神楽「機械オンチめ。」
勉強するか……それでは本編へどうぞ。
妖怪、妖精、人間達などが入り乱れて皆わいわいと騒いでいる賑やかな酒の場。そして今日はいつもより多くの人が集まっていた。
しかしその宴会の影で苛烈な弾幕ごっこが繰り広げられていた事を知るものは少なかった。
「『神霊 夢想封印』ッ!!」
「『百鬼夜行』!!」
意地と意地のぶつかり合いに言葉なんてない。ただ、互いのスペルカードがぶつかり合ってドドドドドという音とともに強い衝撃がその場に走らせていた。
しかしそんな激しい弾幕ごっこも宴会という種族を越えた交流には何も影響がでなかったのである。
「いやぁ……今の人間ってのはなかなか強いんだなぁ。」
博麗神社の境内で倒れている少女は横たわりながらも腰に下げていた瓢箪を口に運んだ。
「そういうアンタもなかなかやるじゃないの。」
「そりゃあ鬼だからね。」
彼女はけたけたと笑いながら立ち上がってさっきまで戦っていた相手と向き合った。すると遠くで見ていた一人が彼女達の近くに寄って来た。
「よっ、霊夢お疲れ。」
「何よ魔理沙見てたの?」
「まぁな!しっかしなかなか楽しませて貰ったぜ。」
「こっちはそんなつもりじゃないんだけど……。」
魔理沙は何だか楽しそうであったが対称的に霊夢は疲れを露にしていた。
横たわっていた彼女はが立ち上がると不意に声が聞こえてきた。
「久しぶりね萃香。」
「お前も相変わらずだなぁ……紫。」
声の主の声色は優しく彼女に笑みを誘った。
「ふふふ。この子達をどう思う?」
「暫く見ない間にこんな奴らがこの世界にいたとはね。それならもっと早く上がってきても良かったかもしれないなぁ。」
「それじゃあ貴女はこの幻想郷をどう思ってる?」
萃香はキョトンとした後、頬を弛ませながら空に浮かぶ月を見て言った。
「最高の場所だねぇ……」
無事に異変は解決したのだがこれまでとは全く変わった様子が無かった。萃香は周りの態度に少し驚きながら宴会の輪の中へと入っていった。
「ううん?アンタは考えすぎよぉ。大体この神社に来てるのが妖怪じゃないってのは今に始まった事じゃないから大丈夫よぉ。まぁ悪い妖怪なら私が退治するだけだけどぉ。」
「おう!まぁまぁ気にせず飲んじゃおうぜ!おおっ!いい飲みっぷりだな!!」
「そりゃ私を誰だと思ってるんだい?私は鬼だからね、この程度の酒じゃ酔わないさ。」
「へぇ……ならもっと飲ませようぜ!」
「どんともってきな!!」
「こ、こんなに酒を飲めるなんて……アタイってばサイキョーね!!うぐっ……」
「チ、チルノちゃん!?無理しないでね!!」
「はぐはぐ、んー美味しいー。」
「フフフ、いつも通りの光景だね。」
「そう言えばミスティアは?」
「今日は屋台があるから行けないって言ってたよ。」
「はぐはぐ、そうなのかー?」
「今回はなかなか面白い奴が異変を起こしたみたいね。」
「異変……ですか?何か起きていましたでしょうか?」
「もう終わった事だから気にしなくていいわ。」
「お姉様!このお酒凄く美味しいよ!!」
「あらそう?咲夜、フランの持っている酒の入ってる酒瓶を持ってきてくれないかしら?」
「え、えぇ畏まりました。」
「むぅー、そんなのいいから飲んで!」
「むぐっ…………ゴホッゴホッ!ちょっとフラン!何するのよ!!」
「美味しいでしょ!?」
「美味しいでしょじゃないわよ……」
「エヘヘへへ!」
「全く……もう、フランったら。」
「いやぁ……私、こんなにお二人が仲いいの初めて見ましたよ。」
「あらそう?最近はいつもこんな感じよ。」
「えぇ!咲夜さんは知ってたんですか!?い、いつぐらいから?」
「そうね……彼が来る頃ぐらいかしらね。」
「彼?あぁ……そうでしたか……」
「あら、どうかしたの?顔色が暗いけれど……」
「アハハハ……少し気分が悪いみたいで、夜風に当たってきます。」
「あっ、ちょっと!…………何だったのかしら。」
「ほら鈴仙。貴女も飲みなさい。」
「あ、ありがとうございます。」
「ていうか何で私達ここにいるんだっけ?」
「別にいいじゃないの。訳も無く飲む事だって悪くないと思うわよ?」
「お師匠様、それについてはよろしいんですが……」
「おいお前!それは私が食べようと思っていた煮物だぞ!!」
「あら?その煮物には名前でもかいてあったのかしらね?」
「はぁ!?んな物ある訳無いだろ!」
「ならじゃあ別にいいじゃないの。きっとその煮物も私に食べられる事をきっと望んでいたわ。」
「んだぁと!上等だァ!表でろ!!男も煮物も奪う泥棒猫め!! 」
「……ふぅん。大口叩くじゃないの。いいわ!アンタの父親同様に奈落の谷へ突き落としてやるわ!!」
「やれるもんならやって見やがれぇぇ!!」
「いいわ、今日の今日こそ決着をつけてあげるわよ!!」
「いいの好きにしておいて?」
「別にいつもの事じゃないの。気にしてなくてもそのうち終わるわよ。」
(それでいいんですか?お師匠様……)
個人が個人宴会を騒ぎ、楽しんでいた。日付が変わる頃には大半が眠りこけており、起きてる人々は身内人を背負って帰っていった。
「いやぁ……なかなか楽しませてもらったよ。」
「それぇにしてもアンタぁ全然酔わなかったぁね……。」
「そりゃ萃香は鬼なのだから仕方ないわね。」
悪態をつきながらクタクタになっても飲み続けている霊夢を見ながら紫は愉快そうに笑った。
「そういやずっと思ってたんだけどさ、アイツは何処に言ったの?」
「アイツってぇだれぇのことよぉ……。」
「取り敢えず霊夢貴女は少し休みなさい。」
「なにょぉ〜!ゆかりぁわたしにさしずするきぃ?」
霊夢の呂律は上手く回らなくなってきてもう何を言っているかまで分からなくなっていた。すると彼女は急にばたりと倒れたかと思うとスヤスヤと寝息を立てていた。
「全く……この子ったら。まぁ、今夜はよく頑張ったと思うわ。ゆっくり休みなさい。」
紫は呆れたような楽しそうな表情が入り交じった様な顔を浮かべつつ、霊夢を布団へ運んだ。
「……ひっさしぶりにお前のそんな顔を見たよ。」
「えっ?私って変な顔してたかしら?」
「そりゃもうな。まるでアイツに陰謀を企てる様な時にしてた顔だよ。」
「アイツ……?」
「そう、今日も宴会に来てたと思ったんだが久しぶりの宴会で舞い上がっちまったのか全然話しかけれなかったんだよなぁ。」
「ちょっと待ちなさい。……アイツって誰よ?」
「は?お前もよく知ってるだろう。私がアイツと呼ぶ時は一人しかいないってのを」
一部の妖怪から蒼紅の化け物と呼ばれていた、人か妖怪かを明かさなかった謎に包まれていた存在。
「お前もよく知ってるだろう?司の事だよ。」
彼女から発せられたその一言に、妖怪の賢者は凍りついた。
私は宴会の後、幻想郷がよく見渡せれると有名な名所に降り立った。こんな真夜中な上に辺境な地なので誰もいるはずは無い。私は大体ここに来る時は何か迷い事をしている時か物事が上手くいかずにイライラとしている時だ。
「気に入らない……」
そしてそのイライラの半分くらいは彼のせいだった。
私が一体何をしたというのだろう。彼は私に会ってくれない。
いや、正確には会ってくれてはいる。ただそれは卵屋としての姿のみ。
本音は一切語らず、シラを切るばかり。全く何をしたいか分からない。今日、萃香と会ったというだけでは本人だと認めてくれないだろう。
私は彼に会わなくてはならない。どうしても会って……司に会って聞きたい事がある。
それは初めて神楽に会って言われた事ついて……
「司、貴方は本当はどう思ってるの…………。」
冷たく突き放してきた過去
暖かい言葉をかけてくれる現在
本物の彼はどっちなの……」
少し宴会感を出したかったんですが……失敗した気が。ま、まぁ次は普通に書く感じだからね!手抜きとかじゃないのでそのお気に入り解除ボタンを押さないで!
神楽「それはしょうがない事だから諦めろよ。」
ぐぬぬ……精進あるのみか。そんなこんなで萃夢想は終わりです。次は予告通り紅魔館の日常、閑話でしょう。それでは最後まで読んで下さってありがとうございます。質問、感想、批評……などなど常時お待ちしてます。どんとこいや!また次回も楽しみにして下さい!
アリス出るフラグ→魔理沙出るフラグ→萃香出るフラグ→
これ忘れる所だった……