問題児と共に入れ換し者も異世界から来るそうですよ?   作:ただの遊び人外

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秋人の口調ってこんなんだっけ?


第24話 魔王襲来

 

耀はこれから戦うぞ、って時にゲームが終わってしまったため何も言えない状況となっている。

 

そんな状態の耀にジャックが声をかける。

 

「ひ、一つお聞きしても?」

 

「・・・なに?」

 

少し機嫌が悪そうだった。

 

「今回のゲームには一人までなら補佐が認められています。なぜ同士に手を借りようとは思わなかったのですか?」

 

「・・・」

 

耀は何も答えない。

 

「余計なお世話かもしれませんが・・・貴女の瞳は少々物寂しい感じがします。コミュニティで生きていく上で誰かを頼るシチュエーションというのは多く発生するものです」

 

「別に仲が悪いわけじゃ」

 

「良し悪しの問題ではありません。貴女は今まで、単独行動で傷を負うようなことは有りませんでしたか?」

 

ぐっ、と耀は押し黙る。それは手厳しい指摘だった。

 

そこに秋人が現れる。

 

「まぁ、お疲れ様」

 

秋人は耀の頭に手を乗せる。

 

秋人は耀の頭から手を離す。

 

「あっ、」

 

耀は少し名残惜しそうだった。

 

「そういえばさ、なんであの時リタイアしなかったの?」

 

秋人はあの時耀はリタイアするつもりだと思っていた。

 

「なんでだろ?まあ、強いて言うなら」

 

耀は一旦言葉を止め、秋人を指差す。

 

「秋人の影響、かな?」

 

秋人はその言葉を聞いて少しポカーンとした後、納得したかのように笑う。

 

「ふふ、そうか、なるほど俺に毒されたか」

 

秋人はてを広げて言う。

 

「ても、その生き方をしている俺が言うのもなんだけど気をつけなよ?いつかみを滅ぼすぜ?」

 

秋人が耀と話している中、不機嫌そうにしたアーシャがやってくる。

 

そして、耀を指差して言う。

 

「おい、オマエ!名前はなんて言うの?出身外門は?」

 

「・・・“ノーネーム”の春日部耀」

 

「そうかよ!私は六七八九〇〇外門出身のアーシャ=イグニファトゥスだ!覚えとけ!次は私が勝つからな!」

 

耀は首を傾げる。そこにジャックが補足説明をするかのように言う。

 

「あの子、同世代の子達に負けたことがない子でしたから。ゲームそのものでは勝利しても、自分の力では勝ったとは思ってないのでしょう」

 

「それこそ協調性の違いだと思うのだけど?」

 

「ヤホホ!確かにその通り!」

 

「なあジャックさん、でいいのかな?」

 

「なんでしょうか?」

 

秋人は天を指し言う。

 

「あれ何?」

 

そこには黒く輝く“契約書類”が待っていた。

 

「まさか!」

 

ジャックは笛を吹く道化師の印が入った封蝋を開封すると、“契約書類”にはこう書かれていた。

 

《ギフトゲーム名"The PIED PIPER of HAMELIN"》

 

・プレイヤー一覧

 

・現時点で三九九九九九九外門・四〇〇〇〇〇〇外門・境界壁の舞台区画に存在する参加者・主催者の全コミュニティ。

 

・プレイヤー側・ホスト指定ゲームマスター

・太陽の運行者・星霊白夜叉。

 

・ホストマスター側 勝利条件

・全プレイヤーの屈服・及び殺害。

 

・プレイヤー側勝利条件

一 ゲームマスターを打倒。

二 偽りの伝承を砕き、真実の伝承を掲げよ。

 

・宣誓 上記を尊重し、誇りと御旗とホストマスターの名の下、ギフトゲームを開催します。

"グリムグリモワール・ハーメルン"印』

 

観客席の中で一人の男が叫び声を上げた。

 

「魔王が・・・魔王が現れたぞォォォォォォ!!」

 

 

 

 

秋人は“契約書類”を見るが第一勝利条件を見てそれを手放した。

 

「よし!とりあえず、倒せばいいんだな!・・・となれば」

 

秋人はギフトを使い十六夜の下に行く。

 

「どうする?十六夜」

 

「おう、秋人か。どうするって何がだ?」

 

「この前俺がアルゴールもらったじゃん?だから今回は十六夜に譲ろうと思って」

 

「オーケーだ。なら俺は黒い奴と白い奴を貰う!」

 

「なら俺はあの白黒斑模様の奴で」

 

「ということは私があのデカイのだな」

 

十六夜が二人、秋人が一人、レティシアが一種類を相手するようだ。

 

十六夜とレティシアはすでに己の目標の方に向かったが秋人は

 

「これでもくらいやがれ!」

 

ギフトカードから先ほど貰った双眼鏡を投げつける。

 

「何よ、これ?」

 

しかし簡単に避けられてしまう。

 

白黒斑模様の少女は飛んで来た方を見るが誰もいない、いやそこには先ほど自分に投げられた双眼鏡があった。

 

少女は急いで後ろを振り返ろうとするがそれよりも早く秋人の一撃が入る。

 

しかし————

 

「なんすか、それ?」

 

秋人の一撃は黒い霧のような物に防がれていた。

 

「いいセンスね。でも惜しかったわね。・・・あ、あと貴方はいい手駒になりそう」

 

その瞬間秋人の周りを黒い風が覆う。

 

「しるか、そんなもん!」

 

秋人の刀が黒い霧のようなものよりも内側にあった。

 

「貴方、いつの間に・・・!?」

 

これにはさすがの少女も驚いたようだ。

 

仕掛けは簡単。秋人が黒い霧と刀を入れ換えたのだ。

 

「零距離だ、くらいな。無双流 衝波(しょうは)(てん)”!」

 

衝撃が少女を襲う。

 

「くっ!」

 

少女は距離を取る。

 

「痛かった。凄く痛かった」

 

少女は怒気を高めながら言う。

 

そこに紅い閃光が少女を襲う。しかし黒い霧に防がれてしまう。

 

「・・・そう、ようやく現れたのね」

 

少女の視線の先には北側の“階層支配者”、サンドラがいた。

 

「待っていたわ。逃げられたのではないかと心配していたところよ」

 

「・・・目的はなんですか、ハーメルンの魔王」

 

「あ、ソレ間違い。私のギフトネームの正式名称は“黒死斑の魔王(ブラックパーチャー)”よ」

 

「・・・二十四代目“火龍”、サンドラ」

 

「自己紹介ありがと、そこの貴方は?」

 

秋人の方を指して言う。

 

「この流れで俺かよ。まあいい。俺はジン=ラッセルがリーダーを務める“ノーネーム”所属、魅剣 秋人だ。よろしく頼むよ」

 

コミュニティの名前を聞いた少女は少し意外そうに目を見開いた。

 

「そっ。覚えておくわ。あ、あと目的は言わなくてもわかるでしょ?太陽の主権である白夜叉の身柄と星海龍王の遺骨。つまり、貴女が付けてる龍角が欲しいの。だから、頂戴?」

 

サンドラの龍角を指しながら言う。

 

「・・・なるほど。魔王を名乗るだけあってふてぶてしい。だけどこのような無体は秩序の守護者は決して見過ごさない。我らの御旗の下、必ず誅してみせる」

 

「・・・そう。素敵ね、フロアマスター」

 

「俺を忘れんなよ?無双流“抜刀(ばっとう)(さつ)”!」

 

秋人が刀を振るうが今度はかわされる。

 

そのまま秋人に掌底を放とうとするが

 

「舐めんな!」

 

その手を足で絡め止める。

 

「吹き飛べ!」

 

そのまま捻りながら地面に投げ飛ばす。

 

しかし地面につく前に風を地面に向かって放ち、地面との衝突を防ぐ。

 

「危ないわね。でも残念」

 

少女はクスリ、と微笑みながら言う。

 

「まぁ、この程度で終わってもらっても困るがな。こちとら魔王に会いたくて異世界から来たんだぜ?」

 

「へえ?そう」

 

秋人の言葉を聞いて少女は秋人に興味を示す。

 

秋人は少女に刀を向けて言う。

 

「さあ、続きと行こうぜ?まだやれるだろ?」

 

「当然よ」

 

秋人が刀を後ろに引く。

 

秋人が地面に足を出した瞬間————激しい雷鳴が辺りに鳴り響いた。

 

「そこまでです!“審判権限(ジャッジマスター)”の発動が受理されました!これよりギフトゲーム"The PIED PIPER of HAMELIM"を一時中断し審議決議を執り行います!」

 

「どうやらお預けみたいね」

 

「そうみたいだな。ったくここからだって時に」

 

「まぁ、後で会いましょ?」

 

激しい黒い風が吹き抜けると次にそこを見た時にはすでに少女はいなかった。

 

 




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