艦隊これくしょん -艦これ- ~空を貫く月の光~   作:kasyopa

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艦これ ~空を貫く月の光~ 始まります。

4/5 微修正・あとがき加筆
4/7 プロローグ2の文章が混じっていたので修正。
  矛盾すみませんでした。


第一章 私に出来る事を
プロローグ


私は今深海棲艦と戦っている。いわゆる遭遇戦で、不可抗力に近い物だ。

敵は駆逐艦三隻だけの小規模の艦隊だが、生憎こちらは私一人。

護衛艦は付けずに全速力で所属する予定の泊地へ場所へ向かっていれば、

敵に気付かれることなく切り抜けられるだろうと思った。

 

でも現実はそんなに甘い物ではない。

島の影からほぼ鉢合わせの様な状態で敵艦と交戦に入り、

何とか一隻沈めて残った二隻と未だに交戦状態だ。

泊地までもう少しだけれど振り切れる自信がない。そして倒し切れる自信も無い。

打電すれば傍受される可能性もあり、これ以上に不味い事にも発展しかねない。

 

消耗した砲身を引き抜き脚に付けてある替えの砲塔を差し込んだ時、全身に衝撃が走る。

後方からの砲撃か雷撃かは解らない。

思わず前のめりになるも倒れないように何とか前を足に出して体勢を立て直す。

何とかこれでと思った矢先、前に出した足のすぐ横に一つの雷跡が。

 

気付いた時にはもう遅くまた同じような衝撃が艤装を抉り、

段々と水が流れ込んで来る。

砲撃を再開しようとするも先程の雷撃によって砲身は折れ曲がり、

変えの砲身も全て損失していた。

そして敵駆逐艦の砲身は確実にこちらを狙っている。

 

終わった。

 

「そんな、こんな……所で……」

 

目を閉じる。

最後の光景が絶望で終わるのなら、そんな光景を、世界を見たくない。

だから私は目を閉じる。

 

「敵艦捕捉! 全主砲、薙ぎ払え!」

 

沈む意識の中、そんな声と爆音が響き渡った。

 

 

 

「ぅっ……」

 

目を覚ます。

視界に飛び込んできたのは細い丸太を組まれて作られた簡素な屋根。

その隙間から青い空が見え隠れしていた。

 

次に感じたのは体の芯まで届くジワリとした温かさ。

手を顔の前に持ってくると、少しだけすくわれたお湯が顔に掛かる。

私は今入渠しているらしい。

どうやらあの場所で沈んだ訳ではなくあの声の主に助けられたようだ。

 

「ん、起きたか」

 

声のした方を見ると、タオルを頭に巻いた赤い瞳の少女がこちらを向いていた。

 

「あの、ここは一体……そして私は……」

「記憶が混乱しているようだな。一つずつ話すから落ち着いて聞いてくれ」

 

私よりも若く見える彼女であったが、中身は私よりも大人びていた。

それに驚きながらも状況を理解するためにも彼女の話に耳を傾ける。

 

「ここはトラック泊地。対深海棲艦の為に前進基地として建造中だ。

 次に君の現状の説明だが私達が哨戒中に深海棲艦と交戦しているのを発見、

 間一髪の所で大和の超長距離砲撃が間に合って君は轟沈を免れたということだ」

 

つまりあの声と爆音はその大和という方の砲撃なのだろう。

別の意味でも意識を持っていかれそうになるような大きな音だったので、

忘れたくても忘れられない。

 

「そういえばまだ自己紹介をしていなかったな。

 私は陽炎型駆逐艦十二番艦、『磯風』だ」

「申し遅れました。私は秋月型駆逐艦の三番艦『涼月』です」

 

ある程度自己紹介を交わした所で彼女が何故入渠しているのかが気になった。

 

「磯風さん、私はともかく貴女は何故入渠を」

「ああ、君を連れて離脱しようとした時に大破していた駆逐艦に一矢報われてしまった。

 結果二人仲良く入渠と言うわけだ」

「そうだったんですか。すみません、私の為に」

「いや君が気にすることではない。名誉の負傷というやつだ」

 

誇るかのように笑みを浮かべる磯風さん。

この人には何かとても大きなものを感じる。

艦娘としての器の大きさというか、そう言うものが。

 

その後短い会話を交え私達は入渠を終えた。

恐らくボロボロであった服は丁寧に修繕されており、着るものに困らないことは嬉しい。

が、ここである物が無いことに気付く。

 

「磯風さん、私のペンネントを知りませんか? 第六十一驅逐隊と書かれた物なのですが」

「いや、見ていないな。君を入渠させたときには既に無かった」

「そう、ですか」

「大切な物なのか?」

「はい」

 

そのペンネントは私にとって覚悟や決意と同じ物。

大破した時に無くしてしまったのだろうか。

 

「……腹が減っただろう」

「えっ」

「腹が減っては戦は出来ぬ。先人達の偉大な教えだ」

 

 

 

彼女に引っ張られ、食堂に案内される。

内装はとても豪華で赤絨毯まで敷いてあり、机は奥へ続く長い造り。

その中央に等間隔で置かれたキャンドルスタンド。

 

そこでは銀髪で癖のある髪型をした少女が配膳を行っており、

奥の方で金髪の少女がステップを踏みながら可愛らしく踊っていた。

 

「舞風、こんな所で踊っては料理に埃が入ってしまうわ」

「えー! もうちょっと時間があるし野分も踊ろうよー! 楽しいよー」

「すまないな野分、当番を変わって貰って。この償いは必ずする」

「いえ、致し方ないことですから。そちらの方も入渠、済まされたのですね」

「それに舞風はもう少し落ち着かないか」

「あ、磯風! 入渠終わったんだ。それに黒髪の人も!」

 

恐らく金髪の人の名前は舞風、銀髪の人は野分と言うのだろう。

彼女達はそれぞれやっていたことを中断して私の前に並び、敬礼をした。

 

「陽炎型駆逐艦、十五番艦の『野分』と言います。よろしくお願いします」

「陽炎型駆逐艦の十八番艦!『舞風』でーす! よろしくね!」

「秋月型駆逐艦、三番艦『涼月』です。よろしくお願いします」

 

遅れながらも敬礼を返す。

すると舞風さんが不思議そうな顔をしてこちらを見ていた。

私の顔に何かついているのだろうか。

 

「舞風さん、私の顔に何かついてますか?」

「んーん? さっきの戦闘で何か落とし物してないかなって」

「! もしかして、私のペンネントですか!」

「あ、やっぱり! 野分に聞いても違うって言ってたから、もしかしたら思って」

 

彼女が上着のポケットから取り出したのは『第六十一驅逐隊』と書かれたペンネント。

間違いない。私の物だ。

お礼を言って早速締める。これが無いと本当の意味で始まらない。

 

「落ち着いた所で食事にしよう」

「待ってください。間もなく大和さんがいらっしゃいますし、揃ってからにしましょう」

 

大和さん。磯風さんの話でも聞いた私を助けてくれた艦娘の名前だ。

舞風さんがもう少し時間があると言っていたのは彼女が此処に来るまでの事だろう。

 

立ち話も何だという事で、各自席に座る事にする。

私は磯風さんの隣に、舞風さんと野分さんは向かいに座った。

 

並んでいる料理は焼き魚にほうれん草のお浸し、出し巻き卵ときんぴらごぼう、

そして白いご飯に味噌汁と場の雰囲気に似つかない和食。

それでもおいしそうな匂いが私の空いたお腹に響いてきた。

そしてこの料理を作ったのは確か野分さんだったはず。

ここまでの料理を一人で用意したというのは驚きだ。

 

何とか空腹を紛らわそうと考えていると、扉が開き一人の女性が入って来た。

 

黒目の茶髪で、髪は後頭部で一括りにして流しており、

もみあげの部分も肩に掛かるほどにまで伸ばしている。

また髪には桜の髪飾りがあり、首元にある鉄の輪の様なものにも桜の紋が入っていた。

顔は極めて整っており、清楚な人なのだろう。

 

「珍しく遅かったじゃないか、大和」

「涼月さんの艤装の修理の話で少し時間を取ってしまいましてね。ごめんなさい」

「い、いや、責めているわけではない! ただ心配だっただけだ」

「ふふふ、解ってますよ。磯風さん」

 

言動からまさに大和撫子といったものを感じ取る。

だがその声質から私は、意識が沈む直前に聞いた彼女の声を思い出した。

磯風さんとの会話を終えた彼女は私に視線を合わせてくる。

 

「涼月さんですね」

「えっ……はい」

「初めまして。私は大和型戦艦、一番艦の『大和』です」

「あっ、秋月型駆逐艦、三番艦『涼月』です! よろしく、お願いします!!」

 

席を立って即座に敬礼。

強いられるような威圧感ではなく、言動や風格から見て取れる包容力。

そして微かに感じられる全てを従えるようなカリスマ性。

それらが合わさって体が反射的に動いたのだ。

 

そんな私を見て大和さんは少し笑みを浮かべた。

 

「そんなに緊張しなくても大丈夫ですよ」

「そーそー。そんなことより早く食べようよー」

「舞風ったら……すみません大和さん、涼月さん」

「いえ、私の方こそすみません」

 

急にどうかしてしまったのだろうか。こんなことは初めて。

少し反省して再び席に着くと、その隣に大和さんが座った。

 

「では皆さん揃いましたし、頂きましょう」

「「「「いただきます」」」」

 

そのまま流れる様に始まった食事。

それはあの時見た冷たい絶望よりも、遥かに温かい物であった。

 

 

//////////////////////

 

 

食事を終えた私は大和さんに連れられ、工廠までやってきていた。

なんでも艤装の修理の事で話があるそうで。

 

扉が開かれ、鉄と油の臭いが漂う。

艤装を装着している身からすればこんな臭いは慣れた物なのだが、

想像をはるかに上回る濃さに少し鼻を摘まむ。

そこではある程度散乱した工作機と、複数の妖精さん達が忙しそうに駆け回っていた。

 

「あ、大和さん! 先程はすみません、お手数おかけして」

「構いませんよ、新しい仲間の為ですから。それはそうと差し入れを持ってきました」

「わぁ~、ありがとうございます! これで修理も捗ります!」

 

工廠の奥から姿を表したのは桃色の髪をした長髪の女性。

日本の鎧のような肩当をしていたり、白いハチマキを締めたりと特徴的な部分が多いが、

何よりも特徴的なのはその艤装。

艦娘の艤装は基本的には攻撃に特化し主砲や副砲、機銃や電探などを搭載している。

だが彼女はクレーンや工作機と呼ばれる機械が半分以上を占めていた。

一応25mm連装機銃などは装備しているようだが、実戦に向いているとは言い難い代物。

 

「工作艦『明石』です。この泊地では艤装の修理や兵装の開発を行ってます」

「秋月型駆逐艦、三番艦『涼月』です」

「上からの伝令で存じていますよ。ところで今お時間よろしいですか?」

「大丈夫ですよ。その為にも涼月さんを連れてきましたから」

 

何も言われずに連れてこられたが、何かあったのだろうか。

 

「涼月さん、艤装の修理の件でどうしてもお話が」

 

少し残念そうな、複雑な顔をする明石さんに付いて工廠の奥へ案内される。

そこではまだ修理されていない私の艤装と、修理が完了した長10cm砲が置かれていた。

 

「長10cm連装砲の修理は完了したんですが艤装の艦首部分が亡失していて、

 これだと最近新造した艦首を接合するしか手が無いんです。

 兵装と違い艤装は艦娘にとっても重要な部分ですので相性もありまして」

「故に私の同意が必須、ということですね」

「ご理解が早くて助かります。そして修理に用いる艦首なんですが」

 

そう言って彼女がどこからか取り出したのは艤装の艦首部分。

だがそれは今までの曲線状の艦首ではなく直線的な形状をしていた。

 

「以前とは別の物になってしまうんです。

 今まで通りとまでは行きませんが、極力違和感が無いようには仕上げますので」

「構いませんよ」

 

さらりと零した言葉に明石さんは驚愕し、少し後ろに居る大和さんも驚いていた。

私は何かおかしなことを言っただろうか。

 

「で、ですから相性などもありますからもうちょっと考えても……

 いや、修理するこちらとしては有りがたいんですけど!

 でもでも涼月さんのお体の事もありますし!」

「今それしか打つ手が無ければ、それに懸けるべきです。

 それに明石さんは仰いました。極力違和感が無いように仕上げると。

 なら私は明石さんを信頼します」

 

「それに私が入渠している短時間で長10cm砲をここまで丁寧に直して下さったんです。

 腕は相当な物だとお見受けします」

 

そう言って私は長10cmに触れる。

折れ曲がった砲身は綺麗に直っており、替えの砲身も用意してあった。

その近くには、ヘルメットをした妖精さん達が可愛らしく敬礼している。

私は笑みをこぼすと、静かにお礼を言った。

 

「……解りました。不肖明石、その信頼に応えてみせますよ!!」

「では、よろしくお願いします」

「明石さん、私からもよろしくお願いしますね」

「はい! 大和さんも差し入れもありがとうございました!」

 

大和さんに連れられて工廠を後にする。

その後、後ろから明石さんと思われる気合の入った声が聞こえた、様な気がした。

 

 

 

「そういえば大和さんは何故あの時私の名前を?」

 

泊地の案内を受けている時、食堂の時の事が気になってので聴いてみる。

 

「そういえば言っていませんでしたね。ここでは提督がいらっしゃらず、

 ここの指揮は私に一任されてましているんです。

 大本営からの伝令も任せされているので、どういった艦が配備されるのか等の情報も、

 いち早く知る事ができるのです」

「なるほど……」

「補佐は明石さんにお願いししています。その方が工廠との連携も出来ますからね」

 

確かに大和さんと明石さんであれば適任だろう。

 

しかし、彼女達もいわば艦娘。特に大和さんは戦艦だ。

指揮ばかりで出撃出来ないという事があるのではないだろうか。

今回私が彼女に助けに出たのも、緊急事態だからという理由だろう。

戦艦の持つ大口径主砲の長射程を利用した殲滅戦。そのお蔭で私は救われた。

 

「大和さんは指揮が忙しくて出撃できない事って、ありますか?」

「ええ。特に今は前進基地として建築中なだけもあって、

 今回の様な事がなければ出撃の許可は下りませんね。それに……」

 

少しだけ顔を赤らめる彼女。何か別の理由があるのだろうか。

 

「出撃すると、お腹が減ってしまって……実は先程の食事程度では全然足りなくて」

「えっ」

「明石さんの差し入れも、涼月さんが居なければ食べてしまうところでした」

「そんなに?!」

「ですから……」

 

腹の虫が泣く音がする。これは私ではない。

もしかして……

 

「この案内が終わったら、食事にしませんか?」

「は、はい」

 

少しばかり、自分の描く大和さんのイメージが崩れた気がした。

 

 

////////////////////////

 

 

私はここでうまくやって行けるのだろうか。

そうした漠然とした不安に呑まれて私は浜辺までやってきていた。

 

空に浮かぶ月に手を伸ばし、やめる。

私は涼月。秋の空に浮かぶ澄んだ月。

この空や海に比べればとても小さなもので、掴もうと手をかざせば隠れてしまう。

そんな小さな存在。

 

そんな私がここに居ていいのだろうか。

 

「月が綺麗ですね」

 

足音と聞きなれた人の声が聞こえる。

後ろを振り返るとそこには大和さんが和傘を差していた。

 

それにしても、月が綺麗ですか。……月が綺麗?!

 

「あ、あの、私は艦娘なのでそんな、急に言われても!!」

「え、あっ! そう言う意味で言ったわけでは!」

 

顔が熱い。彼女もそう言う意味で言ったわけではないのは、少しでも考えれば解る。

でも急に言われた事なのでそうとも捉えられはなく!

 

「す、すみません、変に解釈してしまって」

「いえ、私も語弊を生む言い方をしてしまってすみません」

 

私の隣にまで歩み寄る大和さん。

彼女は相当恥ずかしかったらしいのか、耳まで赤く染まっていた。

 

「とりあえず閑話休題という事で、涼月さんはどうしてこんなところに?」

「……不安なんです。私が、こんな素敵な人達のいる所に居ていいのか、と」

 

提督が居ない代わりにここの指揮を執っている大和さん。

その補佐を行い、艤装や兵装の修理を完璧に熟す明石さん。

駆逐艦とは思えぬ風格を持っている磯風さん。

礼儀正しくしっかりした性格の野分さん。

自分の名に恥じぬ踊り好きであり、ムードメーカーである舞風さん。

 

皆は私を歓迎していたが、私自身がそこに入って良いのか不安になる。

 

「私は、本来ならもっと別の所に配属されるはずなんです。

 こんな、いつか前進基地として機能するこの泊地などではなくて」

 

俯き、目を瞑る。目に移るのはあの時絶望した瞬間。

 

単艦で、全速力でたどり着くことが出来ればよい。

 

だがそれは大きな間違いで、敵と遭遇し轟沈寸前まで追い詰められた。

いつもは出撃していない大和さんが出撃してまで私を助けた。

私を助ける為に出ていた磯風さんも私を庇って被弾した。

 

言葉を並べれば並べる程、自分の未熟さが浮き彫りになっていく。

言葉を並べれば並べる程、自分自身が小さな存在になっていく。

そんな気がしても、私は口を閉じることは出来なかった。

 

「涼月さん」

 

そんな声がした時、私は大和さんに抱きしめられていた。

温かさが伝わってくる。でも、抱きしめて背中にある彼女の手は震えていた。

 

「解りますか? 私の手の震えが」

「……はい」

「私も、実を言えば怖かったんです。あの時涼月さんを誤射してしまっていたら、と」

 

震えを抑えるかのようにさらに強く抱きしめられる。

 

「それだけではありません。指揮を一任されているという事は、

 私が判断を間違えれば皆さんを轟沈させてしまうかも知れないという事」

 

「私は皆さんを生き残らせる為にここに居る。

 皆さんを戦場に送り出し、誰一人失わせることなく帰還させる為にここに居るんです。

 そう思うと日々の哨戒をお願いする時も怖くてたまらないんです」

 

彼女もまた、私とは違う不安を背負っている。

いや、私と比較ならない程の不安と恐怖を背負い、そして戦っている。

 

今日見てきた中で彼女はそんなそぶりを見せただろうか。

否、断じて否だ。

皆の前では清楚な大和撫子であり、

指揮艦とも言える存在感を放つ彼女の姿を私は知っている。

 

そんな彼女の本当の姿は、悩み苦しむありふれた一人の艦娘であった。

肩に手を回されて離される。上を向けば彼女は私の目を見ていた。

 

「ですから、共に強くなりましょう。心も、体も、私と共に」

 

その瞳は迷いのない瞳。手の震えは止まっていた。

私の告白も彼女の告白もをも共に分かち合い、生きようとせんその姿勢。

私の知る大和さん本人であった。

 

そんな彼女を見ていると自然と力が湧いてくる。

彼女の力をその手を通じて感じる。そうか。これが。

 

私は力強く頷き、口を開く。

 

「では、一つだけ約束して頂けませんか?」

「ええ。構いませんよ」

「共に強くなった時、大和さんの護衛艦として守らせて下さい」

 

驚いたかの様に彼女は表情を変えるも、すぐに笑顔になった。

 

「はい。もちろんです」

 

その言葉を聞いた私は決意した。

私の剣としてでなく、彼女の盾として強くなるのだと。




オリ主設定(スペック?)

名前:涼月

艦種:駆逐艦
型 :秋月型三番艦
排水量:3,470t(公試) 天龍型(3,500t級、公試3,900t)とほぼ同等
速力:33ノット(白露型とほぼ同等)
初期装備:長10cm連装砲+高射装置・61cm四連装酸素魚雷・25mm連装機銃
容姿:黒髪・サイドテール・ペンネント・黒の瞳


簡易的な自問自答コーナー

Q.なんで涼月を選んだのか?
A.最初は艦名も実在しない適当な秋月型にしようと思ったのですが、
 流石にそれは無理があったので、涼風に名前が似ていた涼月を選びました。
 その後Wikipediaでかなりの幸運艦と知り、様々な理由の元確定しました。

Q.なんで色々いなかった艦娘増えてるの?
A.「一人ぼっちは寂しい(ry」ご都合とは言えど無理があったので、
 護衛艦として駆逐艦を三人ほど配置しました。何故この三人かは今は伏せます。
 ある程度予想の付く人は艦これやりこんでるか純粋に史実知ってる人。

Q.明石さんって必要?
A.必須。むしろ夕張に全部任せたり、工廠に最初から武器が置いてあったとか、
 そんな摩訶不思議な事は避けたかったので。むしろ明石さん導入で逃げてる。
 配備した理由は『装備開発』と『大和の補佐』です。
 補佐に抜擢したのは史実で大和の修理していた関係もあります。
 今回涼月を修理したのも、秋月を修理したという記録に基づいています。
 (実際は呉ですけど)

Q.主は艦これやってるの?
 やってないとアニメ未登場キャラ出せないでしょ常考(ry
 なお鯖は呉鎮守府・司令部レベル102・初期艦『五月雨』です。
 『野分』『磯風』は持っていません(ぇ 大和はいます。

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