問題児たちが本気で缶蹴りをするようです。   作:朧気だんぼーる@受験

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微妙に書き溜めしてたのでもうひとつ投下。


十六夜「どうしてこうなった」

~箱庭六一五〇七九外門移住区画・缶蹴り特設会場~

 

ギフトゲーム開始まであと一刻……。

 

十六夜「……………………」

 

飛鳥「……………………」

 

耀「……………………」

 

白夜叉「どうしたんじゃおんしら?妙に落ち着き払っているが……」

 

十六夜「……いやなんつうか……。流石の俺も話の展開にちょっとついていけねえ」

 

飛鳥「同上」

 

耀「右に同じく」

 

十六夜達のいた世界には確かに缶蹴りという遊びはあった。

だが所詮子供の遊びなのだ。

何気無くぼやいた発言がまさか箱庭全土を動かすほどの事態にまで発展するとは流石の十六夜も想像だにしなかったに違いない。

 

そんな様子に気付く様子も無い白夜叉はやたらテンションが低い問題児達をたしなめるように眉をひそめる。

 

白夜叉「おんしららしくないのお。箱庭史に残るレベルの超大規模なギフトゲームなのだぞ?もっとワクワクドキドキして然るべきじゃ」

 

十六夜「そりゃあな。目先に控えていた火龍誕生祭を延期にするレベルの超ビッグなゲームだもんな」

 

白夜叉「しがない龍の一族の継承式如きがなんだって?そんなもんより缶蹴りの方が優先に決まっておろうが」

 

耀(火龍誕生祭をそんなもん呼ばわり)

 

十六夜「つーかさ、この3日間ずっと予選だったじゃねえか予選」

 

白夜叉「そうだの」

 

十六夜「……あれただの戦いだったよな。負傷者何千人出たよ。単純な戦闘能力だけを見て参加者を振るいにかけるのはどうかと思うが」

 

白夜叉「何を抜かしておる。あの程度の修羅場を潜り抜けられぬ輩は缶蹴りの舞台では決して生き残れん。下手すれば命さえも落としかねんからな」

 

耀(缶蹴りってそんなに危ない遊びだったんだ)

 

飛鳥「……何故皆あそこまで本気になっていたのかしら?……缶蹴りなんてただの遊びでしょう?」

 

白夜叉「ただの遊び?やれやれ……おんしらは何も分かっていないようじゃな……」

 

白夜叉「1つおんしらに教えてやろう。これから始まるギフトゲーム……気を抜いて慢心している戯け者はまず間違いなく──」

 

 

 

 

 

 

 

白夜叉「死ぬ」ギラッ

 

 

 

 

 

 

問題児たち「────ッ!?」ゾクッ

 

白夜叉「……今回のギフトゲームでは参加資格に制限が無い。つまり、魔王が参戦する可能性だって十分にあるわけじゃ」

 

十六夜「……魔王が……?」

 

白夜叉「そう。おんしらも予選を突破してしまった以上、もう後戻りはできん。気を引き締めよ」

 

問題児たち「…………」ゴクリ

 

 

シリアスな空気に包まれつつある中、缶蹴り会場の中心から十六夜達の同士の陽気な声が聞こえてきた。

 

黒ウサギ「皆さん長らくお待たせしました!!これより、第一次缶蹴り大戦の開幕ですっ!!」

 

観客「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!」

 

黒ウサギの開幕宣言と共に、空から大量の契約書類が降り始めた。

 

十六夜がその1枚を掴み取り、飛鳥と耀が十六夜の手元を覗き込む。

 

十六夜「え~どれどれ?」

 

 

 

 

『ギフトゲーム名~Kick the can crew~

 

参加者

・先日行われた予選を通過した者(ただし、参加者は死の恐れ在り)

 

勝利条件

・缶蹴りの勝利条件を満たす

 

敗北条件

・勝利条件が満たせない場合(死亡も敗北と同様)

 

ルール概要

・ゲーム開始前にランダムに攻守を分ける。

・守備陣営一人につき、攻撃陣営は二人まで。

・ゲーム終了まで攻守の入れ替えは認めない。

・同士討ちを禁ずる。

・競技範囲はランダムに変化する。

 

守備&攻撃陣営概要

・今回特別に支給される鎖を攻撃陣営のプレイヤーに巻き付け、缶を踏みながら鎖を巻き付けた者の名前を言うことで、その者をリタイアさせることができる。

・攻撃陣営全員をリタイアさせれば守備陣営の勝利。

・缶は移動させても良い。ただし、手に持つ、抱えるなどは禁止。 足でずらしたり滑らしたりすることで移動させる。 恩恵を使用した移動も可。

・缶を蹴られたとしても地上に落とさなければ敗北にはならない。

・缶を不可視にする恩恵の使用は10秒までとする。

・いかなる方法を用いて缶を倒しても可。

・またゲーム中は各プレイヤーの恩恵には二次的な補正がかかる場合がある。

 

宣誓

上記を尊重し誇りと御旗の下、“サウザンドアイズ”はギフトゲームを開催します。

 

“サウザンドアイズ”印』

 

 

 

 

飛鳥「……あら?箱庭の缶蹴りは別に缶を蹴られても即座に負けにはならないようだし、守備陣営の勝利条件も私が知っているものとは違うわね」

 

十六夜「そうだな」

 

十六夜(恩恵に二次的な補正が入る……?どういう事だ)

 

 

 

 

黒ウサギ「まずは第一回戦です!!プレイヤーの人数をルーレットで決めます!!」

 

黒ウサギがそう告げると、突如黒ウサギの目先にグルグルと回転したルーレットが現れた。

 

黒ウサギがえい!とダーツを投げると、バスッと2の番号に命中する。

 

黒ウサギ「守備陣営は2人です!プレイヤー人数は6人ですね!では今度はくじ引き出場プレイヤーを決めたいと思います!!」

 

今度は黒ウサギの目の前に穴の空いた箱が現れる。

黒ウサギはゴソゴソと中身をまさぐり、6枚のカードを取り出した。

 

黒ウサギ「……はい、出ました!一回戦目のプレイヤーを発表します!

 

まずは攻撃陣営です!

 

“ウロボロス”から

混与魔王様!

“サラマンドラ”から

サンドラ=ドルドレイク様!

“グリムグリモワール・ハーメルン”から

黒死斑の魔王ペスト様!

“ノーネーム”から

レティシア=ドラクレア様!

 

続いて守備陣営は!

 

“サウザンドアイズ”から

白夜叉様!

“ノーネーム”から

逆廻十六夜様!

 

呼ばれた以上の6名は競技場にお集まりください!!」

 

 

 

飛鳥「……カオスね」

 

耀「なんか魔王っぽいのもナチュラルに混じってるし」

 

十六夜「……いきなり俺か。つうか白夜叉今回プレイヤー側なのかよ」

 

白夜叉「呵々!私も驚いた!これは嬉しい誤算だの!!往くぞ十六夜!!愉しい缶蹴りにしようじゃないか!!」

 

十六夜「……ああ、そうだな」

 

レティシア「主よ。今回ばかりは無礼講だ。手加減はしないからな」

 

十六夜「そいつはこっちの台詞だぜレティシア。リボン取って全力でかかって来やがれ!」

 

 

 

 

 

────缶蹴りin箱庭。いよいよ試合開始!!




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