「俺の…ターン…ドロー…。」
ライフが減ったことで万丈目の意識はだんだんと薄れてはいたが、気力でなんとか立ち上がっていた。
「フフ、生命力デッキ、破れたり…!」
「く…。」
「貴様の生命力モンスターたちは生命力以外のモンスターが場にいる時、エンドフェイズ時に自爆してしまうんだな。しかも手札に戻す効果が使えなくなってしまう。痛いデメリットだな。」
「黙れ!貴様と俺のライフはそこまで変わらない。まだ決闘は途中だ。」
「確かにな…。俺はおジャマ・キングを守備表示に変更。カードを二枚セットしターンエンド!」
おジャマ・キング
融合・効果モンスター
星6/光属性/獣族/攻 0/守3000
「おジャマ・グリーン」+「おジャマ・イエロー」+「おジャマ・ブラック」
このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、
相手のモンスターカードゾーンを3ヵ所まで使用不可能にする。
□■■□□
□ □ エクスLP1200 手札1
○○●○○ □
□ ○○●○○
□ □ 万丈目LP2000 手札3
□■■□□
「俺のターン、ドロー!俺はライフを1000払い生命力の魔術師を特殊召喚!」
エクスLP1200→200
「罠 発動!おジャマトリオ!お前のフィールドに三体おジャマトークンを特殊召喚だ!」
おジャマトリオ
通常罠
相手フィールド上に「おジャマトークン」(獣族・光・星2・攻0/守1000)を
3体守備表示で特殊召喚する(生け贄召喚のための生け贄にはできない)。
「おジャマトークン」が破壊された時、
このトークンのコントローラーは1体につき300ポイントダメージを受ける。
「なに!?」
「フフフ、そこから生命力の調律師を特殊召喚し
「…体がしんどい割には良くしゃべるな。」
「なに?」
「罠 発動!生命調整装置!フィールド上の生命力モンスター1体をチューナーにする!生命力の盾兵士をチューナー化!」
「馬鹿な!」
「俺はレベル4の生命力の魔術師にレベル3の生命力の盾兵士をチューニング!平和などはまやかし。戦の中でこそモンスターは唸り生きる。今こそ轟け、シンクロ召喚!レベル7 Pk-獄炎のN!」
おジャマトークンたちはこの世の物とは思えぬ物であると言いたげに隣に呼び出された獄炎のNを見上げた。
「さぁ、再び苦しめ!シンクロ召喚に成功した時、貴様のフィールド上のカードすべてを手札に戻す!」
「罠 発動!おジャマント!このカードはフィールド上の『おジャマ』モンスターの装備カードとなる!このカードと装備されたモンスターはあらゆる効果の影響を受けない!」
「この効果が効かないだと!?ならば第二効果を喰らえ!貴様のフィールド上のカードは二枚、よって1000ダメージだ!」
万丈目LP2000→1000
万丈目はフラフラになっていた。しかし諦めた顔どころかむしろ勝つための策を必死に講じているようであった。
「俺はカードを一枚伏せてターンエンド!」
□■■□□
□ □ エクスLP1200 手札0
●○●●● □
□ ○○●○○
□ □ 万丈目LP1000 手札3
□□■□□
「俺のターン…ドロー!俺は手札からギャラクシー・サイクロンを発動!伏せカードを一枚破壊!」
ギャラクシー・サイクロン
通常魔法
「ギャラクシー・サイクロン」の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):フィールドにセットされた魔法・罠カード1枚を対象として発動できる。
そのカードを破壊する。
(2):自分メインフェイズに墓地のこのカードを除外し、
フィールドの表側表示の魔法・罠カード1枚を対象として発動できる。
そのカードを破壊する。
この効果はこのカードが墓地へ送られたターンには発動できない。
「く…!」
「そして手札より魔法カード トライワイトゾーンを発動!再び出てこい、クズども!」
トライワイトゾーン
通常魔法
自分の墓地に存在するレベル2以下の通常モンスター3体を選択して発動する。
選択したモンスターを墓地から特殊召喚する。
おジャマ・イエロー
通常モンスター
星2/光属性/獣族/攻 0/守1000
あらゆる手段を使ってジャマをすると言われているおジャマトリオの一員。
三人揃うと何かが起こると言われている。
おジャマ・グリーン
通常モンスター
星2/光属性/獣族/攻 0/守1000
あらゆる手段を使ってジャマをすると言われているおジャマトリオの一員。
三人揃うと何かが起こると言われている。
おジャマ・ブラック
通常モンスター
星2/光属性/獣族/攻 0/守1000
あらゆる手段を使ってジャマをすると言われているおジャマトリオの一員。
三人揃うと何かが起こると言われている。
『万丈目のアニキ!やっぱアタシたちが必要なんだね!』
『ひょっとしておジャマ・デルタハリケーンかい!?アニキ!』
「黙ってろ、うぬぼれるな…!クズどもめ。」
『イヤァ~ン!』
「俺はおジャマ・グリーン、ブラックをリリースし
光と闇の竜
効果モンスター
星8/光属性/ドラゴン族/攻2800/守2400
このカードは特殊召喚できない。
このカードの属性は「闇」としても扱う。
このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、
効果モンスターの効果・魔法・罠カードの発動を無効にする。
この効果でカードの発動を無効にする度に、
このカードの攻撃力と守備力は500ポイントダウンする。
このカードが破壊され墓地へ送られた時、
自分の墓地に存在するモンスター1体を選択して発動する。
自分フィールド上のカードを全て破壊する。
選択したモンスター1体を自分フィールド上に特殊召喚する。
二人の悲鳴が光と闇にのまれ、やがて竜が姿を現した。
「け!奈落に落ちやがれ!罠 発動!奈落の落とし穴!」
「光と闇の竜の効果発動!奈落の落とし穴を無効にする!」
奈落の落とし穴
通常罠(準制限カード)
(1):相手が攻撃力1500以上のモンスターを
召喚・反転召喚・特殊召喚した時に発動できる。
その攻撃力1500以上のモンスターを破壊し除外する。
「んな!?」
「代わりに攻撃力は500下がるが貴様のPkを倒すには十分だ。バトル!光と闇の竜でPk-獄炎のNを攻撃!シャイニングブレス!」
エクスLP1200→900
光と闇の竜の息吹でエクスのフィールドは砂埃が立つ。やがて砂埃が立ち止み、視界がはっきりしてくるとPk-獄炎のNが現れた。
「馬鹿な…なぜ破壊されない!」
「へへ…このモンスターは『ハイクラス』の”あの方”の力が与えられているモンスター。ただのモンスターで破壊なんて出来ねえんだよ!」
「手札から魔法カード おジャマ・デストロイを発動。」
「何!?」
「本当ならその忌々しいモンスターを破壊して勝ちたかったが…残念だ。貴様のフィールドのおジャマトークンをすべて破壊!そしておジャマトークンが破壊されたことで貴様に1500ポイントのダメージを与える!」
「ぐおおおおお!!」
エクスLP900→0
「ぐぅ…。」
「ハァ…ハァ…俺の…勝ちだ!」
万丈目が高らかに自らの勝利を宣言するとその場に気絶した。
「ヘヘ…決闘で勝っても立ち上がれなきゃ意味はねえ…。さて…社長室に向かうか…。」
『おいおい、エクス。負けたのにノコノコ帰る気かい?』
エクスが立っているフロアのスピーカーから声がした。
「お前、ムラサメか!」
『負けておいてピースキラーズを名乗るのかい?』
「別に負けても闇のゲームじゃねえんだ。アイツがぶっ倒れたのだってお前のプログラムでライフが減る度、アイツの周りの酸素濃度を下げてるだけだろ?」
『そーんなことはどうでもいいんだ。キッド様の命令だ、さいなら。』
コントロール室にいるムラサメはボタンを一つ押すとエクスの周りも酸欠状態になった。
「ウゴォっ!あ…あ…。」
エクスはその場に倒れる。彼が握りしめていたPk-獄炎のNのカードは消えていった。
十代たちは社長室があると思われるフロアにたどり着いた。扉を見つけ、開けるとそこには万丈目とエクスが倒れていた。
「おい!万丈目!大丈夫か!?」
十代は万丈目に声をかけるも意識は戻らない。
『ひょっとしてその声は十代の旦那かぁ~い?』
「お前、おジャマ・イエロー!」
『よかったワァ~ン、万丈目のアニキが助かるゥ!』
おジャマ・イエローは今まであったことを十代に伝えた。
『んでエクスってやつも倒れちゃったってわけなのヨ~!』
「んでエクスってやつも倒れちゃったんだそうだ。」
「本当に貴方ってカードの精霊と話すことが出来るのね…。ほんとダーリンみたい!まぁいいわ。十代が言ったことが本当ならムラサメってやつはコントロール室にいるわ。私そこに行ってシステムを正常な状態にしてくるわ。」
「じゃあ御伽君、私たちも…」
「いいえ杏子。あなたと御伽はそこに寝っ転がってる二人をこのビルの医務室へ連れて行って。医者がいるはずだから。」
「ベッキー。一人で大丈夫かい?」
「俺も行った方がよくないか?」
「十代、あなたは社長室へ行くの。社長室にきっと千年アイテムがあるんだわ。キッドとかいうやつはそれを今社長室で探しているところなのよ!」
「よっしゃ、任せろ!ファラオと大徳寺先生は杏子と御伽を医務室まで連れて行ってやってくれ!」
『任せるニャ!ほ~らファラオ、こっちだニャ~!』
大徳寺の魂は医務室の方向へ飛んでいく。ファラオはそれを追いかけ、万丈目とエクスを肩にかけた杏子と御伽はそのファラオを追いかける。
「じゃあ十代、後で会いましょ!」
「おう、気をつけてな!」
レベッカはパソコンを片手にマップを見ながら手探りでコントロール室へ向かった。十代はユベルの力を使って強引に社長室を目指す。
『おい、十代。一人で探すには広すぎるフロアだ。さっきのやつに連絡して探させたらどうだ?』
「え…あ、翔のことか!危ない決闘するやつを一緒に探してくれなんて言えないぜ。でも確かに連絡はしておいたほうがいいな。」
十代は携帯を取り出し翔に電話した。
『アニキ?どうしたの?』
「あ、翔。今な、危ない決闘をするピースキラーズってやつがこのビルを乗っ取ってるらしいんだ。」
『どゆこと?』
十代は翔に経緯を話し、社長室に近づかないよう指示した。
『わかったよ、ありがとう、アニキ。』
翔は電話を切る。彼の目の前には社長室の扉があった。社長室は扉が固く閉ざされており、中の音も聞こえない。翔は無理やり扉を開けようと引っ張る。
「なにをしている…。」
突然翔の後ろから声がした。振り向くとそこにはラフな服装をした青年が立っていた。
「社長室には入れぬ…。」
「君がピースキラーズとかいうやつか!」
「…。」
「君を倒してこのビルを解放してもらうぞ!」
「…。」
「聞いてる?」
「…早く始めるぞ。」
「もう…」
「「決闘!」」
生命力の盾兵士
特殊召喚・効果モンスター
星3/光属性/戦士族/攻400/守2000
このカードは通常召喚できない。ライフを1000払った場合、特殊召喚できる。自身の効果による特殊召喚は1ターンに1度しか行えない。
(1):自分のメインフェイズ時、ライフを1100回復しこのモンスターを手札に戻すことが出来る。
(2):このモンスターは1ターンに一度、戦闘・効果では破壊されない。
(3):自分フィールド上に「生命力」と名の付くモンスター以外が存在する限り(1)の効果は使えず、エンドフェイズ時にこのモンスターの元々の攻撃力分のダメージを受ける。その後、このモンスターを破壊する。