ポケットモンスター陰/陽 〜ポケットモンスターが幻想入り〜 作:Mr.Pooh
平常運転の魔理沙が大図書館で見たものは・・・。
では、本編どうぞ。
視点:魔理沙
「ブイ!」「ブイブイ!」「イブー!」「ブイッ!」
・・・。
「イブッ!」「ブイ!」「イーブ!」「ブイブーイ!」
えーと・・・。
私は・・・確かポケモンの本を探すために紅魔館まで来て・・・。
「ブイ!」「イブー!」
襲ってきた咲夜を撃退して・・・。
「ブイッ!」「ブイブイ!」
それで大図書館に向かって・・・。
「ブイ!」「イブーッ!」
じゃあ・・・やっぱここって大図書館だよな・・・?
じゃあ・・・。
なんでこんなに大量の、しかも同種のポケモンが放し飼いに・・・?
「ブイッ!」
・・・ん?一匹がこっち来たな・・・ゑ!?
「ブイブイ!」「ブイブイ!」「ブイブイブイーッ!」
・・・目の前に茶色の波。それも、とんでもないスピードでこっち来てる。
「ちょっ・・・待って、待ってって!待って待って待っtうぎゃー!」
「あら・・・魔理沙。いつの間に来てたの?」
どれ位時間が経ったのか分からないが、しばらくして奥から紫色のゆったりした服を着た人物が片手に本を抱えて現れた。
「パチュリー・・・。たっ、助け、て・・・。」
私の様子は酷いものだったと思う。十匹位もいる茶色い犬みたいなポケモンに、左右の手や顔を舐められ、上に乗っかられ、脚に絡まれ・・・とにかく大変なことになっていた。
「あなただって動物好きでしょ?この子達人懐っこいし、わんぱくだし、相手するの大変なのよ。ちょっと相手しててくれる?」
「とりあ、えず、私を起こして、くれっ!」
「その必要ある?この子達も楽しそうだしこのままの方が良くない?」
「ゑ!?お前私を見殺しにする気kフゴッ!?」
「ブイ!」
一匹が倒れてる私の顔の真上を陣取った。
やばいこれ。真面目に息するのが難しい。
「んー!んー!」
私は必死に命の危機を訴える。
「はぁ・・・仕方ないわね。後でたっぷり遊んでもらうわよ。ほらみんな、おやつ食べなさい。」
とっ、届いた・・・。
どこからともなく両手に大きな皿を用意するパチュリー。中には何か茶色いカリカリしてそうなものがタップリ盛られている。
「ブイッ!」「ブイブイッ!」「ブイブイーッ!」
パチュリーがそれを地面に置くと、私に群がっていた全員が皿に向かった。
「ふぃ〜。助かったぜパチュリー。」
パチュリー・ノーレッジ。ずっと紅魔館(主に大図書館)に篭って生活している、あまり健康的とは言えない魔女。一部でもやしとか言われてるとか何とか。
「しっかし何なんだこのポケモンは?同じ種類ばっかりよく集めたもんだ。」
「集めたんじゃなくて集まったのよ。私の能力のせいで。」
「能力・・・確かお前のは『火水木金土日月を操る程度の能力』だったか?このポケモンとは関係ないような気がするんだが・・・。」
この「程度の能力」は幻想に身を置く存在なら(強い弱いはあるが)必ず持っている能力だ。因みに私は「魔法を使う程度の能力」。実は人間では珍しい方だったりする。
「無理も無いわね。この姿じゃ。」パチュリーは沢山のそいつの中から一匹選んで抱き上げた。
「ふぅん・・・。」とりあえず私は図鑑を翳してみる。
No.133 イーブイ しんかポケモン
ノーマルタイプ
高さ0.3m 重さ6.5kg
不安定な遺伝子配列によって自らの生物的特徴を変えて進化することで様々な周環境に適応できる。
「なんじゃこりゃ?難しいこと書いてあるな。」
遺伝子とか進化とかあまり私が触れない単語ばかりが並んでいた。
「・・・そうね。この子達の最大の特徴は進化のし方にあるわ。」
図鑑を見ながら言う。
「進化か・・・そりゃあ長い目なこった。」
「あら、あなたポケモンの進化についてよく知らないようね。ちょっと意外だわ。」
「ん?ポケモンの進化?・・・進化ってつまり、動物でも植物でも生き物が環境に適応するために長い年月を掛けて自分の生き物としての特徴を変えること、だって認識してるんだが・・・ポケモンにとってそれは間違いだってのか?」
「そうね・・・実際に見る方が早いかしら?」
そう言って抱えていたイーブイを床に逃がし、上着(?)のポケットを探るパチュリー。何する気だ・・・?
出てきたのは・・・掌より小さい位の普通の石ころだ。色も何も無い、そんじょそこらにある石・・・いや、普通にあるものよりは少々大きいか。
「何だそれ?普通の石じゃないのか?」
「そうね。今は普通の石よ。これに少し細工するの。」
「細工?」
片手で石を持つ。もう一方の片手に取った、と言うか発生させたのは火だ。「火水木金土日月を操る程度の能力」の内の「火」。
「火か。お得意だな。」
私の言葉も気にせず、パチュリーは片手に石を持ち、片手に火を宿し、目を閉じて集中している。
段々と火の勢いが強まっている気がする。
そしてパチュリーは、
両手を合わせた。
「うおっ!?」
石が火を纏った瞬間、火力が急に上がった。
掌と掌の間でメラメラ燃える火・・・いや炎と言った方が良いかも知れない。
パチュリーは依然として目を瞑り精神統一している。燃える炎の光と相まって神秘的な感じだ。
しばらくして、炎が止んだ。
パチュリーは目と手を同時に開く。手の中には・・・。
「・・・何だこれ?」
パチュリーがポケットから取り出した、無機質で冷たそうだった石はそこに無かった。
驚いたことに、その石は透明になっていた。しかし色が付いていない訳では無く、基本オレンジ色で中心が黄色に近いの水晶のようになっている。炎と反応させた影響か心なしか温かみがあるように感じた。
「・・・ほのおのいし、ね。」
唐突にパチュリーが口を開いた。少々の疲れが見えるな。
名前や儀式の様子を見る限り、火、もとい炎の力を石の中に閉じ込めたのだろう。
「安直なネーミングだな・・・。」
「この名前も一応この図書館にあった学書の内容に準じているんだけど。言いたいなら外界の学者に言って。」
「そりゃあ悪かったな。・・・それで、それが何だって?」
「まぁ、見てなさい。」
パチュリーはしゃがみながらついさっき床に逃がしたイーブイを呼び戻した。何やら含んだ笑みを見せている。
何をするのかと思えば、パチュリーはそのイーブイにその石を近付けただけだった。
・・・それで十分だったらしい。
何の前触れも無く、石とイーブイの両方が光に包まれた。
「うぉあっ!?何だ!?」
驚きを隠せない私とは対照的に、パチュリーは若干笑顔だった。
しかもそれで終わりじゃない。私を置いて行って、光に包まれたイーブイのシルエットは徐々に変化しているように見えた。
・・・いや、実際そうなっている。大きく、また少し丸っこく変化している。
「・・・。」
私はこの状況で開けるような口を持っていなかった。
光が払われる。
「ブァッ!」
イーブイの頃と比べて数段鋭い目付きと突き出た耳。豊富な毛で覆われた身体は炎を思わせる暖色系の色に変わっている。
・・・イーブイの面影こそあれど、そのポケモンはその何倍もの強さを兼ねている。
私は一番最初にそう感じた。
「ふふっ、どう?驚いた?」
パチュリーは座っているそいつを撫でながら言った。とてもじゃないがもうパチュリーが抱き上げられるようにない大きさだ。
No.136 ブースター ほのおポケモン
ほのおタイプ
高さ0.9m 重さ2.5kg
体内に炎を溜める器官が備わっており、その影響で体温が非常に高く炎を最大限に溜めているときの体温は900℃にもなる。
図鑑には、パチュリーが石に閉じ込めた炎の力でイーブイがブースターに進化したと思われるようなことが書いてあった。
「すごいなこれ・・・ポケモンの進化ってほぼ一瞬でこんなに姿が変わるのか。」
「そうね。それにイーブイの場合は・・・。」
言いながらパチュリーは両手でポケットで探り始めた。次は何が出てくるんだ・・・。
・・・出てきたのは普通のモンスターボール。一気に五つだ。
「皆、出てきて。」
パチュリーはそれらを一気に空中に放り投げる。
それぞれが開かれて中身のポケモンが姿を現わす・・・ん?
「ブァーッ!」
内一つに入っていたのはさっき目の前で進化した種類と同じ、ブースターだ。
もちろん、それだけじゃない。
「シャアー!」
「エーフ・・・。」
「ブラック・・・!」
「リッフィー!」
それぞれのボールからそれぞれのポケモンが飛び出す。
・・・これまた驚いたことに、出てきたポケモン全てにイーブイの面影が残っていた。
No.134 シャワーズ あわはきポケモン
みずタイプ
高さ1.0m 重さ25.0kg
水中に適応するように進化した結果、水中を動き回るためのヒレや水分子に近い身体の構造を得た。水中で溶けるように見えることもある。
No.196 エーフィ たいようポケモン
エスパータイプ
高さ0.9m 重さ26.5kg
頭が良いことで知られるポケモンで、非常に繊細な毛並みで空気の流れを感じ取り、相手の行動の予測を立てることができる。
No.197 ブラッキー げっこうポケモン
あくタイプ
高さ1.0m 重さ27.0kg
月の光に反応してイーブイが進化した姿。身体にある黄色いリングは深夜に光るが、獲物を追うときには消している。
No.470 リーフィア しんりょくポケモン
くさタイプ
高さ1.0m 重さ25.5kg
植物が進化に影響を及ぼした結果、リーフィア自体の体細胞にも葉緑体に近い成分が発現した。光合成により自分からエネルギーを作ることができる。
「おい・・・こいつらまさか・・・。」
「分かった?・・・そう、全部イーブイが進化したポケモンなのよ。」
全身水色で身体全体にヒレが付き魚のような容姿になったシャワーズは水。
神秘的に光る目と額に嵌め込まれた小さい宝石がミステリアスなオーラを放つエーフィは日。
闇夜を思わせる漆黒に月の光のような眩い黄色の輪を身体に持つブラッキーは月。
物腰柔らかそうな風貌や全身から出る植物のような毛並みが安心感を与えるリーフィアは木。
なるほど全てパチュリーの能力が進化の元になっている。
「つまり、さっきパチュリーが言ってた『能力のせいで集まった』ってのは・・・。」
「イーブイの遺伝子は不安定で、常に進化を求めている・・・ってとある本から読んだわ。その進化の鍵の多くが私の能力だったから、イーブイ達は本能的にここに集まって来た・・・と考えるのが自然ね。」
「ははあ・・・。」
私は感心して思わず声を出した。
能力と進化。生まれも育ちも全く違うが、こんな所で繋がることもあるんだな。
「まあでも・・・そもそもこんな風にポケモンの外的環境が進化に影響を及ぼす例は珍しいらしいわ。」
「む・・・そうなのか。例えばつまりその属性石が私のポケモンを進化させるとは限らない、と。」
「そう。ポケモンの進化要因として明らかに一番多いのは成長や経験だわ。・・・これも本の情報だけど。」
「私のポケモンはどうなんだ?」
「本に書いてある種かどうかは分からないけど・・・ちょっと見せてみなさい。」
おっ、興味を示してきたか。ちょっくら自慢もかねて見せてやるとしよう。
「ああ。これが私のポケモンだぜっ!」
私もパチュリーに倣って二つのボールを一気に投げる。
「ピカッ!」
「キノッ!」
ピカチュウとキノスケ。私のポケモン二号と一号だ。
「・・・!」
「どうだ!こいつらが私のポケモンだ!あっ、こっちのキノスケはついさっき咲夜のブランチって奴を余裕でやっつけたんだぜ!それでもまだピンピンしt」
「お願い!その子、ちょっと調べさせて!」
「・・・へ?」
・・・いきなりだ。
あの、ドライなパチュリーが必死な顔で私に迫った。
指まで差して興奮した様子だ。
しかも、パチュリーが指差したのは、一頻り自慢したキノスケじゃない。
・・・ピカチュウだ。
「ピカッ?」
ピカチュウが一声上げる。
「あっ・・・。」
それで我に帰ったのか、パチュリーは小さく呟いた後沈黙した。バトル前でもないのに、しばらく沈黙が続く。
「・・・オホン。ご・・・ごめんなさい。いきなりで驚いたわよね。」
わざとらしく咳払いを一つした後、またボソボソと喋り始めた。よく見ると若干顔が赤い。
・・・どこから質問しようか。
「えっと・・・どういう事情なんだ一体。何でピカチュウを研究に?」
ここらが一番ベタだろう。
「・・・イーブイの進化の為よ。」
「・・・へ?」
本日二回目の「へ?」。
「イーブイの進化って・・・あれが全部じゃない・・・ってことか?」
「そう・・・私の持たない属性を持って進化した種がいるのよ。」
あれが全部じゃないのか・・・多過ぎだぜ・・・。
「それがピカチュウの属性・・・電気だってのか?」
ピカチュウの得意技は10まんボルト。これは霖之助からの受け売りだが、ボルトは電圧とやらの強さ・・・平たく言えば電気の強さを現わす単位らしいからな。
「そうなの・・・イーブイは、炎、水、日、月、木の五種の他に、氷、妖精、そして雷──電気を自らの属性とした進化種があるらしいの。」
合計八種・・・そんなに同時に可愛がれるのだろうか。
「でも私はこれら三つの属性を持つ魔術が操れない。それにピカチュウは・・・。」
「・・・ピカチュウは?」
「・・・イーブイと同じように雷の属性的影響で進化するのよ。」
「む、それって・・・石で進化するってことなのか?」
「そう。ピカチュウは『かみなりのいし』で別のポケモンに進化する・・・もちろん、ピカチュウが傷付いたり不快に思うようなことはしないわ。だから・・・聞き入れてくれないかしら・・・?」
未だに赤い顔で、俯き気味に言うパチュリー。
・・・まさか、今私は、よく図書館に通う者すら知らず、この紅魔館に住む有象無象ですらめったに見ることがないパチュリーのお願い──いやおねだりを聞いているのか・・・?
こんなの断れる訳無いじゃないか!
「ま、まぁ・・・そんなに言うならどうとでもしてくれ。ただし、くれぐれも怪我とかさせんなよ。」
「あっ、ありがとう、魔理沙!」
照明が付くかの如く表情が変わった。なんだこれ可愛過ぎる。今日は進化とか凄い嬉しそうなパチュリーとか珍しいもの多いな。
「よしピカチュウ。ちょっとパチュリーに協力してやってくれ。良いか?」
「ピカピカッ!」
ピカチュウも了承してくれた。
「ピカチュウもありがとう。じゃあ、こっち来て。」
「ピカ!」
パチュリーがピカチュウを連れて図書館の奥の方に消えていった。
・・・さて。
ここに来た理由を忘れちゃたまらん。
図書館のヌシのパチュリーも今は黙ってる。
念のため辺りを見回すが、本の整理をしている小悪魔も姿を見せない。
今は誰もいないな?
よし・・・今の内にポケモン関連の本を存分に狩るとしよう。ヒヒヒ。
「ほれ、キノスケ。頭にのれ。」
「キノッ?」
とぼけた顔して言う通りにするキノスケ。
「よし。キノスケ、私のレンタル術、とくと見てるんだぜ。」
しばらく本棚を漁って、何冊かポケモンの関連本を見つけた。成果は上々だ。・・・キノスケは終始反応を示さなかったが。
しかし、まだピカチュウがパチュリーの研究に付き合わされている。置いて帰る訳にもいかないし・・・仕方ない。ここで一冊読むこととしよう。
さて、どの本にしようか。どれも目を引くタイトルばかりだったが・・・とりあえず、ぱっと見で分かりやすそうだった「各地のポケモン伝説」にしてみようか。
ちらっと見た限りではその名の通りの内容。伝説と名を売っているのであればきっと伝説級に強かったポケモンやポケモン使いについても書いてあるはずだ。
よし、それじゃあ掴みに適当に目に付くページを・・・。
よし、ここだ!
ページを開いて飛び込んで来たのは写真が見開き二ページ分まるまる使って描かれているページだ。
それは石碑だった。古めかしく、かなり昔に描かれたらしいものだが、それにしてはかなり綺麗に残っているようだった。まるでボロボロの石碑が元々の姿に戻ったような感覚。
その古さと美しさにも目を惹かれたが、最も私を魅入らせたのは碑の中の描かれ方だ。上中下とそれぞれ印象的なものが描かれている。
下にあるのは跪いた幾つもの人間の姿。ある人は深々と頭を下げ、ある人は頭をもたげ前を見据え、またある人は手を合わせて祈っているような仕草をしている。一人一人、細かく描写されている。
上にあるのは光り輝く石だ。空中に浮いているように見え、一瞬太陽か何かかとも思ったが、不思議とそのような感覚はしない。太陽以上に何かの力を感じる。
そして・・・その光を受けているのは、中心に佇む、緑色の蛇のような姿の何か──恐らくポケモンだ。空中でとぐろを巻き、下の人間達を上から睨んでいるようにも、また見守っているようにも見える。
そして石碑の絵全体に、幾つも右上から左下に線が引かれていた。左下が若干膨らんでいるので、何かが落ちているのを表現しているのかも知れない。
・・・何なのだろう、この石碑は。
私は自分で理由も分からずに、時間を忘れその碑をぼうっと見続ける。
この石碑に描かれている緑色のポケモン・・・絵で描かれているだけなのに、こいつにはピカチュウやキノスケ、さっきのイーブイ達とは全く格の違う強さを感じる。
しかも、このポケモンの見た目、まるで・・・。
「お待たせしたわね。魔理沙。」
「ピッカチュウ!」
「ん?・・・あぁ、パチュリーにピカチュウか。戻って来たんだな。」
前触れも無くパチュリー達が帰って来た。パチュリーはあまり浮かない顔をしている。そんな顔してるってことは・・・。
「・・・一応聞くが、実験はどうだったんだぜ?」
「ハァ・・・全然駄目。全く進展無しよ。」
溜息の深さから実験の様子が窺い知れるようだ。
「ピカチュウの持つ電気のエネルギーはかなりだったんだけど・・・石にそのエネルギーを閉じ込めるともなると難しいわね。やっぱり自分自身が簡単に操れるものじゃないと。」
パチュリーは何か愚痴っている。
チャンスだ。
「そうか・・・まっ、私はピカチュウを駆り出してやったんだ。ちょっと位見返りがあっても良いんじゃないか?」
「見返りって・・・何よ?」
「何、そんな特別なことじゃない。いつも通りのことをしてくれれば良いことだぜ。」
ホウキを持ち、ピカチュウを肩に乗せて、集めた本が置かれている机の近くに寄って準備万端。忘れ物も無し、と。
「えっ、いつも通りって・・・まさか!」
「よっ!」
パチュリーが察した。私は集めた本を帽子の中に入れ、手早くホウキに飛び乗る。
「これらの本、死ぬまで借りてくぜー!」
いつものセリフを言って、入るときに割った窓に向かってホウキを走らせる。
「あぁっ!ちょっと魔理沙!」
パチュリーは叫んだが、もう私は図書館の中を突っ切っている。もちろん止めることなんて不可能。
「持ってかないでぇー!」
図書館の出口辺りに差し掛かったとき、後ろからパチュリーの悲痛な叫びが聞こえてきたが気にしない。
大丈夫だ。いつか必ず返すぜ。死んだらな。
パチェのポケモンは「ブイズ」。水巫女がエーフィとブラッキーを予想していましたが、一部正解です。惜しかったッスな。
サンダースとグレイシアとニンフィアの登場はもうしばらくお待ち下さい。パチェがまた何か閃いてくれるはず。
後半の本に書いてあったポケモン・・・分かりますよね?
では。