黒銀~silvery black~・改   作:蒼乃翼

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ここから二章、StrikerS編です


第二章 StrikeS the Black
1話 動闇ー前編


新暦0071年

ミッド臨海第8空港

 

空港内の喫茶店の片隅にテーラードの黒ベストにパンツ姿の男が座っていた。

「………」

窓から差し込む西日を反射する髪は刃物のように鋭い銀色で背中の辺りで細く結って二つに垂らしていた。

「ふぅ~…」

羅宇だけで30cm以上はある長い喧嘩煙管を吸って紫煙を吐き出しながら窓の外の次元航行船を眺めている目付きは鋭く獰猛な獣の爪のようだった。その目の下には隈が色濃く浮かび上がっていた。

「………」

レン・ジャックジャガーは大き目のマグでエスプレッソを喫しつつ、時折紫煙を吸っては吐いていた。

そこに・・・

 

「レン、お待たせしました」

 

時空管理局の執務官の黒い制服に身を包み長い金髪をなびかせながら、フェイト・T・ハラオウンレンの目の前に座った。

「別に~…、待ってねぇよ」

レンは灰皿に煙管の灰を落とした。フェイトはお冷を持って来た店員にレンと同じ物をと注文した。

「最近はどうだ?」

「まだまだ見習の域を出なくて、補佐以上一人前未満な状態ですね。お兄ちゃ…、クロノみたいな執務官にはまだまだです」

「…じゃなくてぇ、」

「あぁはい」

レンの意図を理解したフェイトは写真の画像データをレンに見せた。写真にはフェイトと手を繋いだ赤毛の男の子、それにフェイトの使い魔アルフ(子供形態)が映っていた。

「こないだエリオと遊園地に行ったんです。すっごく楽しんでくれたんですけど、乗りたかった乗り物が身長制限で乗れなくて、そしたらすごく駄々捏ねて、困っちゃいました」

困ったと言いつつ、フェイトの顔は緩んでいた。

「…なんでそんな嬉しそうなんだぁ~?」

「最初は大人を拒絶することしかできなくて、保護してからもどこか距離を取って遠慮がちな子だったんです。それがちゃんと自分の気持ちを私にぶつけてくれて。それって、私のことを信頼してくれてるって本に書いてあったんです」

やわらかく微笑むフェイトにレンは訊いた。

「お前…、今年でいくつだ?」

「15です」

「その歳で最早母親バカか…」

フェイトはエスプレッソが運ばれてくるとレンの前に封筒を差し出した。

「今月分です」

「…あぁ、たしかに」

レンは封筒の中身を手触りと重さで確認するとベストの内側に納めた。

「…っ~~、」

フェイトはエスプレッソを一口啜ると顔をしかめた。

「無理すんな、苦ぇだろ」

「いえ、これくらい…、」

さらにフェイトが一口飲むが、無理しているのは一目瞭然だった。

「…ったく、貸せぇ」

レンは店員にカプチーノを頼むとフェイトのマグカップに口を付けた。

「あ…、」

間接キスとなってしまったことにフェイトは顔を真っ赤にしたが、レンは涼しい顔で二杯目となるエスプレッソを喫していた。

カプチーノが運ばれてくると、話題はフェイト達の今後の事になった。

「お前んとこじゃ15までの教育が義務なんだろ?その後はどーすんだ?」

「卒業したらこっちに越して本格的に執務官の仕事に邁進しようと思ってます。それでも海鳴の実家にはちょくちょく帰りますけど。来年には甥っ子か姪っ子が生まれるんです」

「どっちかはわかんねぇのか?」

「生まれる直前まで知らないでいたいそうです。ただ義姉のお腹がやけに大きくて…、ちょっとそれが心配なんです。妊娠してから焼きそばをよく食べるようになって、そのせいかもしれませんが…」

「…はぁ~ん…」

無免許とは言え医師のレンは何となく想像がついたが、あえて何も言わなかった。

「はやてん所はむこうでの生活費の問題でこっち移住がだいぶ前から決まってたってのはシャマルから聞いてたが…、“アイツ”はどうすんだ?」

「はい、なのはも教導隊で本格的に指導官の立場になるみたいです。すっごい活躍していて、局じゃ有名人ですよ」

(………そりゃお前もだろぅがぁ~…)

「そうだ、これからはやての研修先で待ち合わせて3人で会うんですけど…」

「それでその大荷物かぁ…」

レンはフェイトの足下の大きなキャリーケースを見た。

「よかったらレンも来ませんか?なのはもレンに改めてお礼を言いたいし、今の元気な自分の姿を見て欲しいってたまにこぼしてますし」

「…せっかくのお誘いだが、これから別件の仕事だぁ…、悪ぃがまた今度な。つぅ~か、時間はいいのか?」

「あ…っ!」

フェイトは時間を確認すると慌てて立ち上がった。レンはフェイトの手が伸びた伝票を手にするとでさっさと行けとジェスチャーする。

「いつもありがとうございます、それじゃまた来月」

毎月の返済のたびに生じる飲食代を、レンはいつもフェイトの分まで払っていた。返済分以上の出費をレンは決して出させなかった。

レンはフェイトが店を出て行くのを確認すると通信を繋げた。

『なんじゃ、もう少しデートと洒落込んでもよかったのじゃぞ、レン坊よ』

映像通信の相手はラルゴ・キール。時空管理局で三提督と呼ばれる重鎮だった。

「るせぇよ…、それより、今夜ケリをつける」

『うむ、こちらもすでにいつでも準備はできておる。………いつもすまんの』

「気にすんなぁ…、どうせ誰かがやんなきゃならねぇんなら、俺みてぇなのがやるのが都合がいいだろ」

レンがラルゴから依頼を受けたのは1ヶ月前に遡る。

 

 

 

 

 

 † † † † † † † 

 

 

 

 

 

「連続児童失踪事件だぁ…?」

レンはとある高級ホテルのロイヤルスイートルームでラルゴと通信していた。

『あぁ、幾つかの管理外世界で児童が連続して失踪していたんじゃ』

レンは送られてきた資料を確認した。最近のものから遡ると、最初の事件は一年以上も前になっていた。

「つぅ~か、これかなり前からじゃねぇか、いくら地上本部が万年人員不足っつってもこれは怠慢が過ぎんじゃねぇのか?」

レンは映像通信越しにラルゴに紫煙を吐きかけた。

『それにも理由があるんじゃ。失踪したのはほとんどがスラムの子供で、保護する者もおらんから失踪してもそれに気付くまでに時間がかかったんじゃ』

「身代金じゃなく、人身売買、非合法な人体実験、くそったれな目的の臭いがプンプンだなぁ…。けど、俺ぁ始末専門で捜査に関しちゃ門外漢だぞ?」

『あぁ、こちらもある程度捜査を進め、1つの目星をつけた』

レンが資料をさらに捲るととあるサーカス団の資料が載っていた。

『そのサーカス団は時限世界を渡り歩くサーカス団でそれなりに有名なところじゃ。で、そこの出演者達はほとんどが孤児院出身者なんじゃ。しかも、失踪が起こった世界では発生以前にそのサーカス団が興行を行なっておるんじゃ』

「はぁ~ん…、それなら孤児を何人か拉致っても隠れ蓑になるなぁ…、けどそこまで分かってんならなんで捜査しねぇんだぁ?」

『そのサーカス団のオーナーが旧ベルカからの男爵家系で、サーカスに孤児達を無料で招待したりと恵まれない子供達への長年のボランティア活動が認められ聖王教会からナイトの称号を授与されているんじゃ』

「なるほど…、公的にそれなりの力とコネがあって強行できねぇってことかぁ…」

『それでじゃ、ちょいとお前さんに潜入して調査して来て欲しいんじゃ』

「………人をなんだと…」

『チケットも同封している。頼むぞ』

そう言うとラルゴは通信を切った。

「あ、このハゲ…、くっそ、俺ぁ潜入捜査官かぁ?違うだろぉが」

レンは悪態をつきながら資料の最後に挟まっていたチケットを取り出した。それも二枚。

「………」

レンは考えていた。

サーカスの客を装って潜入しろということなのだろうが、自分一人では悪目立ちする。同行者、それも女が欲しいところだった。

「…………あ~、あいつにでも頼むか」

 

 

 

 

 

 † † † † † † † 

 

 

 

 

 

その翌日、レンはいつものようにフェイトと会ってその月分を回収した。その席で・・・

「なぁフェイト、お前サーカスって興味あっかぁ?」

「はい…?」

「知り合いからチケットをもらったんだが…」

レンは呆けた顔のフェイトを見て、しまったと思った。

「………やっぱ興味ねぇか、シャマルあたりでも…」

「行きます!」

フェイトはソニックムーブばりの速度でチケットをレンの手ごと握った。

「お…、おぉ………」

 

 

レンと別れた後、フェイトはファッション誌を買い込んだ。

(ど…、どうしよう?!レンから誘われちゃった…、これって、デ、デート!?どんな服着ていけばいいんだろ?レンっていつもフォーマルを崩したカジュアルな感じだしそれに合わせる?レンって大人だしやっぱり、む…、胸とかも出した方がいいのかな?それに靴もヒール高めの履かないとレンとの身長差で兄妹って思われるかも……、あ…お化粧とかもいつもより念入りに………………し…、下着も新しいの買った方がいいかな?)

フェイトは悶々と悩みながら、日々の仕事をこなしつつ、学校ではアリサやすずかにも相談して服(や下着)を用意した。

 

 

そして当日・・・

「お…、お待たせしました」

フェイトは、

いつもより丈の短いスカート(アリサのアドバイス)

胸元の開いた服(はやてのアドバイス)

スカート丈に合わせたニーハイソックスとハイヒールのブーツ(すずかのアドバイス)

それにいつもはツインテールにしている髪をおろしていた(なのはのアドバイス)

色合いはレンに合わせて黒と白を基調に黄色をワンポイントが入った物を選んだ。

「おぅ…」

レンはいつもの格好に今日はジャケットを肩に羽織っていた。

「んじゃ、行くかぁ…」

レンはサングラスをかけると車に乗り込んだ。黒い高級そうな車にフェイトは緊張しながら助手席に乗った。

「これ…、高そうですね」

フェイトは緊張のあまり変な質問してしまった。

「そうでもねぇよ。まぁ、見習い公務員様からすりゃ高ぇけどな。あと数年も乗ったら買い替えだな」

レンは乱暴にアクセルを踏むと急発進した。

法定速度ギリギリ、道交法スレスレの運転で2人はサーカスへと向かった。口調と同じで荒っぽい運転だった。

次元世界を興行で渡り歩いているアンダーツリービッグサーカス団の会場は大型のテントで、周囲には屋台などもあり、小規模なお祭り状態だった。

その中に小物を扱っている露店があった。

「…それを貰うぞぉ」

レンは並べられた小物の中から黒いリボンを買うと包みもせずにフェイトに渡した。

「それで髪結っとけ。髪長ぇんだから」

レンは車に乗った時からフェイトの髪が気になっていたのだ。

「は…、はいっ」

フェイトは思わぬプレゼント(レンにその気は全く無いが)に声が裏返ってしまった。

「………あの、結んでくれませんか…?」

「…そこに座れぇ」

レンはフェイトをベンチに座らせるとフェイトの櫛を借りその長い金髪をゆっくりと梳いた。初めて会った時にベッドの上でそうしたように。

「ほら、できたぞぉ…」

梳いた髪の先端にリボンを結んでもらい、フェイトはかなりご機嫌だった。

「ありがとうございます。このリボン、大事にしますね」

フェイトは結ってもらった髪を楽しむようにくるっと回った。

「あ、ちょっと待ってて下さい」

フェイトは先ほどの小物店に戻ると黒い皮手袋を一足買ってきた。

「お返しです、もらって下さい」

「………あぁ、」

レンは少し照ると手袋を受け取った。

 

 

 

 

 † † † † † † † 

 

 

 

 

 

ラルゴが用意したチケットはそこそこいい座席で、ショーがよく見えた。

演目は大男の怪力芸、双子の空中ブランコ、ナイフ投げ、猛獣ショーとどれもクオリティが高く、変な関西弁のピエロがトークや滑稽な仕草でそれらをさらに盛り上げた。

「すごい、すごいですね!」

「…ぁあ………」

フェイトは楽しんでいたが、レンは生返事を返して出演者達を注視していた。

(………不自然な奴は…、いねぇかぁ…)

バックヤードにでも潜り込めれば簡単なのだが、どうしたものかと考えていると、演目もフィナーレ。人形の様な少女の綱渡りとなった。

そこで・・・・

 

「きゃあっ!」

 

少女が綱から足を踏み外して落下してそのまま動かなくなってしまった。しかも、演出のために焚かれていた松明の倒れて少女の顔面に倒れてしまった。

客席からも悲鳴が上がり、ステージはすぐに幕が下ろされた。

(………ここまでか…、)

レンはおもむろに立ち上がった。

「帰るぞぉ…」

他の観客と共に出口へと向かう途中、テント内に放送が響いた。

『先ほど負傷した団員が重傷です。お客様の中に医師や看護師、医療関係者の方が居られましたら近くの団員までお声を』

その放送を聞いたフェイトは前を歩くレンに訊いた。

「あの…、レン、さっきの子………助けないですか?」

「俺が慈善事業で医療しねぇことはよく知ってんだろぉ?それともぉ、見ず知らずの奴の分までお前が肩代わりするってのかぁ?」

「………」

レンの冷たい視線にフェイトは黙り込んでしまった。

 

『助けていただければ充分なお礼をお支払いいたします』

 

その言葉を聞いたレンが急に立ち止まり、フェイトは背中にぶつかってしまった。

「フェイト、ちょっと野暮用だ。車のトランクにある荷物持って来い」

 

 

 

 

 

 † † † † † † † 

 

 

 

 

 

「………術式終了だぁ…」

フェイトに医療道具と無菌テントとボンベを運ばせステージ裏で手術を始めたレンはあっという間に重傷の団員の手術を行なってしまった。

「ありがとうございます、これはお礼です」

そう言って車イスに乗ったサーカス団の専属医師が小切手を渡した。

「あぁ…、たしかにぃ」

レンは疲れた顔でにんまりすると(明らかに非合法な世界の住人の表情)、マスクとゴム手袋、手術着を脱ぎ捨て術中に架けていた眼鏡を外した。

「彼女を医務室に運んでくれ」

専属医師の指示で団員二人が処置を終えてまだ麻酔で眠っている少女を担架に乗せて運び出した。その顔の左半分には包帯が巻かれていた。

「火傷の処置はしたが、痕が残る。それも消したいってんだらまた別料金がかかるぞぉ」

「はい、オーナーと相談して後日改めて依頼します。どうぞ中で休憩して下さい」

専属医師の言葉にレンはあることを閃いた。

「心遣い痛み入るが、どうせなら普段見れないサーカスの裏側ってやつを見学したいんだが、連れが大層ここのショーを気に入ってな」

「御安い御用です。さぁこちらへ」

「ほら、フェイト行くぞぉ」

「あ…、はい」

フェイトは知らぬ間に自分が口実に使われていたことに気付かずにレンの後について行った。

「ここは団員の練習場。演目が終っても練習生などが遅くまで使っています」

(………ここにはいねぇか…)

次の場所へ移動したが・・・、

「こちらは演目で使う大道具と小道具の倉庫と猛獣の檻です」

(攫ったガキを紛れ込ませたり…、はしてねぇかぁ…)

その後も車イスの専属医師が団員の食堂や個人テントスペースと案内して見回ったが、不審な人物も荷物も無かった。

「と、ここは医務室。私の仕事場です」

中に入ると、フェイトは息を呑んだ。

「お、センセーちょうどエエとこに。ちょっと見てくれへん?」

そこには、ショーで司会をしていたピエロが“右腕をぶらさげて”いた。

「またかい。扱いは慎重にといつも言っているだろう」

「えろうスンマセン」

ピエロは替えの右腕を受け取ると医務室を出て行った。

「あの…、さっきのは?」

「ああすみません、驚かせてしまって」

「義手…、かぁ?」

「はい。こんな仕事ですからね、止むを得ず切断という選択肢しかない事故も少なからず起こってしまいます。そこでなんとか四肢を失っても仕事ができるようにと、私が開発したんです」

レンは作業台の上の義手を手に取った。

「………ずいぶんと滑らかな手触りだが、材料はなんだぁ?」

「ああ、それだけはご勘弁を。企業秘密というやつです」

専属医師は笑うとレンから義手を受け取り丁寧にケースに仕舞った。

レンはこれ以上は怪しまれると感じ、引き上げることにした。

「そうだ、これよかったら」

帰り際、専属医師が紙片が二切れ手渡した。

「うちの系列の遊園地の招待券です。しかもVIP専用で乗り物も優先的に乗れる仕様なんです。お2人で是非」

「ありがとうございます」

フェイトは満面の笑みで受け取った。

 

 

 

 

 

 † † † † † † † 

 

 

 

 

 

サーカスを後にしたレンは車でフェイトを送り届けていた。

助手席ではフェイトはずっとにやにやしながらチケットを見ていた。

「あのレン………来月は…、」

「それは譲ってやっから、こないだ保護したガキと行け。なんつったっけ?」

「エリオ・モンディアルです」

「そいつと行け」

「…そうします」

フェイトはちょっと残念そうだった。

レンはフェイトをミッドのホテルまで送り届けた。

「あの…、えっと…、レン…、そのよかったら部屋でお茶でも、なんならお酒とか飲んでも…、」

「今日の手術で使った道具の補充に遅くまでやってる銀行の窓口で今日の報酬の換金もあるから今日はこれで帰る。あと、気安く男を部屋に上げようとすんな」

レンはフェイトの額を小突くと車から降ろした。

「…っ!」

フェイトはそのレンが黒い皮手袋を穿いているのを見て微笑んだ。

「それじゃ、レン。また来月に」

「あぁ」

 

 

 

 

 

 † † † † † † † 

 

 

 

 

 

レンは定宿にしている最高級ホテル最上階VIP御用達スイートルームに戻ると備え付けのティーサーバーでお茶を淹れた。茶葉は日替わりで、今日は97管理外世界のとある大陸で取れる茶葉だった。専用の茶器に注ぐとレンはソファの腰を下ろした。

(………サーカス団の裏手で奴隷働きされてる様子はねぇ…、団員として危険なショーの見世物にもなってねぇ…、だとすると………、)

レンはそこで茶を一口啜った。

「…?」

レンは独特の肌触りの茶器に違和感を覚えた。

(この感触は…)

その茶器はある物の灰を主原料として焼成した透過性に優れた軟磁器だった。

(まさか…っ!)

レンは最悪の仮定に思い至ってしまった。

「クソッ!」

レンは苛立ち、壁に茶器を投げた。

 

 




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