ミスティア・ローレライ!
ミスティア・ロレライ説明してね!
ちょっと待ってちょっと待ってお兄さん!
ミスティア・ロレライってなんですの?
説明しろと言われましても
意味分からんからできまっせーん!
司「これを発見できたとき発狂し、絶叫し、熱狂してたもんね。」
それでは本編の方へ!
司「お願いします。」
命蓮寺を後にした司が家に帰る途中にある男に声を掛けられた。
「おい!お前さては命蓮寺という寺にいる妖怪の仲間だな?」
その声の主は髪が長い美男と言える容姿を持っていた。
「これはこれは、陰陽師の方ですか。そう言えばあの寺を襲撃するつもりなんですよね。」
「質問に答えろ!」
司が変な答えをしたので彼は声を荒げて言った。
「仲間というより、お友達と言ったところでしょうか?因みに貴方達の邪魔はし無いので心配いりませんよ?」
司の言葉を聞いて話が通じないと思ったのか、彼は溜息をついた。
「まぁ、いい。貴様が何であれ我々に歯向かう者は皆殺して置かねば。」
「別にそんなつもりじゃないんですけどね……。」
すると、陰陽師は札を構え始めて言った。
「我の名は安倍晴明。その名前を魂に刻んで死ぬがいい。」
そして、彼の札が司を襲った。
「そんな程度じゃ、僕は殺すことや封印すら出来ないね。」
しかし、司がこういうと彼を囲っていた札が彼の強い霊力に反応して、札が膨らんだように変形したと思うと、すぐに破裂した。清明が破裂の音に驚いて閉じ、目を再び開けた時には足元に細切れになった札が散乱していた。
「なっ!………………」
彼は驚きのあまり呆然としていたが暫く経って正気を戻したのか再び札に霊力を込め始めた。しかしその札も司の霊力によって直ぐに使い物にならなくなってしまった。
「あぁ……………………」
圧倒的な力の差を見せつけられた清明はその場にヘタリ込むと司はふぅ、と一息ついて彼へと近づき始めた。
「はぁ、全く不意打ち何て卑怯じゃないのか?まぁいいんだけどさ。それで、あそこの寺を襲撃するんでしょ?」
それを聞くと彼は硬直していた状態が解け、口元だけを動かした。
「あ、あぁ。そうだな、今日の夜中に行く。」
「だったら二つほどお願いがあるんだけどさいい?」
「な、なんなりと……」
「一つは寺にいる奴らを殺すんじゃなくて、封印してくれない?大切な人達だからさ、彼女達を殺すのは出来れば避けて欲しいんだ。」
「え?あぁ、最初からその予定だからそれについては問題無い。」
「そう?それじゃあもう一個の方なんだけれども……」
司が声を低くして言うと清明は顔を少し顰めて彼を見つめた。
「帝に会いたいんだよね。取り合ってくれない?」
「は?」
その場に清明の間抜けな声が響きわたった。
次の日彼等は帝の屋敷にある部屋にいた。
「成程。よく分かった。そなたに興味が湧いた。清明よ下がるがいい。」
「はっ、司殿くれぐれも失礼のないようにな。」
「分かっている。それじゃあ。」
清明はそう言うと部屋から出て行った。
「それでは司、主はそこにかけるがよい。」
「はっ。」
そう言って司は椅子に座った。そして、帝はこう言った。
「我は皆から鳥羽上皇と呼ばれている者だ。折角来てくれたのだ、平安京で一番の陰陽師であるの安倍晴明を破った主に話が聞こうではないか。」
「謹んでお受けします。」
そう答えると鳥羽上皇は軽く笑った。
「ハハハ、主は面白いな。清明を越える主なら我を殺して逃げることくらい簡単であろう?しかし、我が偉そうな事を言っても動じず、しかも畏まった態度を変えようともしないなんてな。それで、我に会いたいと言うのは何か用事でもあるのだろう?」
それを聞くと司は肩をすくめて言った。
「いえ、特に用事は無かったのですが、一度くらい貴方みたいな地位の高い人に会えるなら会ってみたいと思いましてね……。」
帝はキョトンとした顔をしてから微笑を大笑いに変えた。
「アッハッハッハ!本当に主は面白いな。それでは話を始めてくれ……いや待ってくれ、少し人を待たせていたんだ。」
笑った後に彼はそう言うと奥の部屋へ去って行った。そして待つこと数分
「またせて悪かったね。」
「失礼します。」
奥の部屋から帝と綺麗な黄色い髪をした女性が入ってきた。
「紹介しよう。私の側室である女性、玉藻前という。視察で地方に行った時に山で倒れていたのだが、共に帰りここで面倒をみてもらっている。」
彼の言葉を聞くと彼女は慌てて言った。
「そんな!面倒をみてもらっているのは私の方です。私を助けてくれた上に住居や食事まで提供してくれるなんて、鳥羽様には感謝しても仕切れませんよ!」
それを聞くと今度は彼が答えた。
「いいや、主は本当に優しくとてもいい女である。必死に看病や家事、我の手伝いもしてくれている、感謝しているのは我の方だ。」
「いいえそんなことありません!」
「いやいや、それは本当の事である!」
「…………!!!」
「…………!!!」
何てやり取りをしばらくの間続けていた。これじゃあ拉致があかないなと思った司は僅かに羨望の眼差しを向けた。
「どちらもお互いがとても好きなのですね。その様な関係はとても羨ましいものです。」
二人は彼の言葉を聞くと顔を赤くして俯いてしまった。
その後三人でお茶を飲みながら話をした。最近地方で起きたことや街で起きたこと、司の旅の話などもした。話していると命蓮寺の話になった。
「そういえば、この都の近くに命蓮寺という妖怪の住む寺があると言うが知っているか?」
「えぇ。まぁ行ったことがありますね。」
「ほう?それは本当か、出来ればその寺の印象なんかを聞きたい。」
「私も気になります。是非お話を聞かせてください。」
玉藻前さんが関心を持つなんて珍しいな。なんて思いながら彼は答えた。
「その寺の統治者が聖白蓮という女性です。聞いた話によれば、彼女の夢は妖怪や人間や神は平等に生きていくことで、自らの考えを人間や妖怪に広めて言っていました。」
帝は湯呑を机に置いて言った。
「成程、これは不思議なことを考える奴もいるものだな。」
「それで、あそこの寺に集まった妖怪の殆どは彼女の教えに胸を打たれ、考えを変えた妖怪たちなのです。」
「ふうむ、平安京の人間は妖怪と聞くだけで排除したがるものだ。我も聖という奴の考えには賛成なのだが
、この地を治める者は自らの私情によって民を危険な目や不安をさらしてはならない。全く、難しい世の中であるものだ。」
帝は少し残念そうな声で呟いた。
「鳥羽様…………。」
玉藻前は何か虚しそうに囁く中、司は外の夕日が浮かぶ空を見てから言った。
「もうこのような時間になってしまったので、帰らせていただきます。」
「ふむ、そうか。主の話は面白かったまた来てくれ。」
「私もお待ちしています。」
彼はそう言い出したので二人は彼に別れを告げた。
「それでは、失礼します。」
彼も別れの言葉を二人に告げると屋敷を後にした。
司という人物が来てから何日か経ったある日、私が風呂に入っている時にある女性が話をかけてきた。
「少し話をいいかしら?」
その女性は金髪で手には扇子を持ち口を隠しながら怪しげに声を掛けてきた。
「何の用だ?」
私はそう答えながらある事に気がついた。
(こいつ……人間じゃない…………。)
そんなことを考えていると彼女はこう言った。
「貴方みたいな位の高い九尾の狐の妖怪が人間と仲良く暮らしているのが不思議に思って、それで話をしたくなったの。」
「ッ…………!!」
見破られている。
私は不意をつかれて固まってしまい返事が出来ないでいるところを彼女は目のみ笑いながら見てきてこんな事をいいだした。
「私には夢がある、私はその夢を叶えて見返したい人がいる。厳密には人ではないかもしれないけど……」
「……?」
「それで、貴方には手伝って欲しいの。叶えたい私の夢ために。」
それを聞いた私は溜息をついて言った。
「断る。何故貴様のために力を使わねばならぬ。大体何故私に声を掛ける。九尾の狐は他にもいるだろう?」
私は彼女が自分を必要とする事について理解ができなかった。これまで九尾の狐の中でも異端と言われ、擦り寄ってくる奴なんて人間はおろか妖怪にだっていなかったからだった。すると、彼女は扇子を閉じ、扇子を私の方に向けた。
「私の夢、それは妖怪と人間とが力を合わせて生きていく世界を創ること。その為には貴方の様な強い力を持ち、同時に人間の事を思ってくれるようではないと駄目なの。」
彼女はそう言うと不気味な空間を出して言った。
「返事は急がないわ。だけど、いつか絶対答えてもらうから……そうそう、名乗り遅れたけれども私の名前は八雲紫。覚えておきなさい。」
私が何かいい返そうと思った時には八雲紫と名乗る女性はいなかった。
それから彼女は毎日、私の一人になる時を狙って来るようになった。唯、少し話して帰るのみだった為、鬱陶しく思っていた。しかしそんな彼女の本気の思いに私は惹かれ、彼女に仕えると決めた。
「それでは、今日帝が帰ってきて、貴女の思いを伝えたらすぐにここを出て行く。それでいいのかしら?」
八雲紫は私にそう訪ねてきた。
「あぁ、それでいい。心残りは無いさ。」
本当は少し別れるのは怖かったのだが……最近になって人と妖怪の違いを色濃く感じていた為か不思議と彼との別れに踏ん切りがついていた。
「昼頃には戻ると言っていたかしら、一緒に待ちましょうか。」
「悪いがそういうわけにはいかない。」
彼女がそう言うと、同時に男性の声が聞こえた。私達が振り向くと陰陽師が五十人ほどぞろぞろと歩いてくるのを見た。その陰陽師の先頭にいる男がこう言った。
「帝のこんな近くに妖怪がいるなんて、しかも九尾の狐か、それに貴方の隣にいるのも妖怪だな、排除しなくてならないな。」
「安倍…………晴明!!」
私が歯軋りをしながらそう唸ると彼は笑いかけてきた。
「残念だが、この空間は妖力を使えない結界を貼った。この人数でここまでしても、貴様らを止めるのに十分も持たないだろうな。」
八雲紫の方を見ると悔しそうに彼を睨んでいる。彼女も妖力を使えないようだった。
「まぁ帝が来るまでには殺すことが出来るだろう。」
彼はそう言うと彼をはじめとする陰陽師達は札を一斉に構え始めた。
この状況はまさに絶体絶命と言える物だった。
久しぶりに視点を変えました。変じゃないはず、取り敢えずこれは後二話ほど使う予定です。一話と半分になるかもしれませんがね。それでは最後まで見てくれた方々ありがとうございます。