あれを見て、メリーをだそうと思ったわけです。
界は考えていた。
自分以外で過去にタイムスリップするなんてありえるのか。マエリベリー・ハーンはたしかに゛境界の境目を見る程度の能力゛を持つ。
だが、界が昔、現実世界のネットで見た情報だと、たしか能力が進化し、境界(結界)を操る程度の能力に変化している、ということが宇佐見蓮子によって明らかにされている。
さらに、境界というものが時間を越えられる能力ならば、自分の軸を操る能力と同種だといえるだろう。
その場合、ただ一つの仮説が成り立つ。
未来のマエリベリー・ハーンが能力の暴走により、過去に飛ばされ、八雲 紫本人となる説だ。
だが、一つの矛盾。それは妖怪でないこと。彼女は完全な人間だ。さらに八雲紫は見た目は20代くらい。よってこの数年以内に彼女が妖怪に変わる何かの現象が起こると予知した。
これがあくまでの仮説であった。
界とマエリベリー・ハーンは、小屋の中で出発の準備をしていた。
「なぁマエ…r…リベリー。お前さんの名前読みづらくないか?」
「まぁ外人の名前だからね。読みにくくて当たり前よ。仕方ないから、メリーって読んでいいわよ。」
「すまないが、お前さんの名前は町中では目立つ上に、混乱させかねない。できれば、名前を改名してほしい。」
「そうなの?わかったわ。」
(あとは八雲紫って名前に誘導するだけ。)
「うーん…………たとえば、お前さんの服は紫だから、『紫』と書いて『ゆかり』なんてのはどうだ?」
「それなかなか可愛い……。あとは苗字かぁ。」
「(こまった……八雲なんて出てこないよ。)」
「日本でいうと苗字はハーンなの。私の知るかぎり有名人では、ラフカディオ・ハーンって人がいるのよ。」
「その人誰だよ!」
「あなた知らないの?……ってここ平安時代だったかしら……」
「ラフカディオ・ハーンっていう人は、小説家や新聞記者や研究者なの。彼は日本人と結婚したんだけど、それで日本名に変えるときに彼は、「小泉八雲」と名乗ったのよ。だから彼を参考にするわ。」
「………………………………」
界は頭の中が真っ白になった。まさか、向こうから八雲を出してくるなんて思わなかった。もちろん小泉八雲の本は有名で読んだこともある。
「じゃあ小泉紫か八雲紫のどっちかにするべきよね。」
「……おれ的には言いやすい八雲の方がいいなぁ。」
「八雲紫……そう……わかったわ。」
まさかこんなにあっさり決まるとは思っても見なかったのだろうか。
「それで、あと、お前さんをこれから紫って呼んでいいか?」
「いいわよ……」
「そっそれじゃあ紫! 俺と会う前なんであんなとこに倒れてたんだ?あとお前さんは何者なんだ?」
「…………ごめんなさい……あまり思い出せないの。気づいたら森の中にいて、そのあと最初に会った人が私を見て妖怪だと言って襲ってきたの。私はひたすら逃げたわ。それからは記憶がないの。」
メリーではなく゛紫゛はうつむいたまま、頭を押さえている。あまり思い出したくないようだ。
「森の中いた前は?」
「私を含む3人でミステリースポットいや不思議な場所を探索していたの。だけどなんでなのか覚えていないわ。だけど、私は過去の世界にいるのは事実だわ。」
「紫は先の世の人間なのか?」
「えぇ……多分私の『境界の境目を見る程度の能力』の暴走が原因だと思うわ。境界はスキマと呼ばれ、過去にもつながっているから。」
「(やはりそうか……)先の世ではなにをしていたんだ?」
「未来では秘封倶楽部っていう、まぁ能力を持つものの集まりみたいなのに入っていたの。今は私と
「俺みたいに能力もちが未来にもいるんだな。」
「あなた能力を持ってるの?」
「俺の能力は『あらゆる軸を操る程度の能力』。紫と同種かな。」
「興味深いわね」
「その集まりには能力者は他にはいないの?」
「秘封倶楽部の初代会長、
「なるほど。じゃあそろそろ出発しようか!また話は道中でしようか。」
界と紫は武蔵国に向かって歩き出した。
自分の希望で最新キャラを名前のみ登場させました。
多分、小説内で一番早く登場させたのかもしれませんね。違ったらすいません。
次の投稿はかなり遅れます。テストとかレポートとか忙しくてすいません。