東方紫瑛界   作:澪海

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何話振りかのバトルになりました。


第29話 永夜返し 明けの明星

ある日、町は大騒ぎとなった。

 

「天皇様がいらっしゃるぞ!」

 

町はお祭り騒ぎで、町の外からもたくさんの人が押し寄せた。

 

輝夜は帝がやってくると、真っ先に拒絶し始めた。

 

帝と輝夜の我慢比べが始まったのだ。

 

 

そんな中、帝が一時朝廷に帰宅した満月の夜、界たちは輝夜のもとに向かった。

 

「天皇さんもなかなかしぶとかったね。一先ず帰宅ってか。」

 

界が笑いながらはなしている。

 

「もう、あんな気持ち悪い人こりごりだわ!」

 

「なにされたんだ?」

 

「体とかいきなり抱きついてくるわ。匂いがきついし。」

 

輝夜は文句を言うのに対し紫は言う。

 

「それ、痴漢よね。まぁ昔はセクハラなんて法的に裁かれないから何も言えないけど。」

 

未来基準の話に着いていけないのは、輝夜のみだった。

美瑛は話をかえて質問する

 

「次に天皇さんが来るのはいつですか?」

 

「それは多分一ヶ月後だわ。たまにはゆっくり外で遊びた……なっ……月から連絡が来たわ!…………」

 

いきなり血相を変えて輝夜は叫んだ。

 

「そうよね。今日は満月だったわよね。早すぎる。早すぎるわよ!」

 

「どうしたの?」

 

美瑛は心配そうに言った。

 

 

「今、月から連絡がきたの。……次の満月の日にこちらに迎えに来るらしいわ……だけど私は月には帰らない!どうせ月では私の不老不死の体をまんべんなく調べられるのよ。それなら地上にいたほうがマシよ!」

 

「…………………」

 

「…………………」

 

「……よし!輝夜!俺にまかせてくれないか?当日お前の望みを叶えてやる!」

 

「えっ?」

 

「えっ?」

 

「ふぁぇ?」

 

 

三人は困惑した。

 

「ということだ。じゃあ俺は帰るよ。次の満月の日にお前を迎えにいくよ。じゃあな。」

 

 

そう言って、一人瞬間移動で帰ってしまった。

部屋に取り残された少女は互いに顔を見合わせていた

 

「界はなにか策があるようね。私たちは界のすることをサポートするのが仕事なの。貴方の望みに私たちも協力するわ。また会いましょ!」

 

「界に伝えといてほしいんだけど……。月人は強いわよ。特に私を迎えにくる部隊は月の中では最強クラス。かなりイレギュラーな能力を持つわ。悪あがきするなら気を付けなさい。」

 

 

それを無言で聞き、最後に、紫と美瑛はスキマを閉じた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あれから、一ヶ月が過ぎた。

 

界は依然として何も策を教えてくれなかった。

ただ、界は黙ったまま、静かに時がくるのを待っていた。

 

夜になり、界はひとり結界を作り始めた。それで自分の周りを覆い、お屋敷の見える高台から様子を見ていた。

 

 

その頃屋敷では、帝と兵隊が屋敷を囲み、月人を待ち構える。

 

しばらくすると、月からキラキラとした光が周りに広がり、そこから、着物を着た人や兎たちが舟に乗って降りてくる。舟は天の川のような光の中をゆっくりと進んでいる。

 

 

兵隊は矢を射るが全て途中でスピードを落として落ちていく。月人の一人が『すべてを眠らせる程度の能力』を使い、周りの兵隊を眠らせていく。そして、『時間を止める程度の能力』を使い、兵隊以外の人間の動きを止めた。

 

 

最後には『念力を使う程度の能力』で輝夜を浮かせて外に運び出す。それを輝夜は自らの能力『永遠と須臾を操る程度の能力』で逃げようと試みるが、先読みしていた月人は『力を封じる程度の能力』を使い、輝夜がついに屋敷の庭に出てきてしまった。

 

 

(界お兄ちゃん……なんで来てくれないのよ。)

「ちょっと!私は月に帰らないんだから!天の羽衣なんて絶対に来たくないわ!」

 

 

すると、舟の中から 、月の官僚が現れる。

 

「あなたが、地上にいれば貴方は穢れてしまいます。さぁ帰りましょう。」

 

「どうせ、私を月に連れ帰っても、拷問を受けるんだから変わらないわよ!」

 

「……………………」

 

 

 

舟の後ろがわには、ある一人の女性がいた。白い髪の女は心配そうに輝夜を見ながら思った。

(輝夜!私がいてもこの人数には勝てない。諦めざるを得ません。)

この感情は表にでることはなかった。

 

 

 

 

 

 

しばらくすると、月の官僚は口を開く

 

「蓬莱山輝夜!抵抗するのなら能力を駆使してでもあなたを連れていきます。やりなさい月人たちよ!」

 

そう言った瞬間だった。

 

「ぐはっ」

 

バタッ

 

後ろの方から、血を流し倒れる月人がいた。そこには力を封じる能力者の死体以外何もいなかった。

 

 

「何者だ!」

 

月人たちは戸惑いを隠せないでいる。

 

 

空から声が聞こえる

 

 

「輝夜! 能力でそこから離れろ!」

 

 

それを聞いて声の主がわかると、輝夜は咄嗟に能力で距離を取る。

 

そして、空間からさらに声がする。

 

「奉祀『七種の宝玉 赤 』」

 

上空から大量の赤い玉があらわれ、落下し、舟の月人を焼き殺す。

 

そして、彼は静かに地面へと降り立った。

 

 

 

 

 

 

 





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