問題児と共に入れ換し者も異世界から来るそうですよ? 作:ただの遊び人外
「知ってる天井だ。」
秋人はあの後、黒ウサギがやってきて治療がどうのこうのと言われて寝かしつけられたのだ。
「あの程度、どうってことなかったんだけどな。」
まあいいや、と呟き部屋を出ようとした。
「秋人?起きてる?」
そこに耀が入ってくる。
「寝てるよー。」
「起きてるよね。」
「起きてるよ。」
「・・・なんで一回寝てるって言ったの?」
「なんとなく。」
「なんとなく?」
「なんとなく。」
「ならしょうがないね。」
なんとなくで片付けていいものなのだろうか?
「今、十六夜達は出かけてるから。」
「何かあったのか?」
「えーと、」
少女説明中・・・
簡潔に言うと、
元仲間の吸血鬼がやってくる。
↓
俺達の力が魔王と戦えるか心配だったから十六夜と力試し。
↓
戦っている途中に吸血鬼の持ち主がやってくる。
↓
今その持ち主の所に行っている。
と、言うわけだ。
「ふーん、持ち主の名前ってわかる?」
「えーと、リーダーの仲間は分からないけどコミュニティは確かペルセウスだったと思う。」
「あの英雄の?」
「多分。」
「箱庭にはそんなのがいるのか・・・。とりあえず寝るか。」
「・・・なんで?」
「やることないから。ほら、でてったでてった。」
秋人はそう言って耀を押していく。
「押さないで。自分で出るから。」
耀は扉の近くにいくとこちらを振り向いて、
「秋人。今日はありがとう。」
「なにが?」
「庇ってくれたことだよ。」
「気にすんなってあれぐらい。」
「でも、なんでガルドと入れ換えなかったの?」
「やらなかったんじゃなくて、できなかったんだよ。多分“契約”のせいだと思う。」
そう、秋人は最初ガルドと入れ換えようとした。しかしなぜかできなかった為、耀と入れ換えたのだ。
「自分と入れ換える必要はなかったんじゃ?」
「言ってなかったな。俺のギフトは同じくくりじゃないと入れ換えられないんだよ。」
「・・・どういうこと?」
「そうだな・・・簡単に言えば生物と生物は入れ換えることができるけど、生物と無生物は入れ換えることが出来ないって感じかな。」
「思ったより使い勝手が悪いんだね。」
「まあね。というわけで、おやすみ~。」
「おやすみ。」
それから二日がたった。
秋人は中心らへんに島がある湖に来ていた。
「ここか。・・・それにしても広いな。」
なぜ、ここに来ているかというとその理由は昨日に遡る。
秋人は門にいた。なぜ門にいるかというと、なんとなくだ。ここにいれば楽しいことが起きる気がしていたのだ。
「ああ、ペルセウスとの交渉から帰ってきてから飛鳥さんと黒ウサギが仲悪いからな~。楽しくないねえ。」
そして何も起こらないから帰ろうとしたときに、人影が見えた。
「よぉ。こんなところでなにしてんだ?」
人影は十六夜だった。
「なんとなくかな?俺の感がここに行けば楽しいことが起きるって。」
「まあ、理由はどうでもいいんだけどな。・・・ちょうどいい、この状況を覆す方法があるんだか、どうする?」
十六夜は笑みを浮かべながら聞いてくる。
「当然参加さしてもらうよ。・・・で何をしたらいいんだ?」
「ペルセウスに挑むためのゲームがあるんだよ。それの片方を任せたい。」
「おーけ。相手は?」
「んーそうだな。じゃあグライアイの方を頼むわ。」
「グライアイってあの目と歯を三人で使い回しているやつだっけ?」
「そうだな。」
「おーけ。じゃあさっさと行きますか。しくじるなよ、十六夜君?」
「はっ、誰に言っていやがる。オマエこそしくじんじゃねえぞ。」
と、いうことがあり秋人は湖に来ていたのだ。
「といってもなあ、グライアイがどんな姿か知らないしギフトゲームどうしようかねえ。」
秋人はそう言いながらも地面に落ちている石を拾う。
「おーい、そこにいる方ー。こそこそしてないで出てこいよ。」
秋人は茂みに向けて言うが何もない。
「無視すんなよ、っと。」
秋人は石を茂みに向けて投げる。そして
「入れ換え」
投げた石はその辺に生えてある木と入れ換わる。
茂みの中に当たった瞬間
「「「ぐぎゃぁぁあ!」」」
と声がした。
「何をするんじゃ!」
「近頃の若いモンは!」
「もっと年寄りを敬わんかい!」
茂みの中から三人の老婆が出てきた。
その老婆達をよく見ると全員眼がなかった・・・・・
「あれ?おたくらグライアイだと思ったけど、違った?」
「如何にも、儂等がグライアイじゃ。」
「でも、眼がないよな?」
「フェフェフェ、それはこの契約書類を見ればわかる。」
《ギフトゲーム名“失われし目”》
プレイヤー一覧
魅剣 秋人
・クリア条件 湖のどこかにあるグライアイの目を見つける。
・敗北条件 降参かプレイヤーが上記のクリア条件を満たせなかった場合。
宣誓 上記を尊重し、誇り御旗の下、ギフトゲームを開催します。
“ペルセウス”印
「これは、あれか。湖の中にある自分の目を探して来いと。」
秋人は“契約書類”をみて呟く。
「まあ、その通りじゃな。」
「簡単そうだけどな。」
「フェフェフェ、それはどうかな?」
グライアイの一人が言う。
「まあ、いいや。取り敢えず湖の中でも・・・」
秋人の言葉が続かなかった。なぜなら
「おい、この状態で探せと?」
雷が湖全域に落ちていたからだ。
「そうじゃよ。」
「ってことは、湖の名前はトリトニス湖。そして湖にある島はアトランティスか。そしてこれはゼウスの雷・・・!」
そう、秋人の言う通りここはトリトニス湖。かつてペルセウスがグライアイの目を投げ捨てた場所だ。
「その通りじゃ、まあこれはゼウスの雷ではなく、雷を発生させるギフトを使っているだけなのじゃが。」
ゼウスの雷でなくとも湖に降り続けるかぎり入ったらしびれるのは当然だ。
秋人はこの状況を・・・笑っていた。
「流石箱庭だ。なかなかに楽しませてくれるじゃねえか・・・!」
秋人はそう言いながら殺気を湖の中に放った。そして
「見つけた。」
秋人はそう言い地面に落ちている石を拾う。
さて、ここで少し秋人の持つギフト、“入れ換えし者”について解説しよう。
このギフトは名の通り、場所を入れ換えることが出来る。
そして範囲自分が入れ換えたい対象の位置を知っていることである。これだけでは入れ換えれる範囲は視界の中だけになってしまうが、それは“入れ換えし者”だけを使った場合の話だ。今回は“殺意の塊”によって目があるかがわかっている。よって、
「入れ換え」
石と目を入れ換えることができたのであった。そしてこれで、
「ゲームクリアだ」
秋人はそう言ってグライアイに目を渡したのだった。
誤字、脱字、間違いの報告、感想などお待ちしています。