問題児と共に入れ換し者も異世界から来るそうですよ? 作:ただの遊び人外
秋人は静かに刀を構えた。
それに対して白夜叉は、
「まぁ、待て。どんなゲームにするかまだ決まっておらんだろ。」
それもそうだ、と言って力を抜く秋人。そこに十六夜達が
「あんな大事言ったんだから勝てよ。」
「ええ。私達に対してあんなこと言ったんだからね。勝ってもらわないと。」
「・・・ファイト。」
と、激励(?)を送る。
「まぁ、勝てる気はしないけど一撃ぐらいは当ててみせるさ。」
「ほう!ならばこういうのはどうだ?」
白夜叉はそう言ってカードを取り出した。
《ギフトゲーム名“白夜王への一撃”》
プレイヤー一覧
魅剣 秋人
・クリア条件 白夜叉に一撃を当てること。
・敗北条件 降参もしくは気絶
プレイヤーが上記の勝利条件を満たせなくなった場合。
宣誓 上記を尊重し、誇りと御旗とホストマスターの名の下、ギフトゲームを開催します。
“サウザンドアイズ” 印
この契約書類を見て秋人が
「おいおい、どういうことだよ、白夜叉さん!俺は決闘を選んだはずだぜ!?」
秋人の文句に対して白夜叉は、
「お主の言い分は分かる。しかし、黒ウサギに殺すな、と言われておる。それに結果が分かってるゲームはつまらないじゃろ?」
悪びれもなく言う。
「それもそうか。・・・さて、もう初めていいのかな?」
「どんだけ早く戦いたいんじゃ。・・・まぁ、もう良いぞ。」
「そうかい、ならっ!」
秋人はそう言っていつの間にか拾っていた石ころを投げた。そして、
「big。」パチン
そう言って秋人が指を鳴らすと、なんと投げた石ころがみるみるーーでは無く、急に大きくなったのだ。
白夜叉は驚いたが、軽く右片手一本で弾く。
そこに秋人が
「もらった!!」
そう言った時には既に白夜叉の懐に入っていた。
「無双流 抜刀“殺”!」
抜刀“殺”は相手の懐に入って抜刀し、そのまま斬りかかる技だ。単純故に威力が高い。それに投げた岩によって一瞬だがこちらを見失った。
倒す、は無理でも当てることぐらいなら。そう思っていた。しかし、
「ふむ、中々にいい動きじゃな。」
それは白夜叉がもっていた扇によって防がれた。
秋人は防がれたのを見ると、驚きながらもバックステップで距離を取る。
「まじかよ。」
秋人は独り言のつもりで言ったが白夜叉には聞こえてた。
「気にする必要はないぞ。この扇は“金剛鉄”と言う箱庭でも最高位の鉱物でできておるからの。」
「そんな物を扇に使うな、よっ!」
秋人はもう一度白夜叉に攻撃を仕掛ける。しかし白夜叉はそれを全て扇で受け止める。
何度目かの打ち合いでつば競り合いとなった。
そんな中、白夜叉が
「いやはや、お主の刀の腕は素晴らしいの。見たところただの刀。普通、この扇と打ち合えば一、二回で壊れる筈だが、お主の刀は未だ壊れておらん。それにひびすらも入っとらん。」
「そりゃどうも!」
秋人は大きく距離を取り、再度しかける。
白夜叉の扇でまた同じく防がれる。しかし、今度は秋人の勢いが凄かったため、カーン、と音を立てて弾かれる。秋人はその弾かれた勢いを利用して、その場で一回転し、そのまま白夜叉に斬りかかる。
「無駄だ。」
しかし、今度は白夜叉が生み出した火球が防ぐ。
「熱ッ!?」
秋人はこの場は危険だ、と判断しすぐさま後ろに引く。
「はぁはぁ、ったくきついぜ、ほんまに。・・・仕方ないか。」
秋人はそう言い刀を納刀する。
「降参か?」
「まさか、俺は負けず嫌いなんでな。奥の手、切らせてもらうぜ。」
秋人は黒ウサギ達がいる方を見て、
「黒ウサギ!先に謝っとく。ごめん!」
そう言い、走り出した。ーーー黒ウサギの方へ。
「えっ!?」
黒ウサギは周りを見るが、十六夜達は既に離れていた。
その頃、白夜叉は内心、落胆していた。
(黒ウサギに攻撃をすれば私が防ぎに行くと思ったのか?確かに先程の私の行動を見ればそう思うかもしれんが、黒ウサギなら自分で防げるからの。)
あの秋人の行動が終わったら気絶させるかな、と考えていた。
黒ウサギが右手を掲げると、その右手には閃光のように輝く槍が掲げられている。
秋人が自分の下に来たと同時に秋人に向かってその槍を振りかざす。
「この、お馬鹿様がああああああ!!」
秋人に槍が当たる瞬間、黒ウサギの視界から秋人が消えた。
「えっ?」
それどころか、自分がいた場所が変わっている様に感じた。
そう、まるで先程まで秋人と白夜叉が打ち合っていた場所のように。
(まさかっ!)
黒ウサギが後ろを振り返るとそこには、
「ゴバァ!」
秋人が刀(峰)で白夜叉に攻撃を決めていた。
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