ポケットモンスター陰/陽 〜ポケットモンスターが幻想入り〜 作:Mr.Pooh
では本編どうぞ。
視点:霊夢
「ポケモン?」
私は魔理沙の言った通り渋々香霖堂へ向かった。香霖堂とは魔法の森の入り口に立つ道具屋。その店主、森近 霖之助さんに事のあらましを話し、何か知っていることはないかと尋ねると、霖之助さんは、唐突に「君は『ポケモン』って知ってる?」と尋ねてきた。
「・・・さぁ、聞いたことがないわ。もしかして、私たちや阿求が遭遇した動物のことかしら?」
「相変わらず勘が良いな。全くその通りだよ。」霖之助さんはカウンターの奥で何かを探り始めながら言った。
・・・今日は珍しく用があって来たのに、何でそっぽを向いてるのかしら。
「でも外来の動物がこっちに迷い込んで来ても、本当に異変ほどの騒ぎになるのかしら?まとまった数でもあんなに小さい動物だったらあまり影響が無いように思えるわ。」
「また痛い所を突かれたね・・・。」
・・・何か知っている?
「・・・まさかあんたが騒ぎを広めたんじゃないでしょうね?」
「いやー・・・。そう・・・かな?」
「・・・えっ、本当に?」思わず声に出した。
「・・・。」
「・・・霖之助さん・・・。」
「・・・分かった分かった・・・全部話そう。じゃあまず・・・これを見てくれ。」霖之助さんはさっきから探っていた場所から一つの道具を取り出した。
「何これ・・・ボール?」
上が赤、下が白で塗られ、その境界に親指爪位の太さの黒い線が引かれている。さらに黒い線上の一点にまた小さな黒い円がありその真ん中は白く少し出っ張っていた。その出っ張りの逆側の赤い部分には黒い小窓。
「『モンスターボール』というものらしい。これがね・・・」霖之助さんは一度言葉を切って続けた。
「『ポケモン』を捕まえる為の道具なんだ。」
「捕まえる・・・ふぅん。こんなものがねぇ・・・。」
「おや、案外驚かないんだね。人里の人達と同じようにもっと驚くかと思ったんだけど。」
「外界のことなんて分からないわよ。・・・もしかして魔理沙にも売った?」
「うん。喜んで取っていったよ。魔理沙も欲しいポケモンがいたみたいだしね。」
霖之助さんはそれに「ああ、これは一人五個までサービスしてるんだけどね。」と付け加えた。
「それがあのでっかいネズミね・・・。全く神社壊した罪は大きなんてもんじゃないのに・・・。」
「それは災難だったね。」
霖之助さんは至極どうでもいい感じに受け答えた。少しは私の心配もしろっての。
「この小窓は?いつだったか、こんなのが付いたもの怖がってなかったっけ?」
「その画面にはそのボールで捕まえたポケモンの能力が詳細に表示される。そのポケモンの名前からレベルや使える技まで分かるよ。」
レベル?技?
「えーっと・・・分からない単語が多過ぎて分からなくなったわ。最初からお願い出来るかしら?」
「・・・じゃ、レベルについてから。」
またいつもの講義になってしまった。
「ポケモンは、そのポケモンの経験の分だけ強くなる。外界ではそれが数値化され、最低を1、最高を100とした『レベル』でその経験・強さが計られることになってるんだ。レベルが上がることを『レベルアップ』と言う。単純に言うと、レベル20のポケモンはレベル10のポケモンより強い、とそんな感覚。更に、ポケモンが使う『技』も、基本そのレベルによって左右される。」
霖之助さんはさらに次の題に話を進めた。
「技とはポケモンが一匹につき最大4つ覚えられる、文字通り技だ。相手を攻撃したり、身を守ったり、ポケモンと同じく色々種類がある。ポケモンが技を覚える過程で代表的なのは経験、つまりレベルの上昇だ。基本、レベルが高くなるごとに強力な技を覚える。他にも技を覚えさせる方法はあるらしいが・・・とにかく、このボールで捕まえられたポケモンは、このボールの効用で様子が詳しく分かる、とそう言うことだ。」
「なるほど、よく分かったわ。・・・それであんたは一体何しでかしたって言うのよ。さっきの様子だとあんたも何か知ってるんでしょ?」
「あぁ・・・。」霖之助さんは何か思い詰めた様子で続ける。「僕はこのボールを人里に配って広めたんだ。」
「何だ、そんなこと?あなたはこの香霖堂で商いしてるんだからそれくらい当然じゃないの。魔理沙信じて損したわ。」
「いや・・・多分、人里に行ってもらえれば僕の言葉の意味が分かると思うんだけど・・・。」
そんなに騒ぎが大きいのかしら?
興味が湧いてきた。
「・・・分かったわ。行ってみる。このボール、いくらか持って行って構わないかしら?」
「五個までならいくらでも構わないよ。それと霊夢にはこれも。」霖之助再びカウンターの奥を探り、新たな道具を取り出した。赤い手帳大の機械だ。
「また何か新しいものを・・・何なのこれ?今度は完全に機械ね。」
「それは『ポケモン図鑑』って言って、出会った『ポケモン』を記録する機械だ。翳すだけで記録してくれるから、自由に使って。」
「これが図鑑?あっちの世界は何でもハイテクね。・・・でもこれ、どうやって使うの?」
「その図鑑は画面操作式だから、まず画面を触って一覧を表示させてみて。」
珍しく霖之助さんの指示は明確だ。使ったことがあることが伺える。
「画面を触れば良いの?・・・あ、付いた。」
「あ、でもそれにはまだ・・・。」
霖之助さんが何か言った気もするが、とりあえず図鑑らしく索引を開いてみる。
「・・・えっ!?何これ!?動物の情報一つ出てこないじゃない!これが図鑑なの!?」
「いや、そりゃまあまだポケモンを一匹も登録してないから・・・。」
「登録って、自分が図鑑を作れって意味!?はーっ、外界の人間が考えることは分からないわ・・・。」
「ま、まぁ、とにかく持って行ってよ。役に立たないことはないと思うし。」
私にはそうは思えないけど。
まぁ、貰えるものは貰っておくのが正解ね。
「・・・そこまで言うなら持って行くわね。じゃあ、私は人里に行くわ。」
「うん、じゃあね。」
私はモンスターボール五個を受け取って、店を出た。
「本当にこれで良かったのかな・・・。」
幾つかの重要道具を登場させました。図鑑が息してない。
ボールに小窓=画面を付けました。ここからポケモンのステータスを見られる・・・と言う設定で。これでもポケモンのステータスを見られような設定を考えた結果・・・。
では。