ポケットモンスター陰/陽 〜ポケットモンスターが幻想入り〜   作:Mr.Pooh

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新章突入。ここからバトルの頻度も多めになります。

では、本編どうぞ。





第二章 幻想郷のバトル&ゲット
第一五話 ポケモンセンター


視点:霊夢

 

「フォッコ、サイコキネシス!」

 

「コーッ!」

 

フォッコが出した、霊力とも魔力ともつかない力が相手のポケモンを襲う。

 

「コラーッ!」

 

「モクザイ!」

 

モクザイと呼ばれたそのポケモンはあっけなく地に伏せた。周りが少し騒めき、しばらくすると拍手が起こった。

 

ポケモンの三連異変が巻き起こった翌日の午前。私は目的地に向かう前にまた人里に出向いていた。

 

そこで目に付いたのはやはりポケモン勝負の風景だ。人里ではまだ昼前にも関わらず多くのポケモン使いが勝負をしていた。

 

そう言えば、ポケモンは鍛えた方が強くなるとか霖之助さんが言ってたな、と思い出し、フォッコを鍛えておこうか、と思った矢先、人里の一角で何人かが寄ってたかってバトルをしている所を目撃した。

 

これは好都合。

 

と言う訳で、すぐに乱入して勝負に参加した。結果、現在三連勝中。好調な滑り出しだ。

 

「私の勝ちね。次、私と戦いたい人はいるかしら?」

 

言ってはみたが、前に出る者はおろか、手を挙げる者さえおらず騒つくばかりである。私が来たばかりの時は威勢の良い奴らが我先にと群がって来たと言うのに・・・根性が無いと言うか、意気地無しと言うか。

 

と思っていたら。

 

 

 

 

 

 

「はいはいっ!霊夢さん!一戦お願いします!」

 

 

 

 

 

 

突然の声に騒つきも止み、声がした方に視線が向けられる。

 

奥から姿を現したのは・・・。

 

「霊夢さん、お久し振りです!」

 

守矢の巫女、早苗だ。

 

案外久々に見る顔である。

 

「あら早苗。久方振りね。」

 

「はい!たまには弾幕ごっこじゃ無い勝負でもしましょうよ!」

 

やたらと威勢が良い早苗。外界での経験者かしら?

 

「こんな観客の中でいきなり入ってきて挑戦するなんて度胸あるわねぇ・・・。まぁ、受けて立つわ。」

 

「そりゃあ勝つ自信がありますからね。絶対に霊夢さんを打ち負かしますよ!」

 

私を力強く指差す早苗に沸き立つ観客。・・・人の目を引く作法は布教の賜物か。

 

「そんなこと言ってて良いの?私、今三連勝中で絶好調なのよ。勝てるかしら?」

 

「奇遇ですね。私もそこら辺の男三人軽く片付けてから来たんですよ。」

 

ドヤ顔で言い放つ早苗。本当かどうかは分からないが、確実に今は場を沸かせている。

 

「大口叩いちゃって。どうなっても知らないわよ。さっさとポケモン出しなさい。」

 

「ふふっ、負けませんよ!行けっ!すわさま!」

 

早苗のボールから出てきたのは青い、と言うか水色のカエルのようなポケモンだ。

 

「ケロッ!」

 

No.656 ケロマツ あわがえるポケモン

みずタイプ

高さ0.3m 重さ7.0kg

身体に泡を纏わせて身を守る。見た目よりも用心深い性格で、常に周囲に気を配っている。

 

泡か・・・フォッコの炎が消されないか少し不安ね。

 

いつの間にか、誰とも知らない人が審判役に駆り出されていた。本当に必要なのかしらね。これ。

 

目の前にはかなりキリッとした顔のすわさまと未だに自信満々な顔をしている早苗。周りにはそれなりの観客。

 

 

 

 

 

 

しばし、沈黙。

 

 

 

 

 

 

「それでは、フォッコ対すわさま、戦闘開始!」

 

 

 

 

 

 

「「・・・。」」

 

審判役が宣言を出しても、しばらくは私も早苗も動かなかった。相手も私と同じように後手を狙っているらしい。

 

「・・・では、私から。すわさま!ハイドロポンプ!」

 

結局最初に動いたのは相手だ。すわさまは指示を受けると跳び上がり、

 

「ケロ・・・マーッ!」

 

明らかに速い水流を発射した。

 

「避けて!」

 

フォッコは激流を横に避ける。

 

「もう一回!」

 

「ケロッ!ケロッ!」

 

フォッコは水流の間を縫って得意のステップ。その間にもスキを伺う。

 

「くさむすび!」

 

「コッ!」

 

ハイドロポンプ勢いで跳び上がったすわさまの足に、フォッコは例の「力」で植物を巻き付け、思い切り引っ張った。

 

「!?」

 

「ケロッ!?・・・ケローッ!」

 

すわさまはそのまま地面に叩きつけられた。

 

「くさむすびとは・・・予想外ですね。相手に不足無し、って感じでしょうか。」

 

「まだ大口叩いていられるのね。その鼻、今にへし折ってやるわ!フォッコ、だいもんじ!」

 

「フォッコーッ!」

 

大の字の火炎がすわさまを襲う。

 

「すわさまっ、耐えて!」

 

(耐えて!?)

 

早苗が指示したのは回避ではなく防御、変な所で意表を突かれた。

 

「ケロ・・・ッ!」

 

しかも、すわさまはフォッコの火炎をしっかりと受け止めた。

 

「水ポケモンは炎技に強い!常識です!」

 

「えっ!?どう言う理屈なのそれ!?」

 

「タイプの相性もご存知ありませんでしたか!この勝負、頂きです!」

 

技を振り切ったすわさまは指示も無くこちらへ素早く接近して、

 

「すわさま、まきびし!」

 

どこからともなく取り出した尖った石をフォッコの足元にばら撒いた。

 

「スキだらけですよ、霊夢さん!」

 

「はんっ、こんなの踏まなきゃ良い話よ!」

 

「そうさせないとでもお思いですか?すわさま、れいとうビーム!」

 

すわさまは早苗の指示で、フォッコがまきびしが撒かれた地面から移動する前にれいとうビームを浴びせる。

 

「気合で回避よ!」

 

「コッ!」

 

フォッコはれいとうビームの雨の中、まきびしが撒かれた地面を慎重に、しかし素早くステップして回避する。フォッコの気合も十分らしい。

 

(やばいわね・・・まだ当たりはしてないにしろ、確実にまきびしのせいで回避に精彩を欠いてる。これじゃあ攻撃も出来ないわ。)

 

「今です!横から!」

 

「!?」

 

「ケロッ!」

 

すわさまは突然俊敏に移動して、ビームの始点の場所を変える。

 

不意打ちに回避が追いつかなかったフォッコはビームを食らってしまい、四肢が凍らされて行く。

 

「フォッコ!」

 

叫ぶも後の祭り。フォッコは全身を固められ完全に動きを止められてしまった。

 

「完全に凍ってくれましたか!私の勝ちです!すわさま!ハイドロポンプ充水!」

 

凍らされたフォッコを目の前に、すわさまはゆっくり時間を掛け小さい身体に水を溜めていく。

 

「こらフォッコ!早く動きなさい!避けられないわよ!」

 

フォッコの身体はピクリとも動かない。

 

万事休すか・・・!?

 

「・・・いや、まだ行ける!だいもんじで中から氷を溶かしなさい!」

 

指示後、すぐにフォッコを纏っていた氷が口元を中心にみるみる溶けだす。

 

少しずつ、

 

少しずつ。

 

そして、

 

「コーッ!」

 

溶けた氷を突き破ったフォッコは仕返しとばかりにだいもんじを繰り出す。

 

しかし。

 

「もう手遅れです!すわさま、放水!」

 

「ケロォーッ!」

 

すわさまはさっきから溜めに溜めていたハイドロポンプを解放する。

 

その、さっきの何十倍もあろう水流はかなりの火力のはずのだいもんじを簡単に鎮火し、なおも勢いを保ってフォッコに迫る。

 

(当たらなければ意味は無い!)

 

「避けなさい!」

 

フォッコは横ステップで素早く避けようとした。

 

 

 

 

 

 

──足元を見ずに。

 

 

 

 

 

 

「・・・フォッ!?」

 

「えっ!?」

 

一瞬、何が何だか分からなくなるも、すぐに状況が分かった。

 

そうだ。

 

忘れていた。

 

早苗は、罠を張っていたんだった。

 

フォッコは、崩したことの無かったステップを崩してしまった。

 

 

 

 

 

 

・・・足元の、「まきびし」のせいで。

 

 

 

 

 

 

「コーッ!」

 

ハイドロポンプの桁外れな水流に、バランスを崩されたフォッコはなす術も無く吹き飛んだ。

 

「フォッコ!?」

 

吹き飛ばされたフォッコが遠くで地面に叩きつけられるのが見えた。

 

すぐにフォッコの元に駆け寄って様子を見る。

 

・・・ずぶ濡れで、完全に戦闘不能だった。

 

 

 

 

 

 

「決着!フォッコ、戦闘不能!勝者、すわさま!」

 

 

 

 

 

 

「やったーっ!」

「ケロ!ケロマ!」

 

審判が勝者を宣言した瞬間、早苗とすわさまはもちろん、観客達も歓声を上げる。

 

「あっちゃあ、大丈夫?フォッコ。」

 

「フォッコー・・・。」

 

「よく頑張ったわ。少し休みなさいな。」

 

私はフォッコをボールに仕舞った。

 

ふと、目の前を見ると、早苗が私に右手を差し出していた。

 

「良い勝負でした。今回は私が一枚上手でしたね。」

 

「・・・今回は、ね。」

 

私は立ち上がり、改めて向き直って私が初めて見たポケモン勝負と同じように、早苗と握手した。

 

・・・今度はこっちの立場か。

 

予想通り、楽しいものね。

 

 

 

 

 

 

 

 

「いや〜スッキリしました!まさか霊夢さんを打ち負かせられたとは・・・。」

 

勝負の後、早苗と人里を並んで歩きながら身体を休ませる。

 

「流石にあんたが外界でやってたことには勘でも勝てなかったわね。」

 

「でも、霊夢さんに勝つことだって私は初めてですし、それどころか私初めて霊夢さんが負ける所見た気がします。」

 

「そうねぇ・・・。確かに最近は弾幕ごっこでも無敗だし、何でも大抵勘で何とかなってたし。負けたの久しぶりだわ。」

 

「私が霊夢さんの連勝記録を打ち止めたんですね!何だか誇らしいです!」

 

「・・・ここまで喜ばれると清々しいわ。」

 

何だかこいついっつも目を輝かしてる気がする。

 

「しかし、弱りましたねぇ・・・。こっちにはポケモンセンターが無いことすっかり忘れてました。これじゃあ、ポケモンの回復に時間がかかっちゃいます。」

 

「ぽけもんせんたー?まだ外界の道具があるの?」

 

「へっ?・・・あぁっ、そうですね。霊夢さんが知ってる訳ありませんよね。すいません。」

 

「・・・今少し馬鹿にした?」

 

「いえ?気のせいでは?」

 

「あぁ、そう・・・。」馬鹿にしたのに気のせいもあるんだろうか。無意識という事なんだろうが。

 

「ポケモンセンターは、ポケモンを瞬時に傷付いた状態から回復する施設です。外界ではいたる所にあるんですよ。」

 

「ふぅん。」

 

ポケモンセンター・・・。

 

ふと、横の街並みを見てみる。

 

 

 

 

 

 

・・・ん?

 

 

 

 

 

 

「センターが無いなら仕方ないですね。フォッコには完全に傷が癒えるまで休んで頂きましょうか。」

 

「・・・早苗。」

 

「? はい、何ですか霊夢さん。」

 

「・・・あれ。」

 

私は早苗の後ろにある「あれ」を指差して言った。

 

「ん?あれ?」

 

「・・・だから、あれよ。」

 

「何があるんでs・・・!?」

 

早苗も「あれ」を見た瞬間、まず固まった。

 

そして、叫ぶ。

 

 

 

 

 

 

「・・・えええぇええぇえぇぇええええぇええっ!?」

 

 

 

 

 

 

普通の街並みに、周りの風景と同じような家が一軒。黒い瓦の屋根に淡い黄色の土壁。それに玄関には障子。ほとんど、何の変哲も無い建物がそこにあった。

 

唯一違う所を挙げるとすれば・・・通りに面した側の屋根に、デカデカと「ぽけもんせんたー」と(平仮名で)書かれた看板が乗っかっていることだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

有無をも言わなそうな顔付きで「ぽけもんせんたー」に突入した早苗の後ろに付く私。入ってみると内装も一部を除いては至って普通の建物の和風家屋だった。中に入ってまず目に付いたのは入り口の真正面にあるカウンター。さらにその奥には場違いな大型の機械(ここが至って普通ではない所である)。そして右手側に本棚やちょっとした椅子、左手側にもう少し部屋がある、と言った具合だった。

 

驚いたのは、カウンター意外な人物が立っていたことだ。

 

「ようこそ!ポケモンセンターへ・・・って、なんだあなた達k」

 

「鈴仙さん!あなたがジョーイさんやってるんですか!?と言うかなぜポケモンセンターが幻想郷に!?それから・・・!?」

 

「えっ!?ちょ、ちょっ、止めキャーッ!」

 

「落ち着きなさい早苗。幻想郷は全てを受け入れるの。分かってるでしょ?後、鈴仙の顔を両手で挟んで質問攻めするのは止めなさい。」

 

「しっしかし・・・!」

 

「おいういえ!おいういえくあはい!」

 

「ほら、鈴仙も言ってるでしょ?落ち着けって。」

 

鈴仙は不自由な頭を上下に振って肯定した。

 

「なんで分かるんですかっ!?」

 

「勘よ。」

 

「また!?・・・いやいやそれより、何でこっちにポケモンセンターがあるんですか鈴仙さん!」

 

「は・・・はあいへ・・・。」

 

「まず放してやりなさいってば。」

 

「あっ、ごめんなさい。」早苗はすぐに手を戻した。

 

鈴仙・優曇華院・イナバ。彼女は普段竹林の奥にある永遠亭で永琳と言う医者に師事し薬や医療について学んでいる月兎だ。

 

「ぷはっ・・・落ち着いて早苗。私は店番頼まれただけだからほとんど何も知らないの。」

 

「誰にですか!?」

 

「師匠よ。よく分からない機械の説明とかも受けて、今日からてゐと交代でここの店番することになっちゃったのよ。」

 

「永琳が?・・・何であいつがこんな機械を?」

 

「さぁ。私は永遠亭でも見たこと無かったわ。」

 

「もしかしてその機械って、外界のポケモンセンターってので使われてるのと同じ奴?」気になって早苗に聞いてみる。

 

「はい!間違いありません!丁度、休ませて欲しいポケモンが二匹程いるので、頼めますか?」

 

「えぇ、もちろん。・・・早苗さん。外界のと使い方間違えてたら言ってくれる?」

 

「あっ、はい。」

 

私と早苗はモンスターボールを一つずつ鈴仙に渡した。言うまでもなく中にフォッコとすわさまが入っているものだ。

 

さっきからカウンターの奥で異質な存在感を発していた例の機械。完全な四角ではないが、横幅は手を広げた位、高さは胸あたりまである鉄の箱だ。丸い窪みが六つ付いている。丁度、モンスターボール辺りがスッポリ入りそうな・・・。

 

と思っていたら鈴仙がその通りのことをした。そして機械に何かすると、

 

テンテンテレレン♪

 

・・・謎の音楽が流れた。

 

「よし、これでポケモン達は皆元気になったわよ。」

 

「・・・えっ、もう終わり!?」

 

「うん。・・・それで早苗さん、使い方間違えてなかった?」

 

「はい!バッチリです!」

 

「これで外界と同じなの!?」

 

「そうですよ。外界のポケモンセンターでも短い音楽が一回流れるだけで回復が終わるんです。」

 

「外界の技術はどこまで行ってるのかしら・・・。」

 

「まぁまぁ、えーとこっちが霊夢でこっちが早苗さんね。」

 

「ありがとうございます♪」

 

「あぁ、ありがとう・・・どれ、試しにボールから出してみるか。出てフォッコ。」

 

「フォッコッ!」

 

ボールから出てきたフォッコは元気がある声を出した。傷だらけだった身体も癒え、確かに回復している。

 

「あっそうだ。霊夢さん、そのボール貸して頂けませんか?」

 

「別に良いけど・・・どうしたの?」

 

「少し霊夢さんのポケモンについて気になることがあったので、データを調べたいのです。」

 

「はいはい、ご自由に。」早苗にフォッコが入っていないボールを差し出した。例の如くボールには外界の技術によって画面にポケモンの様子が映し出されている。

 

「・・・やっぱりですね・・・。」

 

珍しく早苗は真剣な表情だ。何と言うか・・・状況が厳しいことを再確認した、ような。

 

「・・・あっ、ごめんなさい。これ返します。ありがとうございました。」

 

「どういたしまして。・・・ついでに聞いても良い?」

 

「ええ、ポケモンのことなら何でも!」

 

「この、『タイプ』って何なの?さっきの勝負で『相性がある』って言ってたような気がするんだけど。」

 

「そういえば・・・ご存知無いのでしたね。タイプと言うのは・・・。」

 

 

 

 

 

 

 

 

少女説明中・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・と、ポケモンの能力値は以上六つです。お分りですか?」

 

「とりあえず現段階の全部の疑問は解決されたわ・・・でも流石に飛躍し過ぎじゃないかしら・・・。」

 

私はポケモンのタイプの相性について質問した気でいたのだが、まず技の種類についての話に移り、次に状態異常(これについては勘で上手く使えていたらしい)の話に移り、さらにはポケモンの能力値のことまで教わってしまった。

 

「まぁまぁ、良いじゃないですか。知っていて損ではありませんよ?」

 

「確かにそうだけど・・・。」

 

何と言うか・・・早苗がここまでポケモンに博識だったのに唖然としている。

 

「・・・さて、私はそろそろ出るわよ。あまり長居してもしゃあないし。」

 

「霊夢さんが出るなら私もそうしますが・・・どこか行く当てはあるんですか?」

 

「地霊殿よ。」

 

「えっ、地霊殿?また何で?」

 

「動物の言いたいことが分かるのはあそこの覚り妖怪だけだから。ポケモンがどうやってこっち来たのか分かるかも、ってことよ。」

 

「あっ、なるほど。確かに。鈴仙さん、地霊殿からのお客さんは?」

 

「えーっと・・・いや、まだ来てないわよ。まだここ開いて数時間しか経ってないし、信憑性無いけど・・・。」

 

「未知の部分がまだ多そうね。・・・早苗。あんたも付いて来るんでしょ?」

 

「・・・いえ、私には別に行きたい所があるので。」

 

「えっ・・・あらそう。勝負の後自然に付いて来たからてっきり私と行動するつもりなのかと・・・まぁ良いわ。どこ行く気なの?」

 

「白玉楼と彼岸周辺です。」

 

「彼岸・・・流石に死ぬ気じゃないんでしょうけど、そこ、異変と関係ある場所なの?」

 

「ポケモンがこっちに来て、霊魂がどうなっているか気になって。もしかしたらここから解決の糸口が見つかるかも知れません。」

 

「「・・・?」」

 

私とついでに鈴仙は前半早苗が言っていたことが理解できなかった。

 

「霊魂がポケモンにどう関係あるって言うのよ?」先に口を挟んだのは鈴仙。

 

「お二方はご存知ありませんか・・・ゴーストタイプの存在を・・・。」

 

早苗は後ろ髪を前に引っ張り出して掌を垂らし、典型的な幽霊のモノマネをした。

 

「・・・あぁ、タイプ相性表の中にあったわね。ゴーストタイプ。もしかして幽霊のタイプなの?」

 

「話が早いですね霊夢さん。ゴーストタイプのポケモンの一部は外界で幽霊と言われてました。こっちの霊魂がゴーストタイプポケモンに変わっている可能性は無きにしも非ず。私はそちらに行ってみます。」

 

さっきの幽霊早苗とは打って変わって、早苗はノーマルに戻って言った。

 

「分かったわ。・・・長い異変になりそうだけど、いっちょ骨を折りましょうか。」

 

「はいっ!解決者の名にかけて!・・・じゃあ鈴仙さん、また来ますね。」

 

「またお越し下さいませ〜。」

 

手を振る鈴仙を尻目に、私達はポケモンセンターを出た。

 

 

 

 

 

 

 

 

私達は、ポケモンセンターを背に向け一言交わす。

 

「・・・じゃあ、成果期待してますね!」

 

「そっちも。何の実りも無く帰って来たらそっちの信仰少し寄越しなさいよ。」

 

「え゛っ・・・まっ、まぁ、そんなことは無いと信じたいですが・・・。」

 

「冗談よ。・・・じゃ、後でね。」

 

「は、はいっ!行ってきます!」

 

・・・こうして、私達はそれぞれの目的地に向かう。

 

・・・振り返る度に、早苗の背中が小さくなって行く。

 

ふと、懐のモンスターボールを取り出してみた。

 

ただ触っただけでは、機械特有のひんやりした触り心地しかない。

 

だが。

 

その中にはフォッコがいる。

 

そう思うと温かい。

 

ように感じる。

 

・・・きっと、外界でポケモンを持ち始めた人も同じようなことを思うのだろう。

 

今回の異変は珍しく一日で終わるような奴じゃない。恐らく週単位で時間がかかることだろう。少なくともその分だけは、こいつと過ごすことになる。

 

ここから先、どうこいつと向き合うことになるか・・・。

 

・・・今考えていても仕方ない。

 

自分にできることをするだけ。それが異変解決者だ。解決されない異変は受け入れるしかない。

 

そうならないように、今後もっとこいつのことを知らなきゃいけない。早苗よりも・・・と言うか、早苗とは違うベクトルで。

 

色んな意味でこれからだ。

 

いざ、地霊殿へ。

 

 

 

 

 

 

 

 

「そう言えば魔理沙・・・。」




まさかの霊夢敗北。経験が違うから仕方無いね。

霊夢は地霊殿へ。早苗は白玉楼へ。魔理沙は・・・?

では。
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