東方堅軟録   作:こたつ@ミカン

64 / 88
今日、山月記という小説の読書感想文を書くように先生から頼まれました。その書いたものが学校で発行される物に載るらしいです。

神楽「全校に回るとなると下手な物はだせないよな。」

そうなんですよ……まだこれで読書感想文を書くのは二度目で経験が浅くて……

神楽「これだから授業態度がいい奴は大変だな。」

ホント点数は高くないのに……小説も駄文だし。今回は何時もより少し長めです。少し皆さんと違った作品にしてみたのですが……どうでしょか?長々と話してしまいまして申し訳ありません。本編へどうぞ。


理想の実現

神楽がレミリアからの脅しをうけ、咲夜からナイフを突き立てられている中、図書館の奥の方から何かが壊れるような音がした。

 

 

轟音のする方を見てみると金髪の少女が瓦礫の中立ち尽くしていた。

 

 

「フラン!?」

 

「妹様!?」

 

二人は彼のことは忘れ、彼女の方へと向きを変えた。パチュリーは図書館に結界を貼り、壊れない様に小悪魔は先程の振動で落ちた本を片付けていた。

 

 

 

 

 

 

 

「お姉様……。それもらっていい?」

 

瓦礫を踏み分けて静かに近づく彼女は彼女の姉へそう問いた。

 

「だ、駄目よ。そんな事より戻りなさい。今は手が空いていないの。」

 

彼女は驚きながらも妹へ冷たく言い放った。

 

「壊れちゃったから……」

 

金髪の彼女は後ろに顔を向けないままそう呟いた。

 

「お姉様……。お姉様には咲夜がいるじゃない。ならそいつを貰ってもいいよね?」

 

「でも……こいつは咲夜手伝いをしてもらう予定なの。」

 

「だったら咲夜を頂戴……。」

 

「そ、それは……。」

 

レミリアの言葉に彼女は不満を募らせて行く共に妖力をどんどん外へ放出していった。

 

「レミィ……もたないかもしれないわ。」

 

「くっ……。」

 

パチュリーの言葉にレミリアは戸惑いと迷いで顔を歪めた。彼女がいきなり出てきたことにまずは驚きを覚え、今はまだ客人に向かってこんな事を言ってきたのだ。しかも何時もは大人しく引き下がるにも関わらず依然として態度を変えるどころか無理にでも押し通そうとしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

そしてレミリアは、レミリア・スカーレットは彼女の妹であるフランドール・スカーレットの事をよく知っていて彼女の執事を彼に任せる事をしてはいけないということも理解していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

そんな中彼は彼女へと歩み寄り、目の前まで近づいた。

 

「やぁ、僕の名前は神楽。悪いけれど僕はこの紅魔館で働く予定は無いんだ。」

 

「ちょ、ちょっと!?アンタ何をしてるのよ!!今すぐに離れなさい!!」

 

彼は彼女に膝立て状態で声を掛けた。しかしそれをみたレミリアは大声を上げて彼へと叫んだ。

 

「ふうん?そうなんだ。私の名前はフランドール・スカーレット。神楽……だっけ?私と遊んでくれないかしら、退屈していたの。」

 

「そうだなぁ……まぁいいか。何して遊ぼうか?」

 

「それはフランの部屋で決めるー。」

 

「さっき自分で壊したんじゃ?」

 

「あっ……。それじゃあ何処か広いお部屋にいこ!」

 

フランドールは彼の手を握ると図書館の外へと駆け出した。

 

「話を聞きなさい!!って待ちなさい!!」

 

レミリアが呆気に取られていると、もう二人を追うことは困難になっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あははははは!!お姉様にあんな事したのは初めてだよ!」

 

暫く紅魔館の中をぐるぐると走っていると彼女は急に笑い出した。

 

「へぇー。仲良さそうに見えるけど?」

 

彼がそう言うと彼女は走るスピードを下げ、やがて止まった。

 

「本当にそう見える……?」

 

彼女は少し苛立ちを覚えた様な声色で言った。

 

「まぁね。」

 

「ふうん……。」

 

 

彼の発言を半ばに彼女は近くのドアを開けてながら冷淡に答えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

二人が彼女の開けた部屋に入ろうとすると

 

「お待ちください。」

 

フランドールの手を握り、静止させる女性がいた。

 

「咲夜……。」

 

彼女は忌々しそうに呟くと目を光らせた。そのタイミングで彼は横から手に持っていた袋を咲夜へと渡した。

 

「はい、これはみんなで食べてね。中はスモークチキン。レミリア嬢には口に合わないかもしれないけれど受け取ってもらえない?」

 

「え?えぇ。」

 

「それじゃあ僕はフランドールと一緒に遊ぶから。」

 

彼は少し微笑んだ様に口元を緩ませながら部屋に入り、扉を閉めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

彼女は彼から発せられた無言の圧力によりその場で立ち尽くしてしまっていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さぁ、神楽!遊びましょう!?今この場には貴方と私で二人しかいないのだから逃げられないわよ?」

 

「逃げるって言ったってねぇ……。」

 

彼はその言葉に苦笑しながら部屋一体に結界を貼った。

 

「一体何しているの?」

 

「外からでは開けない。中からでは攻撃で壊れない様に部屋に結界を作ったんだ。これなら誰にも邪魔はされないからね。」

 

「ふふふ……あははははははは!!だったら思いっ切り遊びましょう!!久しぶりに外に出れたんだからそう簡単に終わらせないわ!!」

 

彼女は飛び上がると腕に力を込め始めた。すると禍禍しい色をした球体が現れ、それがみるみるうちに大きく色濃くなっていった。それは空気を張り詰めさせ、異色のオーラを漂わせていた。

 

「ねぇ神楽……貴方も壊れないでね?」

 

彼女がそう言うとその球体は急激に膨張した。それも彼女の姿が見えなくなる程大きくなると、花火をハンマーでかち割った様な音共に弾けて彼へと襲いかかった。彼は軽々と躱し、また霊力を使ってそれを弱めながら彼女と戦っていた。

 

弾幕ごっこという生易しい物ではなく、人間が当たれば即死という様な物だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あははははは!!!スゴい!スゴイわ!!」

 

その攻撃が一通り終わると彼女はいきなり笑い出した。

 

「こんなのお姉様でも避けきれないわ!!しかも当たっても全然平気そうなんて!!」

 

こんな玩具初めてだわ!などと騒ぎながら狂った様に笑っていた。

 

「まぁ、それにしても余程長い間あの地下牢みたいなところにいたんだな……。結界を維持する魔力の方が疲れるな。」

 

「だって五百年もあんな所にいたのよ?貴方にはそこでの寂しさなんて分かる訳ないでしょ?」

 

「五百年…………?確かに分かる訳ないが……」

 

「でしょう?私はずっと我慢してた。独りでいる寂しさも、暗くて狭い部屋の中も、そして……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

思いっ切り外で遊ぶ事も。」

 

 

そういうと彼女は再び力を込め始めた。今度は身体全体の血液の一滴一滴に濃密に込めて、先程とは桁違いな程に空気を激震させた。彼女は一瞬の間で身体を四つに増やし手には業火を纏った剣あった。

 

「「「「さぁ、お話はこれぐらいにして遊びを再開しましょう!!」」」」

 

「頑張らないといけないみたいだ……。」

 

そんな様子な彼女を見て、彼は悪態をつきながら霊力で簡易的だが剣を作り能力で硬度を上げて構えた。それを見て彼女達は口元を釣り上げ、甲高い笑い声と共に彼へと襲いかかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

彼女は手を変え方法を変えて彼との本気で戦った。傷を負いながらも笑顔を絶やさず何日も何日も戦いを続けた。

 

 

 

 

 

「ハァハァハァ……。神楽、アナタ最高。こんなにも楽しく遊べるなんて思っていなかったわ。」

 

「それは良かったね。僕もフランドールが嬉しくて嬉しいよ。」

 

「アハハッ……。私はもう十分遊べた……本当にありがとう……。…………今から「何を言ってるの?」………………えっ?」

 

彼は彼女の言葉を切ってある言葉を発した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「五百年分のストレスを発散するにはもっと本気を出さないと。僕も少し本気を出すから今以上の攻撃でかかってきていいよ?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今度は彼は笑みを浮かべ、力を込め始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ど、どういう意味?」

 

 

彼の発言を理解出来なかったせいか彼女は間抜けな声を出した。

 

「どういう意味ってもっと遊びたいんでしょ?もっとはしゃぎたいんでしょ?手伝ってあげるからかかってこいって。」

 

彼は不思議そうな顔をして更に力を蓄え始めた。フランドールの時と比べ、空気が激しく揺れる事は無かったが吐き気を覚える程の威圧感と空気が部屋を蔓延していた。

 

「い、いやでも私もう十分だから……。」

 

そんな様子の中彼女は掠れる様な声でそれだけを彼へと告げた。

 

「何言ってるんだ?レミリアとか咲夜に迷惑かけねぇ様に俺が手伝うって言ってんだよ。紅魔館でも壊すと色んな奴に迷惑かけるだろ?そんな事なんか二度と起きねぇ様の措置だろうが。」

 

彼は彼女に苛立ちをを覚えた様な声色で言い放った。彼女はそれを聞いてビクッと身体を反応させたが何も返す事が出来なかった。

 

「しょうがねぇな、こっちからいくか。」

 

「えっ…………?」

 

彼は手に持っている剣を鞭のような物へと変化させ、蛇がとぐろ巻く様な形を何重にも巻きあげた。彼が鞭を振るうとその鞭はまるで生きているかの様に彼女へと襲いかかり、何度も叩いていった。

 

 

「アァァァァァァァ!!!やめて!!!」

 

彼女が当たった場所は服をちぎり、血が滲む程強かった。その痛みに耐える事が出来なく、彼女はたちまち悲痛を声に出して叫んだ。

 

「大丈夫、死にはしないほどの強さにしてあるし次はそっちが攻撃してきてもいいんだよ?だって今の俺は

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

壊れることの無いフランドールの玩具なんだから。」

 

 

彼は彼女を掴み扉へと打ち付けた。彼女の骨はいくつか折れて口からは血を吐いた。

 

 

 

「た、助けて……。」

 

彼女は息を吐くも同然の様な声を辛うじて出しながら彼へと手を伸ばした。

 

「助けてって誰に?神様に?もしかしてフランドールの『大嫌い』なお姉様に?」

 

彼は彼女に向かって嫌味にも皮肉にも似た事を嘲笑うかのように言った。

 

「……それは。」

 

「あんなにも姉ちゃんの恨み辛みを吐いて、全て責任を姉ちゃんに押し付けながらそれを言うのか?まぁ、吸血鬼が神様に頼むというのもなかなかに滑稽な話だ。」

 

彼女のあってないような希望も彼はバッサリと切り伏せた。彼女はわなわなと震えて、泣きながらあることを呟いた。

 

「分かってたよ…………私が全部悪いんだって……でも……でも私は………………。」

 

「それが気に入らねぇんだよ。それが余計に腹立つんだよ…………。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

昔の俺を見てるみてぇでよ。

 

 

 

 

彼は彼女への返答を途中で切った。そして改めて彼女を見るとこう言った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ここでお別れだ。仲良くやれよ。」

 

「えっ………………?」

 

 

 

 

次の瞬間、部屋の外から勢いよく何かが当たって突き抜けた。フランドールは状況がよく把握出来ないまま意識を失っていった。




すみません、まだ続きます。あと一話だと思……う。タブンネー。今回の話は前書きで述べた様に少し違った様な物を目指して、この話の企画当初からあったものです。是非とも感想が欲しいものです。何かあれば感想、質問、批評……等々常時受け付けてますので気軽によろしくお願いします。それでは最後まで読んでくれてありがとうございました。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。