神楽「きちんと考えて書かないからだろ。」
返す言葉もない……です。あ、あと何気ない日常の一部鈴仙の場合を永遠亭の場合に変えました。そこら辺もすみません。
神楽「当初の予定は咲夜の場合にでもしようと思ってましたが意外とスケールが大きくなってしまったんです。」
はい、それでは本編の方へどうぞ
……さてさて、今日も仕事を始めましょう。
私の仕事は簡単で端的なもの、嫌いではありません。自宅警備員と言えば聞こえは悪いですが門番と言えば多少なりともカッコよく聞こえます。
ときどき、いえたまに……それなりにうたた寝をしてしまう事もありますがやる気が無い訳ではありません。妖怪の私にも休みたい時がある物ですから。
しかし今日はそんな事も言ってられない。奴がこの紅魔館にやって来るのだから。
別に奴が悪い事をしでかした訳では無い。咲夜さんの話を聞く限り良い事をしているようだ。
だからと言って気は抜けない。あんなに黒々とした威圧感、気配を持っている奴を私は初めて見た。神経を研ぎ澄ませている手練の者なら気がつく筈だ。気が付かないというならよくもまぁ隠し切れたものだと心の底から称賛する。
でも今はそんな事を考えていても仕方ない。そんな事は何も今回に生きる事は無い。幸いな事に今回の奴の目的は私。最悪の場合、私が盾となってお嬢様達をお守りする。
「ふぅ……さてと、」
さてと、粗方奴を迎える準備が終わったから後は待つとしよう。無駄に律儀な奴がもっと早く来るかと思ったが気のせいだったみたいだ。
……こっくり、……こっくり
「……はっ!しまった!!」
暫く寝てしまったみたいですが、来てません……よね?
「はぁ……心の底では認めてるんですかね。」
私は敵の前で寝る筈はない。つまりここで寝ると奴を敵と認めない事になる。自分で自分を少し嫌になりつつ溜息をつきました。
「……あれ?何処からか声が……」
辺りを見渡すと前の方から何かが……誰かが叫びながら近づいているのに気が付きました。
「あれは……チルノちゃん?ですよね……ですよね。」
一瞬でも奴だと疑ってしまった過去の私を殴り飛ばしておいてから彼女に手を振りました。すると彼女も私に呼応して手を振って、近づいて来ました。
「めーりん!いこう!!」
「えっ?」
すると彼女はいきなり来たかと思うと私の手を握って引っ張ってきました。
「冷たっ!ちょ、ちょっとチルノちゃん!私は今仕事中だから遊べないよ!」
「いいから来て!アイツがめーりんの事を読んでるから!早く!」
「アイツ……?」
私は頭の中に疑問符を幾つか浮かべて思考を張り巡らせました。
「そうそうだから早く!大ちゃんも待ってるから!」
「うわわちょっと!!取り敢えず腕を離して下さい!!」
彼女はそんな私の事はつゆ知らず、必死に引っ張ってきました。私は取り敢えず腕だけを離してもらい渋々ついていく事にしました。
……アイツって、まさか…………ですよね?
「……へぇ、妖精って普段そういう感じで生活してるんだね。」
「えぇ、私やチルノちゃん達は少し違った生活をしていますが妖精の多くはそんな感じです。」
「知らなかったよ…………機会があれば妖精について調べてみようかな、まぁ今は大々的に動くのは悪手だからな……どうしようか。」
「……?どうしましたか?」
「いや、まだチルノが帰ってきてないなと思って。」
「もうそろそろだと思いますが……」
大妖精がそう言うとガサガサと音を立てながら一人の妖精が森の中から湖周辺に飛び出してきた。
「おーいめーりん!こっちこっち!!」
「は、はいはい。分かってますって……」
数秒後、息を切らせながら一人の女性が彼女同様に森の中から出てきた。
「あ、美鈴さん。こんにちは。」
「ふぅ……あぁ、大ちゃんもこんにちは……それとお久しぶりですね、貴方は。」
「確かにそうだね。前にあったのはいつだったかな?」
「春雪異変が終わった頃でしたよ。すみませんね、あの時は紅魔館の中に招く事が出来ずに。」
「いやいや、突然の訪問だったから仕方ないよ。」
「そういってもらえると助かります。」
二人の会話は何となくよそよそしく、第三者にはあまりいいように捉えられる事は無かった。そのため大妖精は普段見せてくれる美鈴とは違う顔に少し驚いていた。
「あ、あの……二人はどんな関係なんですか?」
「どんな関係……ですか、特に深い関係ではありませんよ。なんて言うのが妥当かは分かりませんが。」
「友達とか?」
「私は嫌です。」
「じゃあ顔見知りって感じかな。」
「そうですか……」
「そんな事より遊ぼうよ!」
大妖精は更に困惑しながら話しを聞いているとチルノは急にはしゃぎ始めた。
「そうそう美鈴。ここで如雨露の修理するから設計図とか見せてくれない?」
「……あぁ、そういう事ですか。私をここに連れてきた理由がようやく分かりました。」
彼の言葉を耳にすると美鈴は彼の意図を理解した。それと同時に彼女は彼に向けて殺気を出した。
「この霧の中で精密な作業が出来るとでも?いくら何でも馬鹿にし過ぎじゃないですか?私は私自身の侮辱には目を瞑りますがお嬢様達の侮辱には許しませんよ。」
彼女を聞いた二人の妖精は言葉を失い、彼は苦笑いを浮かべた。
「いや……別に馬鹿にした訳じゃないけどさ。こういう言い方しか出来ないで申し訳ないんだけど気を使って近づかなかったつもりなんだけどな……。」
「その気遣いが不要なんです。お嬢様は貴方が来る事に心を準備しておられました。しっかりと貴方と向き合う事を決心なさいました。しかし貴方の取った行動はそんなお嬢様の気持ちを踏み躙るものです。無視する事は出来ません。」
彼女はより強く睨みつけミシミシと音を立てながら拳を作った。
「そう……か。じゃあ僕は今から紅魔館にお邪魔するという事でいいんだね。」
「元々そのつもりです。必要であれば館の中まで案内させます。それがお嬢様が許している範囲内であれば。」
「了解。それじゃあ大妖精にチルノ、僕達はこれで失礼するよ。今回は遊べなくて悪かった。また機会があればね。」
彼は二人に手を振ると美鈴と共に再び森の中に入って行った。
「「…………。」」
一方二人は普段は見る事のない紅魔館の門番の殺意に当てられて声を出す事も手を振り返す事も出来なかった。
気を取り直して紅魔館に到着すると、紅魔館の門の前には一人の女性がスッと現れた。
「ようこそ紅魔館にいらっしゃいました。」
「これは丁寧にどうも咲夜さん。」
「いえ、これは私の仕事ですから。それでは神楽様、紅魔館の内部に案内します。美鈴、案内してあげなさい。」
「えっ、私がですか?」
「そうよ。それで案内した部屋でどんな形がいいかとかの注文をしなさい。そうした方が効率もいいでしょう。」
「それもそうですが……いや、はい分かりました。それでは案内します。」
「ではお願いします。」
美鈴は笑顔を保っていたつもりだったが口元は若干引き攣っていた。
……まさか部屋の中で二人っきりになるとは。
私は向かいに座っている奴を見ながらそう思っていた。奴は今、持参した紙に何やら絵をかいている。見るからに如雨露の絵だと明白に分かる。時々、何処からか私の使っていた如雨露をしげしげと見つめていた。
「材料は竹とかじゃなくて普通に木でいいかな?」
「えぇ、普通でお願いします。」
「色はどんな感じがいい?」
「細かい事に口出しをしませんが違和感の無いようにお願いします。」
「……わかった。あぁ、じゃあ注ぎ口はどんな感じがいい?」
「どんな感じ?」
どんな感じ……とは一体どのようなことを言ってるんでしょうか?
「そうそう。前に使ってたみたいに注ぎ口を一本にしてみるか、それともおたまの一種にある穴じゃくみたいなのにしてみるか……どっちがいい?」
「いや、どっちがいいと言われても……」
正直その言葉の説明だけでは分かりづらい……とは言いにくく答えあぐねました。
「んー、じゃあ取り敢えず二つ作る事にしとく。」
奴は何か一人で納得したみたいでサラサラとメモ帳に書き連ねていった。
奴は一体何者なんだろう?妖怪の賢者達は奴を退治しないのだろうか?
どうして私以外、誰も奴の事を脅威に思わないのだろう……
「…………ッ!」
この時初めて感じた得体の知れない異常さに、奴から敵対心からささやかながらも恐怖心が芽生え始めました。
如雨露は分かります……よね?シャワーかホースかの違いみたいな物です。それともう少しで作者が祝一周年を迎えます!!\(^ω^\Ξ/^ω^)/イェイ!イェイ!
神楽「まぁ、妄想暴走機関車な作者で申し訳ないですがこれからも宜しくして下さると幸いです。」
まぁまぁ今年はそんな固くならずにいこう!!
神楽「受験シーズンで何を言ってるんだ?」
ハハハ……何を言ってるんでしょうね。それでは最後まで読んでくださってありがとうございました!質問、感想、批評……などなどお待ちしております。改めましてこたつ@ミカンをよろしくお願いします。