今回は日常編風です。
界と永琳の二人は徒歩で八意邸に向かっていた。八意邸は歩いて5分で到着した。敷地は広くざっと東京ドームくらいの広さなんじゃないかと思うくらい広い。
ただ、庭をつけるとドーム1.5倍くらいありそうな感じだ。
界は玄関の門をくぐり、屋敷に入っていく。
中にはお手伝いさんらしき人がいて、彼女らは永琳がくると横にどき、お辞儀をした。
その間を二人は進み、長い長い廊下を進むと、一番奥の部屋に案内された。
その部屋は庭が見える畳の部屋。そこに机と座布団が敷いてあった。
「座っていいわよ。」
永琳は優しそうに言った。界は座布団に腰を下ろすと、息を大きく吐いた。界にとってやっとひと安心できた瞬間だった。
すると永琳はニコッとしながら言った。
「ところで、貴方の名前教えてもらっていいかしら? 」
「俺ですか? 古神 界といいます。」
「界くんね。私は八意××よ。」
「?聞き取れなかったんですが……」
界は渋々聞いてみる。「永琳」なのは知ってるんだが、実際「××」の所を聞くと「ん?」と感じてしまう。八意永琳という名前はあくまで人間に分かりやすく表した名前だということである。
永琳は「あっ!」と気づいたようで、すぐに言い直した。
「確かに貴方はこの町の人じゃなかったわね。まぁ貴方的には『えいりん』が一番発音が似ていて聞き取り易いかしら。これからは「えいりん」でいいわよ。」
そうしてひとまず自己紹介をすませたところで、永琳は例の話について問いかけた。
「さて、貴方がなぜ蓬莱の薬を知っているのか話してもらおうかしら。あれはまだ試作品。誰も知らないはずなのよ。」
「はぁ……(お芝居するしかないようだな。じゃああの手を使うか…………水晶玉!)」
界は頭で唱えながら、手を前に出すと、界の手に透明な水晶玉がひょいと現れる。永琳は一瞬驚いた。ちなみに創造したのは、ただの水晶玉だ。
「この水晶玉は未来に会う人のことが何でも見えるんだ。だから蓬莱の薬も知ってたんだよ。そして……」
もちろん、これもお芝居だ。だが、バレない確証はない。それも、ただでさえ頭のキレた永琳だからこそ、嘘のリスクが高くなる。よって、さらに界はカモフラージュとして第二の手を加える。
(蓬莱の薬!)
そう頭で唱えると、手に蓬莱の薬の入った瓶が現れる。ちなみに蓬莱の薬は、ガチの本物だ。
すると、ここで永琳の目付きが完全に変わる。完全に界のお芝居に呑まれた瞬間だった。
「何これ!ちょっとそれ貸して! 」
永琳は見たことのある瓶を界から手渡されると、瓶の中身に指をつけ、匂いやら色んなことを調べだした。
八意永琳の『あらゆる薬を作る程度の能力』は材料さえ有れば何でも薬を作れるという力。もちろん、蓬莱の薬を見るだけで材料が何なのかは、すぐ調べれば簡単に逆特定できる。蓬莱の薬には主に瞬間と須臾の力を配合し、他の材料と混ぜたものである。
「なによこれ…………私のと全く同じだわ。私が1ヶ月かけて作るのをたった10秒足らずで……どうやって!」
「これは能力だよ。永琳が自由自在に薬を作れる能力を持つなら、俺はあらゆるものを創造できる力を持っているんだ。」
それを聞いた永琳は急にくくくと笑いだした。界は何がおかしかったのかまるで分からなかった。
「あら、ごめんなさい。私とあなたは同類だったのを知って、安心しちゃったのかしらね。それともこれからの生活が楽しくなりそうなのを期待している自分がいるのかしら。」
永琳は軽く笑いながら、良いものを見せてもらったと、嬉しそうな表情だった。原作にはない若々しい永琳を見ることができて、界も嬉しかった。
それからは、永琳がこの街の話を色々してくれたりした。すると、いつのまにか夕方になっていた。永琳と界の目の前には、豪華な和食がでてきた。
「今日のお礼よ。もう夕食の時間だし、男の子はたくさん食べないといけないと聞いたことがあるわ。遠慮せずにたくさん食べていいわよ。」
「いやいやお礼だなんて。俺の方が助けられたわけですし。でも、お言葉に甘えていただこうかな。」
界は膳に乗っている肉じゃがを口にいれる。続いて、刺身の盛り合わせ、さらにすき焼きと。
「うまっ!」と界は思う。料理は次から次へと流れていき、界と永琳は軽い世間話をしながら、夕食を楽しんでいた。
だが、界は一つ違和感を覚えた。
界は疑問に思う。いや思ってしまう。
和食はいい。だが人参、ジャガイモ、刺身、牛肉とかって日本古来の食べ物ではないはず。牛肉が食べられるようになったのは明治維新だし。というか、ここは恐竜より前の時代だ。牛っているのか?鯛や鮪なんているのか?
これだけは触れてはいけない。
なぜかって?それは時代的にありえないことだから。じゃあ、街の人の中で未来に行けるものがいるという仮説はどうか。毎日、仕入れるとしてもこの街すべてを賄う量を持ってくるのは無理がある。あと街には畑や牛舎一つ見当たらない。だから、物語をスムーズに進めるために作者の権力が働いたのかもしれない。
そんな中、界はどうせあの神界の神様が気を効かせてくれたのだと思っていた。それなら、神様の設定を永琳に聞いたらダメなのではないかと。ズレが生じて崩壊したら、どうなってしまうのか。考えるだけでも恐くなってくる。
そして、デザートを食べ終わったあと、永琳はふふっと笑いながらこんなことを言った。
「食事中に考え事は良くないわ。どうせ、この時代にこんな豪華な食べ物を作ってることに疑問を感じたんでしょ?」
「なっ!?(ばれた……)」
聞かれたくないことがバレてしまい界はヤバイと感じていた。だが、永琳は待ってくれない。だか永琳の返答は単なるものだった。
「それはね私の作った
「は?」
界は永琳が突然何を言い出したのか理解できなかった。神様の設定じゃなく、自らの薬で何とかなると永琳は語ったのである。
「つまりね、未来の和食、言葉、技術を知り、見たままの和食の幻覚を再現したってことよ。そして、私はこの町を紺珠・幻覚の薬で覆ったの。まぁこんなことあまり言いたくないんだけど、実際にこの町の人は訳も分からない草や生き物を切断して調理したものを和食と思い美味しそうに食べてるってこと。」
「…………………………………げっ!」
これ、意味が分かるととても気分が悪くなる。もしかしたら三葉虫みたいなウジウジの物を食べてると思うと顔が青くなる。だが永琳はニコニコしながらこう言う。
「まぁ死にはしないから気にしない気にしない!」
「めっちゃ気にするわ!というか今それ言うか?空気読めよ!今後どうしてくれるんだよぉぉぉぉ!」
界は頭を押さえてへたりこんでしまった。
ということは、この畳も実はどこかの葉っぱの上に座ってたり、建物の二階三階とかも登った気分だが実は一階にいるとか。考えれば考えるだけ恐ろしく感じるものだ。雨降ってても、晴れてるように感じて、実際はびしょ濡れとか有るわけなのだろう。
てっきり優しい人だと思ってた永琳に裏切られ、絶望感を味わう界。そんな後悔の中、永琳は全く空気を読まず、界に話しかける。
「そういえば、貴方は今日どこで寝泊まりするのかしら?宿は最近は旅人が少なくてほぼ無いの。ということで、家に泊まっていくといいわ。」
「もう死にたい………………」
界はもうノックダウンしていて、永琳の話を聞ける状態じゃなかった。すると、永琳はさらに界に言った。
「貴方大丈夫?男性ホルモンが足りてないのかしら?仕方ないから媚薬でも…………」
「なぜそうなるぅ! はぁ……はぁ……頭痛い…………」
界は媚薬と言われ怖さに跳ね起きる。永琳の薬の脅威はあまりにも恐ろしかった。界はふらふらしたまま、元の場所に戻った。
「宿代の代わりに、薬作りの手伝いとお嬢様のお世話をお願いするわ!」
「はぁ…………お嬢様ねぇ……」
界は軽く呟く。お嬢様は明らかに輝夜だと予想する。まだ小さい輝夜が三葉虫をかじって食べるのを想像したくはない。
そんな中、永琳は顔色悪い界を心配して言った。
「顔色悪いし今日はもう寝るといいわ。ここの隣の部屋を使って頂戴。もう布団は敷いてあるから。」
「(それ、誰のせいだよ!)わかりました……おやすみなさい」
そして、襖をしめた。なんとか、家は早くも見つかったし、なんとか怪しまれずに永琳と仲良くなれた界であった。いや、仲良くなったと言えるのだろうか。
そんな中、界のいなくなった部屋で目をキラキラニヤニヤさせて微笑む永琳の姿があった。
【翌日】
この日はよく晴れていた。外からは鳥の鳴き声は聞こえない。いや、実のところまだ鳥類や哺乳類ができていない世界だ。
では昨日倒した狼の妖怪はなんなのか。妖怪は人間の感情が生み出す生き物だ。その人間が未来を知っているから、未来の生物をかたどった妖怪が現れるのである。
というより、永琳たち人間(後の月人)が哺乳類だとすれば矛盾が生じるのだが、まぁ触れちゃいけないところだと思う。
それはそれで、界は昨夜、あれから、すぐに寝てしまった。色々あって疲れていたようだった。
だから今朝はやけに体が重いと感じていた。だが意識がはっきりしてくると、重いだけでは修まらなく感じてくる。界は体を動かそうとするも動かない。界は寝返りさえうてない状況に不満を感じていた。
(ぐっ動かない。)
界は手足を動かそうとするも、動く気配がいっこうにない。金縛りかなと思いつつ、仕方なく恐る恐る目を開くと、周りは明るく屋敷の天井がそこにあった。だが…………
「あら、起きたのかしら。残念ねぇ。もうすこしあなたにには寝ていて欲しかったのに」
すると、自分の眼前に八意永琳の体がはっきりと現れる。この角度からだと永琳の胸が異常にでかいなと感じ、男のロマンを感じさせるのだが。 よく見ると手には何やら針のようなものを持っている。
「えっ永琳! なんでここにっ……って縄がっ!」
界は永琳がいるのが分かると、その他の状況も把握することができた。まず布団の上から界はぐるぐる巻きに縄で縛られていること。そして、永琳が注射器を手に持っていること。
そして永琳はかるく微笑みを浮かべながら、界を覗き込みながら言った。
「ふふっ……私の家に泊まる条件は、私の薬関係のお手伝いも入っているって昨日言わなかったかしら。」
「へっ………?」
「じゃあ界くん。注射するから動かないでね…………」
ニヤニヤ薄気味悪い顔で「ふふっ」と目を細め笑っている永琳。永琳は注射器を持ち、界の首へと針を近づけていく。
界への地獄はまだ始まったばかりだった………
「やめっ やめっ わぁぁぁぁぁ…………」
界はそこからの記憶は覚えていない。
気がつくと界は布団から飛び上がった。
(はぁ……はぁ……なんて夢だ………いくらなんでも、永琳がそんなことするはずがないだろ。)
界は、いつの間にか上半身を起こした状態で、頭を押さえていた。だが、界の地獄はそう易々と終わらない。
隣の方から聞き覚えのある声が聞こえた。
「やっと起きたわね! 朝食ができてるわよ!」
「ひぃっ…………なんでえっ永琳がここにいる!」
界は永琳を見ると慌てふためいていた。それに対し、永琳はポカンとしながら界を見つめて言った。
「あら。だって、朝食の時間になっても起きてこないし。部屋に来てみたら貴方、うなされて寝てたわよ。何か悪夢でも見たのかしら?」
「永琳に実験台にされる夢ですよ。はぁ……夢で良かった良かった」
界は胸をなで、やっとひと安心……
したかと思いきや
「そうね私がさっき注射した薬もちゃんと効果があらわれてたし。」
「へっ…………?」
「あなたにの薬を注射したのよ。まぁ非売の試作品の一つだから実験台に使ったのは悪かったわ。でもあなた夢でうなされてたからちょうど良かったのよ。」
「ひぃっ!なっなにを!」
「何にびくびくしてるのよ!あなたに注射したのは悪夢から早く解放される薬。まだ試作だけどね。」
「そっ……そうなのか?良かった。永琳のイメージを台無しにするとこだったぜ」
「あなた私をなんだと思ってるのよ!」
永琳はため息をつきながら呆れた顔で界に言った。
界の地獄の時間はようやく終焉を迎えたようだった。というより、界の想像における勘違い、早とちりだった。
界は、着替えると永琳の部屋に向かった。
永琳の部屋に入ると朝食がテーブルに並んでいた。玉子焼き、味噌汁、ご飯と日常的な朝食だ。界は座って、幻覚のことは忘れて朝食を食べ始めた。
すると、永琳は今日の予定を界に話した。
「今日は1日お嬢様の面倒を見てほしいの。今日は街の会議だから行かないといけないの。だから早く朝食を済ませてほしいのよ。」
「会議?永琳は実は街のトップだったりするのか?」
界は永琳に聞く。そして、口に食べ物をどんどん詰め込んでいく。
「トップは
界は興味津々でその話を聞くと、食べ物をゴクリと飲み込んで言った。
「永琳が二番目って、そんなに偉いとこに俺は住んでるのかよ!じゃあ近々、その月夜見様に会える日が来るのかな。」
「まぁ……そうなるわねぇ。そうね……今日、月夜見様にあなたのことを伝えておくわ。」
「返事待ってますね……」
こうして、朝食を10分で終えると、永琳の言う"お嬢様"の部屋に連れていかれた。お嬢様の部屋は永琳の部屋と界の部屋からは少し離れた所にあった。
「ここがお嬢様、蓬莱山輝夜のお部屋です。じゃあ今日1日、相手お願いするわね。お嬢様はわがままですから頑張ってください」
永琳はそう言うと、界は一つ疑問に思った。
「そういえば、なんで名字が違うんですか?」
「それはですね……お嬢様の両親が妖怪に殺されてしまったからです。お嬢様の両親は同時トップ2でした。ですから、トップ3だった八意家に引き取られたのです。」
「そうだったんですか。すいません。(原作にはない設定だな)」
「いや、気にしなくていいのよ。それじゃあ頑張ってね。」
そうして、永琳は出かけて行った。永琳は夕方まで帰ってこない。残された界は、輝夜のへやをノックしてはいる。
すると、畳の上で積木で遊ぶ黒髪の少女がいた。少女はこちらに気づくと、界の方を向いて、じっと見つめて言った。
「あなたが、えーりんのいってた、界お兄ちゃん?」
「そうだよ。ここの助手をすることになったんだ。よろしくな。」
「わたしは かぐや だよ!」
うん、天使!グッ ジョブ! といわんばかりの勢いで、「うぉぉぉぉぉ!」と叫びながら界は畳みに何度も「バンバン」頭をぶつけている。界はロリコン的性欲を押さえつけていた。
それを輝夜は訳もわからず、ポカンとしながら見つめていた。
しばらくして、正気を取り戻すと輝夜の前に戻ってきた。
界は「お話しよか」と持ち出すと、真っ先に輝夜が爆弾を担いできた。
「界お兄ちゃんは××とけっこんするの?」
「えっ?」
(××って永琳のことだよな……って、ちょちょ……マジかよ。ここは大人の対応しないと)
「おっお兄ちゃんにはまだ早いから無理だよ~(震)」
「なぁ~んだ。つまんないな!じゃあわたしがお兄ちゃんとけっこんしたいな!」
(うぉぉぉぉぉ!これはこれでマジうれしい!まじ嫁に来いやー!いや、我慢我慢だ。)
「輝夜が大きくなってべっぴんさんになったらな。ほい、これでもやるよ。」
界は、大量のチョコレートを創造してだした。畳の上には正真正銘幻覚じゃないチョコレートがポトリポトリと落ちてくる。輝夜は「わぁー!」と言いながら喜んでいた。
「おにいちゃん、めすらしいのーりょくだね。」
「あらゆるものを創造する程度の能力っていうんだ。創造って言うのは、何でも作り出すってことだよ。」
「へぇ~!わたしはね………えーえんとしゅゆをあやつるてーどののうりょくだよ」
界は輝夜の能力は熟知していた。永遠と須臾を操る程度の能力。須臾とは一瞬の時間のこと。大まかに言うと時間を操る能力と言える。時間の流れを止めることも、ゆっくりにすることも、あるものを永遠に変化させないこともたやすい強力な力である。輝夜の力を使ったのが不老不死の蓬莱の薬である。
「さすがお嬢様!能力あるなんてすごいじゃん」
「へへへへ~」
界は輝夜を誉めると、照れて喜んでいた。
すると、輝夜は「ゲームしよっ!」といい、部屋の片隅にあるテレビへと、足を運ばせる。
(こっこれは!ストリート◯ァイター!って幻覚だったかぁ。びびったわ。)
すると、輝夜はいきなり格闘ゲームを始めだした。
「なぁ……格ゲーって、お姫さまがするもんじゃ……」
「わたしつよいわよ!」
「そうかい!じゃあお兄ちゃんも本気だしてやるよ。」
ということで、なんだかんだ長いことゲームで遊んでいた。まぁ結果は72対23。界の圧勝だった。輝夜は負けると、悔しそうにしながらもう一回とリベンジをしようとする。それが何回何十回と続いていって…………、次第にお疲れか輝夜は界のひざの上で寝てしまっていた。
界は輝夜の可愛い寝顔を見ながら、頭を優しく撫でていた。外を見るともう陽が落ちてきていて、自分もウトウトしていたのであった。
ちょうどそのころ永琳は帰宅し、輝夜と界の様子を見に部屋に立ち寄ると、輝夜は界の膝の上で、界もスヤスヤと眠っていた。
「ふふっ……輝夜と仲良くなれたみたいね。お疲れさま。」
永琳は優しそうな目付きで呟いていた。
それからしばらくして、永琳によって静かに起こされた界は、輝夜を布団に寝かせ、夕食を食べていた。界は永琳とふたりでおしゃべりしていた。
「今日、月夜見様に貴方のことを教えたら、あなたに会いたいと、おっしゃっていました。明日、月夜見様の宮廷に挨拶してくると良いでしょう。」
「まじですか。それはうれしいなぁ。」
界はすぐトップと会えることに、喜びを感じていた。だが、一方、永琳は真剣な眼差しでいた。
「それでね……会議で決まったことなんだけど、私たちは地上を離れ、月に移住することになりました。」
「月ですかぁ……」
界はまぁ当然かなぁという顔で返答したが、永琳は何やら不甲斐ない感じたを漂わせていた。
「月夜見様は一刻も早く、地上から離れるべきだとおっしゃっていました。理由は分かりませんが。ですから、貴方も準備を済ませておいてください。」
「それって、いつ出発するんだ?」
「ロケットは全部で約50機。全部作るのに、徹夜でも二週間かかります。あと言い忘れてたけど、月夜見様はお忙しいから、明日は午前中しか予定が空いてないの。だから早く寝て頂戴ね。」
そう言うと、界は立ち上がり自分の部屋へと戻っていく。永琳の部屋の襖を閉めるとき、界は一言付け加えた。
「変な薬うたないでくださいよ!」
「何を言ってるの。大事な実験だ…………いえ、界くんにはそんなことしないわよ。」
「ちょっと待て待て!今、実験台って言おうとしただろ。勘弁してよ!部屋入ってきたら攻撃するからな!」
「はいはい……お休みなさい。」
こうして二日目は幕を閉じたのであった。
種族:月人、蓬莱人
能力:永遠と須臾を操る程度の能力
東方永夜抄 6面Bルートボス。竹取物語のかぐや姫本人であり、暢気な性格の蓬莱ニート。
日頃から地上の暮らしに対して興味を抱いており、流刑される事を望んで、自ら蓬莱の薬の作成を永琳に依頼し飲んだ。竹取物語とは違い、迎えの月の使者として一緒に来ていた永琳と共に他の使者を殺害、行方を眩ませた後、迷いの竹林へと姿を隠す。
テーマ曲「竹取飛翔 ~ Lunatic Princess」