問題児と共に入れ換し者も異世界から来るそうですよ?   作:ただの遊び人外

34 / 46
オリジナルって難しい・・・。


第30話 バグズノイド

 

 

 

秋人side

 

探索しても、探索しても、

 

「森・・・だな」

 

木しかない。いや、本当になにこれ?ってレベルで木しかない。

 

「耀〜なんかあった?」

 

「何もない」

 

今、俺達は二手に別れている。俺と耀のペアと十六夜と飛鳥のペアだ。

 

ってか本当に何もないな。そもそも何でノーネームの地下(?)に森があるんだ?

 

「ッ!!」

 

俺は視線を感じ後ろを振り向くが誰もいない。

 

「どうしたの?」

 

「いや・・・何もない」

 

気のせいか?

 

 

秋人sideout

 

 

 

十六夜side

 

秋人達と別れてからずっと視線を感じやがる。お嬢様は気づいてんのかね?とか考えてるとお嬢様が小声で

 

「ねえ、誰かに見られている気がするのだけれど」

 

「お嬢様も気づいてたか、ならとりあえず」

 

俺はその辺に落ちてある石を拾い、

 

「おーい、俺達を見てる奴ら。そろそろどうするか決めてくれねえか?」

 

聞いてみるが返答はない。

 

「はあ、仕方ねえな、っと!」

 

視線を感じた方に軽く投石する。

 

すると、

 

キンッ!

 

と音を立てて弾かれた。

 

そこから出てきたのは、一人の男だった。ただし、背中にダンゴムシの甲羅のようなものを持っていたが

 

「へえ」

 

「・・・」

 

そのままそいつは丸まって転がってきた。

 

「ハッ!しゃらくせえ!!」

 

俺はそいつを殴り飛ばした。

 

そいつは木に当たるがすぐに立ち上がり笛のような物を取り出し、

 

ピィィィィィィ!

 

吹き出す。すると

 

「こいつは・・・」

 

「冗談でしょう?」

 

数十何て生易しいものじゃない。おそらく数千ものの奴が出てくる。

 

その中には先ほどの奴みたいに背中にダンゴムシの甲羅のようなものを持っている者もいれば、トンボのような四枚羽を持つもの、尻に蜂の針を持つ奴など沢山の種類がいた。

 

「カエセ」

 

何か言ってくる。

 

「返せって何をだよ」

 

「カエセ、カエセ」

 

「ヒメヲ、カエセエエエエエエエ!!!」

 

その叫びと共に全員が襲い掛かってくる。

 

俺はお嬢様を抱き急いでこの場から離れる。

 

「ちょっ!?十六夜君!?」

 

「黙ってろ!舌噛むぞ!」

 

 

 

 

後から気づいたのだがこの時俺はお嬢様をいわゆるお姫様抱っこで抱いていたのだった。

 

十六夜sideout

 

 

 

秋人side

 

「十六夜達の方が当たりっぽいね・・・秋人?」

 

俺は刀を抜く。

 

「どうやら、そんなことはないみたいだぜ?」

 

俺の前から一人の女の子が走ってくる。ただし、背中にアゲハチョウのような羽がついているがな。

 

そしてその女の子を追いかけるように五人の男が走っている。

 

二人はカマキリのような鎌を持ち、次の二人はクワガタの角のような物がついていて、最後の一人はカブトムシの角のような物がついている。

 

女の子は俺達の後ろに隠れる。

 

「姫様!いい加減にして下され!!!」

 

「嫌よ!少しぐらい外を見たっていいじゃない!」

 

「いや、俺達を挟まないでくれよ」

 

俺が言うとカブトムシの角のような・・・面倒いからカブト野郎でいいか。が俺達を睨み

 

「余所者は黙っておれ!者共!やれ!」

 

その合図でカマキリ野郎AとB、クワガタ野郎AとBが襲い掛かってくる。

 

「それは宣戦布告ととるぜ?耀!」

 

「うん」

 

俺がカマキリ野郎達を、耀がクワガタ野郎達を相手取る。

 

「・・・」

 

「いやー、何か喋って欲しいなっと!」

 

俺は鎌を避けつつ言う。

 

「・・・」

 

「いや、マジで何か喋ってくれよ」

 

「・・・諦めろ」

 

「お前如きでは我らが四鎌流を相手取るのは不可能だ」

 

・・・四鎌流ってだせえな。

 

「・・・今、四鎌流ってださいと思ったな?」

 

なんでわかるし。

 

「・・・まぁいい。それに貴様の獲物は一つ。我らは四つだ」

 

「諦めろ」

 

俺はその言葉を聞いて、少しイラついた。

 

「なるほど、確かにお前らのほうが有利だな」

 

「なら、」

 

「ただし、質が同じぐらいだった場合は、だけどな」

 

俺は刀を片手下段に構える。

 

「その言葉が」

 

「貴様の最後だ!」

 

前後から襲ってくる。

 

当たる瞬間————

 

二人は地に平伏した。

 

「今のは・・・」

 

「一体・・・」

 

「無双流 魔闘(まとう)()”」

 

この技は宙とは違い下から相手を切り上げ、そのまま相手を反対側の地面に叩きつける技だ。今回は違ったが。

 

「見事だ」

 

二人は気を失った。

 

俺は刀を仕舞いながら耀の方を見ると同じくクワガタ野郎達を沈めていた。

 

「ヴィクトリー」

 

こっちに気づいたのかVサインをしてくる。

 

・・・少し可愛いと思ってしまった。

 

「な、何をしている!さっさと立ち上がらんか!」

 

カブト野郎は焦ったように声を上げるがどこかニヤついているように見えた。

 

俺は直感に任せて刀を耀の後ろ目掛けて振るう。

 

「無双流 抜刀(ばっとう)(さつ)”!」

 

「ギャッ!」

 

何かに当たった。そいつは全身が茶色だった。この流れから行くとナナフシか?

 

「な、何故気づいた!?」

 

「何となく?」

 

今度は本当に焦っているようだ。

 

「おのれ、我らバグズノイドをコケにしよって・・・!」

 

バグズノイドっていうんだ。

 

そう言ってカブト野郎は逃げっていった。

 

「で、君の名前は?」

 

俺は木の後ろに隠れている女の子に問う。

 

「嘘・・・ニンゲンってこんなに強いの?」

 

「まぁ、全員が全員強いってわけじゃないけど」

 

「そ、そう。名前ね。私の名前はアゲハ=バシリス=バグズノイドよ。長いからアゲハでいいわ」

 

「アゲハね。俺は魅剣 秋人。で、こっちが」

 

「春日部 耀」

 

「ミツルギにカスカベね」

 

「で、アゲハ君は一体何故追われていたんだい?」

 

まぁ、だいたい想像はつくが。

 

「その、私一応こう見えても偉いのよ。けどまだ子供だから自由に行動出来なくて、けれどずっと外に出てみたくて」

 

やっぱりか。でも俺達がそれを助ける義理はないしなあ。

 

「お願い、外に出るのを手伝って!」

 

俺は耀と小声で話す。

 

(どうする。俺は正直どっちでもいいんだけど)

 

(けど、ここで助けないのは駄目な気がする)

 

(Why?)

 

(何故英語。まあいいけど、私達は一度形だけとはいえこの子を助けちゃったんだから)

 

(はあ、仕方ないか)

 

「わかったよ手伝ってやる」

 

「本当!?」

 

「ただし、一緒に降りてきた奴を見つけてからな」

 

「うん!わかった!」

 

「それなら探す、か?」

 

俺は目の前の光景が信じられなかった。

 

何故なら

 

「うおおおおおおおお!」

 

『木よ!彼らの足止めをしなさい!』

 

十六夜が飛鳥をお姫様抱っこしながらおよそ数千を超えるバグズノイド達から逃げているからだ。

 

「秋人か!逃げるぞ!」

 

「おう!耀!アゲハは任せた!」

 

「う、うん」

 

アゲハを耀に任せて俺たちは全力でその場を後にした。

 

 

 




誤字、脱字、間違いの報告、感想などお待ちしております。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。