「つまり貴公は、我が姉モルガンと私との間に生まれた子供だと」
「あい…」
どうも、前回ガウェインを不意打ちによって倒したモードレッドです。ただ今王座の間にて、絶賛正座中でございます。
ガウェインを倒す際、つい勢いで兜で攻撃しちまったせいで顔がバレて、色々自白させられました。
「それにしても、余りにも似ている。…いや、似すぎている」
あ、マーリンの爺ちゃんが何か気づいたみたい。
「モードレッド卿、貴方はもしかしてホムンクルスなのでは?」
マーリンの言葉を聞いた途端、周りの騎士からの視線が懐疑的なモノから哀れみの目に変わる。まぁそうだよね、ホムンクルスって死にやすいもんね。……やめろぉ!そんな目で見るなぁ!あとそこのお前!俺がホムンクルスだと聞いた瞬間、何か視線が変態的なのになったぞ!
「ええ、そうッスね。序でに言うと残りの寿命が後10年程しか無いです」
「……ふむ、では歳の方は?」
「今年で15になります」
周囲からの視線が更に悲壮的なモノになった。そして変態からの視線が更に変態的になった。
何かもうアイツ顔赤くして、息ハァハァ言ってんじゃねぇか。周りからさり気無く距離取られてるし。
「あと、俺は王さまと違ってれっきとした男です」
あ、変態からの視線が無くなった。何かスゲーしょんぼりしてる。まぁこれで危機は去……ハッ!別の方向から先程とは違う感じの変態的視線を感じる、しかも今度は複数だと!?騎士には変態しかいないのか!?
「………」
あの~王さま?そんな睨まないでくれません?最早、睨みどころか殺気レベル何ですけど。自分が男じゃないからって俺を睨むなぁ!凄ぇ痛いんだけど、怒りの余り魔力漏れ出してるんだけど。それが物理的な破壊力を伴って俺に襲い掛かって来てるんですけど!?
抑えてぇ!頼むからぁ!女だって良いじゃん!将来、正義の味方を目指す料理上手な素敵な男性と付き合えるよ?具体的にはあと1500年くらいしたら!
「…まぁ、それは今は置いておきましょう」
ふぅ。割とマジで死ぬかと思った。
「サー・モードレッド、貴方は確かに私の血を継いでいるのだろう。そして、姉の子だという事も疑う気は無い。だが私は、貴公を私の子供だとは認めない。故に貴公に王位を譲ることは無い」
………うん、これはキツイ。真正面から自分の父(母?)に否定されるのは、中々キツイものがある。まぁ血縁上の話だし、元々知ってたから原作モーさんほどショックでは無いけど。でもまぁ、ここは訂正しておかないと。
「王さま、俺別に王位とか興味ありませんよ?そもそも政治が出来ない奴が王になろうとか思いませんよ」
「?…貴公は、モルガンが私から王位を奪うために造ったのではないのか?」
「いや、まぁそうなんですけど。でも俺自身は別に王位とかよりも、魔術を研究してた方が楽しいし」
「魔術といえばモードレッド卿。ガウェイン卿との決闘の際に使っていたアレについて是非、御話をお聞かせ願いたい」
なんか、お爺ちゃんが新しい玩具でも見つけたみたいにキラキラした目で問い掛けて来たんだけど。つか下心見え見えやん。覗きとかする気だろ。
「アレって、アレは流石にちょっと」
「まぁそう言w―――バンッ「報告します!南方より敵が攻めてきました!」チッ!」
よっしゃ!これでマーリンからの追及を躱せる。蛮族グッジョブ!
「何!?全員、すぐに出陣の用意をしろ!」
『『『了解!!』』』
ヒャッハー!合法的に魔術の人体実験が出来るぜー!
「
「
「
うわぁ。俺含め容赦なく開幕ぶっぱする味方にもだけど、あんだけの攻撃喰らって倒れない奴がいっぱいいるとか引くわー。連中の耐久力はA+++くらい有るだろ絶対。やっぱアイツ等蛮族じゃなくてBANZOKUだわ。
まぁ連中がいくら頑丈だろうが、俺のやることに変わりは無いんだけど。
「オラオラオラァ!!テメェら全員ハスターに捧げる供物にしてやるぜぇ!!」
「ヒャッハー!逃げる奴は蛮族だ!!逃げない奴はよく訓練された蛮族だ!!まったく、戦争は地獄だぜぇ!!フゥハハハハハハハハハハ!!!!」
「ギャアァァァァァァァァ!!!」
「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
「グギャァァァァァァァァ!!!」
俺が殺したBANZOKU達は全て虚数空間を通じて別の場所へと送っている。送られた先には大量のミ=ゴやバイアクヘーを召喚しており、送られた傍からハスターへの供物として運ばれている。…なんか倒した奴の中に
「行くぜおい!とうっ!!」
遥か上空へ飛翔し、高度千数百mから敵陣の真ん中へ向かって頭から突っ込む。この際風を操作しておき、空気抵抗を減らし、後ろから風が吹きつけてブーストになるようにし、足から魔力を放出して速度を上げておく。さらに、自身の重量を質量操作で跳ね上げ、最後に鎧と自分の肉体を強化し傷つかないようにする。
これにて、魔術式人間ミサイルの完成である。
「円卓の騎士モードレッド、人間ミサイル、行きまーす!!」
ヒュン、…ドゴォォォォォォォォォォォン!!!!
半径1キロのクレーターが出来ました。そして俺はクレーターの中央にて犬神家状態で埋まってます。
「ブッハ!…死ぬかと思った!」
こうして、円卓の騎士(主にモードレッド)の活躍により、蛮ぞ、BANZOKUの撃退に成功した。
ちなみに、これを見た騎士全員が後にこう語ったという。
『なにあれこわい』
「ふん、ふふん、ふふん♪」
蛮族撃退戦より数日後、夜の散歩中に俺は見てしまった
「ん?…アレはランスロットか?それにギネヴィア様?」
円卓が、ひいては国が滅びる原因となる俺以外の理由
「アイツらこんな時間に何処に行くんだ?」
湖の騎士ランスロットと王妃ギネヴィアの不倫現場を。
「ランスロット卿……」
「ギネヴィア様……」
………………………………………超気まずい。
え、何?何であの二人こんなところで抱き合ってんの!?え、ていうか見ちゃいけないモノ見ちゃった、俺?やべぇやべぇよ、とんでもないモン見ちゃったよ。如何すりゃいいんだよぉ!?
「ランスロット卿……」
「ギネヴィア様……」
「……………」
「ランスロット卿……」
「ギネヴィア様……」
「……………」イラッ
「ランスロット卿……」
「ギネヴィ「何回同じこと繰り返してんだぁ!!」げふぅ!!」
「キャア!」
「いい加減うぜぇわ!イチャイチャイチャイチャしやがってよぉ、このクソリア充が!!」ゲシッゲシッゲシッ
ランスロットに跳び蹴りを喰らわせ、倒れたところを何度も蹴る。
「ぐふっ、ちょっまっ、何故っ、貴方がっ、此処にっ、ていうかっいい加減っ蹴るのやめっ」
「モードレッド卿!もう御止めください!」
「フーッ!フーッ!」
ギネヴィア様に止められ一度蹴るのを止め、ランスロットが立ち上がるのを待つ。
「モードレッド、何故貴方がここに?」
「…アンタ等が二人でこっそり何処かに出かけるのを見てな、少し不審に思ってつけていた。」
「それではまさか!?」
「あぁ、アンタ等の不倫現場をしっかり見ちまった。ホントは何も見なかった事にして帰ろうと思ったんだがな、アンタ等のイチャ付きっぷりを見てたら無性に腹が立った、だから蹴った。反省も後悔もしていない」
「……モードレッド卿、貴方はこの事を知ってどうするのですか?」
ギネヴィア様が後悔と悲痛に歪んだ顔で問い掛けてくる。
「どうもしないさ、さっきも言ったが俺は何も見なかった事にして帰るつもりだった。心配せずともこの事は誰にも話すつもりは無い」
「では―――「だがランスロット、ここで俺が話さなくともいずれは皆に知れ渡るだろう。その事は覚悟しておけ」…分かっています」
「なら、良い」
そう言って二人の前から去る。
「グアァァァァァァ!!シリアスがっ!シリアスがっ!!」
シリアスな空気に耐えられねぇぇぇぇぇぇぇ!!
そのころBANZOKU達の中で
「おのれ、ハスターの手先め!クトゥルフ様の敵め!次戦場で見た時は必ず殺してやる!」
狂気が、渦巻いていた。