神楽「聞いてねぇよ。」
サーセン、僕みたいな日陰者は打ち上げに呼ばれないだろうなぁ……。シルバーウィークには野球を見に行く上に塾があるからなぁ……。まぁそれはともかく本編へどうぞ。
バンバンバン!
巨大な図書館にて二つの魔法と弾幕がぶつかり合っていた。
一方は霧雨魔理沙が放つ、鮮やかな弾幕と性能が高く汎用性のある魔法と魔法道具。
もう片方はパチュリー・ノーレッジが見せる、一つ一つが精巧に作られた綺麗な弾幕と魔法。
二種類の弾幕と魔法は様々な顔を見せながらぶつかり合いながら消滅していった。しかし魔理沙が使う魔法はパチュリーの魔法を完璧に消滅させる事は出来なかった。しかしある程度の威力を相殺させていため、被弾する事はなくとも実力という物を感じさせるような物だった。
「魔理沙……?と言ったかしらね。貴女人間のくせになかなかやるじゃないの。」
「へっ、本物の魔女様に褒めてもらえて光栄だぜ。」
パチュリーは魔理沙を少し嘲笑うかのようにそう言った。彼女の言葉に魔理沙は少し余裕の表情を見せながら答えた。
「しかし残念ね。私で無ければまだ勝てる希望はあったのに。……さて、これで最後にしようかしら。」
パチュリーはそう言うと本に魔力を込めて本を中に浮かせ始めた。するとその本はバサバサバサと勢いよく音をたてながらページがひとりでにめくられ始めた。そして、あるページが開かれるとそのページにかかれた文字列から魔法陣が浮かび上がってきた。
「すげぇ…なんて魔法だ……。」
「息をついている余裕があるのかしら?」
「私だって負ける訳にはいかないんだぜ!魔符『スターダストレヴァリエ』!!」
魔理沙は自らを奮い立たせた後、箒に乗り直してスペルカードを発動させた。彼女は星型の弾幕を展開させてパチュリーへと突っ込んで行った。
「いいわ、向かい打ってあげる。貴女の度胸を褒めてあげるわ。」
パチュリーは魔理沙の様子を見ながらそう呟きスペルカードの詠唱をした。
しかし
「火符『アグニシャゴフッ……。」
パチュリーは急に咳き込み出した。それにより彼女が発動させた魔法陣の術式はどんどん崩れていった。
「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!いっけぇぇぇぇぇぇ!!!」
無我夢中だった魔理沙はそんな事も気が付かずそのまま速度を上げて突進して行った。
「し、しまっ!!」
パチュリーが必死で魔理沙の方へ目を向けると
目の前にまで彼女は迫ってきていた。
魔理沙とパチュリーが激突している中、図書館の上では……
「アンタ、もしかして人間?」
「えぇ、そうですが何か?」
「ふうん……奇妙な事をするから妖怪かと思ったわ。アンタはここでなくても奇術使いとして幻想郷でやってけるんじゃないかしら?」
「生憎ですが私の命はお嬢様に捧げたもの。そのような事をする予定はありません!」
咲夜は再び彼女へとナイフを投げた。しかし彼女は紙一重でそれを避け、捌ききれなかったものは針で弾いた。
「あらそう。悪いけど私は急いでるから強硬策をとらせていただくわ。」
霊夢はそう言うとスペルカードを取り出した。
「それなら私も手加減をする訳にはいきません。」
咲夜もまたスペルカードを取り出した。
そして
「スペルカード!「メイド秘技 『殺人ドール』!!」
彼女がそう叫ぶと世界は静止して、視界は色彩を奪ってモノクロと化した。咲夜はスペルカードを発動させた瞬間の霊夢の周りをナイフで見えなくなるまで設置した。
「悪いけどここで終わり。貴女は何も理解出来ず、何も出来ずに終わる。全てはお嬢様のためだから悪く思わないで……。」
カチッ
彼女の持つ懐中時計がそう音を鳴らすと世界は色彩を戻し、時間は動き始めた。それと同時に霊夢には彼女の投げたナイフが襲いかかった。
しかし咲夜は驚きの表示を浮かべた。なぜなら……
彼女周りには青白く光る結界が貼られ、ナイフを弾いていたからだった。彼女は結界が解けるやいなや、手に霊力を込め、思いっきり咲夜の腹を殴った。
「かはっ……そ、その結界は何故……」
咲夜は薄れゆく意識の中そう声を漏らした。
「私が使ったスペルカードは夢符『封魔陣』これは攻撃スペルカードじゃないのよ。」
霊夢は膝から崩れ落ちた彼女にそう答えた。
「なら何故…………。貴女はそのタイミングでそのスペルカードを……。」
その言葉を聞いた咲夜は更に疑問を生んだ。
「それは勿論
勘よ。何たって私は博麗霊夢なのよ?」
「お嬢様、申し訳…ございません…………」
咲夜は気を失い、霊夢は先へ足を運んだ。
霊夢は咲夜を倒した後、順調に進む事が出来ていた。咲夜を倒したのか、他の術者を魔理沙が倒したのか、また消耗させたのか、妖精メイドが実力の差を理解したのか、はたまた他にも理由があるのかが分からなかった。しかし彼女はそれに気を止めず、ただ進みやすくなった事にすこし気が楽になった。そして少し進むと最上階につき、一際大きな扉を見つけた。彼女はその扉を開くと中から声が聞こえた。
「よくここまで来たわね、博麗の巫女。」
流暢で少し気が強い様な声だった。その部屋の大きな椅子に座っていたのは少し牙を光らせ、黒い帽子をかぶった小さな少女だった。
「あんたがこの異変を起こした犯人で間違いは無いのよね?」
「えぇ、そうよ。太陽がない事は私達吸血鬼にとって最高のことでしょ?だからこの赤い霧を出したの。外に出れないなんて不便じゃない?」
「そうね、確かにそれなら嫌だわ。」
「ふふん、だから私この赤い霧を「でもこんか霧が出てると落ち着かないし。それに洗濯物が乾きにくいし、私にとっていい事なんてないわ。だから消して頂戴。」は、はぁ?」
「そんな理由で?」
「ん?他に理由なんかあるわけないじゃない。」
「なっ…………。」
吸血鬼の彼女は霊夢の思いがけない発言に驚きの表情を見せた。
「ま、まぁいいわ。理由はどうであれ私の邪魔するには変わりないわね。」
しかし彼女は動揺を抑え、少し抑揚を無くして言った。
「そうね、さっさと終わらしてご飯の準備しないと。」
「くっ……余裕でいられるのも今のうちよ!このレミリア・スカーレットの恐怖に恐れ慄くがいい!!」
彼女は紅色の弾幕を展開させながら宙に浮いて窓から外へ出た。霊夢も彼女の出した弾幕を避けながら外へと出た。
二人は赤い空の下対峙した。距離は大体十メートル前後、暗い空のためお互い、少し正確に距離を測りきれていなかった。レミリアはそんなことも構い無しに一枚目のスペルカードを取り出して言った。
「スペルカードは二枚、被弾は一回までよ。それでいいわね?」
「えぇ、問題ないわよ。」
霊夢はその言葉を聞くと懐から札を二三枚取り出して言った。
「それじゃあいくわよ!スペルカード紅符『スカーレットシュート』!!」
レミリアがスペルカードを詠唱すると更に紅色の弾幕が現れた。それらは小さい物から大きい物までと種類があった。そしてその弾幕は一直線に霊夢の元へと飛んでいった。彼女はその弾幕をひらひらと紙一重で避けていった。
「貴女、どうして視覚からの弾幕も避けれてるのよ!」
「さぁ?私にも分からないわよ。でも何だかそっちの方から来るかもって思うのよね。」
「そんなのズル過ぎじゃない……」
そうは言ってもレミリアの弾幕を余裕で避けれた訳では無い。量は多く密度は濃い為、幾度と無く当たりそうになった。
「なかなか厄介じゃない……。」
「あと十秒程よ。頑張れるかしら?」
そして十秒避けきってレミリアのスペルカードを攻略した。霊夢はハァハァと少し呼吸を乱しながらレミリアの事をじっと見ていた。スペルカードを使って無いと言っても体力は消耗し、更にレミリアももう一枚スペルカードがあると考えると寧ろ霊夢は不利な場面であった。
その後二人はお互い弾幕をばら撒き合い、戦いは続いた。
「博麗の巫女、何故スペルカードを使わないの?」
「んー?これといって理由はないわ。だけどもうそろそろ使おうかしら。」
霊夢はそう答えると一枚の白いカードを取り出した。
「ふうん?なら私もこれで決着をつけるわ。」
彼女の行動にレミリアもやる気を入れ直し、スペルカードを取り出した。
「ここまでやるとは思わなかったわ。大人しくやられなさい。紅符『スカーレットマイスタ』!!」
彼女がそう叫ぶと先ほどと同じく、そして更に多い量の紅色の弾幕が現れた。それは孤を描きながら霊夢の周辺を集中的に飛んでいった。
「霊符『夢想封印』!!」
レミリアの出した弾幕が飛んでくる中、霊夢はそう叫んだ。
すると彼女の近くからレミリアの出した弾幕の量にも勝るほどの札の量だった。レミリアの弾幕に当たると弾けて様々な色を見せていった。その中でも彼女の札は数多くの弾幕をすり抜けて
レミリアへと被弾して
炸裂した。
初めてのスペルカードでの戦闘……作者はどんなスペルカードか分からないためネットで調べてなるべく違和感がないようにしました。何か変なところがなあれば指摘してください…………優しく、具体的に。次は主人公は出てこない……かな?多分ですが次の次です。それでは最高まで読んでくださってありがとうございます。感想、質問、批評……など常時お待ちしています。