光り輝く彼は再びその力を使った。彼の目の前に七つの千年アイテムが現れると一瞬にしてそれらは消えた。七つのアイテムが世界を救うことを彼は祈るだけであった。
第一話「王との再会」
武藤遊戯は空港から飛び立つ一機の飛行機を見上げていた。先日長年の夢であったアメリカ留学が決まった真崎杏子は今日、日本を旅立つ。見送りを済ませた遊戯は童実野町方面に向かう電車に乗った。電車のドアの上に取り付けられた画面には童実野町で行われたデュエルモンスターズの大会予選結果が掲示されていた。第一位には遊戯のライバル 海馬瀬人の名が、第二位には遊戯の親友 城之内克也の名が出ていた。
「わぁ、二人とも予選通過できたんだね!よかった!」
遊戯は一人にもかかわらず周りにもわかるほど喜んだ。遊戯が喜んでいる間に掲示板の画面は動画へと切り替わり、そこにはペガサス・J・クロフォードがいつもの赤いスーツ姿で現れた。
「日本の皆サーン、こんにちは。ジャパンデュエルモンスターズカーニバル予選は楽しんでいただけましたか?ミーはとても楽しみました。特にベスト3に入った決闘者たち、コングラジュエーショーン!川井ガール、ミス武田、骨塚ボーイ、海馬ボーイ、城之内ボーイ、ミスターサウザント、山本ボーイ、羽蛾ボーイ、竜崎ボーイ。あなた方は全国三か所にまで絞られた予選を見事勝ち上がりましター。そして一週間後、童実野町にあるインダストリアル・イリュージョン社アルカディア・ムーブメント支部のスタジアムで本選を行いマース!皆さん、楽しみにしていてくだサーイ!」
アルカディア・ムーブメント支部とはインダストリアル・イリュージョン社が千年アイテムの研究の成果をデュエルモンスターズに応用するため作られた支部であったが、あまり注目はされていない。このジャパンデュエルモンスターズカーニバルを看板にアルカディア・ムーブメント支部の宣伝をすることがペガサスの目的であると遊戯は直接彼から聞いていた。そして本線の途中から遊戯自身も参加することになる。決闘者王国やバトルシティで決闘王となった彼にとってはどんな決闘も決闘王の称号をかけた戦いとなる。「帰ってからもう一度デッキを組みなおそっと。」遊戯は電車を降り、駅を出ると自分の家に向かった。
早く帰ってデッキを見直したかった彼は近道である暗い路地に入った。するとそこにはバトルシティでグールズと呼ばれる組織が被っていたフードとよく似た物を見に纏った者が立っていた。
「武藤遊戯…だな?」
「君は誰?」
「私はサウザント。武藤遊戯、貴様に
サウザントはそう言うとデュエルディスクを構えた。
「サウザントって確かベスト3に入った…。いいよ、申し込まれたからには正々堂々と戦うよ!」
遊戯もデュエルディスクを構える。
「「決闘!」」
「ルールは近年改訂された新ルールで行わせてもらおう。私が先攻だ。私は熟練の黒魔術師を召喚。」
熟練の黒魔術師
効果モンスター
星4/闇属性/魔法使い族/攻1900/守1700
このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、
自分または相手が魔法カードを発動する度に、
このカードに魔力カウンターを1つ置く(最大3つまで)。
また、魔力カウンターが3つ乗っているこのカードをリリースして発動できる。
自分の手札・デッキ・墓地から「ブラック・マジシャン」1体を選んで特殊召喚する。
「カードを二枚伏せターンエンドだ。」
□□□□□
□ □ 遊戯LP4000 手札5
○○○○○
○○●○○
□ □ サウザントLP4000 手札2
□■■□□
「新ルールでは後攻の最初のターンからドローが出来る。僕のターン、ドロー!僕はモンスターをセット。カードを一枚セットしてターンエンド!」
□□■□□
□ □ 遊戯LP4000 手札4
○○●○○
○○●○○
□ □ サウザントLP4000 手札2
□■■□□
「私のターン、ドロー!私は魔法カード 打ち出の小槌を発動!」
打ち出での小槌
通常魔法
(1):自分の手札を任意の数だけデッキに戻してシャッフルする。
その後、自分はデッキに戻した数だけドローする。
「手札を2枚とも入れ替える。」
「二枚両方とも…!」
「そして魔法カードを使用したことで熟練の黒魔導士に魔力カウンターが一つ乗る…。さらに手札から光の護封剣を発動。」
光の護封剣
通常魔法
相手フィールド上のモンスターを全て表側表示にする。
このカードは発動後、相手のターンで数えて3ターンの間フィールド上に残り続ける。
このカードがフィールド上に存在する限り、
相手フィールド上のモンスターは攻撃宣言できない。
「これでお前は3ターン攻撃できん。そして魔力カウンター追加!」
遊戯はサウザントに違和感を感じ始めていた。「熟練の黒魔導士に魔力カウンターを…まさか!」
「まだだ!魔法カード 精神操作を発動!」
精神操作
通常魔法(制限カード)
相手フィールド上のモンスター1体を選択して発動できる。
このターンのエンドフェイズ時まで、選択したモンスターのコントロールを得る。
この効果でコントロールを得たモンスターは攻撃宣言できず、リリースする事もできない。
「遊戯、お前のモンスターを戴くぞ。」
遊戯のフィールドにセットされたモンスターがサウザントのフィールドへ移った。
「さぁお前から奪ったモンスターを反転召喚するとしよう。」
サウザントがそう言うとマシュマロンが姿を現す。
マシュマロン
効果モンスター
星3/光属性/天使族/攻 300/守 500
フィールド上に裏側表示で存在するこのカードを攻撃したモンスターのコントローラーは、
ダメージ計算後に1000ポイントダメージを受ける。
このカードは戦闘では破壊されない。
「ははは、やはりマシュマロンか。表側守備表示の召喚が禁止されたとはいえ遊戯、お前の戦闘スタイルからして裏側守備というのはおかしいと思ってな。やはり罠だったか。」
「く…。」
「さぁ、3つの魔力カウンターを宿した熟練の黒魔導士よ!伝説の魔法使いを呼ぶのだ!」
サウザントの肉体から凄まじいオーラが噴き出す。熟練の黒魔導士が消えるとそこには何度も一緒に戦った闇遊戯の最強の僕、ブラック・マジシャンが立っていた。
ブラック・マジシャン
通常モンスター
星7/闇属性/魔法使い族/攻2500/守2100
魔法使いとしては、攻撃力・守備力ともに最高クラス。
「ブラック…マジシャン…!」
「私のデッキはお前の中にいた王が使っていたデッキを元に作ったものだ。これならお前を倒せる!」
「何でそのことを!?」
「こいつが…教えてくれるんだ…。」
「?」
「決闘を続けるぞ、バトルだ!マシュマロンでダイレクトアタック!」
遊戯LP4000→3700
「ブラック・マジシャンでダイレクトアタック!
遊戯LP3700→1200
「ターンエンドだ、ほらマシュマロンを返してやろう。」
「まって、エンドフェイズ時に速攻魔法発動!サイクロン!」
サイクロン
速攻魔法
(1):フィールドの魔法・罠カード1枚を対象として発動できる。
そのカードを破壊する。
「光の護封剣を破壊するよ!」
□□□□□
□ □ 遊戯LP1200 手札4
○○●○○
○○●○○
□ □ サウザントLP4000 手札0
□■■□□
「ふふん、ブラック・マジシャンさえいればお前になど勝てる!王が消えてからお前は大会には出なくなり、最近になってようやくまた復活そうじゃないか。そんな腑抜けなら余裕だぜ!ハハハ!」
「…うよ…。」
「ん?」
「違うよ!僕はもう一人の僕がいなくなったから大会に出なくなったんじゃない。もう一人の僕と一緒に戦い続けていたことで僕はいつの間にか決闘を苦しいものだって思えるようになっていたんだ。そんな自分が嫌で…でももう一人の僕と戦った時の楽しさとか嬉しさとか…そういういい気持ちをもう一度感じたいなって、他の人にも感じてほしいなって思ったんだ。だから僕はもう一度決闘者として戦うことにしたんだ。」
「ふん、ほざけ…。」
「僕のターン!…!うん、行こう、僕は君を信じてるよ。僕はクリボーを召喚!」
クリボー
効果モンスター
星1/闇属性/悪魔族/攻 300/守 200
相手ターンの戦闘ダメージ計算時、このカードを手札から捨てて発動できる。
その戦闘によって発生する自分への戦闘ダメージは0になる。
遊戯のフィールドにクリボーが現れる。そしてさらに手札から魔法カードを発動した。
「装備魔法 クリボーの鎧!これでクリボーはクリボー LV0扱いになる!そして魔法カード レベルアップ!発動!デッキからクリボー LV5を特殊召喚!」
「そんな雑魚モンスターをレベルアップさせて何になる!」
「クリボーの鎧の効果発動!このカードが墓地へ送られた場合、このカードを相手モンスターに装備するよ!」
クリボーの鎧がブラック・マジシャンに取り付けられた。
「なんだとぉ!?」
「バトル!クリボー LV5でブラック・マジシャンに攻撃!」
「バカか!クリボー LV5の攻撃力は1500、ブラック・マジシャンには及ばん!」
「クリボー LV5の効果はクリボーと名の付くモンスターを攻撃指定した時、そのモンスターのコントロールをバトルフェイズ終了時まで得る!そして相手のフィールドに守備表示でクリボートークンを召喚するんだ。」
「なにぃ!?」
ブラック・マジシャンは遊戯にフィールドへ移り、サウザントのフィールドにはクリボートークンが現れた。
「マシュマロンでクリボートークンに攻撃!」
「んならこいつだ!罠発動!聖なるバリア ミラーフォース!」
聖なるバリア -ミラーフォース-
通常罠
(1):相手モンスターの攻撃宣言時に発動できる。
相手フィールドの攻撃表示モンスターを全て破壊する。
「ブラック・マジシャンとともに死ね!」
「まだだよ!手札から速攻魔法発動!マシュマフュージョン!マシュマロンを素材とする融合モンスターを融合召喚する!僕はマシュマロンとクリボー LV5、クリボー LV0扱いのブラック・マジシャン、クリボートークンで融合!」
「私の場のモンスターもだと!?」
「合成悪魔マシュクリボー!攻撃表示!このモンスターはいかなる戦闘・効果でも破壊されないよ。そして融合素材にした分だけ相手フィールドにマシュクリボートークンを特殊召喚する!」
サウザントのフィールドに4体のマシュクリボートークンが攻撃表示で現れた。
「マシュクリボートークンは戦闘では破壊されずリリースできない。そしてマシュクリボーはマシュクリボートークンにそれぞれ1回ずつ攻撃できる!マシュクリボーの攻撃力は1000、マシュクリボートークンの攻撃力は0!」
「ぐうう!!!」
「バトルだ!マシュクリボー、行け!」
「くっそおお!せめて…罠発動!万能地雷グレイモヤ!」
万能地雷グレイモヤ
通常罠
(1):相手モンスターの攻撃宣言時に発動できる。
相手フィールドの表側攻撃表示モンスターの内、
攻撃力が一番高いモンスター1体を破壊する。
「効果破壊は効かないよ!」
「いや…これでいいのだ…。」
爆発が起こるとサウザントの首辺りから金色の破片が飛び散った。爆風の中からマシュクリボーは出るとマシュクリボートークンに軽くパンチし、怒ったマシュクリボートークンたちはサウザントに攻撃する。
サウザントLP4000→0
サウザントが倒れるとともに金の破片も下に転がった。サウザントは目を覚まさない。遊戯はサウザントの近くによってみるとその破片が何か気が付いた。
「まさか…!」
遊戯はその破片をその場で組み直す。驚くほどに早く組みあがっていく。まるでその物体が早く元の形に戻してくれと言わんばかりに。目の形が掘られた最後のピースをそれに嵌めるとそれは光始めた。
「久しぶりだな…相棒…。」
合成悪魔マシュクリボー
融合・効果モンスター
星6/闇属性/悪魔族/攻1500/守1000
「マシュマロン」+「クリボー」モンスター1体以上
このカードを融合召喚する際は相手フィールド上のモンスターも融合素材にすることが出来る。
(1):このカードは戦闘・効果では破壊されない。
(2):このカードが融合召喚に成功した時、融合素材にした数だけ相手フィールドにマシュクリボートークンを特殊召喚する。マシュクリボートークンは戦闘では破壊されずリリースできない。
(3):このカードは相手フィールド上に存在するマシュクリボートークンに一度ずつ攻撃できる。