暴物語   作:戦争中毒

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久しぶりの投稿になる戦争中毒です。

先に書いておきます。
今回のバトル描写はネタにはしってます。


いちかイボルブ 其ノ貮

003

 

 

「まったく。あの二人はなぜ通信回線閉じているのだろうか」

「何らかの理由があったのかもしれない。簪、周囲の索敵を頼む」

「わかった。索敵開始」

 

 

一夏と忍野の反応が消えた空域までやってきた一同。

ちなみにエネルギーロスを最小限にするために、全員が簪の纏うデンドロビウムに掴まってここまでやってきた。

 

「確かにこの辺りですわよね!?」

「一夏ー! 居たら返事しなさーい!」

「二人とも落ち着いて」

 

セシリアと鈴は冷静さを欠いているようで、声を張り上げて一夏を捜している。シャルロットが窘めようとするがあまり効果がない。

 

 

「!? 2時方向に熱源多数!」

 

簪の報告を聞き、全員が指定された方角を拡大望遠して見ると、そこには三機のISが戦闘中だった。

 

「あれは!?」

 

片方は見慣れた紅い機体。

だが相対する機体はまったく憶えのないものだった。いや、『憶えのない』では語弊がある。鈴をはじめ、この場にいる半数以上が、その機体に心当たりがあった。

忘れもしない、入学初の学園イベントに乱入し、全校生徒に何らかの被害をもたらした災悪。

 

「何であれがここに居んのよ!!」

「わたくしが知るわけありませんわよ!?」

 

「皆、あの敵について知っているの?」

 

シャルロットは疑問を投げかけたが、それは無理からぬ事だ。

無人機による襲撃事件はラウラとシャルロットが学園に来る以前に起こった出来事。情報規制で学園外には詳しい事が明かされていないので、目の前の敵が分からなくても仕方がないのだ。

 

「無人IS。以前、学園を襲撃した敵・・・」

「無人のISだと!? そんなバカな」

「ISは人が乗らないと動かないのが常識だよ!?」

「それが常識だけどあれはそれを覆す存在よ、シャルロット」

「以前学園を襲撃した無人機ですと、一夏さん達以外で初めてビーム兵器を装備し、学園のシステムをハッキングするほどの電子戦能力がある機体でしたわ」

「すぐに援護に向かうぞ!」

 

 

肉眼で確認できる距離にまで接近して改めて驚いた。

どれだけ戦闘が続いているのか、双方の機体はボロボロだった。

 

無人機の内、片方が右腕と両脚を失い、もう片方も頭部にファングが刺さったままで右腕が千切れかかっている。その姿は人間が乗っているISではまず有り得ないダメージ量だ。

一方、アルケーガンダムは五体満足ではあったが、全身にあった安定翼の大半と、右肩の突出部分を失っている。右のバインダーもひしゃげており、既に使い物にならなくなっているのは明白だった。

 

 

 

 

すぐに箒は有視界通信を繋いだ。

 

「福音はどこに!? 一夏は無事なのか!?」

 

『!? てめェらどうしてここに居んだァ!?』

 

どうやら戦闘に集中していたらしく、通信がきてはじめまして気がついたような反応だった。

 

「アンタ達が生体センサーを切るから心配になって来たのよ!」

「教官からの罰則を覚悟しておけ! 嫁よ、現状を教えてくれ!」

『福音は一夏が落とした。けどよォ相討ちになっちまって一夏も海に落ちやがった!』

 

「「「なッ!?」」」

 

箒をはじめとした数人が思わず声をあげた。

作戦目標は達成したようだが、その為に仲間であり想い人である一夏が撃墜されたのだ。取り乱さないだけマシな方である。

 

『作戦中に襲撃して来やがった! 数は4で、俺と一夏で一機ずつは潰したが、ファングは品切れ、トランザムも切れてシールドすら貼れねェ状況だ』

 

「分かった! ラウラ! セシリア!」

「「任せろ(任せて下さいませ)!」」

 

すぐに長射程を誇る武器を持つラウラとセシリアは武器を構える。

 

「くっ! 近すぎる!」

「狙いが定まりませんわ!」

 

しかし三機は乱戦状態で、砲撃や狙撃による援護をする事が出来ない。

 

「そうだ! 更識さんのミサイルなら!」

「!! 分かった」

 

デンドロビウムの上部コンテナが開き、一本の三角柱が射出された。

その三角柱の側面はまるで魚の卵のように、夥しい数のミサイルの弾頭がギッシリと敷き詰められていた。

 

「マイクロミサイル、発射」

 

簪が手元で柱の制御をすると、三角柱の側面から敷き詰められていた小型ミサイルが一斉に発射される。

その数は福音の弾幕にけして見劣りするような物ではなく、アルケーだけを避けて飛翔するミサイルに、二機の無人機は大慌てで逃走を図ろうとした。

 

 

たが、

 

「一夏の邪魔をした罰だ!」

 

頭部にファングが刺さった無人機はセンサーがやられていたのだろうか、マイクロミサイルに紛れていたシャルロットに気付けなかった。

ゼロ距離にまで接近したシャルロットの専用機『ラファール・リヴァイヴ・カスタムII』その盾に隠された必殺の武器、灰色の鱗殻(グレー・スケール)のバンカーが撃ち込まれ、無人機はその反動で大きく吹き飛ばされる。

 

だがそれで終わらない。

 

「あの時の!」

 

スラスターを吹かし、二振りの刀を握って肉薄する箒。

姿勢制御を出来ず、吹き飛ばされた勢いそのままの無人機と併行しながら、その全身を斬りつける。一太刀一太刀、まるで素人が魚の鱗を剥がすかのように、均等ではなくデタラメで乱暴。しかし装甲はズタボロになっていく。

 

 

「借りは今ここで!」

 

青竜刀を両手で持ち、待ち構えている鈴。

クラス対抗戦での雪辱を胸に、目の前に飛んでくる無人機めがけ力一杯、フルスイングでその胴体に叩き込んだ。よほど頑丈なのか、装甲は砕かれたが真っ二つにはならなかった無人機。しかしまるで人間が血を吐くかのように頭部などから潤滑油らしき液体を撒き散らしながら、再び吹き飛ばされる。

 

「返させて頂きますわ!」

 

セシリアの元から放たれた青い猟犬。

次々と放たれるレザーは、無人機を空中に縫い付けるかのように全て命中。四機のレザービットは、あっという間に無人機を蜂の巣に変えてしまった。

 

 

灰燼(かいじん)()せ!」

 

止めとばかりに大口径レールカノンを発射したラウラ。

満身創痍をとっくの前に通り過ぎた無人機にその一撃を防ぐ手段はなく、砲弾は寸分違わずド真ん中へと命中。

胴体に風穴を開けて、無人機は爆散した。

 

 

「もう一機は!?」

「向こうだァ!」

 

そこには全速力でここから逃げようとしている無人機がいた。

すぐに全員が射撃兵装を向けるが、

 

「クッ! 射程圏外に逃げられました!」

「こっちもだ!」

「追うわよ!」

 

既に射程外。ならば届く距離まで近付こうとした。

 

「待って!」

 

すると簪がそれを止めた。

シャルロットや箒は止めた理由を聞こうとしたが、すぐに理解できた。

 

「私がやる」

 

デンドロビウム最大の武器。右舷に装備されたIS最強クラスの射撃武器、メガ・ビーム砲を無人機へと向ける。

 

「そこにいても、ビーム砲なら!」

 

エネルギーチャージが完了したのを確認し、狙いを定め砲身の微調整を行う。今尚、逃げていく敵へのロックオンの表示が出たのと同時に、簪はその引き金を引く。

 

一瞬のエネルギー収束の後、巨大なビームが発射された。

ビームは砲口から出た瞬間に拡大し、通常のISを丸々呑み込む程の大きさへと膨れ上がった。放たれた奔流は無人機を追う。

 

接近してくるビームに気づいた無人機はギリギリで避ける。が、そのビームはかなりの熱量を持っており、そばを通り過ぎただけで無人機の装甲が発火した。

これが有人機であれば絶対防御が発動して中破、あるいはエネルギーの大半を消費するで済んだのだろうが、無人機にはそんなものはない。

発火するとそこから連鎖的にダメージが広がり、それが臨界に達したところで無人機は爆発。

 

現れた全ての無人機が撃墜されたのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

004

 

 

 

 

 

「よし! すぐに一夏を!?」

 

箒が何かを言おうとしたところで、海面が爆せる。

 

ぽっかり海に開いた穴。その中心には球状のエネルギーと青い雷を纏った『銀の福音(シルバリオ・ゴスペル)』が自らを抱くかのようにうずくまっている。

 

「一体なんですの!?」

「!? まずい! あれは『第二形態移行(セカンド・シフト)』だ!」

 

ラウラが叫んだ瞬間、まるでその声に反応したかのように福音が顔を向ける。

 

『キアアアアアア・・・・・・!!』

 

まるで獸の咆哮のような声を発し、天を仰ぐように両手を広げる。

そして頭部に残っていた片翼が消え、新たにエネルギーの両翼が生えた。

 

 

その翼が一瞬発光したと思うと、夥しいエネルギー弾が放たれる。

 

 

その狙いは、箒の紅椿だった。

 

箒は突然の出来事に放心状態なのか、回避どころか防御姿勢すらとっていない。

経験の浅さが招いた結果だ。

 

「チィッ!!」

 

忍野は粒子を限界まで吹かし射線上に滑り込み、バスターソードを盾にその攻撃を遮る。

しかし戦闘で疲弊した剣に、今の福音の光弾は強過ぎた。

次々と着弾するエネルギー弾に、大剣は悲鳴のような音を上げひび割れが生じ砕け散り、

 

「グァァァァッ!!」

 

紅い機体へと吸い込まれるように命中した。

 

爆発音を聞いて我に返った箒はすぐに動くが、アルケーは黒煙に包まれたまま、下方へと落ちていった。

 

「忍野っ!」

 

真っ先に鈴が、墜落していく忍野を助けようと手を伸ばす。

しかしそれを阻むかのように降り注ぐ光弾。

 

「こんな時ーーー

「貴様ぁぁぁぁぁ!!」

ーーーラウラ!?」

 

仕方がなく回避運動をとり、悪態をつく鈴の横を弾丸のようなスピードで進んでいくラウラ。

 

「鈴さん、何を呆けてますの!?」

「ラウラを援護するぞ!」

 

セシリア、箒がラウラの後を追う。

止めようと声をかけようとしたとこで、

 

「そこ退いて・・・」

「えぇぇぇぇぇ!?」

 

まるで鈴を押しのけるかのように、簪はデンドロビウムの進路を福音に向けて飛んでいった。

 

呆けてる鈴にシャルロットは心配になって近づいて見たが、その顔はまさに“ぽか~ん”と言った表情だ。

 

「鈴、どうしたの? そんな『え、コイツら何やっての? バカじゃねぇの?』みたいな顔して」

「そんな顔してないわよ。それとシャルロット、あんたちょくちょく言葉使いが汚くなってるわよ」

「気のせいだよ。それでどうしたの?」

「何でみんな一夏たちの救助をしないのよ!?」

「でもさ、福音を落とさないと救助に行けないよ? 絶対邪魔されるよ?」

「・・・それもそうね」

 

シャルロットに言われて頷く鈴。先ほど邪魔されたのを思い出したのだろう。

すぐにみんなの後に続いた。

 

「忍野! アンタの仇はとってあげるわよ!」

 

 

 

 

 

 

 

ちなみにこの時、誰1人として迎撃班と救助班に別れるという発想がなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

005

 

 

 

「はっ!」

 

なんだかすげー悪い夢を見ていたような気がする。

あれ? なんで寝てたんだっけ?

 

「確か福音を落として、その時爆風に飲まれてそれから・・・」

 

直前の出来事を思い出した。

 

そして改めて辺りを見回して見る。

 

空は夜空。人工的な灯りがある街中ではまずお目にかかる事の出来ないほどの星が輝いていた。足元は波一つない水面で、触れているのに特に温度を感じない。それに水面に映っているものがおかしい。空は間違いなく星空、にも関わらず水面には青空が映っていた。

 

少なくとも俺は、星空と青空が水面を境に共存する場所を知らない。と言うか、そんな場所は世界のどこにもなかったはずだ。

 

「忍、ここが何処だかわかるか?」

 

怪異的な世界なら忍なら分かるかもしれない。そう思って影に向かって声をかける。

だが、

 

「・・・? 忍? 忍! おい忍っ!」

 

影に潜んでるはずの忍に呼びかけるが返事がない。

何でだ!?

 

 

・・・、!!

ああそうか。俺、死んだのか。

ならこの不可解な場所も、忍が返事をしないのも説明がつく。

 

ここはあの世だな。

 

ケルディムはボロボロだったし、かなりの高度から墜落した筈だからな。墜落死か海に落ちて溺死のどっちかだな。

俺が死んだって事は、現世で忍は全盛期の力を取り戻してるんだろうな。

・・・忍野の事を殺してないと良いが。

 

それにしても、

 

「あの世って随分変わったところなんだな」

『いえ、あの世ではないですよ』

「!?」

 

ふと漏らした呟きに、背後から返事があった。

慌てて振り向くとそこには一人の女性が立っていた。

 

見た目の年齢は千冬姉と同じくらいで、薄菫色の髪に赤い瞳をもっていて、深緑色を基調としたパンツルックの見たことのない美人さんだった。

その人は優しげな笑みを浮かべている。

 

「えっと、すみませんがあなたは?」

『あら? 相手に名を訪ねるなら、まず自分から名乗るのがマナーではないでしょうか?』

 

確かにそうだけど・・・。

まあ、良いか。

 

「俺は織斑ーーー

『織斑 一夏、9月27日生まれで年齢は15歳。身長172cm。両親はおらず姉との二人暮らし。世界で二人だけの男性IS操縦士にして世界最強(ブリュンヒルデ)の弟。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして“元吸血鬼”』

 

その瞬間、俺の中の警報が鳴り響いた。

俺が吸血鬼だった事を知っている人間は、両手の指の数もいない。なのに目の前の人はそれを知っていた。

そうなると専門家かヴァンパイアハンターか。この人の外見的には後者だとは思うが・・・。

 

「あなたはいったい?」

 

一字一句聞き逃すわけにはいかない。この人の返答次第で逃げるか、逃亡するか、戦略的撤退をするかが決まる。

・・・結局、全部同じだけどな。

 

『私はオリジナルセブン、コアナンバー006です』

 

思いっきりスッ転びそうになった。

オ、オリジナル、セブン? コアナンバーって?

絶対に嘘だ! 偽名どころかまるでコードネームじゃんか! そんな名前の人が居てたまるか!

 

見ると口元を隠してクスクス笑っているし。

 

『ふふふっ。ごめんなさい、これだけじゃ分からないですよね』

 

どうも目の前の人の意図が読めない。

忍野みたいにはぐらかしたり言わないわけではないようだし、からかわれてるのか?

 

『では改めてまして。第三世代型番外機2号機、ケルディムガンダムよ』

 

・・・・・・は?

 

「けけけ、ケルディム!? え、でも、あなたは人間じゃ!?」

『ここは、言わばISの精神世界。ISは人格があり心があるんです。ですから私は自分の心に従った姿をしてます』

 

(・・・なんで最初からそうだと言ってくれないんだよ。大体、オリジナルセブンってなんだよ」

『あの~、途中から声に出てますよ?』

 

おっと、いけない。

思わず声が出てしまった。

 

『では質問にお答えしましょう。オリジナルセブンはコアナンバー000、一番最初のISコアを雛型に作られた7つコアの総称なんです。まあ、最初に量産されたコアだと思ってくれればいいわ』

「はあ。それで、その・・・ご用件は?」

『そうでしたね。では本題に入りましょう』

 

一つ咳払いをすると、ケルディムは先程までと打って変わって、真剣な眼差しになり此方を見つめてくる。

変わったのは表情だけ。しかしそれだけで場の雰囲気まで一転させてしまた。

 

『あなたは力を欲しますか?』

 

はい?

 

『もう一度問います。あなたは力を欲しますか?』

 

あ、答えないといけないのか。

 

「暴力じゃない力なら欲しいな」

『ではその力を何のために使いますか?』

 

何のために?

そんなの決まっている。

 

「友達をーーーいや、仲間を守るためにだ。不条理で道理のない暴力に溢れたこの世界で、そういうのからできるだけ仲間を助けるために使いたいと思う。この世界で一緒に戦うーーー仲間を」

 

忍と遭った時とは違う、理想に溢れた使い方とは言えないかもしれない。忍野には軽く流されるような事かもしれない。

けれどこれは、俺自身で決めた、俺の在り方だ。

 

『では行きましょう』

 

そう言ってケルディムを名のる女性は俺の手を取る。

すると意識が暗転するのを感じた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

006

 

 

 

 

福音との戦闘が行われてる空域の海上。

 

その海域は数十年前に起きた大地震と海底火山の影響で何十という数の、メーター単位で計るような大きさの島で構成された諸島となっていた。

 

そしてその中の一つ。半径10メートルほどしかない島の砂浜に出来た不自然なクレーター。

 

 

「勝手に殺すなァァァ!」

 

そんな怒号とともに砂の中から姿を表した紅い機体。

運良く島に墜落したアルケーガンダムだった。

 

攻撃の発射位置が離れていて弾幕の密度が薄かったのと、最初に剣である程度防いだお陰か、装甲が砕けてはいるが外見は五体満足だ。

 

()()は。

 

(右手が千切れてるなこりゃ。それに内臓破裂が4、いや5ヶ所かな? あ、首の骨も逝ってる)

 

装甲で覆われているので見えないが、忍野の身体は間違っても無事と言えるような状態ではなかった。

装甲の下で身体は千切れ、そして破れ、壊れてしまってる。普通の人間ならその痛みで苦しみ、死を待つばかりとなっていただろう。

 

最も、人間であればの話ではあるが。

 

(とりあえず首と右手だな)

 

そう思いながら傷に意識を向けると赤い稲妻らしきものを発しながら修復されていく。

千切れた飛んだ右手は灰となり、傷口から稲妻と共に生えてくる。関節の外れた首は赤く腫れていたが、稲妻が発した後は綺麗に元通りになっていた。

 

5%(・・)だと致命傷以外の修復をしないのが難点だなぁ。さてと、」

 

頭上を見上げると皆が福音と交戦中なのが見えた。

忍野はすぐに飛び立とうとアルケーを動かしたが一向に飛ばない。

調べてみると、

 

「PICがイカレやがったか・・・」

 

ISの慣性制御システムにエラーが発生していた。おかげで今のアルケーは浮遊することすら出来ない、インフィニット・ストラトス(無限の成層圏)が訊いて呆れる。

 

今のアルケーガンダムは射撃武器でもあったバスターソードは砕かれファングもない。

援護するための武器がない以上、飛べないISは的にしかならない。さてどうしたものかと途方に暮れているとあるものが目に映りこんだ。

 

そこに落ちていたのはGNアームズの残骸の一部。先ほど撃墜された物も偶然この島に落ちていたようだ。焼け焦げた鉄板に千切れたケーブル、元の形を知らなければ何なのか分からない状態だった。

だが忍野が注目した“それ”は、表面に焦げ目や擦り傷こそあるが壊れてはいないようで、まだ使えそうだった。

 

(GNドライヴが全基無事で、“あれ”が使えるなら・・・)

 

思わず口角がつり上がる。

 

「覚悟しろよ福音。化物とのケンカ代は高くつくぞ」

 

忍野の瞳は、闘志に輝いていた。

 




 
・・・各ヒロインファンの方々、当作品でどこかの戦隊ものみたいな連携プレーをさせてしまい、すみませんでした。
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