遊戯王 DM to ARC-V   作:エクシ

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「何度負けてもそのたびにまた立ち上がれる!また強くなれるんだぜ!シリョウ!」

遊馬の言葉を思い出すたびに怒りと憎しみが湧いてくる。シリョウはクオリファイ家のアジトの一つにいた。プロン時空での戦いで敗北し、ハイクラスは解体された。もはや何者でもなくなったシリョウは崩壊した精神を元に戻すかのように自らの人生を振り返る。彼がレクシブ時空 エクシーズ次元にいた時のことを覚えているものはもう数少ないであろう。


Episode シリョウ(第七十二話)

エクシーズ次元 ハートランドシティ。シリョウはとあるプロ決闘者(デュエリスト)養成校に所属していた。数週間前から生徒同士のトーナメント形式の決闘(デュエル)が行われておりその日がセミファイナル二組目の決闘であった。勝者は一組目のユートVSドームの勝者であるユートとファイナルで戦うこととなる。決闘場にそれぞれの決闘者が位置に着いた。

 

「俺様が勝たせてもらうぜ、黒咲!」

「早く始めるぞ。」

 

「「決闘!!」」

 

決闘場の周りは応援する生徒たちでいっぱいであった。その声援のほとんどがシリョウを応援している。黒咲は実力、容姿ともに優れていたがその性格から友達が多い方ではなかった。その一方でシリョウは友人が多く、特に悪友と言える者がかなり多くいた。

 

 

 

 

 

RR(レイド・ラプターズ)-ライズ・ファルコンでクルーエル・マダラス・ウェポンを攻撃!ブレイブクロー レボリューション!」

 

シリョウのライフはゼロとなる。黒咲は「当然だ。」とでも言いたげな顔で決闘場を去っていく。その後ろを妹の瑠璃が付いていく。シリョウはまた瑠璃にいい格好を見せることは出来なかった。黒咲隼は確かに嫌な奴ではあるが瑠璃は違う。彼女は自分の理想の女性だと思っていた。だが今日の兄を祝福する顔を見てシリョウは確信した。俺の敗北を慰めることなく兄の勝利を祝福している。そんな奴が理想の女性であるはずがない…と。

 

 

 

 

 

瑠璃に対する思いが少しずつ歪んでいったある日、シリョウの前に自分を大道芸人であるというオレンジ髪の男が接触してきた。

 

「やぁ、君がシリョウ君かい?」

「お前誰だ?」

「いやぁ、君が瑠璃って女の子を知っているって君の友人から聞いてさ!どこにいるか知らないかなって。」

 

シリョウはその男の首を掴み壁に叩きつける。

 

「俺はもう瑠璃に興味はねえんだよ!!」

「ウ…お…落ち着いて落ち着いて…ハハ…!」

「このままぶっ殺してやってもいいんだぜ…!」

 

さらにその男の首を絞め上げる。するとポンという煙と共に男はEm(エンタメイジ)トラピーズ・マジシャンへと変わり不気味な笑い方をする。

 

「な…!」

「リアルソリットヴィジョンを使ったマジックさ!楽しめたかい?」

 

シリョウの後ろから本物が姿を現す。

 

「君、最近カリカリしてるみたいじゃないか。聞けば瑠璃のお兄さんに負けた…とか。力が欲しいんだろ?いいカードをあげるよ。その代わり瑠璃の居場所を教えてくれないかな?」

 

シリョウは瑠璃がいつも散歩で通る広場をその男に教えた。満足そうにその男は二枚のカードをシリョウに渡す。指を鳴らすと煙が立ち、男は姿を消した。

 

 

 

 

 

ハートランドシティは融合次元のアカデミアの戦士たちによって破壊された。レジスタンスへ入ったシリョウは黒咲やユートたちと共にアカデミアのオベリスクフォースたちとの戦闘を行っていた。仲間が辺りにいないときに決まってシリョウは大道芸人の男から受け取った融合のカードを使い驚くオベリスクフォースたちを手玉に取りつつ倒していた。圧倒的な力で多勢を倒す快楽に魅了されたシリョウは最早ただの街の不良とは言えない存在となっていたといえよう。だがその力も隠し通せるわけもなく黒咲に見つかってしまう。

 

「貴様…そのカードは…!」

「ククク…ばれちまったなら仕方ねえよなぁ…黒咲、今ここでてめえを倒してやるぜ!!」

 

二人は再び決闘をする。融合を使うものはすべて敵であるとレジスタンスの者たちは考えていた。融合側に寝返ったものに容赦をする必要はないと黒咲VSシリョウにレジスタンスの一人 ドームが黒咲側へと入ってシリョウを倒しにかかる。それを見た他のレジスタンスも黒咲を助太刀し、もはやリンチに等しい数でシリョウを敗北へと追いやった。アカデミアの技術をコピーしたことで質量をもった決闘が可能となったレジスタンスの決闘はシリョウに深手を負わせ、シリョウはボロボロになりながら逃げ続ける。「アカデミアのアジトに行けばあの男に会えるかもしれない。」シリョウはエクシーズ次元にあるアカデミアのアジトを目指した。幾日も歩きようやくアジトが見えた時、オベリスクフォースたちが崖の上から姿を見せた。

 

「お前ら…オベリスクフォース!聞いてくれ!俺は…」

「エクシーズ次元のレジスタンスだな。カード化させてもらう…!」

 

シリョウの話を聞くことなくオベリスクフォースたちは襲い掛かる。「俺様の居場所はここではない…か。」ニヤリとして悟ったシリョウは襲ってきたオベリスクフォースたち全員を返り討ちにし、その場で大道芸人の男から受け取った融合と融合モンスターのカードを破り捨てた。一人で生きていく覚悟を決めた男は何をするかわからない。シリョウはアカデミアにとってもレジスタンスにとっても危険な存在となっていた。

 

 

 

 

 

レジスタンスやアカデミアの戦士たちを倒し終わり、寝床に帰ろうとしたシリョウを引き留めるものがいた。黒の髪に青のアッシュが目立っている。

 

「なんだお前は?」

「君の力を借りたい…とおっしゃる方がいる。」

「なんだと?俺様が誰かわかってるんだろうな?ククク…そいつを連れてこい、ひざまずかせてやるよ。」

「ならまず私を倒してからだ。私を倒せばすぐに遊那様に会わせてやろう。」

 

シリョウはその男に挑むも全く歯が立たず負けた。怒りをあらわにするシリョウに男は告げる。

 

「悔しい気持ちをプロン時空の者にぶつけろ。その憎悪とお前のデュエルタクティクスを遊那様は買っている。」

「俺の決闘を…?」

「私はアクト・クオリファイ、お前にはハイクラスの一人になってもらう。力を貸せ。」

 

アクトはシリョウに手を伸ばす。人の手に触れるのは何年振りであろうか。その手をシリョウは握った。

 

 

 

 

 

思い出した。俺様はシリョウ。プロン時空での戦いで九十九遊馬に敗れたただの敗者。シリョウは自らのデッキを捨てようとアジトの窓を開けた。むしろデッキの落とすのではなく自分が窓から飛び降りるべきなのかもしれないとも思った。

 

「待て、シリョウ。」

 

振り向くとそこにはアクトが立っていた。

 

「何の用だ?ハイクラスはなくなった。てめえにはもう関係ないだろう。」

「確かにハイクラスはもうない。遊那が死んだからな。」

「なら…」

「個人的に私はお前を買っている。」

「!!」

「遊那ではなく次は私に力を貸せ。」

 

あの時のようにアクトは手を差し出す。何度も敗北した自分にアクトはまた手を差し出している。「いいだろう、捨てようとした命を次はお前に託してやる。」歪んだ心をアクトによって少しであるが治してもらった礼とでも言わんばかりにその手を握りしめた。




~「マダラス」デッキ~
序盤は罠モンスターによってペンデュラムモンスターでサポートしつつ攻めていき、エクストラデッキにペンデュラムモンスターが溜まったところでペンデュラムエクシーズを行い相手にとどめを刺すデッキ。RUMによってさらなる上級モンスターを出し圧倒的な力で相手を倒す。

<モンスター>
マダラス・ナイフ
ペンデュラム・効果モンスター
星7/闇属性/機械族/攻 800/守1800
【Pスケール:青6/赤6】
(1):相手モンスターの攻撃宣言時に自分フィールド上に表側で存在する「マダラス」と名の付いたモンスターを選択し発動できる。このカードを選択したモンスターに装備する。
【モンスター効果】
(1):このカードが装備されているモンスターの攻撃力は800ポイント上がる。

マダラス・チェーンソウ
ペンデュラム・効果モンスター
星7/闇属性/機械族/攻1000/守2000
【Pスケール:青10/赤10】
(1):相手モンスターの攻撃宣言時に自分フィールド上に表側で存在する「マダラス」と名の付いたモンスターを選択し発動できる。このカードを選択したモンスターに装備する。
【モンスター効果】
(1):このカードが装備されているモンスターの攻撃力は1000ポイント上がる。

マダラス・クロー
ペンデュラム・効果モンスター
星7/闇属性/機械族/攻 900/守1100
【Pスケール:青6/赤6】
(1):相手モンスターの攻撃宣言時に自分フィールド上に表側で存在する「マダラス」と名の付いたモンスターを選択し発動できる。このカードを選択したモンスターに装備する。
【モンスター効果】
(1):このカードが装備されているモンスターの攻撃力は900ポイント上がる。

マダラス・ロープ
ペンデュラム・効果モンスター
星7/闇属性/機械族/攻 500/守1000
【Pスケール:青10/赤10】
(1):相手モンスターの攻撃宣言時に自分フィールド上に表側で存在する「マダラス」と名の付いたモンスターを選択し発動できる。このカードを選択したモンスターに装備する。
【モンスター効果】
(1):このカードが装備されているモンスターの攻撃力は500ポイント上がる。

クルーエル・マダラス・ウェポン
エクシーズ・効果モンスター
ランク7/闇属性/機械族/攻1500/守2000
レベル7闇属性モンスター×2
(3)の効果は1ターンに1度、発動できる。
(1):エクシーズ素材を2つ取り除き、相手フィールドに存在するモンスター1体を選択することで発動できる。選択したモンスターのコントロールを得る。その後選択したモンスターにこのカードを装備する。
(2):このカードが装備されているモンスターの攻撃力は1500ポイント上がる。
(3):このカードが装備されているモンスターは以下から1つを選択して発動できる。
●このターン二度攻撃できる。
●このターン直接攻撃できる。

クルーエル・マダラス・キラー
エクシーズ・効果モンスター
ランク8/闇属性/機械族/攻1800/守2300
レベル8闇属性モンスター×3
(1):エクシーズ素材を1つ取り除き、相手フィールドに存在するモンスター1体を選択することで発動できる。選択したモンスターを装備する。
(2):??
(3):??

<魔法>
RUM-マダラス・フォース
速攻魔法
(1):自分フィールドの「マダラス」Xモンスター1体を対象として発動できる。ランクが1つ高い「マダラス」モンスター1体を、対象の自分のモンスターの上に重ねてX召喚扱いとしてエクストラデッキから特殊召喚する。

<罠>
マダラス・ジャック
永続罠
(1):このカードは発動後モンスターカード(悪魔族・闇・星4・攻1800/守400)となり、自分のモンスターカードゾーンに特殊召喚する。
(2):このカードはこのカードは相手プレイヤーに直接攻撃する事はできない。
(3):このカードは1枚しかカードを装備出来ない。
(4):戦闘によって相手モンスターを破壊し墓地へ送った時発動できる。デッキから「マダラス」と名の付いた永続罠またはPモンスター1枚を手札に加える。

マダラス・ジェイソン
永続罠
(1):このカードは発動後モンスターカード(悪魔族・闇・星4・攻??/守??)となり、自分のモンスターカードゾーンに特殊召喚する。
(2):このカードはこのカードは相手プレイヤーに直接攻撃する事はできない。
(3):このカードは1枚しかカードを装備出来ない。
(4):このカードの攻撃力と守備力は自分のLPと同じ数値となる。

マダラス・フレディ
永続罠
(1):このカードは発動後モンスターカード(悪魔族・闇・星4・攻 200/守 200)となり、自分のモンスターカードゾーンに特殊召喚する。
(2):このカードはこのカードは相手プレイヤーに直接攻撃する事はできない。
(3):このカードは1枚しかカードを装備出来ない。
(4):表側のこのカードが破壊され墓地に送られた時、カードを一枚ドローする。

マダラス・ブギーマン
永続罠
(1):このカードは発動後モンスターカード(悪魔族・闇・星4・攻1100/守 800)となり、自分のモンスターカードゾーンに特殊召喚する。
(2):このカードはこのカードは相手プレイヤーに直接攻撃する事はできない。
(3):このカードは1枚しかカードを装備出来ない。
(4):墓地に存在するこのカードを除外することで発動できる。このターンに自分が受けるダメージを一度だけ無効にする。

マダラス・レザーフェイス
永続罠
(1):このカードは発動後モンスターカード(悪魔族・闇・星4・攻1500/守1100)となり、自分のモンスターカードゾーンに特殊召喚する。
(2):このカードはこのカードは相手プレイヤーに直接攻撃する事はできない。
(3):このカードは1枚しかカードを装備出来ない。
(4):このカードが破壊された時、相手フィールド上のモンスターを選択し発動できる。選択したカードを破壊する。

マダラス・ジョーカー
永続罠
(1):このカードは発動後モンスターカード(悪魔族・闇・星4・攻1500/守1100)となり、自分のモンスターカードゾーンに特殊召喚する。
(2):このカードはこのカードは相手プレイヤーに直接攻撃する事はできない。
(3):このカードは1枚しかカードを装備出来ない。
(4):フィールドに表側となっているこのカードを墓地へ送ることで発動できる。フィールドに表側で存在する「マダラス」モンスターはエンドフェイズ時まで効果が無効となり、攻撃力が3000アップする。
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