴なんて都を探しても君くらいだよ。」
司がそう呟くとナズーリンが微笑を浮かべながらそう言った。
「貴方は人間も妖怪も神も仏も全ての生き物が平等で在るべきだと思いませんか?」
彼女がこう言うと司は露骨に嫌な表情をした。
「あ?えっと、そうですね。うーん思わないですね。」
「……理由を聞かせてもらえないですか?」
「まず、全ての生き物が平等だと判断するのは誰なのでしょうか?人ですか?神ですか?妖怪ですか?」
「そ、それは………………。」
「その人の主観が入るから全てを平等にするというのは無理があるでしょう。」
「し、しかし、それは神や仏に任せればいいのでは無いでしょうか?彼らならきっと平等でき「あ?本気で言ってんの?馬鹿じゃねーの。」!!」
司が口を開くと周りの空気が凍った。
「箱入り娘が知らない奴らのことを知ったような事言うな。人間だって妖怪だってましてや神だって救いようの無い腐った奴ばかりだ。」
彼がこう続けると聖はぎゅっと音をたてるほどに怒りで拳を震わせていた。。
「だったら貴方はどうなんですか!会った事あるんですか!話した事あるんですか!」
そして彼女は彼の連ねた言葉の数々を聞きかね、勢いよく立ち上がって彼に指を指しながら叫んだ。
「あるさ……会った事だって、話した事だって、殺し合った事すらあるわ。」
彼は彼女の目から視線を反らさずにを静かに返した。
「そうだな……いい機会だから僕の昔話をしてやろうか。」
そして彼は低く、しかしはっきりと、胸に伝わるような声で昔話を始めた。
前の回の話ですがナズーリンは興奮すると星の事を呼び捨てするという設定を組み込みました。べ、別に訂正が面倒だからというわけじゃないんだからね。自己紹介はちょっと……いやだいぶ雑になってしまいました。すいません。次の司の思い出をどれだけ長くするかで次かその次かで終わるかが決まります。多分後者かな?それでは最後まで見てくれた方々ありがとうございます。