あれから数分がたった。
界の知ってる西行寺幽々子とはまた違う性格だった。黒髪長髪という容姿に亡霊の彼女とは全く違い、人間だということを思わせられる。
しばらくして、幽々子が界に聞いてきた。
「さっき死なないって言ったわよね。その理屈を教えてくれないかしら?さっきから貴方の死を視ようとしても視えないのよ。」
それを聞いた紫は界に問いかけた。
「あなた本当に人間なの?」
界は渋々、頭をカリカリしながら答えた
「そういえば、紫には説明してなかったな。俺は人間じゃないんだ。半妖なんだ。」
「半妖?あなた妖怪なの?」
さらに、幽々子は反論する。
「半妖は私も一度だけ会ったことあるけど、その人は寿命が残り500年って視えたわ……」
「まぁそうだよな。だが俺は普通の半妖じゃないんだ。まぁ昔、神様として祀られてね。まだ信仰は深いんだ。まぁ半妖神って形なんだよ。神は基本寿命が視えないはずだから。」
「!!!あなた神様なの?!!!」
紫は驚いた。
「未来には神様なんていないなんて言ってたのに、まさかこんな身近に実在するなんて。」
「おいおい…………未来大丈夫か…………」
界は幽々子に振り返って
「ってことで……………、寿命が視えない、要は寿命では死なないのが鉄則なんだ。」
「そう…………ありがと…………」
それから幽々子はこの辺りを案内すると言い出した。
二人は幽々子と共に、町中を歩く。
周りの人間は幽々子に触ると死ぬという噂が流れていたが、紫と幽々子と界は仲良く手を繋ぎ喋りながら歩いていた。
周りはそれを見て、死なない二人組を見て、死ぬというのは迷信だったと噂がたったのであった。
幽々子の家に招待された。かなりデカい屋敷でいかにもお屋敷のお姫様、お嬢様みたいな感じに見えた。
お屋敷におじゃますると、幽々子の父親らしき人が障子の陰からこちらを見て、手招きしている。気づいたのは界だけだ。界はその人のところに行った。
「あの…………貴方は幽々子さんの父親ですか?」
「えぇもちろん父親ですが、貴方は彼女に近づいても死なないのですか?」
「いや…………普通死んでたらここにいる俺は誰だよ!幽々子に近づくと死ぬってのは、彼女が無意識に消えてほしいと思った人だからなんだ。要は彼女に気に入られれば死ぬことはありえないのさ。父親なんだから怯えてないで彼女の近くで愛情をそそいでやれよ。彼女は答えてくれるはずだぞ。」
「でっでも…………どうすれば…………」
父親はぶるぶる震えながら返答する。
「死を恐れず俺みたいに幽々子に近づいて、話してごらんよ!」
「…………!…………」
「それか最初は
界は父親のもとを離れ、幽々子たちのもとへ戻った。
そう、この時、歯車が噛み合わなくなり始めたのである。
それは界、紫、幽々子の三人は2階の廊下を歩いていたときのこと。
「ぐっ……………………」
そこで紫が急に足を止めた。
すると紫は急に目を見開き、そのままびくともせず廊下に倒れた。たった一瞬のことだった。
「おいっ!ゆかりぃぃぃぃぃぃぃ!」
脈はない。心臓は一瞬で止まり、完全に体が動かなくなった。
「くそっ!死なせない。能力にやられるものか!絶対に助ける!」
心臓マッサージを続けるが明らかに効果がない。
完全に死んだ
ただ幽々子は恐怖に立ちすくんでいた。