今代の三条小鍛冶宗近、参る   作:うすらい

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活動報告でもいったのですが、完成間際でデータが消えました。
そして、役に立たぬ自動保存。


して、十三話です
まだ敵襲なう

創作刀剣男士が出ます
苦手な方は閲覧ご注意ください


鬼を切った太刀

 右手に絡まる糸の様なものが不快で煩わしく、振り払った。

 すると、私の右胸に突き刺さっていた槍は光の粒子となり、この世から完全に消えた。

 一瞬、脳内には疑問符が浮かんだ。だが、彼女からの贈り物かと思えば、合点がいく。

 

 

 悪縁を断ち切ったのか。

 まるで、石切丸ではないかと笑いが込み上げた。

 あいつを追いかける為には、人間をやめなければならないのか。

 

 

 

 「……ハッ」

 

 

 

 

 

 糸を手繰り寄せ、右手で引きちぎった。

 胸の奥底から湧いてくるこの感情は、怒り。

 

 

 

 

 

 「おいたが過ぎたな、検非違使共」

 

 

 

 

 

 

〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜

 

 

 

 

 

 

 「鍛冶場を死守しろ!!!! 絶対に近づけさせるなッ!!!」

 

 

 

 戦の喧騒にも負けぬ様、声を張り上げていた長谷部に後ろから敵の太刀が襲い掛かる。だが、それを同じ織田信長の刀であった宗三左文字が切り捨てた。

 桃色の衣が空に舞い、まさに蝶の様な美しさである。

 

 

 「助かった、宗三」

 

 

 「あなたに背を預ける日が来るなんて、思いませんでしたよ」

 

 

 「ああ、まったくだ!!」

 

 

 宗三は戦が他の刀剣男士に比べて、美術品としての日々が長く、戦意は人一倍あるものの技量が伴っていなかった。

 だが、今の主である三月は宗左の意思を汲み取り、過去へ送り続けた。

 自分自身が難儀な性格をしていることは、重々承知している。それでも、言葉の裏の真意を理解してくれ続けた主に報いたい。

 それが今、宗三が己の刃を振るう理由だった。

 

 

 

 「織田信長が愛刀の一振り、へし切り長谷部ェ!!!」

 

 

 「天下人が為の剣、宗三左文字ッ!!」

 

 

 

 

 

 

 「「いざ、参らん!!!!!!」」

 

 

 

 

 

 

〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜

 

 

 

 

 

 

 「本気の俺は……すげえんだからね!!」

 

 

 「まだまだァ!! 愛染明王の加護ぞあらん!!」

 

 

 

 敵の斬撃により、ボロボロとなってしまった戦衣装を纏いながら、蛍丸と愛染国俊は鋭い一太刀を繰り出した。

 蛍丸の大太刀故の広く、力強い攻撃は敵の槍を一刀両断し、愛染の軽い太刀筋を素早さでカバーした鋭い一突きは敵の薙刀の頚動脈を的確に貫いた。

 

 

 この本丸()は俺たちが守る。

 二人の瞳には、燃え盛る炎の如く、強い意思が揺らめいていた。

 

 

 

 「まだ、国行が来てねえからな……あんまり、家を荒らされると困るんだよッ!!」

 

 

 「ほんとほんとー。あんまりおいたをすると……股から真っ二つ、だよ」

 

 

 

 敵は幼子二人のはずであると、検非違使は目を見開いて、確かめた。

 だが、放つ殺気はあまりの濃く、鋭い。

 

 

 

 

 

 

 「「さあ、誰から倒れるか?」」

 

 

 

 

 

 

 夜の帳はまだまだ下りたばかりだと、僅かばかりの蛍が庭を舞った。

 

 

 

 

 

 

〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜

 

 

 

 

 

 

 

 濃い闇が剣筋を鈍らせると、三日月は疲労で鈍る脳裏で感じた。三月によって顕現してから、初の夜戦である。今剣以外の三条派の刀剣は闇夜に慣れず、戸惑っていた。

 

 

 「よるはぼくのでばんです! みんなはさがっていてください!」

 

 

 今剣は疲弊した仲間を庇い、前へ出た。

 確かに、短刀である今剣は夜戦には強い。だが、まだ底の見えない敵数を疲労した状態では、捌ききることは不可能だ。

 相手の太刀を避け、薙刀を弾き、大太刀の首を落とす。

 小さな体に見合わぬ大立ち回りは確かに、天狗の子と名乗るに相応しかった。だが、神風はいつまでも吹きはしない。

 

 

 

 

 「忌々シイ……小童ガッ!!!」

 

 

 「ッ!?」

 

 

 背後からの槍の一突きが今剣の腕を掠り、赤い血が飛び散った。

 痛みには慣れていた筈だが、感覚が鈍っていた為か、その傷は熱く、鋭く痛んだ。

 

 

 その痛みで、今剣は気がついてしまった。

 敵数が一向に減らないこと。他の三条派の仲間も敵の手中に落ちてしまっていること。疲労のあまり膝が笑って、使い物にならないこと。

 所詮、短刀一振では軍勢に勝ち得ないこと。世界はいつだって残酷なのだ。

 

 

 

 「……やすつな」

 

 

 

 煤で汚れた頬を伝った、一筋の涙。

 大きく、赤い瞳は絶望で彩られ、自身の剣を握る力すら残っていなかった。

 

 

 

 「さいごに……あなたにあやまりたかった」

 

 

 

 今剣は目を閉じ、振り落とされた刃を避けようとしなかった。

 暗い瞼の裏で思い描くのは、遥か昔のもっとも忌み嫌う記憶だった。主であった源義経の兄である、源頼朝公の佩刀であった彼を罵倒したこと。

 取り返しのつかないことをしてしまった。だから、今、この責め苦を負うのだ。

 今剣は迫りくる痛みに、身を構えた。

 

 

 

 

 「……え」

 

 

 

 いつまで待っても訪れない痛みに、今剣は目を開けた。

 そして、目の前の光景に声が漏れた。

 

 

 

 

 

 「残念でしたね、今剣。私がいる限り、あなたを折らせはしませんよ」

 

 

 

 

 

 満身創痍の今剣を背にかばった、銀髪の刀剣男士。

 長い髪を揺れものの簪でまとめ、紺と銀のマントがはためく姿はどこか幻想的であった。

 

 

 「さぁ、その槍を構えなさいな。あなた方の傲慢、この鬼切安綱が切り捨てて差し上げましょう」




当然のごとく出てきた鬼切さん。実装されてません

て、天下五剣は実装されるんだよね!?(たぶん、遠い未来だけど!)と、gkbrしながら書いてました
次回で、童子切は出ますが


話は変わりますが、刀剣乱舞初イベント『大阪城に眠る千両箱』始まりましたね
今のところ、四十九階までクリアしました
疲労抜きをかねて、後書きを書いています
(遠戦で高速槍倒すのは爽快ですよ)

とある審神者さんが、高速槍の機動を計算して出していたのですが、あまりにぶっ飛んだ数字に一瞬殺意が湧きました
まったく、これだからとうらぶは!


次回、十四話。もうそろそろ敵襲を終わらせたいです

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