レクシブ時空 とある次元。
「兄さん、いつになったらトーナメントに復帰するの?」
「お前がジュニアクラスじゃなくなってユースクラスに入ったらだな。」
「それまで僕の決闘は見ないってホント?」
「あぁ、お前のデッキを見ちゃったらフェアじゃないだろ?」
「でも僕、兄さんのデッキ知ってるし…。」
「その頃には俺のデッキも強くなっているさ。お前がユースクラスになって俺とネオンでトーナメントの決勝で戦う。そうだろ?」
「うん!じゃあ兄さん、ジュニアクラスの決勝、軽く勝ってくるぜ!」
「おいおい、舐めてかかるなって。」
「わかってるって。じゃあね!」
これがキッドがネオンを見た最後の時であった。その夜、キッドの前に遊那が現れたのだ。
「誰だ、あんた。」
「私は遊那。この時空のために動く者。」
「そんな人が俺に何の用さ?」
「ネオン・プライスター、貴方の弟。そう私のブレインには入っているわ。」
「ネオンがどうかしたのか?」
「私の目の前でフードをかぶった男たちにさらわれたわ。このデッキを落としていったので届けに来た。」
「なんだと!?そいつらはどこへ!?」
「見失った。」
「く…。」
携帯端末を取り出し、ネオンに連絡を取ろうとするも通じない。数週間経ってもそれの状況は変わることはなかった。手がかりはたった一つ、フードをかぶった男たちのつけていたデュエルディスクはこの次元のものではなかったということである。
「ならアンタの言う別の次元、あるいは別の時空のやつがネオンをさらったって言いたいのか?」
「そう。」
「なら他の次元の行き方を教えろ!」
「それには私に協力してもらいたい。私もタダで情報を教えたり機器を貸すなどしない。」
「く…お前それでも人間か!?」
遊那の首根っこを掴むも遊那は全く表情を変えない。
「人間…。」
「…クッ…わかった。お前に協力すれば他次元への移動手段は貸してもらえるんだよな?」
「命令は聞いてもらうわ。貴方の優秀な腕が必要なの。全てはレクシブのために…。」
「ヴォォォォォォ!!」
「キッド!」
キッドはヌメロンの力で暴走する。遊馬はキッドを正気に戻そうと声をかけるが効果はない。
「く…どうすれば…!」
「ウアアアアアア!!!」
キッドから放たれる青白き波動でキッドのデュエルディスクからピースキラー・ドラゴンが遊馬の所まで飛んできた。遊馬はそのカードを持つと異変を感じる。
「なんだ…このカード…なんか違和感を感じる!」
「…!返セ…!」
「よし、俺だってゼアルの一人だ…アストラル、少し力を借りるぜ!」
遊馬の右手が光り始める。
「ゼアルの力を…少し…!リ・コントラクト・ユニバース!!」
遊馬の中に秘められたゼアルの力によってピースキラー・ドラゴンは本来あるべき姿に戻る。カードは書き換わり「ピースキラー・ドラゴン」から「ピースキープ・ドラゴン」へとリ・コントラクト・ユニバースした。
「!これは!キッド、見ろ!」
「!?」
「お前の弟が本当に使っていたカード、それは平和を破壊するような悪のカードなんかじゃねえ!平和を守れる力を持ったモンスターたちを召喚するデッキだったんだ!大きなデメリット、リスクを背負ってでも戦うピースキーパーたち。それこそお前の弟が望んでいた存在!お前だ!」
「…ウウウ…ウォオオオオ!!!!」
キッドのオーラが徐々に青から黄色へと変化する。
「ネ…オン…お前は…!」
「キッド!」
「そうだ…人の幸せを踏みにじってまで…あいつは…このカードたちに恥じるような
キッドのオーラが完全に黄色に変化するとキッドのデッキから
「遊馬、俺の負けだ。」
「違う、お前は勝ったんだよ、心の闇に!」
「遊馬…。」
『残念だよ、キッド。』
遊那の声が再びスピーカーから流れる。
「遊那…!これはどういうことだ、なぜネオンのカードたちが書き換わっていた!?」
『ヌメロンの力があった方が君も強くなると思っていたからさ。まぁいいわ、来なさい、九十九遊馬。』
決闘場の天井の一部がエレベーターのように降りてきた。遊那は二人に対してそれに乗るよう言う。二人はそれに乗ると上へと進み始めた。上に進んでいる間に遊馬はもう一つ持っていたデュエルディスクを取り出す。
「これ、十代さんがアストラルのために持ってきてくれたデュエルディスクなんだけどアイツデュエルディスク使わないからさ。これ、壊れちまった奴の代わりに使ってくれよ。」
「ありがとう、恩に着る。」
到着した先には玉座があり、それに金髪の女性が座っている。
「ようこそ、九十九遊馬。」
「遊那…!」
「プロン・ヌメロンコードを持っているアストラルを取り込めばプロン時空は思いのままと思っていたけれど甘かったわ。」
「どういうことだ?」
「アストラルのわずかな意思がプロン・ヌメロンコードにロックをかけている。だから私はプロン時空を思いのままに動かせない。だからあなたの持つ皇の鍵 そしてあなた自身をエネルギーにし無理やりそのロックをこじ開ける。」
「だから俺が必要だったってことか…!」
「あなたが勝てば私は消える、アストラルも助けられる。お互いに決闘する理由は出来た感じかしら?」
「望むところだぜ!」
「待て、遊馬。やめておけ、遊那は…」
「キッド、目の前に俺の救いたい奴がいるんだ。止めないでくれ。」
「…わかった。」
「では始めさせてもらう!」
遊那は自分の左腕を前に出す。すると腕の横側に縦長の穴が出現し、そこからエネルギー態のデュエルディスクが出現した。
「いったい…!」
「いいから始めるわ。」
「「決闘!!」」
「私のターン 私は手札から永続魔法 コムニオン・リリースを発動!お互いのプレイヤーはドローしたカードをコストゾーンに送ることが出来るわ。」
「直接コストゾーンに?」
「さらに永続魔法 コムニオン・セメタリーを発動!私の手札 フィールドから墓地に送られるカードはすべてコストゾーンに置かれる。」
「またコストゾーン!」
「ただしこの2枚の永続魔法は墓地にカードが送られた瞬間に破壊される。手札から魔法カード 手札抹殺を発動!」
手札抹殺
通常魔法(制限カード)
お互いの手札を全て捨て、それぞれ自分のデッキから
捨てた枚数分のカードをドローする。
「俺は5枚ドロー!」
「私は二枚。そして手札抹殺と二枚の手札であったモンスターカード コムニオン・バルトロとコムニオン・ヤコブはコストゾーンに送られる。私はカードを一枚セットしターンエンド。」
□□□□□
□ □ 遊馬LP4000 手札5 コスト0
○○○○○ □
□ ○○○○○
□ □ 遊那LP4000 手札1 コスト3
□■■■□
「俺のターン、ドロー!俺はコムニオン・リリースの効果は使わないぜ。そして手札からガガガマンサーを召喚!」
ガガガマンサー
効果モンスター
星4/闇属性/魔法使い族/攻 100/守 100
(1):1ターンに1度、「ガガガマンサー」以外の
自分の墓地の「ガガガ」モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターを特殊召喚する。
この効果の発動後、ターン終了時まで自分は「ガガガ」モンスターしか特殊召喚できない。
(2):X素材のこのカードがXモンスターの効果を発動するために取り除かれ墓地へ送られた場合、
自分フィールドのXモンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターの攻撃力はターン終了時まで500アップする。
「ガガガマンサーの効果発動!墓地のガガガマジシャンを特殊召喚!」
「レベル4のモンスターが二体…。」
「レベル4のガガガマンサーとガガガマジシャンでオーバーレイ!エクシーズ召喚!ランク4 ガガガザムライ!」
ガガガザムライ
エクシーズ・効果モンスター
ランク4/地属性/戦士族/攻1900/守1600
レベル4モンスター×2
(1):1ターンに1度、このカードのX素材を1つ取り除き、
自分フィールドの「ガガガ」モンスター1体を対象として発動できる。
このターン、そのモンスターは1度のバトルフェイズ中に2回攻撃できる。
(2):このカード以外の自分フィールドのモンスターが
攻撃対象に選択された時に発動できる。
このカードを表側守備表示にし、攻撃対象をこのカードに移し替えてダメージ計算を行う。
「ガガガザムライの効果発動!オーバーレイユニットを一つ使い2回攻撃できるようにするぜ!そして取り除いたオーバーレイユニットであるガガガマンサーの効果によりガガガザムライは攻撃力が2400となる!」
「ガガガザムライの攻撃は2回、よって遊那に4800のダメージを与えることが出来る。これが決まれば…。」
「バトル!ガガガザムライで遊那にダイレクトアタック!」
ガガガザムライが遊那に切りかかろうとする。
「罠発動!コムニオン・バースト!自分フィールド上のすべてのカードをコストゾーンに送り、バトルフェイズを終了させる。」
「く…カードを一枚セットしターンエンド!」
□□■□□
□ □ 遊馬LP4000 手札4 コスト0
○○●○○ □
□ ○○○○○
□ □ 遊那LP4000 手札1 コスト6
□□□□□
「私のターン、ドロー。先ほどの罠カード コムニオン・バーストはベースカード。よってコムニオ召喚が可能となる!」
「コムニオ召喚…!アストラルを倒した召喚方法!」
「そう、遊那の恐ろしいところは誰も行き着くことのできなかったコストゾーンすら自らの手中に収め力に変えてしまうこと…。」
「コムニオン・バーストをベースにコムニオン・リリースとコムニオン・セメタリーのブルーラクリマ2個でリクリエイト!」
「なんだ…!何が起きている!?」
空中にコムニオン・バーストを中心にコムニオン・リリース・コムニオン・セメタリーが出現する。二枚の永続魔法からクリスタルのような青いエネルギー体が現れ、カードの絵柄が消えたのち、その二枚は裏側になる。そして二つの青いエネルギー体はコムニオン・バーストに吸収されとてつもないエネルギーを溢れ出す。
「コムニオ召喚!!クラス3
遊那の場に遊馬の知らないホープが現れた。39の数字が書かれているところにはその数字はなく代わりにHの文字があった。
「なんだ…このホープは!」
「コムニオ召喚で使われたラクリマは裏側となり使えなくなるがベースカードは手札に戻る。そして手札から墓地に送ったモンスター コムニオン・バルトロもベースカード!コムニオン・バルトロをベースにコムニオン・ヤコブのイエローラクリマと手札抹殺の通常ブルーラクリマでリクリエイト!コムニオ召喚!クラス3 αβ G ギャラクシーアイズ・コムニオン・ドラゴン!」
「ギャラクシーモンスターまでコムニオ召喚を…!」
「コムニオ召喚に成功したことでベースカードは手札に戻る。よって手札は四枚。そのすべてがベースカード!」
「それがなんだ…!」
「コムニオモンスターの特徴は手札からベースカードを捨てれば何度でも何度でも効果を使えることにある。」
「何!?」
「αβ G ギャラクシーアイズ・コムニオン・ドラゴンの効果発動!手札のベースカードを1枚捨てることでフィールドに存在する魔法 罠を1枚選択し破壊する。九十九遊馬の場にある伏せカードを破壊!」
「ミラフォが…!」
聖なるバリア -ミラーフォース-
通常罠
(1):相手モンスターの攻撃宣言時に発動できる。
相手フィールドの攻撃表示モンスターを全て破壊する。
「そしてαβ H コムニオ・ザ・ホープの効果発動!手札のベースカードを1枚捨てることでこのモンスターの攻撃力を500ポイントアップする!」
「コムニオ・ザ・ホープの攻撃力は2500…500上がることで3000!」
「バトル!攻撃力3000のギャラクシーアイズ・コムニオン・ドラゴンでガガガザムライを攻撃!破滅のコムニオン・ストリーム!」
遊馬LP4000→2900
「さらに攻撃力3000となったコムニオ・ザ・ホープでダイレクトアタック!ホープ剣・コムニオ・スラッシュ!」
「く…!」
遊馬LP2900→0
遊馬はあっという間に敗北した。遊那は遊馬に近づいていく。
「さぁ九十九遊馬、皇の鍵と貴方自身をいただく…すべてはレクシブのために…!」
倒れこむ遊馬に遊那は手を伸ばす。その時、階段の付近から
「待て!」
という声がした。そこには十代が立っている。
「うお!ギリギリセーフかぁ?何とかここまで来れたぜ…。」
「十代さん!」
その直後次元移動の出口が出現した。そこから赤き竜が現れ、唸りを上げることで遊那を邪魔する。
「く…!なんだ!」
「あれは赤き竜?ってことは…!」
「十代さん、そして九十九遊馬くん、待たせたな。」
『クリクリ!』
「おー!ハネクリボー!よくやってくれたな!」
十代とハネクリボーが久しぶりの再会をする横で遊馬は何が何だかわからないとでも言いたげな顔をする。それを見た十代はニヤリとして遊馬に手を差し伸べる。
「俺だけじゃない、みんなお前の仲間だぜ!」
「いいや、仲間だけ来たわけじゃないぜ。見てみな。」
何者かの声の指示通り遊那の後ろを見ると後ろにはレクシブ時空に帰還し再び戻ってきたトレード、シリョウ、ツクナが立っていた。
「だが十代の言う通り俺たちは仲間だ。プロンを守るために共に戦おう、遊馬。」
やっと遊馬は声の主を確認する。そこには額にウジャトの眼を光らせる闇遊戯が立っていたのであった。ここに武藤遊戯、遊城十代、不動遊星、九十九遊馬、キッド・プライスター、そしてアクトの一人を除くハイクラスたち、遊那が揃った。
「役者が少し少ないみたいだけどまぁいいわ…始めましょう、プロン時空の
αβ H コムニオ・ザ・ホープ
コムニオ・効果モンスター
クラス3/光属性/戦士族/攻2500/守2000
ベース+ベース以外のカード×2
(1):手札のベースカードを捨てることで発動できる。このモンスターの攻撃力を500ポイントアップする。