東方堅軟録   作:こたつ@ミカン

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先日人生最後の体育祭があったのですが、思いの外楽しい物となりました。多少なりとも怪我をしてしまいましたが優勝する事が出来たのでいい思い出となりました。

神楽「良かったな。」

よく分からないけれど鼻だけ重点的に日に焼けたのは腑に落ち無いです。さて、それでは本編へどうぞ。


揺れ動く異変、噛み合う歯車

「……それで、何でアンタ達がいる訳?」

 

「そりゃもう異変だからに決まってるじゃないか。」

 

「そうね、面白そうな事が起こったからってのが一番の理由かしら。」

 

彼女が呆れ顔を向けた先には何故か堂々と話し出す魔理沙とレミリアの姿があり、彼女は面倒くさそうに手を降った。

 

「はいはい、それじゃあアリスと咲夜は?」

 

 

 

「私は…その、成り行きね……」

 

「お嬢様が何処へ行くにもついて行きますので。」

 

「……まぁ、アンタ達みたいのもいるのね。」

 

いつもの奴に無理矢理連れ出されたと把握すると彼女は彼女自身の置かれてる境遇にも共感出来る部分もあって自分含め面倒な奴に関わったなと感じた。

 

「えーと……これってどういう状況?」

 

一人の夜鳥は目の前に突如集結した六人組に驚きのあまり放心状況に近い物を味わっていた。

 

「んで紫も今回の異変は動くんだな。」

 

「えぇ、前回は色々とあって事が大きくなってしまったけれど今回はそうもさせないわ。」

 

「色々って寝てただけじゃない……」

 

霊夢は彼女に向かって悪態をつくがさらりと流されてしまった。

 

「異変の首謀者の目星は大体ついているの?」

 

「そうね、七八割程度理解しているわ。でも異変を起こした理由はまだ何ともって言った所ね。」

 

「そう、早い話さっさと終わらせましょう。」

 

「えぇーっと……私帰っていいかな。」

 

霊夢がそう意気込むと飛んでいた夜鳥は羽ばたくのを止め、地上に降りた。

 

「何よ……邪魔する気?なら手加減しないわよ。」

 

霊夢は地上に降り立った彼女を視界に捉えると懐から札を数枚取り出し、彼女へと飛ばした。

 

「えっ?ちょ、ちょっと!?」

 

その札は一直線に彼女へと飛んでいき爆散した。その爆発音と共にギィヤァァァァ!!という彼女の悲鳴が当たり一帯にこだました。

 

「ん、何かいたのか?」

 

「さぁ?どうだったかしらね。取り敢えず行きましょう。」

 

「そうね。」

 

彼女達は謎の悲鳴には気にせずに竹林の中を歩いて行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

((ミスティア……御愁傷様ね。))

 

一方、アリスと咲夜は苦労人な為か彼女へと合掌して少し早めに歩み進めていた彼女達の元へ向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「妖夢……本当にこっちであってると思う?」

 

「そ、そんな事言わないで下さい!幽々子様がこっちだって言ったんですよ!」

 

「えー、主のせいにするって言うのー?」

 

「そういう訳では……」

 

「あ、妖夢。何か建物が見えてきたわよ。」

 

「は、はぁ……」

 

妖夢は彼女の主に振り回されて疲れを感じ始め、しかも彼女は暗い所があまり得意では無い為、特に心は疲れ切っていた。

 

 

 

 

「あら…貴女達が一番乗りでしたか。てっきり霊夢さんが最初に来るかと思ってました。」

 

そんな彼女達に建物の近くから声が聞こえた。声の主は建物の照明に照らされて一人ぽつりと立っていた。

 

「フフッ、今の代の博麗の巫女は異変へ向かうのが遅くて有名よ?まぁ、それでも私達が一番乗りだというのは意外と言えば意外かもしれないわね。」

 

「鈴仙さん……貴女は………」

 

妖夢は彼女を見据えると腰の剣に手を掛けた。

 

「いい機会だと思うの。貴方と相見える事が出来るというのは……」

 

彼女に呼応する様に鈴仙は人差し指を突き出して妖夢へと向けた。

 

「幽々子様……」

 

「私だってそんな無粋な事を言わないわよ?存分に戦ってらっしゃい、妖夢。」

 

「はい!」

 

妖夢は二三歩踏み出して腰から剣を引き抜いた。

 

「そうそう……そう来なくっちゃね!!」

 

「参ります!!」

 

 

 

 

二人は掛け声と共にほぼ同タイミングに地を蹴った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……貴女が先にここにいるなんて本当に予想外だわ。」

 

「失礼ねぇ、友達でも言って良い事と悪い事があるのよ?」

 

「本当に貴女は……それで、永遠亭の兎と妖夢を戦わせているの?」

 

「戦わせているっていう訳じゃないわ。あの子が自分から彼女と戦いたいって言ったのよ。主である私はそれを許しただけ。それだけの事よ?」

 

「ふうん……あの子が。」

 

紫は二人の弾幕ごっこを遠目で見ながらそう呟いた。鈴仙の繰り出す赤い弾幕。妖夢の発動させる斬撃のスペルカード。どちらも術者の素晴らしい技量を発揮している見事なものだった。

 

「それでも若干妖夢が不利に見える…もしかしたら負けてしまうかもしれないわね。」

 

「全く……紫は意地悪ね。それだから友達が少ないのよ?」

 

紫はそれを聞いて不服そうな顔をして幽々子の顔を見つめるが彼女は今、懸命に戦っている彼女の従者のしっかりと見ていた。

 

「確かに今の妖夢が勝利する事ができないかもしれないわ。けれども元々勝つ事が目的ではない。半人前として歩み続けているあの子が一人前になる様に努力しているのだから、別に負けようが勝ちようが気にしないわ。貴女の従者に対する思いもこんな感じじゃないの?」

 

「……否定はしないわよ。貴女は本当に、おっとりしている様で何を考えているのか分からなくて困った物よ……」

 

紫はやれやれと手を振るが幽々子はくすりと笑った。

 

「それはそれでいいじゃないの。妖怪の賢者の友達だってミステリアスでいないとね。」

 

二人は思いは違えど微笑を浮かべ、目の前で巻き起こる弾幕ごっこの顛末を見届けていた。

 

 

 

 

 

  

 

 

「ハア……ハア……本当にお強いですね。鈴仙さんは、本当に尊敬します。」

 

「そ、そうかしら?まぁ、私の場合は先生が強いというか何というか……」

 

「先生……ですか?」

 

鈴仙が人差し指を顎に当てながら呟いた言葉に妖夢はぴくりと反応した。

 

「そうそう。隣の卵屋の人…というか妖怪、ビシバシ鍛えてくれるというより自分の頭で考えた物を実現、修正、再度実現って感じなのよね。そのお陰かもしれないけれど色々な事を考えるようになって自分の事だけじゃなくて周りの事も見れる様になったのよ。」

 

「そんな事が……是非ともお話だけでも聞きたい物です。」

 

「その時は彼に話をつけておくわ。けど、彼は地味に人気あるから少し時間がかかってしまうかもしれないわね……それで続きはどうする?」

 

鈴仙が再び人差し指を突き出して妖夢の方へ向けた。

 

「え?あぁ、そうでしたね。何だか有耶無耶になってしまいましたし……でも今回も鈴仙さんには敵いませんでした。なので私の負けです。」

 

妖夢はポカンとしていたが彼女の目が徐々に赤く光り出すと状況を飲み込み、剣をしまって頭を下げた。すると後ろから彼女へと声がかけられた。

 

「妖夢ったら勝負事なのに手を抜いてしまっていけない子ね。」

 

「そうよ。話す余裕なんてあったのなら勝てた筈じゃないかしら?」

 

「ううっ……紫様まで。」

 

妖夢はしゅんと肩を落とすと幽々子は彼女の肩をぽんぽんと優しく叩いた。

 

「さて、じゃあ私達は帰るとしましょう。紫、冥界に繋いでくれないかしら?」

 

「はい。あ、幽々子様。私はこれから始まる弾幕ごっこを見ていたいのですが……」

 

妖夢が対峙した鈴仙と霊夢を見るとちらりと幽々子へ目を合わせた。

 

「あら?興味があるのね。なら私は先帰ってるわ。それじゃあ妖夢に紫、私はここで失礼するわね。」

 

彼女はそう言うとスキマを越え、竹林に繋がれた白玉楼から笑顔で二人に手を降った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さてこんなもんか。」

 

彼は高く積み上げられた重箱を見て少し満足そうに呟いた。外には人里の家と同じぐらいと見える高さの重箱が二つ程あり、それはさながら小さな塔と呼べるほどの物だった。

 

「神楽……お前は何したいんだ?」

 

「あっ、慧音さんでしたか。少し驚きましたよ。」

 

彼が石の扉を閉め終わって振り向くとそこには呆れた顔をした慧音の姿を確認した。すぐ真後ろに立っていた為か彼は少し吃驚した様子だった。

 

「驚いたのは私の方だ。何だこの重箱の積み荷は?」

 

「これですか?これは今から運ぶんです。」

 

「運ぶ……のか?それも何処に?」

 

「それは秘密です。少し恩を返さないといけないと思っているので……よいしょ、では。」

 

彼は両手にその塔のように積み上げられた重箱を持ち上げると真上へと飛び上がった。

 

「お、おい!ちょっと待て!!」

 

彼女は必死に手を伸ばしたが、彼はもう既に遥か高い上空を飛んでいた。




ざわ…ざわ…次の次くらい…かな?書くの少し楽しみだなー。

神楽「少しかよ。それでもああいう話を書くのが好きだというのは趣味悪いと言われるぞ。」

まぁ、何か気持ち悪い感じで終わるのは嫌な人いるかもね。作者は元々テンプレ避ける為に頑張ってるからね、シカタナイネー。

神楽「テンプレ避けるというより完璧自分の趣味じゃねぇか。」

それを言ったらおしめぇよ。それでは最後まで読んで下さってありがとうございました。質問、感想、批評……等々、常時お待ちしています。
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