叛逆の騎士ですがなにか?【永久凍結】   作:くずもち

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第19話 モーさん、自爆する

『ライダー組が来るちょっと前』

 

ハァイ!キャスター組の、斬魔じゃなくて寧ろ討たれる方、モードレッドです。

俺は今、マスター達の晩御飯を作っておます。

 

「うーい、出来たぞー 。皿持ってけー」

 

「「はーい」」

 

皿に料理を盛り付け、二人に運ばせる。

 

「今日の晩飯は麻婆カレーだ!ガンガン食えよ~」

 

「俺、あんまり麻婆カレー好きじゃないんだよな。何でカレーオンリーじゃないんだろう?」

 

「兄ちゃん、好き嫌いしたら駄目だよ」

 

「そうだぞマスター。決してマスターが麻婆カレーが苦手だと分かって、この料理を選んだ訳じゃないぞ。決して、苦労して造った神殿をぶち壊された腹いせじゃあないぞ」

 

「「(絶対腹いせだ)」」

 

《《《器小っさ!》》》

 

「あ?」

 

《《《すんませんした!》》》

 

「分かれば宜しい」

 

魔獣どもにも麻婆カレーを分けてやる。え?麻婆カレー何て喰うのかって?コイツら基本的に何でも喰うからな。問題無いだろ。

 

「……ほむ」ムグムグ

 

「あむ……まぁ、悪くは無いかな」ムグムグ

 

「よかったー」

 

「マスターは料理下手糞だからな。人の料理にけち付ける資格は無いと思うぞ」

 

「うっ…」

 

何とマスターは料理が下手で、皮剥き程度しかまともに出来ないのだ。寧ろ士郎少年の方がそこそこ出来る。

 

「七歳児に負ける料理の腕ww」m9(^Д^)プギャー

 

「ぐっ……」

 

「キャスターさん、おかわり頂戴」

 

「おう、任せな」

 

士郎の器をもってよそいに行く。

 

「ほい、御代わり持って来たぞー」

 

ガッ

 

「え?」

 

ベチャ

 

俺が士郎の元に持って行っている麻婆カレーが、突然俺の手元から、顔面目掛けて飛んできた。

 

「ギャアァァァァァァァァ!!」

 

カレーが目に染み、目を抑えて転げ回る俺。え?今何が起こったん?

 

「……マスター、今何が起きた?」

 

顔にカレーを滴らせながらマスターに問う。

 

「えっと、…足下から、ティンダロスが飛び出して来ました。そこの、タイルの隙間から」

 

「そう、それで?」

 

「それで、その、ティンダロスが真下から器に激突して、……それで」

 

「分かった」

 

取り敢えず別の器を用意し、士郎のカレーをよそって渡す。その後庭に出て、

 

「来いやティンダロス!!」

 

《え?強制召喚!?やっべぇ!?》

 

「テメェ、これは一体どういう事じゃボケェ!」

 

防音の魔術を行使した後、マスター達に見えない所へ引きずって行き、私刑を開始する。

 

「………先に食べてよっか」

 

「うん」

 

 

マスター達が何か言っていた様だが、この駄犬が煩く、ここからでは聞こえない。

 

《痛だだだだだだ!すんませんすんません、マジすんません!》

 

《《《キャメルクラッチ!》》》

 

「顔面にカレー掛かったじゃねぇか!」

 

《ギャァァァァァァァァ!ちょ、ちょっと急いでたんで、外の確認を怠ったんですぅぅぅ!》

 

《《《バックブリーカー!》》》

 

「良し、俺の顔面にカレーをぶちまけた事はこれで勘弁してやろう」

 

《あ、ありがとうござい「だが」え?》

 

「テメェの先程の行動は、一歩間違えばマスターに被害が行きかねなかったので、その罰を与える」

 

《え、そ、そんnイギャァァ!》

 

《《《ジャーマンスープレックス!》》》

 

「そしてトドメの、これじゃあ!!」

 

《ぐぼぉ!!》

 

《《《スゲェ!筋肉バスターだ!…でもどうやってんの?》》》

 

「ふぅ……良い仕事したぜぇ」

 

汗を拭いながらマスター達の元へ戻る。すると可笑しな点がある。

 

「あれ?俺の麻婆カレーは?」

 

俺の麻婆カレーが無くなっている。

 

「そ、それが……」

 

マスターが気まずそうに指を指すのでそちらを見ると。

 

「てけり・り」モグモグ

 

ショゴスが全部食ってた。しかもカレーの鍋ごと。

 

「ショゴォォォォォォス!!??」

 

俺は止める為に飛び掛かるも、スライムボディのショゴスにはダメージを与えられない。

 

「てけり・り」

 

「あ゛あーー!!全部食われたぁ!!」

 

《《《ざまぁww》》

 

神話生物ども、テメェ等は後でシバく。

俺が魔獣どもをシバく決意をした時、それは起こった。

 

 

ドゴォォォォォォォォォン!!!

 

『ギュアァァァァァァァ!!』

 

「!!」

 

「キャスターさん!?」

 

突然大きな破砕音がし、外を警備させていた魔獣達の悲鳴が聞こえて来た。

 

「テメェ等!半数は士郎君を地下神殿の奥に連れていけ!残った奴は侵入者を警戒しつつ足止め!マスター、これを!」

 

《《《へい!》》》

 

魔獣達に士郎を連れて行かせ、敵の警戒に行かせる。マスターにはバルザイの偃月刀を渡す。

 

「あれだけの防衛設備を突破するなんて。……サーヴァント、ですよね?」

 

「恐らくな。だがしかし、事前に情報くらい来なきゃ可笑しい。監視役の奴はどいつだ?さぼってたんならしばき倒してやる…」

 

そう言うと先程のティンダロスが震えながら言った。

 

《お……お…れです。さっき、急いでたのは、この事を、伝える為で》

 

「ならはよ言えやぁ!!」

 

《理不尽!?…ガクッ》

 

その言葉を最後に、ティンダロスは気絶した。

 

「たくっ……………あっ、マスターが壊した神殿、直し忘れてた」

 

やべぇ事思い出しつつも、バルザイを担いで外へ出る。こうして、前回のラストへ繋がる。

 

 

 

ライダーを前にして、臨戦態勢を取る俺。だが、戦闘をする前に言って置かねばならない事がある。

 

「おい、ライダー」

 

「む?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「取り敢えずメシ食い終わってからで良い?」

 

「今それ言う!?」

 

マスターがツッコミながら出て来た。でもしょうがないじゃないか、殆ど食ってないんだから。

 

「ていうかキャスターさん!兜、兜!」

 

「え?……………………しまったぁぁぁぁぁぁ!!」

 

急いでて被り忘れてたぁぁぁ!!

 

「まいっか。知られてもそこまで困るもんでも無いし」

 

「軽い!軽過ぎるよキャスターさん!?もっと深刻に受け止めて!」

 

叫ぶマスター。でも別に良いじゃん。俺の生前の死因、魂を削り過ぎた事よ?弱点もクソも有ったもんじゃねぇし。

 

「それがお主の素顔か、何ともまぁ、セイバーにそっくりよのう」

 

「まぁね」

 

「それだけ似ているのだ、まさか血縁者ではないということは有るまい。ならば必然的に、貴様の真名も絞られるというもの」

 

「キャスターさん…」

 

「心配すんなって。知られたんなら、生きて帰さなきゃ良いだけだ。…というわけでカモーン!秘密兵器その1!」

 

ドガッシャァァァン!!

 

倉庫をぶち壊して現れたそれは正しく、巨大な砲身を持ち、キャタピラーで動く車、戦車。その中でも取り分け強力な物、M1エイブラムスである。

 

「せ、戦車!?」

 

ライダーのマスターが情けない悲鳴を上げる。

 

「フハハハハハハ!恐れいったか!これぞ、『対サーヴァント用装甲戦闘車両・M1エイブラムス』。通称、エイムス君だ!」

 

「何やってるんですかー!!」

 

怒られてしまった。

 

「何で倉庫ぶち壊してるんですか!もっと普通に出してくださいよ!」

 

「えっ、でもそれじゃ登場時のインパクトが……」

 

「そんなもの誰も求めてません!!」

 

「(゜ロ゜;」ガーン

 

…折れた、…心が折れた。

 

「良いじゃない…!ちょっと位派手にしたって良いじゃない…!私だって、…私だってたまには色々ぶちまけたい時があるのよ!」

 

横になって上半身だけを起こし、片手で体を差支えつつもう片方で口元を押さえて泣く演技をする。

男がやったら気持ち悪いだけだが、俺は王さまという正統派?美少女にそっくりなので、割りと様になる。

 

ライダー組は困惑した様子でこちらを見ているが、一方、マスターの視線は冷ややかだ。寧ろ絶対零度の視線だ。

 

「…………」

 

「……真面目にやらせて頂きます」

 

凄くいたたまれない雰囲気になり、マスターを連れてトボトボと戦車に近寄り、乗り込む。戦車の内部はそこそこ広く、外の状況は前面に設置されたモニターで360度見渡せる。

 

「しゃぁぁぁぁぁ!殺ぁぁてやるぜぇぇ!」

 

「急にテンション上がるなぁ……」

 

マスターが何か言ってるがどうでもいい!ヒャッハー!挽き肉にしてやるわぁ!

エンジン全開でライダーに突っ込む。初速から既に、時速120キロはあるだろう。

 

「む!来るか!」

 

ライダーが牛戦車を発進させ、空へと飛行する。

 

「戦車は急には止まれない!」

 

ギャルギャルギャルギャル!!

 

ドリフトで砲身をライダーに向けつつ停止する。

 

「逃がすかぁ!!」

 

ドォォォォォォン!!

 

空を駆けるライダーに向かって大砲を撃つ。が、当然当たらない。

 

「なら、機関銃じゃあぁぁぁ!!」

 

ズガガガガガガガガガガガガガガ!!

 

戦車に備わった機関銃を乱射するもライダーには殆ど当たらず、当たっても神牛相手には怯ませる程度しか効果が無かった。

今度はライダーはUターンしてこちらに突進してくる。

 

遥かなる蹂躙制覇(ヴィア・エクスプグナティオ)!!」

 

真名解放か!だが。

 

「無駄無駄無駄ァ!!このエイムス君が、既存の戦車などと一緒くたに思われては困る!」

 

手元のスイッチを押すと、戦車の両側面と背部、更に底部の一部が変形し可動式ブースターを覗かせる。そして

 

 

 

「発進!」

 

 

 

垂直に、空を飛んだ。

 

「「何ぃぃぃぃぃぃぃ!?!?」」

 

「ふははは!面白いではないか!ますます配下に加えたくなったわ!」

 

マスター二人があり得ない物を見たかの様な絶叫を上げる。しかしライダーは動じず、寧ろ興味津々である。

 

「あっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃっ!」

 

奇声を上げながらブースターで方向を転換し、機関銃を乱射しながら主砲を撃ちまくる。

 

ドォォォドォォォンドォォォドォォォンドォォォンドォォドォォォドォォォンドォォォンドォォォンドォドォォォンドドドドォォォォォン!!!!!!

 

「あっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃっひゃっひy「いい加減にしてください!!」うぉびくった!」

 

怒鳴られてしもうた。

 

「こんなにバカスカ撃ちまくって!少しは周りの被害を考えてください!このバカ!!」

 

「いやあの、……すんません」

 

ドォン!

 

「うわっ!」

 

「おっと」

 

カチッ

 

ライダーの神牛からの雷撃受けて戦車が揺れ、その際誤ってスイッチを押してしまう。

そのスイッチは髑髏マークで、明らかに危険な雰囲気がする。

 

「……キャスターさん、そのスイッチは?」

 

「…………自爆スイッチ」

 

俺がそう言うと同時に、モニターに文字が映る。

 

『自爆まで、後10秒前』

 

一瞬の沈黙。

 

「……………や」 「……………や」

 

『やべぇぇぇ!!』

 

『自爆まで、後9秒前』

 

「どーしよ!どーしよ!どーしよ!」

 

「何で自爆装置なんて付けたんですか!?」

『自爆まで、後8秒前』

 

「だって何かカッコよかったんだもん……」

 

「カッコ良いで付けないでください!というか自爆装置がカッコいいってどういうセンス!?」

 

『自爆まで、後7秒前』

 

「何とかして止められないんですか!?」

 

「無理。自爆解除出来ないしように成ってるから」

 

「何で!?」

 

『自爆まで、後6秒前』

 

「ええい!こうなりゃ自棄だ!このまま突っ込んでライダー諸共自爆してやる!!」

 

「キャスターさん。令呪をもって命じます。真面目にやって下さい」

 

『自爆まで、後5秒前』

 

「マスター。マスターはこの虚数空間を通じて外に出な。俺はこのままライダーに突っ込む」

 

「真面目にやってそれ何ですか!?」

 

『自爆まで、後4秒前』

 

「さぁ!もう行きな!」

 

「え、ちょ」

 

マスターを外に送り出した後、戦車はブースター全開でライダーに向かって突撃を始めた。

 

『自爆まで、後3秒前』

 

「行くぜぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!」

 

「ぬう!突っ込んで来るか!確り捕まってろ、坊主!」

 

「うわぁぁぁぁあぁぁぁ!!」

 

雷撃による損傷を無視して突っ込んで来る俺in戦車を躱わす為、逃げ回るライダー。

 

『自爆まで、後2秒前』

 

だがしかし、流石は令呪と言うべきか、俺作、戦車と言うべきか、ライダーの牛戦車よりも速く空を駆け、激突する。

 

『自爆まで、後1秒前』

 

「」

 

「こりゃいかん!坊主!」

 

「え?うわぁ!」

 

ライダーは急速に高まる戦車のエネルギーを感じ取ったのか戦車を捨てて、マスターを抱えて飛び降りる。

俺?もう虚数空間も間に合わねぇし、防御固めてるけど?

 

『自爆します』

 

カッ!

 

 

 

ドゴォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォン!!!!!

 

 

その日冬木に、季節外れの花火が上がったという。

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