これこそ気まぐれで更新するか否かの作品なので
本当に読む方がいらしたらあまり期待せず御待ち頂けると幸いです。
―――いきなりの出来事だった。
俺は、何かしら失ってから町をさ迷い気付けば大型車に轢かれミンチみたいなもんにさせられたかと思ったんだが………
気付けばN○Kで放映される大河ドラマみたいな感じの雰囲気でも漂わせるような時代に生まれ変わりながらも最初は名も大して無い上に賊に襲われ村での住処を無くちまった五歳くらいだった自分に十五前後の頃まで、義父の横田高松(ヨコタタカマツ)っつう五十過ぎだってのに何処かしらちょい悪オ○ジみたいなダンディーな感じを漂わせ、身長もこの乱世じゃろくに栄養も摂れなさそうな時代にも関わらずど170cmもあり俺よか10cmほど高く背丈を除けば大して変化も無いと思いたいが、何故か血も繋がっちゃいないにも関わらず細目なとこが何となくにちゃいるらしく上唇と鼻孔の間から左右に筆で記されてるかのようはらうよう生やしている口髭が特徴的なおっさんから槍の扱い方を身体を教え込まれてからだ。
十五の頃に康景(ヤスカゲ)と元服して七年程の歳月が経った頃だった。
信虎公とかいう虎の革で作られた陣羽織を羽織っている筋肉バカみたいな鋼の肉体を持つ上に覇気を漂わせてるジジイを甲斐から追放せにゃいけねぇなんざ言いながらもその雰囲気は何処か寂しい何かを感じさせるような何かを出しながらも屋敷から見える月を眺めていた。
「………んじゃ、御館様にぶちまけりゃ良いじゃねぇか。あの姫君の守役である板垣殿はまだしも中にゃ小幡殿や原殿は乗り気じゃねぇんだろ?無理に乗らんくても良いだろうよ」
「…………あの二人はただの頑固者だよ。まぁ、私も解らんでは無いがね。ただ、新たに当主となるとなれば私達みたいな古株も居場所が無くなる。だからこれが最期の頼みと思って聞いて貰いたいのだよ」
月夜の晩で酒を交わしながらもあのオヤジは俺にとある事を頼み込む。
それが、またとんでもない内容だ。
何せ、信虎公が嫡女である晴信様が病弱な身でありながらも謀反を企ててるというもんだからそれを阻止して貰いたいとまではいかないもののせめて信虎公が下で戦って貰いたいと頼み込まれてしまったのだ。
しかも、武田の名だたる足軽大将の中でも山本勘助というジジイがまた曲者らしく今まで屋敷に引きこもりがちで読書に明け暮れていた晴信様を御説得し、信虎公が代より仕えし重臣達が彼女の下に賛同してるという戦況でもあるせいか、俺が信虎公の屋敷へ訪れた際には戦況はほぼ劣勢と化していた。
何せ、敵さんは甘利虎泰殿や板垣信方殿・飯富虎昌殿やその弟である源四郎殿と信虎公の頃より活躍していた猛者共に囲まれる始末と如何にして勝つか難しい状況下であったのだ。
しかも、兵の数も此方が四〜五十いるのに対し向こうは四〜五百ほどかき集めていたせいか数の上でも完全に負かされたがまま屋敷を包囲されていたせいか、流石の信虎公も即座に降伏を受理しながらも去り際に一言呟いた。
「………成すべきものは成すか。まだ救いようも無い小娘かもしれぬが儂もあやつの力量を見誤ったのかもしれぬのぅ。もし、あやつが気に食わぬと思うならば今の内にここから去っても構わぬぞ。それが、儂があやつと交わす降伏の条件じゃ」
信虎公が苦笑を浮かべながらも降伏して駿河へ向かってから数週間の月日が経った頃だった。
信虎公が甲斐から追放されてから数週間が経った頃、晴信様が当主になったところで意外と一部じゃ未だ彼女の力量を図っている中、晴信は小諸城を始め南信濃を攻略する先鋒部隊に馬の被り物を被った活発的な少女である馬場信春殿を大将に任じ、俺も彼女の部下という形で高遠城の攻略に手を焼いていた。
「高遠城の残党達もなかなか粘りますねぇ〜いっそ力攻めで陥落させても良さそうな気がしてきましたよぉ………」
「いゃ、高遠城が落ちないからと無理に力攻めしちゃえば小笠原攻略まで兵糧が足りなくなりますからなぁ………しかも敵とて期待していた村上の増援が小諸城の攻略に手を焼いているせいで士気も低いでしょうし、放っとけば向こうから勝手に城門を開けてくれるでしょうからその時まで気長に待ってましょうや」
「って、康景さん?まだ昼間だっていうのに寝ちゃ駄目ですよ〜一応、軍議の席ですから寝たらオイタを与えちゃいますからね!」
馬の被り物を被った小柄な少女に頭を叩かれたせいか、若干眠気が覚めたところで俺はとある策を彼女に告げる。
まぁ、策といっても来るはずの増援すら見込みが無い上に内通でも図って敵の出方を探らなきゃならんのだろうが、まず内通が進むにしても此方が有利な戦況下じゃなきゃ話にならん。
それに、この高遠城が落ちれば林城を拠点に持つ信濃の守護大名である小笠原長時が黙って無いとも睨んでいたんだが…………
「…………こっちの考え過ぎという訳でも無いとは思うんだがねぇ」
「ん?どうしたのですか〜やる気が出ないっていうのなら私とお揃いにこのお馬さん兜を被ると良いですよ!その抜けきった気持ちが一気に吹き飛びますから絶対に被るべきです!」
「いゃ、それは馬場殿だから似合う被り物ですし俺みたいな冴えないおっさんが被ったら確実に兵達から引かれますな。いゃ、馬場殿ならばこそお似合いなのかもしれませんよ。にしても、小笠原には武田が総力を上げてこの高遠城を包囲してると噂で流すだけでも余計に近付きずらいかもしれんな」
俺は、そろそろ戦いたいと駄々を捏ねそうな馬場殿の雰囲気を察しつつ物見の兵にとある噂を林城の小笠原長時に流すよう命じると共に高遠城内にも小笠原からの増援は皆無であると流し続けるよう命じた。
その結果、十日程の月日が経つぐらいには高遠城内でも小笠原からの増援が来ないからと敵の家中の者等が焦り始めたらしく翌日には高遠城主である高遠頼継が頸と交換に降伏を受理してやると話を進めてみた結果、連中は頼継の頸を差し出す事を認めて城門を開けて此方の侵入を許してくれた。
「敵は迎え討つ姿勢にとってるです!全軍、突撃ですぞ〜!」
「な、何!武田め!我等ごと始末する気か!?」
敵の家中の者等が混乱して城門を開けた事に後悔を覚えて直ぐだった。
城内が次々と荒らされていく中、本丸らしき屋敷からは火がかけられており高遠頼継が自害を図った事によりこの戦も終結してからいよいよ南信濃の攻略戦も本格化し始める事となる。