暴物語   作:戦争中毒

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バトル

 

001

 

 

ピット戻った忍野、それを一夏は苦笑いして出迎えた。

 

「随分と酷いことするな」

『悪趣味じゃの』

 

一夏と忍にいろいろ言われながら忍野はアルケーを解除した。

 

「一応抑えたんだけどねぇ」

「『あれで抑えたのか』」

 

そう言いながら忍野は困ったような顔して椅子に座った。そこに箒と千冬がやってきた。

 

「お前は少しでも普通に戦えないのか?」

「コレばっかりはどうしようもないですね。どうしても戦いになると熱くなってしまう」

「熱くなるじゃなく悪になるだろ」

「悪役にしか見えなかったな」

「ハッハー、なら正義役は一夏かな?」

 

二人の小言にいつものふざけた返事を返した。

 

「さて忍野、シールドエネルギー補給ののちすぐに織斑との試合を開始しろ」

「え~?もうちょっと休憩くださいよ」

「既にちょっとの休憩は満喫しただろう?」

「休憩なしにするつもりだったの!?」

「ほらさっさと行け。第一、疲れてないだろ」

 

そう言うと千冬は蹴飛ばすように忍野を発進ゲートに押し込んだ。否、実際に蹴飛ばしてる。

 

 

 

002

 

 

 

一夏と忍野はピットから出撃し開始位置についた。観客は男性IS操縦士同士の試合が始まると興奮していたが問題の二人は至ってのんびりとした雰囲気を漂わせていた。

 

 

 

「そういえば一夏と勝負するのはあの時以来かな?」

「そうだっけ?」

「だって訓練で手合わせはしたけど勝負はしてないだろ」

「そう言えばそうだな、そんな時間なかったし」

《かかっ、二対一じゃがまぁ良かろう》

 

一夏はライフルとピストル、忍野は大剣を構えアナウンスを待った。そして

 

『試合開始!』

 

その時がきた。

 

 

 

「「勝つのは俺だ!」」

《いいや、儂らじゃ!》

 

 

二人は先程までとはうって代わって殺気をまとい戦闘を開始した。ケルディムはライフルを撃ちアルケーもバスターソードをライフルモードで反撃をおこなう。

互いに回避しながら射撃をするがバルカンモードによる連射性で勝るケルディムにアルケーは防戦になる。

 

「ちッ、いけよォファング!」

「やらせるか! ライフルビット!」

 

上方へ飛翔したアルケーからは10機のファングが、ケルディムからは右肩のパーツと臀部の尾羽のパーツが切り離され6機のビットが展開された。

互いにビットによる応酬。しかし一夏のビットは6機しかないため押され気味になった。一夏は降下しビットからの攻撃方向を絞る策に出た。

 

《敵がわが主様だけと思うな!》

 

忍の制御のもとシールドビットが展開され“射撃”を開始した。これで一夏側は15機のビットによる攻撃となり上空にいた忍野は再び劣勢に立たされた。

 

「テメェ!シールドビットまでに武器があんのかよォ!」

 

忍野はシールドや剣で攻撃を防ぎながら反撃の策を錬る。

 

 

双方全ビットでの戦闘は熾烈を極めたがお互いシールドエネルギーは殆ど減っていない。掠りはするが直撃は避けてるからだ。

 

「ビット戦じゃァ埒が明かねェ! だったら!」

「忍! ビット制御を頼む!」

 

 

「「接近戦で仕留める!」」

 

二人は同時に近接を仕掛けようと動いた。

 

《牽制をかけるぞ! シールドビット、アサルトモードじゃ!》

 

一夏の援護をするため忍はシールドビットの4機を四角に連結しビーム砲として攻撃行った。

 

「当たるかァ!」

 

忍野はビームの砲撃に添うように身を捻りながら急接近しバスターソードを振りかざした。

 

「この!」

 

一夏はピストルの銃剣で受け止めそのまま懐にはいりガン・カタ戦に持ち込もうとするが忍野はさせまいと足蹴りをする。一夏は避けようとしたが、

 

「甘ェんだよォ!」

 

つま先から出てきたビームサーベルに右手のライフルとフロントアーマーのミサイル発射管を破壊された。

 

「足癖が悪いな!お返しだ!」

 

一夏は反撃に左のピストルを接射しアルケーの装甲とシールドエネルギーを削った。

 

「いいねいいねェ、最高だなァ!」

 

ビットが飛び交うなか、忍野のバスターソードと一夏のピストルが再びぶつかった。

 

 

 

 

 

003

 

 

 

 

 

 

観客席にいた生徒と教師、そしてピットにいた箒と千冬、全員がこの試合を観入ってた。皆が男性IS操縦士同士の戦いとしか見ていなかったが目の前の試合は今まで見たことがないものだった。

いまだ開発段階のビーム兵器が使われて第三世代兵器としてやっと試験配備されたビット兵器が三種類も投入されているからだ。

さらに世界大会でも観られないような高度な戦闘が行われ女尊男卑の考え方を持つ者は悪夢を見るような顔していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

ケルディムとアルケーは武器を構えたまま空中で制止していた。

双方のビットは稼動限界を迎えていたが互いに回収する時間を与えず、限界に達し地に墜ちていた。

一夏に残った武器は両手のピストル、忍野はライフルモードに変更出来なくなったバスターソードと両脚のビームサーベル。

互いのシールドエネルギーが残り3割になろうとしていた。

 

「さァて、そろそろ終わらせるかァ?」

「そうだな、そろそろキメるとするか」

《いつでもいけるぞお前様!》

 

 

 

 

「「《トランザム!!》」」

 

 

 

甲高い駆動音が鳴り響き、ケルディムとアルケーが赤く発光し始めた。

次の瞬間、二機は先ほどまでと比べ物にならない移動速度で動きステージ中を飛びながらぶつかった。

赤い残像を残しながら何度もぶつかり武器同士の音を響かせてるが観客には何をしているか分からない。速過ぎるのと発光のせいで手足の動きが見えず流星が衝突してるようにしか見えなかった。

 

 

 

 

 

 

幾重の衝突で互いのシールドエネルギーの残量は残り僅かだった。

 

「「《これで終わりだ!!》」」

 

最後の攻撃をしようとした。

 

 

 

 

 

 

しかしケルディムとアルケーが元の色に戻り駆動音止むと二人は武器を下ろし動くのを止めた。

 

「トランザムはここまでか」

「まとも動けないんじゃ話にならねェなァ」

 

そう言うと一夏は銃をホルスターに戻し忍野は大剣を右腕にマウントし互いに武器を収めた。

 

「「織斑先生、棄権します」」

 

 

 

こうして男性操縦士同士の闘いは決着をつけずに幕を閉じた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『いやいや、クラス代表とやらはどうなるのじゃ?』

 




サブタイトルが思い付かないうえにトランザム中の戦闘をかなり省略してしまった・・・。

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