くれよん ふぁんたじー ~まっしろな国のお話~ 作:パステルキャンディ
イラスト:たゆた
お話:あい
どこまでもつづく青い空。
たくさんの白い雲がふわふわ、お空に浮いています。
ここはレインボー王国。
お城の上に、いつも大きな虹が空に見えます。
ユイは、虹をまいにち見ています。
「わぁ、今日もきれいな虹!今日のお空もとっても好きだなぁ」
すっかり夢中になっていましたが、
これからお城にいかなければなりません。
見習い魔法使いのユイは、いつもお城でマージョ先生と
魔法のお勉強をしています。
※
「マージョ先生、こんにちは!」
ユイは、お城のマージョ先生の所にやってきました。
ですが、マージョ先生はなんだか様子がおかしいです。
ぐるぐるぐるぐる、お部屋の中を歩いています。
「こまったわ、どうしよう」
マージョ先生は、うーんと首をかしげています。
「どうかしたんですか?」
ユイは、とっても不思議そうに先生に聞きました。
すると、マージョ先生は、
「レインボー王国の様子がへんなの。ユイちゃん。このことを葵くんに伝えてきてちょうだい」
ユイは、葵の所へ向かいました。
葵は、いつもお城の中で、書類を作るお仕事をしています。
※
お城の中を歩いていると、葵を見つけました。
葵は、むずかしそうな本を、たくさん読んでいました。
「葵くん!」
ユイはにっこり笑いました。
葵は、黙ったまま本を読んでいます。
聞こえていない様子なので、もう一度声をかけました。
「葵くんってば~」
「うるさいな。僕は今、本に集中しているんだ。後にしてくれ」
葵は不機嫌そうです。
でも、それはいつものことで、休み時間は本とにらみ合いっこしています。
本を読んだり、コンピュータとにらみ合いっこしている時は、いつもめがねをしています。
ユイは、マージョ先生に言われたことを、どうしても伝えなければならなかったので、
葵に伝えました。
「あのね、レインボー王国が大変みたいなの」
ユイは一生けんめい伝えました。
葵は、ユイの言うことを信じてくれませんでした。
「また始まった。ユイはいっつもおおげさだから」
ユイは、ほっぺを大きく膨らませて、必死に伝えます。
「本当にほんとだよー!マージョ先生が言ってたもん!」
二人が言い合っていると、お城の外から、いろんな人の声が聞こえてきました。
「大変だ!町が全部まっしろになってる…!」
外にいる人たちが、叫んでいます。
人はそのままですが、お家も、地面も、町の全部が真っ白になってしまいました。
ユイと葵は、大きなお城からその様子を見ました。
葵はおどろいて、目をぱちぱちさせています。
「うそだろ…どうしてこんなことに…」
二人の元に、誰かがやってきました。
「街から『色』がなくなってしまった。」
『トリトン王様!』
ユイと葵は、驚きました。
この国の王様で、いつもユイと葵に優しくしてくれます。
イルカの姿で、着物を着ている王様です。
葵くんは尋ねました。
「色がなくなった、ってどういうことですか?」
「この世界を管理してる、パレットというお城があるんだが、そこで何かあったかもしれない。
お前たち、ちょっとお城に行って、調べてきてくれないか?」
イルカの王様は、そういいました。
ユイはちょっと戸惑っている様子です。
「で、でも…私は、まだ魔法も全然うまく使えないし…」
ユイが困っていますが、隣にいる葵は、とっても目がきらきら輝いていました。
「トリトン様!僕たち頑張って原因を探りに行きます!」
ユイと話す時と違って、とっても素直です。
(これで認められたら…秘書になれるかもしれない!そしたらみんなに、認めてもらえるんだ!)
葵は、とっても嬉しそうにニコニコしています。
「待って、私も行きます」
ユイ達の所に、マージョ先生がやってきました。
「子供達だけで遠出させるのは心配ですから」
「マージョ先生!」
ユイは、ぴょんぴょんっと跳ねて、マージョ先生に抱きつきました。
「うわーい!マージョ先生と一緒~!」
喜んでいましたが、葵は不安そうにユイを見ています。
「こら、ユイ。先生がいるからって気を抜くなよ。」
「はーい!」
トリトン王も、にっこり笑って、
「頼みましたよ、3人とも」
そう言って、その場を去っていきました。
謎の能力によって、ひれをやや宙に浮かせ、移動していきました。
「魔法のクレヨン」を探す旅が、これから始まろうとしていました!
next…
児童向け小説を合同で作成しています。
文体も子供向けにしています。
合作ですので、スロー更新していきます。