叛逆の騎士ですがなにか?【永久凍結】   作:くずもち

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※モーさんの能力を『型月世界以外への世界間移動能力』から『異世界への移動能力』に変更しました。


第11話 モーさん、聖杯戦争に参加する

『聖杯戦争』

 

七人の魔術師(マスター)七人の英霊(サーヴァント)のペア、計十四人の参加者による万能の聖杯を賭けた殺し合い(バトルロイヤル)である。

 

参加者である魔術師は己のパートナーとなる英霊(サーヴァント)を召喚し、そのバックアップを行い、共に戦う即席のコンビを作る。

 

召喚されるサーヴァントは過去、若しくは未来に於ける英霊と呼ばれる人間の超越者(例外有り)だが、実際に本物の英霊を召喚する訳ではなく、その分霊を呼び寄せているにすぎない。

更にそれをクラスという枠に分け、押し留める事で使役しているのである。

 

それぞれのクラスは

 

 

最優の『セイバー』

 

 

最速の『ランサー』

 

 

狙撃の『アーチャー』

 

 

騎兵の『ライダー』

 

 

最強の『バーサーカー』

 

 

魔術師の『キャスター』

 

 

暗殺の『アサシン』

 

 

 

これら七騎のサーヴァントが戦い、生き残った一組が聖杯を手にし、願いを叶える権利を得るのである。

 

 

 

 

 

さて、ここで話は変わる。

 

 

 

冬木市某所、某時刻。

ここで殺人事件が起こっている。犯人は今世間を騒がせている連続殺人鬼、雨生龍之介である。

 

 

「悪魔ってホントにいると思うかい?少年」

 

男が何かを言っている。

 

「新聞や雑誌だとさぁ、よく俺の事悪魔呼ばわりするんだよね」

 

この男に殺された。父を、母を、弟を。

 

「でもそれって、もし本物の悪魔が居たりしたら一寸ばっかり失礼な話だよね?そこん所スッキリしなくてさ」

 

今直ぐにでも殺してやりたい。でも、身体が上手く動かない。傷口から血が沢山出ている。血が足りない。

 

「チワッス!雨生龍之介は悪魔であります!……な~んて名乗っちゃって良いのかどうか…」

 

人を殺したというのに負い目すら感じて無いかの様に…いや、実際感じて無いのだろう。軽い調子でおどけてみせた。

 

「そしたらこんな物見付けちゃってさ♪家の倉に有った古文書?みたいなやつ。」

 

男は部屋の中を歩き回りながら話していく。

 

「どうも家の御先祖様、悪魔を呼び出す研究をしてたみたい何だよねー」

 

悪魔、か。…もし居るのなら、この男を殺す為に呼び出したい。今直ぐに。

 

「そしたらさぁ、本物の悪魔が居るか確かめるしかないじゃん?でも───」

 

男は此方を見ずに話し続けている。今の内に助けを呼ぼうとするが、声が出ない。身体も這うぐらいしか出来ない。

 

「ねぇ、何やってんの?」

 

男が家族の血で書いた魔法陣の様な物の上に迄来た所で気付かれた。

 

「もう、逃げないでくれよ。折角これから面白そうな事始めるってのに、興が削がれるなぁ…」

 

もう、ダメなのか。………………駄目だ、諦められない、死にたくない。

悪魔でも何でも良い、助けて欲しい。

 

 

 

「死に…た…く…ない」

 

 

カッ!

 

 

心の底からそう願った時、身体の下にある魔法陣らしき物が光った。

 

光が収まった時、そこには人影が見えていた。

 

「サーヴァント、キャスター。召喚に応じて参上した。問おう、アンタが俺のマスターか?」

 

薄れ行く意識の中、此方に何かを問う声が聞こえ、最後に見たのは、騎士甲冑を身に纏った誰かだった。

 

 

 

「んあ?」

 

クトゥルフとの戦いで押っ死んで、気が付いたら変な空間に居た。

何処までも続く草原と蒼い空、もしかして此処が英霊の座か?

 

………考えても答えは出ない。取り敢えず色々調べてみよう。

先ず服装はクトゥルフとの戦闘時、というか普段俺が着ている鎧姿だ。

……………駄目だ、情報が足りな過ぎる。責めて何かしら調べられそうな物が有れば…。

 

「ッ!頭に…何かが流れ込んで来る……!」

 

唐突に頭に不快感が及び、頭の中に情報が流れ込んでくる。………………どうやらここはマジで英霊の座の様だ。

 

「は~~しっかし、何も無ぇなここ」

 

見渡す限りの大草原。水が無ぇ、雲も無ぇ、も一つオマケに太陽も無ぇ。なのに明るく蒼い空。どうなってんだコレ?

 

「つーか俺、ここに暮らすの?何も無いんだけど」

 

どっか遊びにいけないのかなぁ?

 

クパァ

 

「………は?」

 

何か目の前に真っ黒な変な穴が開いた。ナニコレ?

 

「……ッ」

 

穴を観察していると、また頭を不快感が襲った。………あーそっか。

 

「俺、転生する時に『根源』通ってるんだった」

 

その時に得た力が、『異世界への移動能力』だ。これはその移動の為の穴なのだろう。

我ながら都合の良い能力を得たものだ。……まぁ、動ける肉体がないと使えないのだが。

 

「ん?」

 

この感覚は………呼ばれている。聖杯戦争か。

 

《死に…た…く…ない》

 

「死にたくない、か。良いぜ、俺がアンタの命を救ってやる!序でに聖杯で俺の肉体をGETだ!」

 

声に応えると同時に、俺の身体から何かが取れる感覚がする。恐らく分霊を送っているのだろう。

 

 

 

カッ!

 

どうやら現世に着いた様だ。聖杯から現代に関する情報が流れ込んでくる。

とりま、サーヴァントといえばこの台詞を言っとくか!

 

「サーヴァント、キャスター。召喚に応じて参上した。問おう、アンタが俺のマスターか?」

 

……………返事がない、ただの屍の様だ。

 

「て、ええ!?召喚早々マスター死亡!?どういうこっちゃ!?」

 

目の前の少年から魔力のラインを感じる事から、間違い無くこの少年がマスターだろう。ギリギリまだ生きている、取り敢えず治療しておこう。

 

「えーと、悪魔さんだよね?」

 

の前にコイツどうにかするか。

 

「取り敢えず眠っとけ」

 

「え?ZZZZZ」クカー

 

簡単な魔術で龍之助?だったか、そいつを眠らせておく。

 

「さて、取り敢えずこの惨状を片付けるか……ん?」

 

この子、マスターの弟か?………まだ助かるかもな。

 

 

 

 

 

「助けて、兄ちゃん…」

 

弟が助けを求めている。

 

「無理無理。彼、動きたくても動けないもん」

 

男が刃物を持って弟に近づく。

 

ヤメロ!弟に近づくな!

 

「んじゃ、始めよっか♪」

 

ヤメロ、ヤメロ、ヤメテくれ。弟を殺さないでくれ。

 

止めたくても身体が動かず、弟の側に寄った男が刃物を振り上げる。そのまま弟を───

 

「ヤメロ!!」

 

ガバッ!

 

「ハァ…ハァ…ハァ……夢?」

 

「残念ながら、夢じゃ無いぞ」

 

! 声がする方へ顔を向けると、意識を失う前に見た騎士甲冑の誰かだった。

 

「……貴方は誰ですか?いやそれより、夢じゃないってどういう事ですか!?弟は、士郎は無事なんですか!?両親は!?」

 

「落ち着け。順番に応えるから取り敢えず落ち着け」

 

「これが落ち着いて「落ち着けと言っている」ッ!」

 

声質から推測すると女性だろうか?彼女が低い声を出すと心臓を鷲掴みされた気分になり、強制的に気を静められた。

 

「落ち着いたな?色々訊きたい事があるだろうが、先ずはアンタの家族について話そう。…アンタの両親は死んだ。完全に死んでいたから、治療も意味がなかった」

 

彼女の言葉を聞いて心が痛くなる。父さんと母さんが死んだ。二人ともあんなに元気だったのに、こんなにもあっさりと。……………両親は?

 

「そんでもって、アンタの弟さんの方はまだ生きていたから治療した。今は眠っているが、直に目を覚ますだろう」

 

生きている。士郎が、死んだと思った弟が。嬉しさの余り、涙が止めどなく流れてくる。

 

「ん。どうやらたった今起きた様だ。会いにいくかい?」

 

俺は無言で頷いた。それを見た彼女は立ち上がり、戸を開けて部屋を出ていく。今更気付いたが、ここはどこかの和室の様だ。

 

「あの…聞いても良いですか?」

 

「ん?何だ?」

 

訊き忘れていた事を、今の内に訊いておく。

 

「さっきも訊いた事なんですが、貴女はいったい何者なんですか?」

 

「……そういや言ってなかったな」

 

彼女は少し呆けた?後納得し、軽い調子で答えた。

 

「俺の名はモードレッド。キャスターのサーヴァントだ」




感想に有った質問

"騎士王の聖杯に託す願いは原作通りでしょーか、そこら辺教えてエロい人"

答えはYESです。

但し、セイバーの願いは原作通り『滅びの運命を回避する』ですが、その過程は変わっています。
原作では王の選定をやり直し、国が滅びるのを防ごうとしますが、本作では国が滅びた原因であるクトゥルフの存在を消し去り、無かったことにすることで国を救おうとしています。


作中クトゥルフがやった事

(しもべ)である深きものどもや、自らを信仰するBANZOKUをブリテンにけしかける。
・モードレッド殺害。それによるモードレッドを慕う人々の反乱。(反乱の原因には抑止の介入もあった)
・眷族の旧支配者であるダゴンやハイドラ、息子のガタノトーアをブリテンに送り込む。
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