遊戯王 DM to ARC-V   作:エクシ

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トレードは自らの決闘を極めるべく故郷であるレクシブ時空 シンクロ次元に戻っていた。相変わらずトップスたちは裕福な暮らしをしており、コモンズは毎日の飯ですら六にありつけない様であった。そんなコモンズのスラムの一角にトレードが数年前まで過ごしていた家はある。久しぶりの帰宅に子供たちとその家の持ち主であるシスターは涙して喜んだ。彼らとはトレードが前治安維持局長官が仕切っていた治安維持局に捕まった時以来顔を合わせておらず、シスターはもしかしたらもうこの世にトレードはいないのではないかと疑ってしまったほどであったと言っていた。そんなシスターの言葉に笑顔を見せる。そして改めて決意を固める。「もう権力や力に屈しず自分の決闘をする。不動遊星のように…あの頃の自分のように。」


Episode トレード(第七十三話)

トレードは改造したDホイールでトップスの居住地域を爆走していた。後ろからはのちにデュエルチェイサーと呼ばれる警官たちが追いかけてくる。

 

「へっ!これくらいでいいか!」

「そこのDホイーラー、止まれ!ここはトップスの方々以外は侵入を禁止されている!」

「黙れ!下らないルールなんてクソくらえだぜ!そんなに捕まえたいなら決闘(デュエル)で俺を捕まえてみやがれ!」

 

「「「決闘!」」」

 

トレードのプラチナムモンスターたちが警官たちを蹴散らし、あっという間に勝利するとトレードのDホイールは入り組んだコモンズたちが住むスラムへ入っていき、姿を消した。もうこの騒動をトレードは数回も起こしていた。近所に住んでいたクロウにその行為を注意されていたがお構いなしと言わんばかりに回を増すたびひどいものとなっていた。唯一シンジはその勇気ある行為を褒めていたが、何もトレードは褒められたくてそのようなことをしているわけではない。権力や力で弱者を倒す、そのような行為が嫌いでその権力者のテリトリーを汚してやりたいだけだった。だがそんなトレードも当時の治安維持局長官に睨まれたことであっけなく捕まってしまう。

 

 

 

 

 

手錠をされたトレードは治安維持局長官の前に出される。

 

「く…離せ!」

「君は散々私たちを馬鹿にしてくれたね。これがその報いだ。」

「黙れ!イレイ・クオリファイ!」

「ほう、コモンズの馬鹿でも治安維持局長官の名前は知っているか。」

「当たり前だ、トップスとコモンズの貧富の差をさらに顕著にしやがったお前の名前を知らないコモンズなんていねえ!」

「フフフ、トレード。君は収容所送りだ。自分の行いを償いたまえ。」

 

そういうとイレイは席を立ち去っていく。トレードは目隠しをされ護送車に乗せられて収容所へ送られた。監獄に入れられ、看守たちが去ると同じ牢に入っている男が声をかけてくる。

 

「なんだぁ、新入りか?」

「なんだよ、アンタ。」

「へ…今のガキが俺を知らないのも無理はねえな。」

「何言ってるんすか!いいか、新入り!この方はかつてエンジェイ長次郎と…」

「黙れィ!今は秋雨の長次郎。この収容所をもう少しで仕切れるとこにいる男だ。」

「あんた…ほんとにあのエンジェイ長次郎か!?」

「だから…」

 

幼いころ、エンジョイ長次郎の決闘を見て喜んでいたころの自分を思い出す。圧倒的な権力に敗北した自分であったがその頃を思い出せばまた希望が持てる。そのような気がした。

 

「なぁエンジョイ長次郎!俺と決闘してくれ!」

「なんだと?」

「あんたと決闘すればあの頃の…希望に満ちた俺に戻れる気がするんだ!」

「フン…がっかりするだけだぞ。」

「頼む!」

「…看守、看守はいねえか!デュエルディスクを持ってこい!」

 

 

 

 

 

エンジョイ長次郎ではなく秋雨の長次郎との決闘で敗北したトレードは絶望していた。希望の星であった長次郎ですら権力によって変わってしまった。がっかりさせたことを謝られたが、長次郎ですら逆らえない権力に自分が逆らえるわけがないと思ってしまっている。その後のトレードは看守に媚びを売り必死に強いカードを集め、何とか収容所の中でもいい位置にいようとしていた。そんな中、イレイ・クオリファイからある発表が収容所でなされる。

 

「囚人の諸君、君たちには今から収容所内でバトルロワイヤルを行ってもらう。勝ったものはその収容所から出してやろう。」

 

長次郎を除いて皆やる気に満ちていた。トレードも狭い収容所の中で窮屈な暮らしをするだけでは満足していなかった。最後のチャンス。最後にこれで勝てば再び自由になれる。そんな気持ちを胸にトレードは決闘を続けた。やがて最後の一人をトレードは倒す。看守たちがトレードをイレイの部屋へ来るよう言う。「やっと…自由になれる。」イレイの前に出され、トレードは自身に満ち溢れた表情でいた。

 

「なんだ、いい顔をしているな。」

「約束通り自由にさせてもらうぞ。」

「ん?自由だと?」

「そういう約束だっただろう。」

「”収容所から出してやろう”と言ったのだが…もう出ているだろう?」

 

トレードは血の気がさっと引いていくのを感じた。確かに自由にするとは言っていない。子供のような理屈であったが権力者がそうであると言えばそうなのである。トレードは絶望した。

 

「だがトップスのような権力者になりたいとは思わないか?」

「どういう意味だ…。」

「どうぞ?」

 

イレイの横にもう一人男が現れる。黒髪に青のアッシュの男である。

 

「はじめまして、私はアクト・クオリファイ。このイレイとは遠い親戚にあたるんだが…まぁいいだろう。君をさっきまでいた収容所から出す代わりに私とともにある人の部下になる気はないかい?」

「…断ったら?」

「わかっているんだろ?」

 

間違いない、収容所へ逆戻り…いや余計なことを知った分もっとひどいことになるだろう。権力とはそういうものなのだ。トレードはその話を受けることにした。誰に従うのかはわからない。しかし言うことを聞かねば自分はどうなるのかわからないのだ。

 

 

 

 

 

しばらくシンクロ次元を離れていた内に治安維持局は再整備されたらしい。長官はロジェという男に代わり、デュエルチェイサーたちが秩序を守っているらしい。家から見える高速道路にコモンズの若者が爆走している。かつての自分と被るも考えなしに権力に立ち向かうことはしない。時を待ち、仲間を募ってから反逆を起こす、その時までコモンズの家族と静かに暮らすことにした。今日はトレードが飯を調達する日となった。トレードは自分のDホイールにまたぐと勢いよく大通りへと飛び出していくのだった。

 

 

 

 

 

その頃、地下のごみ処理施設をうまく避けて作られた地下のある施設には大勢の人間が作業を行っていた。その装置のほとんどが治安維持局の情報をハッキングするものである。作業を行っている人の中で一人席に座っているだけの男がいる。イレイ・クオリファイであった。

 

「ロジェめ、私や行政評議会に何も言わず様々な余計なことを…。まぁいい。裏治安維持局たる我々がシティを秩序だった素晴らしい都市にして見せよう。」

 

イレイの笑い声が施設に響き渡るのであった。




~「プラチナム」デッキ~
星座をイメージしたカードで占められたシンクロ召喚を狙っていくデッキ。「スターダスト」カードとつながりが深い。エースカードであるプラチナム・ドラゴンはチューナーのレベルをコントロールできる強力効果を持っている。

<モンスター>
プラチナム・ドラゴン
シンクロ・効果モンスター
星8/光属性/ドラゴン族/攻2500/守2000
「プラチナム」チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
(1):自分フィールドに存在するチューナーモンスターを1体選択し発動できる。数を宣言し、選択したモンスターのレベルはエンドフェイズ時まで宣言した数になる。
(2):このモンスターは戦闘では破壊されない。


プラチナム・テレスコープ
シンクロ・チューナー・効果モンスター
星2/光属性/機械族/攻 200/守1500
(1):??

パラジウム・プラチ・ナイト
シンクロ・効果モンスター
星10/光属性/ドラゴン族/攻3500/守2800
「プラチナム」Sチューナー+チューナー以外のドラゴン族Sモンスター
このカードはS召喚でしか特殊召喚できない。(2)の効果は1ターンに1度しか使えない。
(1):このモンスターが戦闘を行う場合、相手はダメージステップ終了時までモンスター効果を発動することが出来ない。
(2):このモンスターが戦闘によって相手モンスターを破壊した時に発動できる。自分フィールドに存在する魔法 罠の数だけさらに攻撃することが出来る。


閃珖竜 スターダスト・プラチナム
シンクロ・効果モンスター
星11/光属性/ドラゴン族/攻3000/守2800
「プラチナム」と名の付くチューナー+チューナー以外のドラゴン族Sモンスター+チューナー以外のモンスター1体以上
このカードはS召喚でしか特殊召喚できない。(2)と(3)の効果は1ターンに1度しか使うことが出来ない。
(1):自分フィールド上に存在するカードを一枚墓地に送ることでこのカードの破壊を無効にすることが出来る。
(2):墓地に存在する「プラチナム」と名の付くカードを除外し相手フィールド上の攻撃力2000以下のモンスターを1体選択することで発動できる。選択したモンスターを墓地へ送り、エンドフェイズ時までそのモンスターの攻撃力分、このモンスターの攻撃力をあげる。
(3):除外されている「プラチナム」と名の付くカードを1枚選択して発動出来る。選択したカードを手札に加える。


プラチナム・アリエス
効果モンスター
星2/光属性/雷族/攻 500/守 100
(1):自分フィールドに「プラチナム」と名の付くモンスターが存在する場合、このカードを手札から特殊召喚することが出来る。


プラチナム・タウラス
ペンデュラム・効果モンスター
星6/地属性/獣族/攻2200/守1600
【Pスケール:青8/赤8】

【モンスター効果】
(1):このカードが墓地に送られた場合に発動できる。カードを1枚ドローする。
(2):(1)の効果を使用した場合、次のターンの自分のドローフェイズをスキップする。


プラチナム・ジェミニ
効果モンスター
星1/光属性/天使族/攻 200/守 200
(1)の効果は1ターンに1度しか発動できない。
(1):このカードが表側でフィールドに存在する時発動できる。プラチナム・ジェミニをデッキから1体特殊召喚する。


プラチナム・キャンサー
チューナー(効果モンスター)・特殊召喚
星8/水属性/水族/攻1900/守2500
このカードは通常召喚出来ない。
(1):自分のフィールドにカードが存在しない場合に直接攻撃を受ける場合、このモンスターは特殊召喚できる。
(2):このモンスターは攻撃宣言できない。
(3):このカードをS素材とする場合、「プラチナム」SモンスターのS召喚にしか使用できない。
(4):このカードをX素材にすることは出来ない。


プラチナム・ライブラ
ペンデュラム・チューナー・効果モンスター
星3/闇属性/機械族/攻1100/守1900
【Pスケール:青2/赤2】

【モンスター効果】
(1):自分フィールドにモンスターが存在しない場合の相手ターンに発動できる。ライフを500支払い、手札のこのモンスターを自分フィールドに表側守備表示で特殊召喚する。
(2):(1)の効果で特殊召喚に成功した場合、表側でフィールド上に存在するモンスターを1体選択し発動する。そのモンスターの表示形式を変更する。
(3):このモンスターが自分フィールドに存在する限り自分は魔法・罠カードを発動できない。


プラチナム・スコルピオ
ペンデュラム・効果モンスター
星5/地属性/昆虫族/攻 100/守2000
【Pスケール:青2/赤2】
(1):1ターンに一度、自分または相手のフィールドに存在するチューナー以外のモンスターを選択し発動できる。選択したモンスターのレベルをこのターンのエンドフェイズ時まで1にする。
【モンスター効果】
(1):Pゾーンに置かれたこのカードが破壊された時に発動できる。このカードを相手フィールド上に表側攻撃表示で特殊召喚できる。
(2):(1)の効果で特殊召喚されたこのモンスターは表示を変更することが出来ず、S素材とすることが出来ない。
(3):このモンスターは戦闘では破壊されない。


スコルピオ・サジタリウス
ペンデュラム・効果モンスター
星7/風属性/戦士族/攻2200/守1200
【Pスケール:青8/赤8】
(1):もう片方のPゾーンに置かれたカードを破壊することで発動できる。このターンのエンドフェイズ時まで自分フィールド上のモンスターの攻撃力・守備力を500ポイント上げる。
【モンスター効果】
(1):このモンスターがアドバンス召喚に成功した時、墓地に存在するレベル4以下の「プラチナム」モンスターを1体選択し特殊召喚できる。


プラチナム・アクエリアス
ペンデュラム・効果モンスター
星4/水属性/魔法使い族/攻1700/守 800
【Pスケール:青2/赤2】
(1):自分フィールド上のSモンスターが戦闘を行う場合、相手はダメージステップ終了時まで魔法カードを発動できない。
【モンスター効果】
(1):このモンスターが召喚に成功した時、デッキからプラチナム・アクエリアス以外の「プラチナム」と名の付いた水属性モンスターを1体特殊召喚できる。


プラチナム・ピスケス
チューナー(効果モンスター)
星2/水属性/魚族/攻 900/守1000
(1):このカードが墓地に存在し、自分がP召喚に成功した時に発動できる。墓地のこのカードを特殊召喚する。

<魔法>
ホロスコープ・パレード
通常魔法
ホロスコープ・パレードはデュエル中に1度しか発動できない。
(1):自分の墓地、またはエクストラデッキに表側で存在する「プラチナム」または「スターダスト」と名の付いたモンスターを可能な限り自分のフィールドに特殊召喚する。
(2):このカードを発動したターンのエンドフェイズ時、お互いのフィールドに存在するモンスターの攻撃力の合計分のダメージを受ける。

<罠>
プラチナム・ノヴァ
通常罠
(1):自分フィールド上に存在する「プラチナム」と名の付くモンスターをリリースすることで発動できる。相手フィールド上のモンスターを1体選択し、その選択したモンスターを破壊する。その後選択したモンスターの元々の攻撃力分のダメージを相手に与える。
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