神楽「次で閑話を終わらせて物語進めればいいだろ。」
そうだけども、気にせず行きますか。
神楽「文章の質を下げなければきっと読者もいう事はない。」
……ははっ、それでは本編へどうぞ
神楽「目を逸らすなよ。」
幻想郷に来てから早半年。私達は前にいた世界の頃よりも平穏かつ楽しく暮らしていた。
美鈴は毎日侵入者を殺さなくてもよくなり、パチュリーには人間とは言え友達が出来て、咲夜もよく笑うようになり……小悪魔はこれと言ってあまり変わっていない気がするのだが、多分不満なんてもっていないだろう。
かく言う私もこの幻想郷に満足している。面白い事は尽きないし、なかなか興味深い人間達もいる。
それに……フランの事だって。
だけど……
「それでも私は納得出来ないわ。」
「納得出来ないって……だからと言って彼の紅魔館の出入りをいつまで経っても許さないつもり?」
「……ッ!それは……仕方ないじゃないの。」
確かに彼女の言う事は一理ある。もしかしたら第三者から見ると私が彼に意地悪をしているかのように見えるかもしれない。
「……確かにフランの狂気を封じ込めてくれた。その点については私は感謝してる……けれども」
「けれどもフランは前よりも少し元気が無くなって、彼を見るとあの日の事を思い出してまた塞ぎこんでしまうかもしれないから?」
「…………えぇ、それに美鈴が彼の事を極度に嫌ってるってのもあるのよ。」
「美鈴が……?それは一体どうして?」
彼女は眉をひそめて本から私の方へ視線を動かした。
「……本人曰く、あの極悪な気配を持つ得体の知れない者を私達に近づけたくないらしいって。」
「得体の知れない気配……?」
「えぇ、そう。彼女の能力は:気を操る程度の能力。それを応用するとその人の人柄が分かるらしいわ。」
「……それは知らなかった。それで彼の雰囲気を感じ取った美鈴は咲夜曰く彼に攻撃的な態度を取っているって訳ね。」
彼女は一通り話の筋を理解すると視線を本へと戻した。彼女に話が伝わったのはいいが根本的な問題は解決してない。
「それで今日。彼がこの紅魔館の敷地内に入るみたいだけれども…それについてはどう考えているのかしら?」
「………………そ、それは。」
何も施しようが無い。私に出来る事は無いのだ。
紅魔館の主である為この館への侵入を拒否する事は出来る。
しかし理由も無くそんな事は出来ない。吸血鬼である私が彼に怖気付いている事、憎らしくも仰々しく訪れてきた彼を許せない事を器が小さいと見られてしまう。それは私のプライドが許せない。
そして今回の場合、こちらが彼を招いたとも同義である。
本業でも無い仕事の請け負う為に足をここまで運んだのにキャンセルなんてさせられたら激怒しても可笑しくない。私だって気に入らずに怒るだろう。
さて……どうすればいいか。
「全く……レミィは深く考え過ぎよ。少しは肩の力を抜いたらどうかしら?」
「パチェ…………そうも言ってはいられない状況なのよ?」
「……何か言ったかしら?そんな事より、お客さんが来たわよ。」
「客…………ッ!?」
私は彼女の放った言葉を理解するとすぐ様近くの窓に顔を近づけた。
すると紅魔館から人里に繋がる一本道から一人の男がゆっくりと歩いてきているのをが見えた。
「……久しぶりに見たけど相も変わらず大きく……そして紅い。」
彼は遠目から紅魔館を見据えながら歩いていた。ザッザッと砂利道をゆっくりではあったが確かに前へと進んでいる。
暫くして何を思ったか彼はふと足を止めた。そして顎に手を当て何かを考えたかと思うと道から逸れて森へと入った。すると彼の行く手には霧が立ち込め始め白い靄が見えるようになってきた。
「ほらー!蛙が一瞬で凍ったわ!アタイったらサイキョーね!!」
「そ、そうだね。でももう止めよう。蛙さん達がかわいそうだよ。」
「うーん、じゃあ何して遊ぼっかな……あれ誰か来たよ!」
彼女はそう言うと霧の中で見える人影へと一直線へ近づいて行った。
「待ってよチルノちゃーん!!」
彼女の隣にいた少女も彼女に伴って人影へと接近していった。
「やい!ここはアタイ達の遊び場だ!!新参者は出てけー!」
「チ、チルノちゃん!?そんな言い方は無いんじゃ……?」
少女は慌てて彼女を静止しようとしたが人影は少し笑顔を見せた。
「そうだね。そんな言い方をしたら声をかけられた方は不安になっちゃうから止めた方がいいよ。増して博麗の巫女とかなら生意気言ったら退治される事もあるんだからさ。」
「で、でもっ!アタイはサイキョーだから大丈夫!!」
彼女は先程より少し声に元気を無くしながら自信あり気な事を口にした。
「……あれ、もしかして神楽先生ですか?」
「えっ?大ちゃんコイツと知り合い?」
「チ、チルノちゃん?この人はたまに慧音先生の代理で授業してくれる人だよ!」
「……え?あーっ!!お前はタマゴヤ!!」
彼女は急に大きな声をあげて彼へと指をさした。
「卵屋って……まぁ間違っちゃいないけど。」
「因みに先生はどうしてここへ?」
一人テンションが上がっている彼女には構わず、少女は彼へ疑問を投げかけた。
「ちょっと紅魔館に用事があってね。前にここが皆の遊び場だーって言ってたからちょっと覗いてみただけだよ。」
「そういえばそんなことも……よく覚えていましたね。」
「まぁ記憶力には自信があるから……、ミスティアやリグル達もここで遊ぶのかい?」
「えぇ、ですが今日はみんな忙しいみたいです。」
「ふうん……そっか。」
彼が一通り質問を終えると彼女はさしていた指をぶんぶん振り回しながら叫んだ。
「おーいタマゴヤ!!私と遊べ!!」
「チ、チルノちゃん、この人は忙しいんだよ?」
「むーん!つまんないつまんないつまんない!!」
大ちゃんに注意されるとチルノはバタバタと手足を動かして不満を露にした。
「……そうだ、じゃあチルノ。君は紅魔館の門番を連れてきてくれる?」
「えっ、めーりん?」
「そう、僕は今日彼女に用事があってきたんだ。でも彼女が来てくれるなら僕は紅魔館に行かなくて済んでここにいられるんだ。」
「んー、よく分かんないけどめーりんを連れてくればいいんでしょ?じゃあ行ってくるね!!」
彼女は暫く首をかしげていたが、難しく考えるのは止めて紅魔館へと飛んでいった。
何というか……気まずいです。
私はそんな雰囲気を感じたまま彼の隣りにちょこんと座っていました。
「……」
「……」
「「…………。」」
彼は何も思ってないのかもしれませんが私としては何というか……言葉では言い表せない気持ちになっていました。
微妙な関係がかえって近寄り難いというかなんというか……
「あ、あああのっ!今日は美鈴さんとどのような用事がおありなんですかっ!!」
私はこのままではまずいとは思ったので思い切って話し掛けてみました。
「えっ?あぁ、大した事じゃないんだけど。前、美鈴が大切にしてた如雨露が壊れたらしいんだよ。」
「如雨露……?如雨露ってお花に水をあげるあの如雨露ですか?」
「そうその如雨露。人里にはそんな専門的な仕事は無いから僕が直そうか、という話になったんだ。」
「そうだったんですか……」
人里でもいい噂が多く、多芸で多才だと言われている彼がその為に紅魔館へ来たと言われても納得できます。
「大妖精はいつもチルノと一緒にいるのかい?」
「は、はい。私とチルノちゃんの家は近いので毎日毎日会います。それに妖精でも天候や自然状況に自我を左右されにくい妖精は私達以外にはあまりこの近くにはいなくて……。」
「それはつまり、紅霧異変の時みたいに空が紅くなると凶暴化する妖精も多いけれども、二人はある程度は力があるから紅い月とかから外的要因を受けにくく、凶暴化もしない……という事で合ってる?」
「えぇ、大体そんな感じです。」
説明が分かりにくいかなぁと思っていましたが一回聞いて分かるなんて本当に凄い方です。
「まぁ、こういう言い方をしたら失礼だろうけどさチルノは凄いんだな。」
「ハハハ……そうですね。」
彼は少し笑みを浮かべて私に笑いかけくれ、私は彼の遠回しな表現に苦笑いを浮かべました。
ノリもよく授業も面白い。パッと見て非の打ち所の無い……そんな彼と私はもっと仲良くなりたい……と思ってみたりしました。
先日投稿したハーメルンコンテストの作品ですが……何というか小説というか愚痴というか何というか……体験談をほぼそのまま……ゴニョゴニョ。
神楽「……文学的にはいいんじゃない?体験談を本にしてる人もいるから。」
だといいね。もっと上手く投影したいね。それでは最後まで読んでくれてありがとうございます!感想、質問、批評……常時お待ちしています!!
最後にみすずとパッチェの誤字確認だ……
神楽「これで間違ってたら馬鹿だよな。」
凹むから止めてくれ……