東方堅軟録   作:こたつ@ミカン

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遅くなってすみません!
書きたかったんですよ?やはりテストというものは偉大でですねゴニョゴニョ……

神楽「その中でも早いペースで出してる人は凄いと思うよな。」

えぇ、そうですね。見習いたいくらいですよ……。そう言えば文字数は二十万字、話数は七十話、お気に入りは何と百四十人間近でと言うところまで来ました。皆さんありがとうございます。それでは前語りはこれくらいにして本編へとどうぞ。



春雪異変

「はぁ……やっぱり冬はこたつに限るわねぇ……」

 

「霊夢!異変だぜ異変!解決しに行こう!」

 

巫女の格好をした少女がこたつの中でぬくぬくと温まっていると障子が急に開き、金髪の少女と外で降っていた雪が勢いよく入ってきた。

 

「…………閉めて。」

 

「なぁなぁ霊夢やっぱりおかしいぜ!」

 

「いいから閉めなさい!!」

 

巫女装束の彼女はこたつの中でそれだけを叫んだ。金髪の女性は少し不機嫌な顔をした後に障子を閉め、こたつへと足を入れた。

 

「霊夢、そろそろ異変を解決に行こう!」

 

「異変だって言われてもねぇ……別に何も起こってないじゃないの。」

 

「さっきも見ただろ!一面雪景色だったじゃないか!!」

 

「何時もの事じゃない。魔理沙、冬はだいたいそういう物よ?」

 

「冬って……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

もう五月になってるじゃないか!!そんなんで済ませていいのか!?」

 

「今年の冬は少し長いだけでしょう?よくあるわよ。」

 

「よくあってたまるか!花見も出来なきゃ宴会も出来ないだろ!」

 

「ふわぁ……かもしれないわね。」

 

「んん〜だぁぁもういい!!こんな異変私一人で解決してあらあ!!」

 

彼女はそういうとすぐ様こたつから出て、障子を開けると箒に跨って飛んで行った。霊夢は恨めしそうな顔をした後、外の白い景色を見てから障子に手を掛けゆっくりと閉めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃人里でも雪が高く積もっており、雪掻きをする者、店を締める者、積もった雪で遊んでいる者もいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

中にはいつも通りに過ごしている者もいた。

 

 

 

 

 

「それしても……最近こんな天気が続いてますねぇ……。」

 

「あぁ、雪掻きをしなくちゃいけないところは大変だろうな。」

 

「そう言えば神楽さんの所は妙に雪が積もっていなく、心無しか暖かい気がしますね。」

 

「ん?まぁ魔法で建物を暖かくしてるから屋根の雪とかは溶けて、店の中は寒くないな。射命丸は大丈夫?店の中に入ってもいいんだけど?」

 

「いえいえ、この程度の寒さなんて何とも……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ふぇぇっくしゅん!!!」

 

彼女は盛大にくしゃみをし、恐る恐る視線を戻すと彼と目が合った。

 

 

 

 

 

 

 

「「…………」」

 

 

 

 

すると二人の間に何とも微妙な雰囲気が漂い、ヒュウと突風が吹いた。

 

「な、なぁ射命丸?僕の家の二階は本がいっぱいあるけど読むか?僕と話をするのもいいけど僕は店があるからさ、今日は鈴仙も休みだし忙しいからさ。ついでに家の中だから暖かいしな?」

 

「えっ?え、えぇと……じゃあ、……失礼します。」

 

彼女はそう言うとふわりと飛び上がり、二回の窓から彼の部屋へと入って行った。窓が閉まるとすぐに部屋の奥の方から何やら溜息が微かながらも彼の耳にも届いた。

 

「どうやらこんな中でもこの店はやってるみたいだな。」

 

彼はその声のする方を見ると二人の妖怪が彼の店に訪れているのに気がついた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「全く……何だってこんな天気なんだよ。」

 

魔理沙は博麗神社から出てから宛もなくさまよいながらそんな事をグチグチと言っていた。

 

「あら、貴女見かけない顔ね。」

 

するとそんな彼女に声をかけてくる者がいた。

 

「ん?お前こそ見かけないぞ。誰だ?」

 

魔理沙は声の主を見るとそう言い放った。

 

「私?私はレティ・ホワイトロック。ただの雪女よ。」

 

「雪女?って事はこの異変の主犯か!?」

 

「異変の主犯?」

 

「そうだ!雪女って事はこの長く続いてる冬を起こしてる犯人だろ!!」

 

「何か問題かしら。、私は冬は好きよ?一年中冬が続いてても別にいいじゃない。」

 

「問答無用!この長ったらしい冬を終わらせてやる!」

 

彼女はそう口火を切ると八卦炉を手に取り、レティへと突っ込んで行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あれ?藍さんですか?お久しぶりですね。」

 

彼は彼の店に買い物に来た九尾の妖怪に声を掛けた。

 

「あぁ、前に会ったのは何時だったかな。」

 

彼女は彼を懐かしむ様な笑みを浮かべながら言った。

 

「……多分ですが紫さんが僕の鶏を盗んだのを返しに来た時だと思われます。」

 

「……何だか私もそんな気がしていた。」

 

お互いが苦笑いした後、彼は話題を変えようと気になっていた事を聞いた。

 

「今紫さんはどちらへ?」

 

「紫様か?紫様は今冬眠されていらっしゃる。この雪の量だ、もう暫くは寝ているだろうな。」

 

「そう……ですか。」

 

彼は暫く何かを考えてから再び二人の方を向いて言った。

 

「それで橙を連れて買い物に来たんですか?」

 

「そういう事だ、卵を十個程頼む。そう言えばお前は橙と面識があったのだったな。」

 

「は、はい。たまにですが慧音先生の代わりに授業してくださります。神楽先生は慧音先生とはまた違った授業の内容なので面白いです。」

 

橙は急に話を振られておどおどとしながらも彼の事を褒めた。

 

「そう言ってくれるのは教師として嬉しい限りですよ。はい、十個。お金は……丁度ですね。」

 

彼は少し嬉しそうな声色で答えると卵を渡してお金を受け取った。

 

「そうか、それじゃあ私達はこれで失礼する。この雪の中大変だろうが頑張るといい。」

 

「あ、あのまた授業してください。失礼します!」

 

二人はそう言って来た道を引き返して行った。すると建物の二回から一人の烏天狗がひょっこりと顔を出した。

 

「……ふむふむ、『妖怪の賢者の式、卵屋の店主と怪しげな会談』っと。」

 

「射命丸……お前もこんなところで遊んでないで山に戻ったらどうだ?」

 

彼は何でも話題の種にしようとする顔だけひょっこりと出した彼女に内心呆れつつそう言った。

 

「うーん……そうしましょうか。ここも悪くないんですけど天魔様が……あっ、そう言えば。」

 

すると彼女は寒そうな顔をしながら鞄から一通の封筒を取り出して彼の前へと降り立った。

 

「忘れていました……これを天魔様に渡して来いって言われてたんでした。」

 

「ん?何かあったのか。」

 

彼は封筒を開けて手紙を取り出した。

 

「いえ、私が神楽様とお会いしてると言うと私だけ狡いと言われてこれを渡されました。」

 

何ででしょうね?と彼女は言いながら彼へと手紙を渡した。彼はふんふんと頷いてから口だけ笑った。

 

「あぁ……そういう事ね。今度から手紙書いてやらねぇとな……。射命丸、天魔にありがとう。今度酒でも注いでやるって言っといてくれ。」

 

「はい?わ、分かりました。それでは今日のところは失礼します。」

 

彼女は少し疑問を抱きながら地上から飛び立ち、妖怪の山へと向かって行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「紫がまだ寝てるんなら今年こそは行きますかなぁ……。」

 

 

彼は感慨深そうにぽつりと呟くと仕事を坦々とこなしていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

バァン!!!!

 

 

 

凍える空でレティは魔理沙の弾幕を避け損なって地面へと叩きつけられた。

 

「よっしゃあ!勝ったぜ!!」

 

魔理沙はレティの近くに着陸し、自分が勝った事を理解すると大きく拳を振り上げた。

 

「くうぅ……なかなかやるわね貴女。」

 

レティはその様子を見るととても残念そうな顔をした後、膝を立てた。

 

「へっ!どんなもんだぜ。さぁ早くこの冬を止めるだ。」

 

「えっ?あぁ、その事だけど実は私、この冬を長くしてる犯人じゃないのよ。」

 

魔理沙の言葉を聞いたレティは何事も無く服の汚れを叩き落としながら意外な事を告げた。

 

「はぁ!?何だって!!じゃあ犯人は何処のどいつ何だよ。」

 

「さぁ?私は知らないわよ。私はただの雪女。長く続こうが短かろうがただ冬を生きていく。それだけの事よ。」

 

魔理沙は衝撃の事実を知ってレティへと迫り寄ったが彼女は依然として態度を変えることなくそう言った。

 

「全く……無駄骨だったって事か。」

 

魔理沙がそう肩をがっくり落とすと近くの茂みから一人の女性が現れた。

 

「何か大きな音がしたから何かと思ったけど弾幕ごっこしてたのかしら?」

 

「アリスじゃないか。どうしてここに?」

 

「ちょっとこの長ったらしい冬について少し自分なりに調べてみようと思ったの。」

 

「へぇ……?アリスが自分から動くなんて珍しいじゃないか。何かあったのか?」

 

「……私にも事情があるのよ。」

 

魔理沙は彼女のいつになく活動的な姿と濁した言葉に違和感を感じた。

 

「ふうん……それで何か分かったのか?」

 

「そうね、私が分かったのはこれくらいかしら。」

 

アリスはそう言ってポケットから何やら光り輝く欠片を出した。

 

「それは?」

 

「これは春度という物よ。」

 

「春度?」

 

「えぇ、これが多く集まると幻想郷に春が訪れるの。」

 

「うへぇ、こんな小さな欠片を一個一個集めてたらキリがないじゃないのか?」

 

「それは知らないわ。自分で探して頂戴。」

 

「もしかしてアリスが集めてるとかないよな?」

 

「まさか?そんなのには全く興味ないわよ。」

 

「その欠片が雲の上の方で漂ってるのを私見たわよ?」

 

魔理沙がアリスを訝しげな目で見ているとレティが二人を遮ってそう言った。

 

「それ本当か!?」

 

「えぇ、遠目からだったからはっきりは見えなかったけどキラキラ光っててその光がそれとよく似てたわ。」

 

「ようし!そうと決まればすぐ向かおう!じゃあな二人とも!!」

 

魔理沙はそう言うと箒にまたがり雪がちらつく雲の中へと消えて行った。残ったアリスとレティはやれやれと溜息をついた。




アリス出るフラグ→
これを書き忘れたのでここに付け加えておきます。とくに意味はありませんけど。次は……神楽とあの方が対面か異変を進めるかですかねぇ……それはその時の気分によるので何とも言えませんが……。それでは最後まで読んでくださってありがとうございます!感想、質問、批評……などなど常時お待ちしています。じゃんじゃん送っちゃって下さい!
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