エンジュside
クラインと狩りをはじめて4時間近くが過ぎた。だいぶ上達したクラインは一人でイノシシ狩りをしていた。オレとキリトはこれからの計画を練っていた。
「クラインと狩りをするのは多分ログアウトするまでだろうな」
「そのあとはどうする?飯食うために落ちる?」
「そうだな、キリトは今日何食いたい?」
「炒飯で頼むぜ。早く出来て、すぐに戻りたいからな(笑)」
「お前、作る訳じゃねぇのに偉そうやな。」
「ごめんなさい、作ってください。」
「よろしい。おいキリト、クラインが戻ってきたぞ。」
オレ達は話をやめる。こそこそしている訳じゃないがリアルの話をしていたから聞かれるのはまずいだけだからね。
「ただいま~。俺様もだいぶ上手くなっただろ?って何こそこそしてたんだ?」
「上手くなったけど、そりゃ自分で言うもんじゃねぇな。それに、リアルの話をしていたから聞かれたくなかっただけだよ。わりぃなクライン。」
「俺から言うならまだまだだけどね。ってエンジュ叩かないでよ。痛い訳じゃないけどさ。わかったって。クライン、だいぶ上手くなってるよ。」
「相変わらず仲良いなお前らは。」
「「まぁ、幼なじみだしな。」」
「ハモるなよ。ってかやっぱりそんな感じだと思ったぜ。」
「あ、そうだクライン。オレ達は飯食うから落ちるけどどうする?」
「お?もうそんな時間か。俺様も落ちるわ。急に腹が減ったぜ」
「どれくらいで戻って来れるか?次来たら街出る予定だからよ。」
「そうか、5時30分にデリバリー頼んでるからすぐに来れるぜ。」
「準備万端だな…ってエンジュ?どうしただまりこんで。」
キリトに呼び止められる。マジでログアウトボタンがねぇ。
「ログアウトボタンがねぇんだよ。」
「「は?」」
今度はキリトとクラインがハモる。
「オレがでたらめ言うわけないだろが。」
「本当にない。クラインは?」
「俺様のところにもないぞ。」
3人のなかに静寂が流れる。その時クラインが
「他にログアウト方法は?」
「無かったよな?エンジュ。」
「ああ。マニュアルにも乗ってないはずだ。」
「エンジュが言うからないと思うぞクライン。」
「マジかぁ……ってなんで言い切れるんだよ。」
「エンジュはな、記憶力半端ないからな。IQ160とか卑怯だよマジで。」
「まぁ。初日だからバグかなんかだろ?運営は今頃半泣きだろうな(笑)」
と、クライン。泣くのはお前もだよ。
「クライン、お前もな?」
「だな。キリト、今の時刻教えてあげな。」
「5時25分だぞ。」
「なっ!?俺様のテリマヨピザとジンジャーエールがぁ……」
落胆するクライン。御愁傷様です。
「なんか嫌な予感がする。」
「まじか?キリト。」
その時…
ゴォーン、ゴォーン。と鐘の音が鳴り響く。すると、次の瞬間
「「「うわぁ!?」」」
オレ達3人は光に包まれ、視界が暗くなった。
sideout
キリトside
はじめましてキリトです。いきなり俺達は、はじまりの街に飛ばされたみたいです。そして周りを見渡すと大勢の人が次々と来ています。もしかして、今日来てるプレイヤー全員!?
「キリト、クライン!」
「エンジュにキリト!」
近くから俺を呼んでいる二人がいた。
「一応揃ったな。」
「そうだな、キリト。」
「なぁ、お二人さんよぉ。これからどうなるのか?」
「さすがに、わからんがキリトが飛ばされる前に言ってたみたいに、嫌な予感はしている。」
「俺もだな。」
すると、近くにいた一人のプレイヤーが「うえ、あれなに?」と呟いてた。直後静かになり、一斉に上を向く。
《SYSTEMANNOUNCE》《WARNING》
空をこの2つの文字で覆う。そして、赤黒い液体みたいなものが落ちてきて、何かを作り上げてい……ってこれGM!?
作りあげられた。GMは声をあげる。
「プレイヤーの諸君、私の世界へようこそ。」
わたしの……世界?そんな疑問を他所に話を進めるGM
「私の名前は茅場晶彦である。」
か、茅場!?あのナーヴギアとこのSAOを作った茅場晶彦なのか?
「今や、私はこの世界をコントロール出来る唯一の人間だ」
ん?どういうことだよ?訳わかんねぇ。回りのやつらも混乱してるし。
「諸君らはメインメニューからログアウトボタンが消えていることは確認済みだろう。しかし、これは不具合ではない。繰り返す、これは不具合ではなく、ソードアート・オンラインの本来の仕様である。」
は? ログアウト出来ないのが本来の仕様!?俺達はここから出られないのか?そんな不安による混乱を他所に茅場は話を進める。
その後数分に渡り、茅場はこのゲーム本来の仕様について語った。まとめるとこんな感じだ
1.自発的にログアウト出来ない。
2.ログアウトするには、このゲームをクリアつまり第百層のボスを倒すこと。
3.このゲームではあらゆる蘇生手段が機能しない。
4.プレイヤーのHPが0になるとナーヴギアの信号素子によって脳を焼き切る。
5.外部からの切断によっても同様のことが起きる。(病院輸送があるため切断後2時間は大丈夫らしく、その間はシステムに保護され、HPは減らない。)
6.現在以上の警告を無視して、ナーヴギアを外そうなどと言う事件により、213名ものプレイヤーがアインクラッド及び、現実世界より永久退場しているつまりそれは死んだと言うことらしい。
「最後にこれは私からのプレゼントだ。アイテムストレージをみたまえ。それではこれにてソードアート・オンライン正式サービスのチュートリアルを終了する。」
茅場はこう告げると早速と消え、空は元通りになった。
「プレゼント?ってこれか?えーと、手鏡?」
手鏡をオブジェクト化して取り出す。……すると
「うわぁ!?」
この声、クラインか!?って光に包まれてる!?全員かよ!?ってことは俺も!?
「うわぁ~!?」
纏っていた光は消え、もとに戻る。……SAOから出られる訳じゃないのか。「大丈夫か、キリト。」ん?この声はクラインか?
俺はクラインの声がした方を向く。すると
「あんた、誰?」
知らない人がいた。
「おめぇこそ誰だよ?」
ふと、周りを見渡す。そこには異様な光景があった。
『あんた男だったのか!?』『17って嘘かよ!?』
俺の知る限りではさっきの二人は若い男女だったが本当はどちらも嘘だったらしい。まぁオンラインゲームで実際の顔が見える訳じゃないからな。……っことは
「お前がクライン!?」「おめぇがキリト!?」
少しずれたタイミングでお互いの正体を知る。クラインは野武士面だったのか。
「いやいや、そんなことよりなんでだ?」
「体格や顔が現実になってることだろ?ナーヴギアは顔をすっぽり覆っているから顔の形を把握出来て、体格はキャリブレーションで設定するからな。さしずめここが現実だぞって思わせたいんだな。」
ふむふむ。なるほどってクラインじゃないなら……ま、まさか
「おめぇ誰だ?この感じだとエンジュか?」
「そうだぜクライン。そういや、みたことあるなって思ったらクライン、お前SAO発売日のMストの取材に写ってたな(笑)」
そこには俺の幼なじみのエンジュの現実の姿があった。相変わらず、背高いな。良いなぁ……じゃなくて
「なぁ、エンジュにクライン。ちょっと来てくれ。」
周りが騒然とするなか外に出る俺達。
「クライン、エンジュ。俺に着いてきてくれ。」
「後でな。それよりだクライン。「それよりってなんだよ。」お前のやりたいことは知ってるから。」
「エンジュ、どうした?」
「クライン、お前確か仲間と来てたんだよな。」
「あぁ、多分あそこの中にいると思う。」
「わかった。クライン探すから着いてきてくれ。」
「あ、あぁ。」
「キリト!、お前はここで次のルートまでの危険区域を絞っとけ!βとは多少変えられてるだろうからな。」
「り、了解!」
「行くぞ、クライン。」
さすがエンジュだな。ってさっきまでだんまりだったよな?まさか、あいつここまであの間に練ってたのか!?いやいやあり得るな。
エンジュの言う通りに俺はβの記憶を頼りに危険区域をピックアップした。
sideout
ご視聴ありがとうございました。キリトの選択はエンジュに潰されましたね。と言うわけで次回クラインの仲間が揃います。そのあとどうなるのかな?
次回予告!
クラインと仲間探しをするオレ。ルートのピックアップに精を出すキリト。二人の14歳の少年がデスゲームに挑む!
次回、『前身の風林火山』
ちょっとフラグたててみました。
フラグと言えばもうすでに、エンジュが一本たててましたね。どこだっけ?
それでは次回お楽しみに!感想待ってます!お気に入り登録もよろりです。
追記、エンジュのユニークスキルをちょっといじりました