「……すいません、大人一枚」
「はい、本日開館記念日ということで、半額になります。750円です」
忍びの里を出て、俺は一人、忍者博物館というところに来ていた。本職の忍者がこんなところを訪れるというのも不思議な感じはするが。博物館前には、カラフルな帽子をかぶった小さな子どもたちが並んでいる。引率の先生の苦労もどこ吹く風、子供たちは思い思いに騒いでいる。
中に入ると、静かで閑散とした雰囲気だった。平日の昼間ということもあってか、あまり人がいないのだろう。だからこそ幼稚園児たちが来ているわけで。
順路を示す看板に従って歩いて行くと、様々な忍具がアクリルの箱に入れられて展示されていた。そのうち、巻物が広げられているケースの横にボタンのついたパネルがあった。パネルには、少し大きな文字で、「大原数馬」と書いてあった。下にはもっと細かい文字で詳細な説明が書いてある。俺はボタンを押した。
『江戸時代末期、いわゆる幕末の頃、大原家という甲賀忍者の一族の者である大原数馬は……』
せっかくボタンを押して解説を聞いているが、生憎と聞かされずともこちとら幼き時分から知っている。忍びの秘密を幕府にバラし、ひと目に触れてはならぬ物を表に出した大原数馬は我らの中では「裏切り者」とされている。
一度テレビで忍者特集なるものをやっていた。外から見た自分たちはどのように見えるのだろうと興味半分で見ていたら、家の者が苦々しい顔でチャンネルを変えてしまった。後であやめお嬢さんともその話をした所、やっぱり厳新様も苦虫を噛み潰したような顔をしていたとのことだ。
あやめお嬢さんは里から抜けるときに一緒に連れてきた。というか付いてきた、というのが正しい。元々里抜けをするのに彼女の協力は必須だった。その見返りとして、自分も連れて行け、というのが彼女の求める報酬だった。
『いいじゃない! でないと父上とかにバラすわよ!』
半ば強引に約束を取り付けると、彼女は箱を見せた。なんでも、代々伝わる秘宝らしく、伝説となった藤林家の先祖の忍者が持っていた玉らしい。これを持っていた先祖はありとあらゆる攻撃から守られていたとか。まるまる一つ持って行こうと思ったらしい彼女だが、俺はそれを留めて半分に割って片割れを持っていくことにした。ご利益が多少はあるだろうし、全部奪ってしまっては藤林家のメンツも立たないだろう。何かあった時に役に立つのかもしれないし。
里を抜けて一度東京まで逃げたあと、俺とあやめお嬢さんは二手に分かれた。俺はあちらこちらと全国を回ってみたかったが、あやめお嬢さんは一番の都会である東京で暮らしてみたかったらしい。芸能界に憧れもあるらしく、スカウトされるべく頑張るそうだ。俺にお嬢さんの生活や人生まで縛る力はない。好きにさせることにした。
ちなみに、俺は里を抜けてすぐにメガネ屋に寄った。メガネを買うためではなく、カラーコンタクトレンズを購入するためだ。さすがに外の世界で赤い目は否が応でも目立ってしまう。最初はコンタクトに慣れなかったが、しばらく頑張ってつけ続けていたらなんとか慣れた。ただ、目に異物を入れるというのはなんとも気持ちが悪く感じるが。
大原数馬の説明はまだ続いている。長いな。
「……こんにちは」
不意に声をかけられ振り向いた。そこには白に近いくらいの銀髪をひとまとめにしてくくった、長身の優男がいた。
「……こんにちは」
俺は警戒を緩めなかった。一瞬だけだが、この男からは獣臭がした。間違いなく、こいつは人じゃない。気配も人のソレとは大きく異なる。
「……その様子だと、私が何者かバレてるのかな」
ふふっ、と楽しそうに男は口元を緩めた。俺はあえて嘘をついておくことにした。
「……何の話だ」
「まぁいきなり言われてもそう心を許してはくれないか」
うーん、と男は腕組みをして何やら考えている様子だった。
「どうしたら警戒を緩めてくれるかな、忍者さん?」
無邪気な表情で首をかしげた男に対し、俺は警戒を緩めるどころかますます強めた。だがそんな様子をおくびにも出さずに、俺は分かっていなさそうなフリをした。
「……にんじゃ?」
「あー、分かった。こうしよう。私も自分の正体を包み隠さず話そう。それでどうかな」
「何が目的だ」
静かに、だがいざとなればこちらも抵抗するという意志を込めて厳しい声で言ったつもりだが、男はまったく怯んだ様子はなかった。
「まぁそう頑なにならないで。とりあえず言うけど、私は狐だ」
いきなり自分は狐ですと言われてそうそう信じられるモノかと普通は思うだろう。だが、なまじ俺はこいつの隠そうとしているらしい臭気と気配がわずかながらにも分かるため、正体は狐であるという主張を荒唐無稽なものとして流さずに受け入れることができた。
「で、なぜ君に話しかけたかというと、忍者博物館で本物に出会えるなんて滅多にないからついっていうのが一つ、もうひとつは、持ってるからね」
「……持ってる? 何を」
「懐に懐かしい石の匂いがする」
これは、どうすべきだろう。逃げるべきだろうか。しかしこいつからは敵意や悪意は感じられない。完全に興味本位といった風だ。
「えーと、天眼石って言ったかな。ほら、私も似たようなのを持っているよ」
そう言うと、男は腕まくりをし、はめていた腕時計を見せてきた。ただの腕時計かと思ったが、よく見ると数字のところがすべて茶色の石で出来ている。おそらくこの部分が「似たようなの」なんだろう。
「それを持っていた男が、かつて戦場を駆け回っていたよ。懐かしいなぁ」
男は過去に思いを馳せるように遠くを見つめていたが、俺はその様子が不思議に思えて仕方がなかった。どう見てもまだこの男は20代にしか見えないが……。
「……狐、と言っていたな。いわゆる妖狐の類か?」
そう聞くと、彼はゆっくりと頷いた。
「今年で436歳になる」
「……それはまた」
化け物の年齢の老若の基準なんて分からない俺は、どう答えを返していいのか分からず無難な相槌を打つだけに留めておいた。
「……ここで話すのも何かな。もしこれから暇があるなら、私の隠れ家に来ないか?」
「隠れ家?」
「まぁ、喫茶店なんだけど。客もマスターも全員私と同じ狐さ」
それは敵地に単身乗り込むような無謀な提案にしか思えなかったが、その男は何度も何度も重ねて身の安全を保証した。まぁ、俺の目には必死になればなるほど怪しくしか見えないのだが。
「うーん、じゃあ、ほらこれ」
そう言って手渡されたのは、彼が首から下げていたペンダントだった。トップは翡翠で出来た勾玉だ。これを俺に渡してどうしようと言うのだろうか。
「それがないと、狐は死ぬ。正しくは、与えられた寿命を超越して生きている狐の体を保つことが出来ない、っていうのかな」
「……そんなに大事な物を俺に渡して、何かメリットはそちらにあるのか?」
「ないさ。……まだダメかい?」
よく考えてみれば、同族だけで寄り添い合って生きてきたであろう狐が相手なのだ。気が合いそうな人間がいれば声の一つでも掛けたくなるものなのかもしれない。それに、何かあっても俺は逃げ延びる自信がある。
「……分かった。行こう」
「お、よかった」
ホッとしたように男は笑った。笑顔は結構無邪気な物に見えた。
博物館から30分もしない所に、小さな喫茶店があった。なるほど確かに、見た目だけならただのおしゃれで小奇麗な喫茶店に過ぎないように見えた。中に入ると、可愛らしい制服を着た女性がくるくると働いていた。
「普通の喫茶店に見えるが……まぁ、落ち着く所だな」
「そう言ってもらえると同族として鼻が高いよ」
二人用の小さなテーブルと椅子に着き、メニューを広げた。一応来たからには何か頼むか。仮に毒物の類が仕込まれていたとしても、忍びとして訓練してきた俺はある程度耐えられるし、そもそも摂取する前に何の種類の毒がどれくらい入っているかも分かるから飲まないでいるという選択肢も取れる。それに、常識的に考えて店に入って何も注文しないというのは迷惑だろうし……な。
「……俺はアメリカンコーヒーで」
「んー……なら私は本日のケーキセットにしようかな」
……意外と可愛い物を頼むな。
ウェイトレスに注文をしてから、男はこちらに向き直った。
「さて。改めて自己紹介をしよう。私の名前は藻一二三だ。とりあえず名刺を渡そう」
そう言って男が渡してきた名刺には、「藻 一二三」と書かれていた。
「『みずくひふみ』なんて、随分変わった名前だな」
「人間として名乗っている名前として考えたんだが、結構洒落ているだろう?」
苗字が「藻」なのは、広く名の知れた「玉藻前」にあやかったのだろうなと思った。
「……俺の名前は前原慶次。……名刺は申し訳ないが、ない」
「構わないよ」
俺はとっさに偽名を使った。特に名前に意味はない。ただぱっと頭に浮かんだ名前を使っただけだ。
「本題に入ろう。君は天眼石を持っている、そうだね?」
俺はこの男をどこまで信用すべきか悩んでいた。天眼石を見せるべきか否か。イミテーションの類でもあればよかったのだが、残念なことにそうすぐに用意出来るものでもない。どうしたものか。
「ああ、心配になるのも当然だろうから出さなくていいよ。匂いで持ってるって分かるから大丈夫」
……狐はイヌ科だから、鼻がよく利くのだろう。にしても、石にも匂いはあるのか。
「その天眼石と、私のこの腕時計の石……キャストライト、という石らしいけど。この二つはある共通点がある。……今から突拍子もない絵空事のような話になるけど、信じてくれるかい?」
「……俺からしたら貴方が狐だと自称している時点で突拍子もない絵空事のような話だが」
ハハハ、と藻は苦笑していた。もう今さら何を言われても俺は驚かないような気がした。
「この2つの石は、『フォーチュンストーン』だの『ホープ』だの『願掛石』だの、色々な呼び名があるけど、今は『玉』っていう呼び方が一般的らしい。仲間として、他にあと28の石がある」
「……全部で30も似たような石があると?」
「そうだ。まぁ、だいたいは私の腕時計のように装飾品として加工されていたりするから、君の持つ裸石の状態というのは結構希少だと思う」
それを聞いて、俺はちょっと軽率だったかなと後悔した。そんなに貴重な物なら割らなきゃよかったか……。
「別に割れていても大丈夫だ。何らかのタイミングで戻るから」
「石がどうやったらひっつくんだ?」
「さぁ。よく分からないけど実際そうだからなぁ」
首をひねりながら藻は笑っていた。
「で、だ。この30の石がすべて一箇所に集まったその時、ある空間に飛ばされる。そこにこの石を作った神がいて、何でも願いを一つ、叶えてくれる」
「……ランプの精霊のお伽話じゃあるまいし」
「いやいや、本当だって。なんせ、私は以前の優勝者だからね」
思わず俺は眉をひそめた。優勝者、ということはこいつは石をすべて集めきって願いを叶えたということか?
「願いは叶ったのか?」
「もちろん。……さて、ここでクイズです」
「は?」
いきなりクイズと茶目っ気たっぷりに言われ、俺は目を丸くした。
「私は以前優勝した時、何を願ったでしょうか?」
「……」
目の前の狐? がウィンクをしたのを見て俺は一瞬気が遠くなった。いい年した大人が何をしてるんだ……。
「答えは、君の願いに通じる物があると思う。まぁ、君の願いはあくまでも私の想像だけど」
「俺の願い?」
「狐も忍者も、漫画やアニメなどのメディアで愛されてはいる。でも、実際の姿とはかけ離れていくばかりだ。そうして夢物語が現実になりすまし、現実にいた物は夢物語になってしまう」
「……」
俺は、こいつの願ったことをうすうす感づいてはいた。だが、まさか。そんなはずはない。
「……答えは簡単。『我ら狐が、この先未来もずっと子々孫々を残せ、文化が滅びることがないように』。……単純な不老不死なんかじゃあないのさ」
俺は目を見開いた。
「ここにいる狐たちは、全国各地で孤立し、自分が一族最後の生き残りだと思って天寿を全うしようと思っていた狐たちと、その次の世代の者たちだ。……もし私が願わなかったなら、きっとこうして一所に集まることも叶わなかっただろう」
「……いや、ちょっと待て。いくらなんでも全く会えないってことはないだろう。情報化社会とまで言われてるのに、一切ネットワークがないなんてことありえるのか?」
会えないとするなら、よっぽど運が悪かったのか、それとも何者かの作為かを疑うが……。
「全国各地に散らばっている、とは言え、その時残っている狐はたった十人だったんだよ。その中でも、若い狐はわずか数名だった。残りはみんな、滅多に人の来れないような野山の奥に隠れて隠居する者、一生を人間として化けて生きることを決めた者、……それでも、仲間を探そうとネットや自分の足であちらこちらを回る者」
「その、仲間を探していた狐同士は会えなかったのか?」
「ある狐は自分の足で探すタイプだった。他はネットでのみ探していたが、いまいち使い方が分かっていなかった。他は逆にネットに慣れすぎていて……」
「……コメディか?」
つい思ったことが口に出てしまった。だがすれ違いにもほどがあるだろう。
「そうだね。今から思うとコメディ以外の何物でもないな。……当時は必死だったけども」
ふと気づくと横にウェイトレスの女の子が立っていた。
「お待たせいたしました。アメリカンコーヒーの方? ……そして、本日のケーキセットです」
コーヒーは白い陶器製で、金色でワンポイントのついた、少し大きめの洒落たカップで出てきた。本日のケーキセットはとてもいい匂いのする紅茶と、ケーキは粉砂糖の振られたチョコレートケーキが、よく喫茶店などでよくあるもったいぶった切り方ではなく、妙にぼってりと厚く大きく取り分けられていた。コーヒーは150円で、ケーキセットは確かこれで400円だったか。結構お得な気がする。
「今日はフォンダンショコラみたいだな。ちょっと失礼……」
そう言うと藻は一度話を切り、フォークで一口分ケーキを切り、口に運んだ。何度も咀嚼していく内に、なんとも幸せそうな顔をしていった。
「うん。美味しい。甘い物はいいね」
話を急かしたところで仕方がない。俺も一口コーヒーを啜った。淹れたての芳醇な香りと、苦味と酸味がほどよく口腔に広がった。この値段なのにかなり美味しい。
しばらくお互いにコーヒーを啜ったり、ケーキを頬張ったりしていたが、藻のケーキが半分くらい消えたところで俺はもう一回話を切り出した。
「で、先ほどの話だが……」
「ああそうそう。狐の繁栄を願った話だね。そう。私がそう願ったあと、すぐに仲間と巡り会えた。……君が、私が狐……と分かったかは分からないけど、まぁ少なくとも人ではないと分かったのだろう? 仲間同士だと結構すぐ分かるものでね。まぁよっぽど变化が上手い狐だと分からなかったりするけども……。とにかく、そうしてみんな上手いこと会えた。その後、海外に行った狐もいると聞いて、連絡を取り、また新参の狐たちも集め、ようやく今、定期的に連絡も取れるコミュニティを形成し直すことが出来たんだ。いや、大変だったんだよ。なにせまさか『あなたは狐の居場所を知っていますか?』だなんて聞けないし、そもそも人間として暮らしているとしても使っている偽名なんて分からないしね」
俺はそこまで聞いて理解した。確かに、ある意味狐と忍者というのは似通ったところがあるのかもしれない。俺が育った集落では、忍者というのは自分たちくらいしかいないのだと思っている。ひょっとしたら、他所にもいるのかもしれない。
「派手に有名になったわけではない。でも、こうして仲間たちと一緒に暮らしていけるし、狐であることを隠さずに生きることが出来る場所も手に入れた。……君たち忍者も、似たようなものだろう?」
確かに、別に俺は忍者を芸能界に出そうとか有名になろうとかそんなことは考えていない。俺が考えているのはあくまで、忍者という存在と文化を、この先も脈々と受け継いでいくこと。新しい血を入れることも考えているが、出来れば同じ忍者で、他所のコミュニティと交わることを考えている。そのためには、どこかにいるかもしれない他所の流派の忍者たちを探さなくてはならない。だが、向こうだってプロだ。誰にも見つからないように、場合によっては他流派の仲間たちからすらも。そんなのを探すのは非現実的だし、もしかしたらもうないのかもしれない。例えネットワークの発達した社会だとしても、流れていない情報だってあるのだ。そう、キツネたちのコミュニティのように。
「……なるほど。話の大筋は理解出来た。それで、本題は?」
「本題? そうだね。君に協力したい。当時は私は一人だった。仲間がいたらどれほどよかったか、って考えたこともある。君にはあんな思いをしてほしくはないからね」
そう言うと、藻は紅茶を飲み干した。
「……お人好しって言われたことは」
「あるね。しょっちゅう」
藻は笑った。俺もそうしてようやく、少し微笑む事ができた。
「分かった。是非協力してほしい」
「もちろん。……ところで、コーヒーのお代わりは無料だけど、どうだい?」
「……いただこうかな」
藻はウェイトレスを呼び止め、俺のコーヒーと自分の紅茶のおかわり、ついでにアップルパイとシトラスチーズケーキまで頼んでいた。
「……ケーキの食べ過ぎじゃあないか?」
「糖分補給さ。力を使うにはエネルギーがいるからね」
「……狐の力?」
「そうそう」
どこまで本気なのだろうか。
「とりあえず、まずは他の石の在り処を探そうか。場合によってはまだ誰かの手に渡っていない状態の石もあるかもしれない」
「他にどんな石があるのかとか、覚えているか?」
「ああ」
それは頼もしい。一体どんな石があるのかも分からないのでは探しようがない。
「とりあえず基本的な情報を教えよう。この争奪戦は、今までに何度も開催されてきている。いつからかはさすがに分からないが、かなりの回数開催されてるのは確かだ。それと、石を一つ手にしたらその時点で能力が備わる。だが、手にした石が増えたからって能力が増えたりするわけではない。一番最初に手にした石によってのみ、力が宿る。……それと、この争奪戦は人間でない者も数多く混ざっているようだから気をつけたほうがいい。人間だとしても奇怪な力を持ってたりするし」
なんともファンタジーな話になってきた。こういう少年漫画とかありそうだな。
「信じられないって顔をしているが、実際にそういう輩がいるんだからしょうがない」
「……まぁ、目で見てから信じることにする」
「うん。それがいいさ。百聞は一見にしかずだからね」
「それで、その神は何を目的としてるんだ?」
先ほど、この石を作った神がいると少し言っていたことに俺は疑問を持った。神とやらはあまり信じていないが、目の前に遭遇者がいるんだからまぁ存在しているのだろう。だとしても、やることが争わせることというのは胡散臭い。
「さぁ?」
「……」
藻にも分からないらしい。ますます謎だ。
「お待たせいたしました。こちらコーヒーと紅茶のおかわりと、アップルパイとシトラスチーズケーキです」
ウェイトレスが再びケーキと紅茶・コーヒーを運んでくると、藻はまたケーキを頬張り始めた。
甘味の好きな狐とこれからの動向を相談したあと、少し雑談をして連絡先を交換して俺たちは分かれた。
大変長らくお待たせいたしました。第九話です。少しずつ物語を動かしてるなうってとこですね。まだまだ動きます。しばらくは既存のキャラクターたちの物語となりますのでしばしお付き合い願います。
キャラクター出し過ぎ感はありますが、群像劇のようにしていきたいと思います。ある程度話数が重なったら登場キャラごとに分けてみようかなーと思ってます。