神楽「全仏オープンで百二十分オーバーになったらリアルタイムで見るの諦めて、朝から録画見てる様な奴だもんな。」
リゼロは本当に面白いです!原作もアニメも!特にレム、アイツって奴は……本当に。
神楽「止めれ、アニメも原作もそこまでいってない人だっているんだからさ。」
オットーそれは失敬、それでは本編へどうぞ。
神楽「止めろって言ってんのに……」
「霊夢、異変よ。解決にいきましょう。」
一人の少女が嫌な予感を感じながら、寝る準備をしていると一人の女性が現れた。少女はうんざりとした表情で声の主の方を見ると深い深い溜息をついた。
「……何よこんな時間に。」
「何って異変解決に決まってるじゃないの。早く行くわよ。」
「そんなの明日でいいじゃない。私は眠いのよ。」
「残念ながら明日はこないの。」
呑気に欠伸をしていると、彼女がそう言ってきた為、眉をひそめた。
「紫…それどういう事よ。」
「それが今回の異変。名付けるとすれば永夜異変……だから、早急に解決しにいきましょう。」
「夜が明けない?……全く、迷惑な話ね。一体何処のどいつがそんな事を……」
彼女は観念したのか、寝る準備ではなく出掛ける準備を済ませた。
「さて、じゃあ紫。私の睡眠の為にもその夜を延ばしている犯人を懲らしめにいきましょう!」
「えぇ、そ、そうね……」
紫は内心、少しヒヤヒヤしながら飛び立っていた事に彼女が気付く事は無かった。
「……それで何時までここにいるつもりよ。」
「いやぁ、いいじゃないか。私とアリスの仲だろう?そんな嫌そうな顔をするなよ。」
彼女はにへらと笑いかけたが、もう一方の女性は唯、疲労と溜息が一つ増えただけだった。
「はぁ、全く。異変が起きてる時くらいはゆっくりさせなさいよ……」
アリスはそう口を滑らすと、彼女はにゅっと迫ってきた。
「異変…それって今なのか?」
「えぇ、そうよ。あら、魔理沙は気づいてなかったのね。」
「よく分からないけど異変なんだな!じゃあアリス!行くぞ!!」
彼女はいきなり声を張り上げた。アリスはふぐっ、と呻いて飲んでいた紅茶でむせそうになりながら目を見開いた。
「は、はぁ!?何で私が行かないといけないのよ?」
「いいじゃないか。減るものじゃないんだしさ。今暇だろ?」
「そうではあるけど……」
「だったら私と異変を解決しにいこうぜ!私はどんな異変か分からないし、アリスとなら楽に解決出来そうだしな!」
「絶対後者が私を連れて行く明確な理由よね……」
アリスは意気揚々としている魔理沙を見ると、どっと疲れを感じてがっくり来てしまった。彼女は渋々ながら用意を済ませ、家を出ていった。
「咲夜……」
「はい、お呼びでしょうか?」
「急いで出掛ける支度をしなさい。」
「了解しました。」
彼女は命令を受けるやいなや、その場から忽然と姿を消した。
「…………さて、と。私達も動き出すとしましょう。」
椅子にもたれかかっていた少女はテーブルの上の紅茶を一気に飲み干した後、黒い翼を広げてニヤリと口元を釣り上げた。
「妖夢、今日はお散歩にいきましょう。」
「え、いいのですか?外の様子も何か何時もと違う気がするのですが……」
「それがいいんじゃないの。こんな所にずっといても誰も来ないのだし、こういう時くらいしか皆も動かないわ。」
「はぁ…言われてみればそうかもしれませんが……」
白髪の剣士は唸りながら腕を組んだ。
「固い事なんて考えないでいいじゃない。霊夢や魔理沙に会ったら弾幕ごっこでもしかけて、自分の成長に繋げなさいな。」
「分かりました。それでは出掛ける支度をして参ります。」
彼女はそう言うとゆっくりとその場から離れていった。彼女と話していた桃色の髪の女性は月に一瞥して、艶っぽく微笑むと口元を扇子で隠した。
それぞれの種族、それぞれの動機、それぞれの思いとがバラバラで違っていたが、異変を解決するという目的だけは皆同じであった。
同刻、竹林の奥にひっそりと建っている永遠亭でも動きがあった。
「……紫の奴、事を大きくしてくれたわね。」
「事を大きく……?もしかして、この夜が深くならないのと関係が?」
「えぇ、そうよ。どうやら全て穏便に済む訳では無いみたいね。」
「お師匠様……」
弓を用意した永琳は少し憂鬱な面持ちで月を見続けた。
「大丈夫よ。いざとなったら私が何とかするわ。だから鈴仙は無理しなくていいのよ。」
「で、でも!元はといえば私がっ……私のせいでこんな事に……!!」
鈴仙は彼女へと訴える様に迫った。そして、言葉に表し切れない程深い悲しさ、悔しさ、苦しさを吐き出しかけた。
「ウドンゲ。」
「私が……私がっ!私なんかがぁ!!」
「ウドンゲ!!」
永琳は弓を放り捨て、鈴仙の両肩を掴み揺さぶった。
「今はそんな事をしている場合じゃない。やると決めたのだから、今できる事を全力でしなさい。」
「うぁ……ぃ。」
鈴仙は涙を拭き、目を真っ赤にしながら彼女と目を合わせた。彼女は鈴仙の目を見てにっこりと笑い、鈴仙の両肩から手を離した。
「さっきのは私の大切な人の格言よ。あれこれと一々迷ってないで私達が出来る事して私達が出来ない事まで手を出す必要は無いのよ。」
「……っっ、はい!!」
鈴仙は何とか顔を綻ばせて親指を上向きに立てると、永琳は彼女同様親指を立て、こつんと優しくお互いの拳を触れ合わせた。
鈴仙は一旦落ち着くと永遠亭を離れ、竹林の方へと足を運んでいった。永琳はその様子を見て、近くに放り投げた弓を掴むと襖が急に音を立てて開いた。彼女は顔を向けると一人の女性が優雅に笑みを浮かべて彼女を見ていた。
「あら、鈴仙はもう行ったのね。」
「えぇ、気持ちを落ち着かせる為に出掛けたのですぐに帰ってくると思います。それにしても姫様はどうしてこちらに?」
「んー、少し立て込んでいたみたいだったから様子を見に来ただけよ。」
「それは失礼しました……」
「別に気にしないで頂戴。これはある意味仕方のない事なのだから。」
永琳は彼女が姫と呼んだ女性に頭を下げようとしたが、彼女は首を降った。
「再三に渡って回ってきたツキよ。私達がやっている事は先送りにしか過ぎない事かもしれないけれど私はこの地球が、この幻想郷が好き。
…だから永琳、お願い。私をあの時みたいに救って。」
「勿論、分かってるわよ輝夜。」
お互いクスクスと笑いながら未来への僅かな不安を掻き消しあった。
様々な思いが起こって一人一人が自分の道を踏み出している中、人里で一人寂しく活動している者がいた。
「何か遠回しに迷惑とかかけてそうだし……お詫びの品はきちんと作っとかないとな。」
彼はひたすらフライパンに火をかけ、延々と料理を作っていた。
「……というかそれなりの恩人に礼の一つも直接言ってないし、彼女にはかなりの迷惑をかけてるっぽいなぁ。」
溜息混じりにそんな事を吐き出すが、そんな気持ちは湧き上がる一方で逆に罪悪感に近い物が募っていくだけだった。
「この異変が終わるまでに早く作って、渡しにいかないとな。」
彼はふと視線を逸すと積み上がる卵の殻の山とお詫びの品の山とが天井に届きそうなのに気づいて、より一層悲しくなった。
しかし、彼はこの時、ある重大な事を見落としていたのだ。
それは彼の会おうと思っている人が、品を贈ろうとしている人は好奇心が強く、
異変に出向かないなんて一言も言ってないからだ。
文字数少し少なめ……永夜抄は少し苦手です。次と次を抜ければ永夜抄の本当の見せ場。ちょっと楽しみですねぇ。
神楽「永夜抄の見せ場って……それはお前のやりたい事をやれるからだろ?」
まぁ、そうですけど……ではではそんなこんなで最後まで読んで下さってありがとうございました!質問、感想、批評……等々常時お待ちしています!後、皆さん!テスト勉強はキチンとしましょう!
神楽「こいつはテスト日の一日でリゼロの四章を読み切った戯けです。」
……だって読んだ一番胸を撃ち抜かれたラノベだったんだもん。ラノベ自体そんな読まないけど。